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 ちびーず(仮称)が勢いに乗るたわしーずを下して6人タッグ王座V2

スターダム Season14
Goddesses in Stars2013
10月14日(月・祝)道頓堀アリーナ 6:00PM
観衆225人
 
▼オープニング

 まず風香GMが「皆さん、こんばんは。久しぶりにこの会場に来させてもらいました。大阪は東京の次に開催数も多くて、大阪の皆さんに楽しんでもらえたらいいなと思います。第1試合から人気抜群の世IV虎が登場し、メインではいま乗りに乗っているユニットのたわしーずが登場しますので、楽しんでいってください」と挨拶。

 すると松本浩代、脇澤美穂、岩谷麻優のたわしーずが登場し、マイクを持った岩谷が「皆さん、こんばんは。たわしーずでーす! 私たち大きな声では言えませんが、組むのがはじめてでーす!」と挨拶。
 続いて脇澤が「今日、メインでアーティスト・オブ・スターダムに挑戦します。アーティストといえば芸術家、芸術家といえばピカソ。というわけでピカソの絵を描いてきました」と言って、ピカソ調の絵を広げて披露。それを見た松本が「私たちアーティストだー!」と叫ぶ。
 最後に岩谷が「大きな声では言えませんが、私たち自信がありません! 皆さんの声援が必要です。皆さんでたわしーって叫んでください」と言って、手に持ったたわしを掲げると、観客も「たわしー」と叫び、最後は「We are たわしーず!」と叫んでみせた。

スラーダム3WAYバトル 15分1本勝負
世IV虎
15分00秒
時間切れ引き分け 

アルファ・フィーメル

安川惡斗

 川葛の世IV虎、元川葛で現在は木村響子と対等タッグを組んでいる惡斗、そしてモンスター軍のアルファという3人で3WAYマッチ。「よっしゃー、いくぞー!」と絶叫した惡斗だが、世IV虎とアルファがそんな惡斗を無視して睨み合い。
 「入れろよ!」と割って入ろうとする惡斗だが、突き飛ばされてしまう。それでもしつこく詰め寄った惡斗は世IV虎をロープに飛ばすと、アルファと合体ビッグブーツ。そして「木村響子、フレンド!」とアピールしてアルファに共闘を申し入れる。

 世IV虎はアルファに羽交い締めにされながらも、突進してきた惡斗をショルダーブロックで吹っ飛ばす。またも世IV虎とアルファの睨み合いになり、手四つの力比べになりそうなところに惡斗が割って入り、三つ巴の力比べに。だが、世IV虎が惡斗を蹴飛ばして吹っ飛ばすと、アルファが世IV虎にリストロック。
 世IV虎がバックを取ると、その背後から惡斗が組み付く。だが、後方のコーナーに押し込んでいって脱出すると、3人が串刺し攻撃を狙う。最終的に惡斗が世IV虎のラリアットとアルファのコーナースプラッシュを食らってしまう。

 さらに世IV虎は顔面ウォッシュを見舞って行くが、アルファが場外から足をすくって倒すと、惡斗がランニングニー。これはエプロンのアルファにヒット。「ソーリー」と謝りながらもなおもアルファを攻撃していった惡斗は、世IV虎をコンプリート・ショットでコーナーに叩き付けるが、世IV虎もケブラドーラ・コンヒーロを返す。
 惡斗のドロップキックでダウンした世IV虎にアルファがボディスラムで惡斗を叩き付ける。さらに惡斗はサンセットフリップを投下してカバーするが、アルファがカット。「いいところだったのに!」とアルファに詰め寄る惡斗だが、アルファはボディスラムからマシンガンショット。

 さらにヘアホイップで投げたアルファは、ターンバックルに叩き付けてからショルダーネックブリーカー。耳元で絶叫したアルファを首固めで丸め込んだ惡斗は、続けてスクールボーイからのストレッチマフラー。だが、そこに世IV虎が入ってきて惡斗にスリーパーを決めながら、ストレッチマフラーに力を加えていく。
 さらにアルファにニーを叩き込んでいった世IV虎は、エルボーを見舞ってきた惡斗を世IVコブラに捕らえる。背後からアルファがスリーパーに捕らえると、アルファのバックに回った惡斗がオンブ式スリーパー。

 2人まとめて前方に投げ捨てた世IV虎はセントーンを投下。これはアルファがかわして惡斗にだけヒット。アルファが世IV虎をブレーンバスターで投げようとすると、惡斗が加勢して投げていく。だが、アルファが張り手を見舞うと、世IV虎がアルファをブレーンバスターで投げようとする。今度は惡斗がこれに加勢して投げていくが、世IV虎も惡斗に張り手。
 ならばと惡斗は1人で世IV虎とアルファを投げようとするが、当然これは投げられず蹴散らされる。アルファを世IV虎をブレーンバスターで投げると、さらに世IV虎と惡斗を2人まとめて投げていく。

 だが世IV虎もカニ挟みでアルファを倒し、倒れている惡斗にボディプレスになるように持ち込むと、コーナーに登っていく。これを惡斗が足止めすると、アルファがデッドリードライブ。その間に惡斗がコーナーに登っていくが、立ち上がった世IV虎が惡斗を投げ飛ばしてアルファに叩き付ける。
 怒った惡斗は「好き勝手しやがって!」とアルファに惡トーンを投下すると、世IV虎をACTスペシャルで叩き付ける。さらにアルファにコンプリート・ショットからフロントネックロック。そのままの状態で立ち上がったアルファはネックハンギングボムで叩き付けるが、世IV虎がカウント2でカット。

 世IV虎とアルファがラリアットの打ち合いを展開するが、アルファはカウンターのスピアーからオメガスラムの体勢に。そこに惡斗がドロップキックを見舞っていき、世IV虎は不完全な状態で叩き付けられる。ならばともう一発狙ったアルファだが、これは惡斗がカット。すると世IV虎がダブルラリアットで惡斗とアルファをなぎ倒してから、惡斗に世IVドン。
 さらに残り30秒のところで、惡斗にコーナー二段目からのダイビング・セントーン。カウント2で返されると、アルファに上からヨシコを投下するが、これもカウント2となったところで15分ドローを告げるゴングが鳴らされた。

 試合後も世IV虎とアルファは激しい睨み合い。1人蚊帳の外の惡斗は不満そうな表情で、1人足早に引き上げていった。





 
シングルマッチ 20分1本勝負
夏樹☆たいよう
9分47秒
レッグクラッチ・スープレックス・ホールド 

DASH.チサコ●

 タッグトーナメント1回戦で対戦する川葛の夏樹と、センダイガールズ・十文字姉妹のチサコがシングルマッチで対戦。
 腕の取り合いからハイスピードのロープワークを展開すると、お互いにアームドラッグで投げ合う。夏樹が力比べを要求するが、拒否したチサコはコーナーに叩き付けて踏みつける。しかし串刺し攻撃をかわした夏樹は、逆にチサコをコーナーに叩き付けて踏みつける。

 ロープに飛び乗ってのクロスボディーをかわしたチサコは、「調子に乗るんじゃねぇ、ボケ!」と叫びながらキャメルクラッチに捕らえると「大阪、最高やねぇ」。袈裟固めに捕らえたチサコだが、夏樹はロープに脱出。
 コーナーに飛び乗り、スピードでチサコを翻弄した夏樹はジャンピングバックエルボーを見舞うと、エルボー合戦へ。そこからチサコがドロップキック。アイルビーバックで戻った夏樹だが、もう一発でドロップキックで場外に追いやったチサコはコーナーへ。

 だが、エプロンに飛び乗って叩き落とした夏樹は、セコンドの世IV虎にチサコを抑えるように指示すると、三角跳びプランチャを投下。さらにミサイルキックから串刺し低空ドロップキックを見舞うと、ダイビング・フットスタンプを投下。これをかわしてヒザに低空ドロップキックを叩き込んだチサコは、そこから夏樹の左ヒザを集中攻撃。
 串刺し攻撃をかわそうとした夏樹だが、捕まえたチサコはネックブリーカーを決めると、串刺し低空ドロップキックからリバーススプラッシュ式串刺しドロップキック。そして一気にホルモンスプラッシュを投下。

 これを剣山で迎撃した夏樹はトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラルから顔面へのソバットを連打。だが、たいようちゃん☆ボムを逃れたチサコは張り手。それでも夏樹は強引にジャーマンで投げ捨てるとコーナーに登っていくが、追いかけていったチサコは雪崩式ブルドッキングヘッドロック。
 辛くもカウント2で返した夏樹だが、「今度こそ!」とホルモンスプラッシュを狙って、もう一度コーナーに登ったチサコ。だが、夏樹はコーナーに飛び乗って雪崩式アームドラッグで投げると、続けてダイビング・フットスタンプを投下。続くたいようちゃん☆ボムをかわし、イグチボムもウラカンで切り返したチサコだが、夏樹はミドルキックとニールフトを連打すると、一気にレッグクラッチ・スープレックス・ホールドで投げて3カウントを奪った。





 
▼5タッグマッチ 20分1本勝負
紫雷イオ
ダーク・エンジェル
14分56秒
ウイング・スパン
高橋奈苗
彩羽匠●

 11・4後楽園大会でワールド・オブ・スターダムをかけて激突するイオと奈苗の前哨戦だが、タッグの名手と言われる奈苗とスーパールーキー彩羽の初タッグにも注目だ。
 エンジェルは白いベルト、イオは赤いベルトを持って入場。イオからの握手を奈苗が拒否すると、まずはエンジェルvs彩羽で試合開始。腕を取って投げていったエンジェルはガブって彩羽を抑え込むと、ロープに飛ばした彩羽の目の前でストップ。

 腰を振って挑発すると、向かってきた彩羽をかわしてドロップキック。華麗なテクニックで完全に彩羽を翻弄してみせたエンジェル。続いてイオと奈苗がリングイン。イオのタックルを切った奈苗は組み付いていって腕を取ると、ヘッドロックでグラウンドに持ち込む。
 首を抜いてガブっていったイオはフロントネックロックからニーリフトを叩き込むが、奈苗はサイドバスターで叩き付ける。イオもエルボーを返すが、奈苗がショルダータックル。それでも雄叫びをあげながら立ち上がってきたイオだが、奈苗はエルボーでなぎ倒す。

 イオが髪の毛を掴んでいけば、奈苗もイオの髪の毛を掴んでヘッドバット。さらにワキ固めでねじ伏せると彩羽にタッチ。彩羽もイオの左腕をハンマーロックで絞め上げるが、イオはバックに回ると胴絞めスリーパー。ロープに逃れた彩羽だが、イオは低空ドロップキックを叩き込むとエンジェルにタッチ。
 丸め込みから一転してワキ固めに捕らえたエンジェルに続き、イオは腕固めを決めながら控えの奈苗を睨み付ける。腕十字に移行したところで彩羽はロープに逃れたが、エンジェルがエルボードロップを落としてから串刺しジャンピングニー。

 しかし2発目の串刺し攻撃をドロップキックで迎撃した彩羽は奈苗にタッチ。串刺しラリアットから逆水平チョップを連打した奈苗は串刺し攻撃を狙う。そこにイオが飛び込んできて阻止すると、エンジェルとの合体攻撃を狙うが、奈苗はクロスボディーで2人まとめてなぎ倒す。
 さらにエンジェルをカナディアンバックブリーカーで抱え上げてからコーナーに逆さ吊りにすると、コーナースプラッシュを狙う。しかし背筋の力で上体をあげたエンジェルは張り手で迎撃。さらにロープに飛び乗ってのミサイルキック。

 タッチを受けたイオは奈苗の串刺し攻撃を逆上がりキックで迎撃すると、新幹線アタックを見舞い。ダブルアーム・フェースバスターを狙ったイオだが、踏ん張った奈苗は逆にブレーンバスター。だが、着地したイオはアッパー掌底からバズソーキック3連発。3発目をブロックした奈苗はバックドロップで投げるが、イオもカウンターのウラカン・ラナでカウント2まで追い込むと、続けて横十字で丸め込む。
 カウント2で返した奈苗にバズソーキックからラ・マヒストラル。これはカウント2で彩羽がカット。10分が経過してムーンサルトプレスを投下したイオだが、奈苗は剣山で迎撃。奈苗のラリアットはマトリックスでかわしたイオだが、奈苗はそこにエルボーを落とすと冷蔵庫爆弾を投下。

 カウント2で返された奈苗は彩羽にタッチ。エルボースマッシュと逆水平チョップを叩き込んだ彩羽はパワースラムで叩き付けると、しつこく全女式押さえ込み。そこからぶっこ抜きジャーマンを狙ったが、イオはヘッドロックで防御するとバズソーキック。これはブロックした彩羽だが、イオは低空延髄斬り。
 タッチを受けたエンジェルが彩羽の左腕を掴んで何度も投げていくが、彩羽もサイドキックを返すとドロップキックからエルボースマッシュ。しかしかわしたエンジェルはフルネルソン。そこに奈苗が延髄斬りを放っていくが、エンジェルがかわして彩羽に誤爆。

 すかさずイオがドロップキックで奈苗と彩羽を場外に追いやると、エンジェルと同時にトペを発射。さらに彩羽をリングに戻したエンジェルはダイビング・クロスボディーを放ってから彩羽の両足をトップロープに乗せて平行に固定。そこにイオがミサイルキックを発射。だが、奈苗が入ってきて、エンジェルに彩羽のサイドキックと奈苗の延髄斬りのサンドイッチ攻撃を決める。そこから彩羽がダイビング・ボディプレスを投下。
 そして腕十字に捕らえていくが、これはイオがカット。奈苗がイオを場外に放り投げ、彩羽と合体攻撃を狙ったが、エンジェルがかわしたところにイオがスワンダイブ式ミサイルキックを発射。さらにエンジェルは彩羽をアームドラッグで投げると、そのままウイング・スパンで丸め込んで3カウント。









★試合後コメント
紫雷イオ&ダーク・エンジェル
ーーイオ選手にとっては奈苗選手との前哨戦でしたが、見事勝利しました。
イオ「う〜ん、自分的には見事って感じではなくて。試合前、高橋奈苗から私が直接フォールを取るっていうのを、いまの目標にしているので。私が(カウント)3取れなかったので。まぁ勝ちは勝ちですけど、悔いが残るっていうか反省点が残る試合になってしまいましたね」
ーー普段組むことが多い彩羽選手と、対戦してみていかがでしたか?
イオ「なんですかね……押さえ込みだったり、チョップだったり、エルボースマッシュの一発一発が全部体重が乗って重くなっているので、やっぱり成長してきているんだなって(思いました)。最初とは比べものにならないくらい強いので成長しているなって実感しました」
エンジェル「タクちゃんは確かに成長しているのは感じるけど、タクちゃんにしてみれば私とイオの攻撃はまるでマジックにかけらているように感じるかもね。私たちチャンピオンチームに勝つことは非常に難しいことよ。テキーラサンセット、Hoooo! メヒカーノ!」

高橋奈苗&彩羽匠
ーー初タッグでしたが、いかがでしたか?
奈苗「正直、試合がはじまると試合前と打って変わって、紫雷イオしか自分の中で目に入らなかった。それだけ向こうもこの間の新木場で当たったときより、意識しはじめているのも分かる。今日、この結果は悔しいんですけど、匠は匠で何個か…何個かといっても1個くらいしか連係は出せなかったんですけど、でも数打てばいいってものじゃなくて、匠は身体もあるし、一発にかける魂っていうものを磨けば一発でフォールを取れる、ギブアップを取れる、そういう力を秘めていると私は思っているので、そういう意味でちょこまか動くのではなく、いま持っている大事な気持ち……1個か2個でいいと思うんですよ。それをこのまま続けていってほしいな、と今日(試合が)終わって思いました。自分からしたら、今日本当に負けたのは悔しいし、赤いベルトと白いベルトのチャンピオンチームだか何だか知らないですけど、そのままで、この状況のままでいるのは私はまったく面白くない! お客さんが楽しんでいるのかも私は分からない! だから自分で、この手で風景を変えていきたいと思います」
彩羽「最後、ウイング・スパンですかね……で、負けちゃったんで。前はそこを腕ひしぎでギブアップ取って……。でも今回はそこで(腕十字に)入れなくて、(カウント)3を取られてしまったんですけど……。でもその前にも結構一発一発(の攻撃)で自分が動けなくなったりして、まだまだ足らないところもいっぱいるあるし、さっき奈苗さんが言われたように、もっと一発一発を強く、もっと重くいけばフォールも取れると、自分も信じているので、もっともっと練習して自分の手でちゃんとスリーカウント取れるようになりたいです。でも奈苗さんとの初タッグは、自分でもすごい勉強になったし、やっぱり奈苗さんはすごい……何て言うんですかね、明るさとパワーでこっちも『わーっ、やろう!』っていう気持ちになったし。自分、いつも緊張で入場のときも下向いたりとかしてしまって……でも、そういうのはまったく……奈苗さんも緊張しているのは同じだと思うんですけど、堂々としているっていうか、そういうところとかも見習っていきたいです」
奈苗「お客さんの前に立っているんだから! 立たせてもらっているんだから、胸を張って。私、試合前に隣を見たら下を向いている匠がいたからビックリしました。だから思わず叩きましたよ! そんなんじゃダメだ! 前向いて…上向いて行こう!」
彩羽「ハイ!」
奈苗「あんた、まだ紫雷イオにだって負けてないでしょ! シングルやったってドローだったんだし、自信持ってよ!」
彩羽「ハイ!」
奈苗「私は、紫雷イオはスターダムの歴史の中で一番努力していないチャンピオンだと思っています。だから、ここは努力していく者が勝っていく、そういうふうにしていきたいんで。それは私も匠も勝負。上とか下とか関係ない、リングに上がったら関係ないんだよ! その気持ちで20日は(彩羽と)対戦するので。今日はタッグを組んだけれども、いまからは敵ということで。仙女さんにも出させてもらうんだから、彩羽匠っていう名前をしっかり刻んできてください」
彩羽「ハイ! いまからこの女子プロレスを自分が変えます! 奈苗さんも潰して、仙女でベテラン軍も潰して、自分が女子プロレスを変えてトップに立ちます!」
奈苗「お前、調子に乗りすぎなんだよ(※彩羽にチョップ)もう調子に乗っていこう! 調子に乗っていくぞ、パッション!」
彩羽「ハイ!」

アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王者チーム]
米山香織
宝城カイリ
夕陽
12分17秒
ロールスルージャーマンスープレックスホールド 

[挑戦者チーム]
松本浩代
脇澤美穂
岩谷麻優●

※王者チームが2度目の防衛に成功
 
 米山&宝城&夕陽の持つ6人タッグ王座に、5★STAR GP期間中、第1試合で何度も3WAYマッチを行い、その度に残念賞となっていた“たわし”がキッカケとなり、結成された松本&脇澤&岩谷のたわしーずが挑戦。
 『たわし de こすって』なる曲に乗り、お揃いのたわしーずTシャツを着て、手にたわしを持って入場したたわしーず。さらにたわしーずは巧みにレフェリーチェックをすり抜け、たわしを持ったまま握手を求める。王者チームが「あれは凶器だろ」と抗議するが、たわしーずはたわしを振りかざして奇襲攻撃。

 さらに王者チームを場外に連れ出すと、脇澤がコーナーからプランチャを投下。場外でもたわし攻撃を見舞っていくと、米山をリングに戻してから岩谷と松本が固定。そこに脇澤が「たわしの雨を降らせます!」とコーナーから大量のたわしを投下。
 一転して米山の顔面に松本がドロップキックを叩き込むと、脇澤がフロントキック。米山もフロントキックを返すと、そこに宝城と夕陽が入ってきてトリプルフロントキックからトリプルエルボードロップを投下して決めポーズ。

 宝城が前方回転ネックブリーカー3連発から串刺し式スピアーを狙ったが、かわした脇澤はネックブリーカーを決めて松本にタッチ。松本の串刺し攻撃をかわした宝城だが、背後から岩谷と脇澤が抑え付ける。後方のコーナーに押し込んだ宝城だが、そこに松本が走り込んでコーナースプラッシュ。
 宝城がかわしてたわしーずの同士討ちを誘い込むと、米山と夕陽が入ってきて松本に一斉攻撃。だが、かわして誤爆させた松本は、岩谷を持ち上げて王者チームに投げつける。さらに夕陽をオンブした松本は宝城にダブルニードロップを狙ったが、脇澤がクローホールドSTOでカット。

 ならばと松本は宝城に東海道落としを決めるが、宝城も前方回転ネックブリーカーを返す。タッチを受けた夕陽はミサイルキックからミドルキック、ライオンサルトを投下。夕陽にバックを取られた松本はバックを奪い返す。そして強引に投げ捨てジャーマンで投げて脇澤にタッチ。唾攻撃を見舞っていった脇澤だが、夕陽は回転エビ固めで丸め込む。キックアウトした脇澤はローリングクレイドルで回していくが、カウントは2。
 続いてダイビング・ボディプレスを投下した脇澤だが、これもカウントは2。ならばとフィッシャーマンバスターを狙った脇澤に、蹴りと突きのコンビネーションを叩き込んだ夕陽はハニーフラッシュを叩き込んでから宝城にタッチ。

 宝城&夕陽の合体攻撃をかわして『まとめて』で叩き付けた脇澤は、宝城にバックスライド・フロム・ベノム。しかしカウントは2。タッチを受けた岩谷が超高角度ミサイルキックを発射。さらにハーフダウンの宝城に低空ドロップキックを叩き込むが、立ち上がった宝城はダブルチョップの連打からスピアー。
 これをドロップキックで迎撃した岩谷はダブルリストアームサルト。カウント2で返した宝城に対し、岩谷はコーナーに登っていくが、追いかけていった米山が雪崩式ダブルリストアームサルトからランニングニー。すかさず宝城がイカリに捕らえるが、これは脇澤と松本がカット。

 王者チームの3人は同時にコーナーに登ると、米山のダイビング・セントーン、宝城のダイビング・エルボードロップ、夕陽のムーンサルトプレスを同時に投下するが、たわしーずがかわして自爆。宝城は岩谷に張り手を見舞っていくが、岩谷も張り手を返すとスリングブレイド。だが、突進してきた岩谷にカウンターのスピアーを見舞った宝城は、ダウンしている岩谷にスライディングDを打ち下ろす。
 米山がコーナーに登っていくが、追いかけていった脇澤が雪崩式フランケンで投げると、岩谷がジャックナイフ式エビ固め。辛くもカウント2で返した米山に、たわしーずは3人で合体式スタナーを決めると、岩谷が逆打ち。カウント2で返した米山は米-ZOUを狙ったが、松本が飛び付き米山をバックドロップで投げると、続けて岩谷がドラゴンスープレックスを狙う。

 米山が踏ん張っているところに、脇澤がたわし攻撃でアシストしようとしたが、米山がかわして岩谷に誤爆。すかさず宝城がスピアーで2人まとめて吹っ飛ばすと、夕陽が岩谷に619、さらに米山がローリングソバット。そこから米山はロールスルージャーマンスープレックスで投げて3カウント。勝負が決まった瞬間、たわしーずの勝利を信じていたファンから落胆のため息が漏れた。









 
▼エンディング 

 マイクを持った米山が「たわしーず、敗れたりー! もう負けたんだから茶色い軍団はお帰りよ」と言うと、宝城も「また機会があったらやりましょう」とあっさり言い放つ。それを聞いたたわしーずがたわしを投げつけて「チビ」「チビ」悪口を言うが、夕陽が「たわしーずに対抗して私たち160センチ未満の軍団がたわしーずを制しました」と勝つ誇る。なお、王者チームはブログなどで正式にチーム名を募集するとのこと。
 そこにアルファが入ってきて王者チームに向かって、突き出した親指を下にさげて宣戦布告。場内がどよめく中、アルファは木村響子、フィーメル・アマゾンと組んで11・4後楽園大会で、6人タッグ王座に挑戦させろと要求。それを聞いた米山が「OK、OK! キムラモンスター軍☆vsちびーずでアーティストの防衛戦、やってやるよ! カモーン!」とモンスター軍の挑戦を承諾。

 それを聞いたアルファは「私たちが新チャンピオンになるのよ! アルファ・フィーメル、イチバン!」と吐き捨てて引き上げていく。
 左目を大きく腫らしながらも宝城が「身長は小さくても、心は大きく、技も大きく、強く闘います! よろしく願いします!」と言うと、勝率が悪いスターダムの大阪大会で勝ったことで興奮状態だという米山が、我闘雲舞ではお馴染みの“持ち歌”『ゴム人間のうた』を歌い始める。
 たわしーずも交じってみんなで『ゴム人間のうた』を歌い終えると、最後は宝城が選手たちにリングに上がるように言ってから「今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」で締めくくった。

★試合後コメント
米山香織&宝城カイリ&夕陽
3人「イエーイ!(※拍手)」
米山「2度目の防衛に成功しましたー!」
宝城「やりましたね! どうでした?」
米山「いや〜、たわしってアレはすごい痛くて擦りむけているんだけど、アレは凶器で、反則だよね?」
宝城「そうですよ。最初から使ってきましたよね」
米山「ねぇ。何か薄茶色の小汚いTシャツ、着てさぁ。そこからして、このカラフルなベルトと似合わないっていうかね」
宝城「やっぱりすごく身長差が向こうのチームともあったんですけど(苦笑)、団結力っていうかベルトを守りたいっていう気持ちが私たちのほうが強かったんですね! 私、序盤かいつかで目が……」
夕陽「目がヤバイです!」
宝城「(左)目が開かない感じなんですけど(苦笑)、でも全然平気ですよ。イエイ! 打たれ強いのが私なんでね」
夕陽「次、アルファ・フィーメルとアマゾンと木村響子、このキムラモンスター軍☆が挑戦するって言ってきたけど…」
宝城「さらにデカイ……」
夕陽「さらにデカイ(苦笑)。そしてこのピンクのベルトを誰が似合うんですかね?」
米山「似合わないよ! パステルカラーとか似合わないよ! あと、私たちに唯一足らなかったのは、正式なチーム名だよね」
宝城「あ、そうですね」
米山「だからチーム名を公募しようよ。みんな、いいチーム名があれば弾みがついて、また3度目の防衛いけるね!」
宝城「ハイ、行きましょう! またブログとかでチーム名、募集しますので。よろしくお願いします! 夕陽ちゃんは何か(ある)?」
夕陽「大丈夫です(笑)」
宝城「大丈夫?(苦笑)ハイ、じゃあ今日は私たちちびーずが勝ちました! イエーイ、ありがとうございました!」

たわしーず
ーー惜しくも6人タッグ王座奪取なりませんでした。
松本「うぅ……負けちゃった〜」
脇澤「絶対獲れると思っていたんですけど……」
松本「原因はなんだろう?」
岩谷「1つ言っていいですか? 最後、逆打ち決まってからドラゴン(スープレックス)行ったんですよ」
松本「私、そのあとバックドロップしたの」
脇澤「ねぇ」
岩谷「バックドロップのあと、もう1回ドラゴン狙ったんですけど、次に脇澤さんがたわし持って乱入っていうか、入って来ましたよね?」
脇澤「ん?」
松本「違うの! そういうことじゃないと思うの、私!」
脇澤「入ってないよ」
松本「今回、アーティストのベルトを狙いに行ったでしょ。あのベルト、水色とオレンジとピンクなんですよ! 何で(脇澤は)黄色、着ているんですか?」
脇澤「私はオレンジのベルトを巻くからですよ」
松本「違う! オレンジ、私の色だから。脇澤さん!」
脇澤「はぁ? 松本さん」
松本「もしかして今日、負けた原因ってコレですよ、コレ!」
脇澤「黄色(のコスチューム)? ……そうか」
松本「私たち、まだ希望があるかもしれないです。原因が分かりましたよ」
脇澤「原因は……私の色だ。私、ピンクにします!」
松本「次、アーティストのベルトにモンスター軍が来たけど……」
脇澤「たぶんちびーずは守るでしょ」
松本「守ると思う」
脇澤「アイツらから勝ちたいです、私は。松本さん」
松本「勝ちたい! 勝ちます! 次、挑戦するとき……」
脇澤「ふざけるんじゃねぇよ、あのゴム人間!」
松本「アイツから取ってやりましょうよ」
脇澤「アイツから取りましょうよ。ふざけるなよ! 伸ばしてやりますよ、ゴム! たわしで」
松本「そう! 全部たわしで擦ればゴムがちぎれるかもしれない!」
脇澤「たわしのほうが強いっしょ?」
松本「次、じゃあ、たわしvsゴム、どっちが強いかリベンジしてやりましょう」
脇澤&岩谷「はい」
脇澤「絶対、次は勝つので応援よろしくお願いします」
松本「お願いします」

 イオvs奈苗の前哨戦で岩谷が脇澤に勝利!木村&惡斗の対等タッグが始動!

スターダム Season14
Goddesses in Stars2013
10月6日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆245人 
 
▼オープニング

 めぐめぐだけのKちゃんパンダと2人のダンサーズによるオープニングダンスに、風香GMが加わる。そして踊り終えたGMは「皆さん、こんにちは。今日私は久し振りに緊張し過ぎて、噛む気満々なんですけど。本当に久し振りに緊張しています。今日は2人目のキッズファイターがでデビューします。あずみちゃんは今日まで約2年間練習を積んできました。大人顔負けの動きをすることもあるので、キッズファイターが大人のファイターになるまで応援してあげてください。相手もデビュー戦で3人組のボスがやってきます。第1試合から盛り上げて、第2試合にバトンを渡したいと思いますので、温かい応援をよろしくお願いします」と挨拶。

キッズ・ファイターあずみデビュー戦 3分1本勝負
あずみ
3分00秒
時間切れ引き分け 

パッション2号

 約2年間の練習期間を経て、キッズファイター・あずみが待望のデビュー。まずは当日発表になっていたあずみの対戦相手として、どこかで見たことがあるような怪覆面3人組が登場。
 覆面の額に「2」と書かれたハイスピードが出来そうなボス、その名もパッション2号があずみの対戦相手として立ちはだかり、額に「3」と書かれたスカイブルーな選手と、「4」と金色の虎のような選手がセコンドにつく。

 あずみは迷彩服のコスチュームにドライバーズグローブというなかなか格好いいスタイル。セコンドには脇澤、イオ、宝城、彩羽がつく。そして2号と握手をかわしたあずみは、牽制の蹴りからロックアップ。リストロックの応酬から、絞りあげていったあずみ。
 そこからヘッドロックに捕らえたあずみだが、ロープに振った2号はフライングメイヤーからストンピング。観客からブーイングが起こる中、2号は容赦ないチョップ。エルボーの連打で反撃したあずみは、ボディブローを連打。

 さらにカウンターのカニ挟みから逆エビ固めに捕らえたあずみだが、脚力で脱出した2号は「お返しだ!」と逆エビ固めへ。腕立てで耐えたあずみはロープに脱出。引っ張ろうとする2号だが、あずみはロープを掴んで踏ん張る。もう一度逆エビ固めを狙った2号を丸め込んでいったあずみはサッカーボールキックを連打。
 2号もボディスラムで叩き付けてるが、カウントは2。あずみは下からパンチを突き上げると、ウラカンホイップからブレーンバスター。カウント2で返されると、あずみはコーナーからダイビング・クロスボディーを放つ。しかし、ここで3分となり時間切れ引き分けのゴング。

 キッズファイターとして見事なデビュー戦をやってのけたあずみを2号が肩車すると、3号と4号も一緒に囃し立ててあずみのデビューを祝福した。









★試合後コメント
あずみ
「同点(※恐らく引き分けの意味)だったんですけど、失敗せず色々と出来てよかったです」
――初めてのリングいかがでした?
「緊張したけど、皆が応援してくれてよかったです」
――全部自分の技は出し切れましたか?
「はい。ブレーンバスターもちゃんと出来てよかったと思います」
――相手はいかがでした?
「自分が思ってたのと違かったんでビックリしたけど……でも、すごいと思ったけど……これからももっと練習して勝てるように頑張りたいです」
―― 一番練習した技は?
「デビュー戦前に練習した技はブレーンバスターもあるんですけど、コーナージャンプも高く飛べるように頑張りました」
――今日でプロレスラーになりましたね。
「嬉しいですね。応援よろしくお願いします」
――これからどんなレスラーになっていきたいですか?
「これからは技も綺麗に出来るように頑張りたいです」
――目指してるレスラーは?
「奈苗さんみたいに、ちゃんと声だして技もできるようになりたいです」

5★STAR GP2013スペシャル・シングル 15分1本勝負
●夕陽
7分19秒
テキサス・クローバー・ホールド 

アルファ・フィーメル

 5★STAR GP2013は2勝2敗1分の5点と、夏樹、世IV虎と並ぶ成績だった夕陽が、『5★STAR GP2013スペシャル・シングル』として、準優勝だったアルファ・フィーメルに挑む。
 上から睨み付け威圧するアルファに対し、先制のローキックからソバットを叩き込んだ夕陽は、ロープに走ってかく乱してからジャンピングキック。しかし腕を掴んだアルファはショートレンジラリアットで夕陽をなぎ倒すと、ヘアホイップで投げつける。

 さらにエルボーから夕陽をロープに貼り付けたアルファは、マシンガンショットを落とす。夕陽もローキックとエルボーで向かっていくが、一発の重さが違い過ぎる。高さのあるボディスラムで叩き付けたアルファは踏みつけフォール。カウント1で返した夕陽だが、アルファは豪快なブレーンバスターで叩き付ける。
 もう一度ブレーンバスターの体勢にで持ち上げたアルファは、トップロープに叩き付けてアッパーカット。しかしエプロンに立った夕陽もスワンダイブ式ミサイルキックで反撃すると619から蹴りのコンビネーション。

 しかしレフェリーに夕陽の足をチェックするように抗議したアルファは、その隙を突いてサミングを見舞っていくと、すかさず夕陽の右膝を攻撃。コーナーに追い込んで右膝を踏みつけていったアルファだが、夕陽も隙を突いてスクールボーイ。
 カウント2でアルファが返すと、夕陽はアルファの腕を掴んでロープに飛び乗るが、アルファは引きずり落とすとリバースパワーボムの体勢からフェースバスター。そこから鎌固めに捕らえたアルファは、そこからフィニッシュ宣言。

 だが、オメガスラムを狙ったアルファをリバースで投げていった夕陽はエルボードロップからサッカーボールキック。だが、蹴りをブロックしたアルファはオクラホマスタンピートで叩き付ける。夕陽もジャンピングハイからアルファをロープに押し付け、その反動を利用してジャーマンで投げていく。
 だが、蹴りのコンビネーションをブロックしたアルファはスピアー。さらにマウントパンチを連打したアルファは右膝へのハンマーを振り下ろすと、テキサス・クローバー・ホールドに捕らえていきギブアップを奪った。試合後も夕陽を踏みつけ、勝ち誇るアルファ。5★STAR GPで優勝できなかった鬱憤がかなり溜まっているようだ。









★試合後コメント
アルファ・フィーメル
「勝つのは当然でしょ。アルファ・フィーメルは強い。アルファ・フィーメルは大きい、そしてスマート、そしてセクシー。日本のファンは私の味方につくべきだ。ブーイングや文句を言っている場合じゃないだろう? 私の味方について、私を応援しろ。私が日本のプロレス界の未来だ。アルファ・フィーメル、イチバン!」

 

 

 

 

夕陽
「(アルファは)パワーだけだと思ってましたね。実際、パワーで足をやられてアレですけど、サブミッション……関節技とかもすごいかけてきたし、パワーだけじゃないなというの(分かりました)。印象としてはそうなんですけど、自分としては……そうですね。ずっと足を……デビューしてからもそうなんですけど、ずっと足を攻め続けられて、やっぱり、いまここで限界が来てしまったということで……。限界と言ってもこれで終わりというわけではないんですけど、一気に足に(ダメージの蓄積が)来てしまったというのが現状です」
――アルファは赤いベルトの二代目チャンピオンだったが、実力差は感じました?
「そうですね。あまり試合を見たことなかったので、どうせ身体がデカイだけだとか、そういう自分の中で勝手なイメージがあって。パワー対策としてはいろいろ考えてきたんですけど、それだけじゃなかった、と。やっぱり赤いベルトっていうのは、簡単に手の届くものではないので、今日はやっぱり赤いベルトを巻いただけはあるなと(思いました)」
――夕陽選手はこの試合で課題はありました?
「そうですね。体重を増やすとか、そういうのは自分的には……。体重を増やしてしまうと……いま、体重は増えてるんですけど、それをやったことでやっぱり……それが原因か分からないですけど、空中技ができなくなったり……できなくなったりというか、足にもきてるっていうのひとつ原因であるんですけど。そういう自分の得意技であるものができなくなったっていうのがあるので、体重が重ければパワーが出るってわけでもないというのが、今回わかったので。難しいですけどちゃんと調整していきたいと思います」

▼タッグマッチ 20分1本勝負
米山香織
●宝城カイリ
10分19秒
ダイビング・セントーン→片エビ固め 
夏樹☆たいよう
世IV虎

 タッグトーナメントが控えている川葛は、相変わらず息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。握手を拒否した川葛は米山に奇襲攻撃をしかけていくが、スピーディーなロープワークでかわしてみせた米山。だが、一度米山を捕らえた川葛は合体攻撃をお見舞い。
 米山も2人の腕を取ってロープに飛び乗り、投げていくと宝城にタッチ。夏樹の前方回転ネックブリーカーを連発した宝城はクロスアームスリーパー。

 これを切り返して逆にクロスアームスリーパーに捕らえた夏樹だが、宝城は極楽固めで切り返すと米山にタッチ。卍コブラに捕らえていった米山は、鼻フックをプラス。ロープに逃れた夏樹をロープに貼り付けた米山は、宝城と一緒にチョップをお見舞い。コーナーに叩き付けて踏みつけた米山は、串刺し攻撃を狙う。
 しかし夏樹がかわすと世IV虎がショルダータックル。そこに夏樹だダイビング・ボディプレスを投下すると、すかさず世IV虎が串刺し攻撃から顔面ウォッシュ。さらにケブラドーラ・コンヒーロからセントーンを落とした世IV虎は夏樹にタッチ。

 エルボー合戦から米山がドロップキック。アイルビーバックで戻ってきた夏樹は、米山がロールスルージャーマンスープレックスを狙ったところをうまく切り返して、丸め込み合戦に持ち込む。しかし米山は片足を掴んできた夏樹にヒザ蹴りを見舞ってコーナーへ。
 夏樹は追いかけようとしたが、エプロンから宝城がカットすると、米山はミサイルキック。タッチを受けた宝城はダブルチョップを連打すると、串刺し式スピアーをお見舞い。2発目をかわすと世IV虎が飛び込んできて串刺しラリアット。さらに夏樹とのダブルの串刺し攻撃。

 さらに世IV虎が串刺しラリアットから馬乗りチョーク。もの凄い形相で宝城の首を絞めていった世IV虎は、宝城の串刺し式スピアーをかわしてみせたが、カウンターのスピアーを叩き込んだ宝城は咆哮してからイカリへ。夏樹のカットを背中を反らしてかわした宝城だが、夏樹は背後からフェースクラッシャー。
 だが、宝城が続く合体式世IVドンをブロック。すかさず米山が世IV虎をダブルリストアームサルトで投げると、宝城はダイビング・エルボードロップを投下。スライディングDを狙った宝城だが、横から夏樹がドロップキックでカット。ならばとダイヤル固めから4173を狙った宝城だが、これも夏樹がカット。

 宝城は米山との合体攻撃を狙うが、世IV虎はダブルラリアットで迎撃。夏樹が入ってきて米山に合体式世IVドンを決めながら、宝城にセントーンを投下。さらに10分が経過したところで、世IV虎がコーナー二段目からダイビング・セントーンを投下して宝城から3カウント。
 川葛はタッグトーナメントを前に、6人タッグ王者の米山&宝城から盤石の勝利をあげ、好調ぶりをアピールした。









★試合後コメント
川崎葛飾最強伝説
――開幕戦、白星スタートです。
夏樹「そうですねぇ。もう、また新シリーズも川葛から始まって。本当、タッグのトーナメントに向けてのウォーミングアップ?」
世Ⅳ虎「そうですね。タッグトーナメントに向けて、体力温存という感じですね」
夏樹「ずっとシングルのリーグ戦だったから、もう今日は川葛を楽しんで。そして、(5★STARの)リーグ戦でうちらシングルも当たって、さらにお互いの絆を深めて成長できたと思うんで。それをトーナメントで発揮させたいなと思いますね」
世Ⅳ虎「いや、もう本当に親分最高ですね! もうあのスピードも、親分としかできないですよ!」
夏樹「さすが、金色みたいな?」
世Ⅳ虎「さすが親分って感じですよ。やっぱタッグは親分としか無理ですね」
夏樹「もう、なんだろう……タッグのベルト? ナナミホが巻いてるけどさ、トーナメントには別々に出るんだよね? そういうところとかも意味分かんないし、うちらは常に一緒だから」
世Ⅳ虎「もう3年目ですからね。そういうところからして、うちらがベルト獲るしかないなと思ってるんで。まぁ負けるわけないなというか。そういう感じ」
夏樹「そして米山さん。ハイスピード、早くやろうぜ!」

米山香織&宝城カイリ
――黒星スタートになりました。
米山「来週、夕陽ちゃんと3人で持ってるアーティストの初防衛戦があるので、その前に2人で組んで負けちゃったのは痛かったんですけど。でも、これで来週に向けての課題がまた見えてきたので、来週は絶対防衛したいと思います」
宝城「米山さんの言う通り、自分もいまの焦点は次の大阪でのアーティスト・オブ・スターダムの防衛戦で。今日は強敵でもある川葛と対戦だったんですけど、やっぱり序盤で米山さんばかりがリングで闘っていたので、もっと自分が組み立て方とか(考えないと)。サポートしてもらってばっかりじゃなくて、次の防衛戦ではしっかり自分のすべきことに集中して、今日はしっかり反省して、この失敗を絶対次に活かそうと思います」
――来週、たわしーずと対戦ですが、相手チームの印象は?
米山「どう? いや、でも闘って闘って闘って組むことになった人たちって、結束力とかは固いと思うので、そこは油断せずに。……え? それって試合中にたわしとか投げてくるとかじゃないですよね?」
宝城「やっぱり、どんな相手でも全力で闘うのが自分のファイトスタイルなので、決して油断せずにいつも通りの全力ファイトで勝ちたいと思っています」

▼KちゃんパンダSPインタビュー

 休憩明け、風香GMとKちゃんパンダが登場し、まずはめぐめぐからみずみずはニューヨークに修行に行っているため、10月は1人で頑張ると報告。この日のゲストはデビューしたばかりのあずみ。
 無事にデビュー戦を終えてホッとした様子のあずみは「自分は(相手が)パッションナッキーって聞いていたんですけど、パッション2号とか出てきて。あれは誰だったんですか?」。GM曰くパッションナッキーは来日出来ない事情が出来たとのこと。

 長い期間練習していたことについて聞かれたあずみは、「ずっと出来ない技があったけど、デビューまでに出来るようになってよかったです。受け身が頭が当たっちゃって大変だったんで、出来てよかったです」と回答。
 コスチュームはGMと一緒に渋谷に買いに行ったとのことで、当初はかわいい系にしようと思ったが、サイズが合わなかったため迷彩柄にしたとのこと。ライバルのまーやに関しては「いまはデビューしてないから。パッション3号と闘いたい。(正体は)知らないけど、2号の次は3号がいいかなと思って」とスカイブルーな選手を指名!

 次戦はあずみの気持ち次第とのことだが、「頑張る!」とキッパリ言ってのけたあずみは、「最初にはるちゃん(=初代キッズファイターの夢)を見てすごいなと思ったので、はるちゃんみたいになりたいです!」と目標を語った。

タッグマッチ 20分1本勝負
●ダーク・エンジェル
彩羽匠
14分46秒
レイネーラを切り返して→エビ固め 

木村響子
安川惡斗

 5★STAR GP2013最終戦の9・23後楽園大会で、安川惡斗をモンスター軍に勧誘した木村響子。惡斗はモンスター軍入りは拒否したが、“対等な立場なら”という条件付きでタッグ結成を承諾。この対等タッグがタッグトーナメントを前に、ダーク・エンジェル&彩羽匠を相手に初始動。
 『ミッション:インポッシブル』のテーマ曲で入場した木村と惡斗は、ロープ上げをする練習生に蹴りを入れてリングインすると、惡斗が木村に指示をしてリング中央で記念撮影。エンジェルは彩羽の頬を叩いて緊張を和らげると、相手チームに握手を求めるが、惡斗は「ノーセンキュー」と拒否。

 「英語がワカリマセン」と返したエンジェルが控えに下がると、両国大会でエンジェルに敗れた借りがある惡斗がエンジェルを指名。仕方なく先発で出ていったエンジェルは、フルネルソンからヘッドロックに捕らえると、アームドラッグで投げてから張っていく。
 惡斗もサミングからドロップキックでエンジェルを吹っ飛ばすが、彩羽が入ってきてドロップキック。だが、「お前はお呼びじゃないんだよ」と吐き捨てた惡斗は木村にタッチ。ヘッドロックに捕らえた木村は、ショルダータックル。彩羽もショルダータックルでぶつかっていくが、木村は倒れない。

 雄叫びをあげながらのショルダータックルで木村をなぎ倒した彩羽だが、木村は胸ぐらをつかんで自軍のコーナーに押し付けると、惡斗と両側から踏みつける。タッチを受けた惡斗はサッカーボールキックから低空ドロップキック。さらに惡斗が「木村、足出せ!」と指示し、木村が出した足に彩羽を叩き付ける。
 そこから木村はコーナーでの馬乗りナックル。「お前もやってこい!」と指示されタッチを受けた惡斗は、コーナーで馬乗りナックルにトライするものの、バランスを崩して転倒。なおも脱出出来ない彩羽にニーリフトを見舞った木村は、「オイ、ホープよぉ。終わりか?」と挑発しながら足蹴にしていく。

 彩羽の反撃のエルボーを受け止めた木村は、雄叫びからエルボー一発で彩羽を吹っ飛ばすが、彩羽もカウンターのドロップキックを返してエッジェルにタッチ。ドロップキックで木村を場外に追いやったエンジェルはトペを狙うが、木村がかわしてストップしたエンジェルを惡斗を捕まえて、木村との合体攻撃を狙う。
 だが、これをかわして同士討ちを誘い込んだエンジェルは惡斗をモンキーフリップで投げると、2人まとめてヘッドシザースで投げていく。だが、駆け上がり式DDTは惡斗だけ脱出して木村にだけ決まる。

 エンジェルは木村を変型首4の字固めに捕らえていくが、ロープに逃れた木村はビッグブーツ。2発目をかわしたエンジェルはウイング・スパン。だが、木村はうまく逃れて卍固め。カットに入ろうとした彩羽に惡斗が飛び付いてコブラツイストに捕らえるが、彩羽はブロックバスターで叩き付けるとエンジェルを救出。
 そこから木村をショルダータックルで吹っ飛ばした彩羽だが、木村は一瞬の隙を突いてワキ固め。エンジェルのカットを惡斗がカットするが、彩羽は自力でロープに脱出。10分が経過し、木村は彩羽の左腕を踏みつけると、もう一度ワキ固めへ。

 どうにか踏ん張る彩羽は強引に振り解くと、パワースラムで叩き付けてからジャーマンを狙う。だが、キムラロックで切り返す。これはエンジェルがカットしたが、タッチを受けた惡斗が左腕へのニーリフトを連打。さらにランニングニーから彩羽のサイドキックをかわしてストレッチマフラーを狙う。
 強引に振り解いてサイドキックで吹っ飛ばした彩羽は、エンジェルと合体攻撃。そこから交互にランニング・ボディプレスを投下してからエンジェルがダイビング・クロスボディー。カウント2で木村がカットすると、彩羽とエンジェルはトレイン攻撃。

 だが、木村は彩羽にビッグブーツを叩き込むと、エンジェルにネックハンギングボム。そこに惡斗をフロントブレーンバスターで叩き付けた木村は、コーナー二段目からダイビング・セントーン。続いて惡斗はコーナー最上段から惡トーンを投下。カウント2で彩羽がカットしたが、木村が吹っ飛ばす。
 木村が惡斗を羽交い締めにしたところに惡斗がパンチ。だが、エンジェルがかわして木村に誤爆。ならばと惡斗が羽交い締めにしたところに木村がビッグブーツを放っていくが、これもエンジェルがかわして惡斗に誤爆!

 すかさずエンジェルは惡斗をフルネルソンバスターで叩き付けると、レイネーラに捕らえるが、木村が今度こそビッグブーツで惡斗を救出すると、そのまま惡斗がエンジェルをスクールボーイで丸め込んで3カウント!
 不穏な空気を漂わせたが、勝てば官軍とばかりに抱き合って喜ぶ木村と惡斗。惡斗がマイクを持つと木村は先に帰ろうとするが、「よっしゃー! オイ、木村! そこにいて」と惡斗が指示すると、木村がリングサイドの客席に座る。

 惡斗が「初タッグ、勝ったぞー! この調子で最強な感じで、アタシはどんどん飛び上がっていくけど、それには必要なものがあるよな? そうだベルトだ! ダーク・エンジェル、白いベルトかけろや! 逃げないよな?」とエンジェルに対して、両国大会の再戦を要求。
 珍しくエキサイトしながらエンジェルが「これは私のベルトよ! 木村がいたから勝っただけでしょ? いつでもやってやるから獲ってみろ!」と返すと、惡斗は「後楽園100回大会で白いベルトかけようぜ! 以上!」と11・4後楽園大会での再戦を指定。エンジェルも「分かったわ、後楽園へ! 以上!」と受けて立った。









★試合後コメント
木村響子&安川惡斗
惡斗「ハイ、ハイ、ハイ。ヨッシャー、勝ったなぁ! 木村、勝ったな!」
木村「勝ちましたね、惡斗さん!」
惡斗「“さん付け”かよ! じゃあ、アタシも“さん付け”しなきゃいけないだろ?」
木村「いいよ、惡ちゃん」
惡斗「え? 何? 木村♪」
木村「なに? 急に」
惡斗「アッハッハッ! まぁね、そんな感じで。対等な感じでね。いやいや、すごいアシストだったね。いいタッグかもしれないな! アハハハハ」
木村「何かお前、よく分からないけど、何かテンション高けぇな」
惡斗「それだけが取り柄だ! でも勝った! これでダーク・エンジェル、(11・4)100回記念大会で、白いベルトをアタシは獲りに行くぞ! そうたらハクが付くぜ、最強タッグに! OK?」
木村「あぁ、あのな! このな! ビジュアル重視のスターダムでな! 異色のこの勢いとテンションでな、対等タッグが生まれたってことはな……これはな、今までのな、スターダムの歴史をひっくり返す事件だよ。分かってる?」
惡斗「分かってる」
木村「お前ら、ちゃんと書いといてくれ」
惡斗「よろしく! 以上!」

ダーク・エンジェル&彩羽匠
彩羽「今回は自分、何も出来なかったし。いま5★STARがやっと終わって、久しぶりのタッグマッチということで気合十分だったんですけど、全然力になれなくて。最後も全然カバーにいけなくて……ソーリー」
エンジェル「気にしなくていい。最後、2対1でまったくクリーンな闘いじゃなかった。惡斗はベルトに挑戦してきたが、クリーンなファイトをしてから言ってほしいわ! 木村! ふざけるな! あのビッグブーツは絶対に許さない! ベルトが欲しいならいつでも獲りに来ればいい。でも木村が邪魔してくるなら、そのときは容赦しない。惡斗、後楽園でかかってきなさい。絶対にこの借りは返してあげる。そして後楽園大会が終わったとき、このベルトは私の手の中にある!」

タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
岩谷麻優

15分40秒
マヒカ・デ・マユ(?) 

高橋奈苗
脇澤美穂●

 メインでは11・4後楽園大会でワールド・オブ・スターダムをかけて対戦することが決まっている王者・紫雷イオと、5★STAR GP2013覇者の高橋奈苗が前哨戦を行う。
 ナナミホはタッグのベルトを持参して入場。一方のイオは赤いベルトと共にハロウィン仕様のマスクとマント姿で登場。

 険しい顔付きで握手を交わした両チーム。岩谷vs.脇澤のたわしーず対決で試合開始。エルボーを連打していった岩谷に対し、脇澤はロープに叩き付けてからフロントキック。しかし岩谷もカウンターのスリングブレイドからタケコプター。
 続いてイオと奈苗がリングイン。手四つの力比べから奈苗が押し込むが、イオはブリッジで耐える。ブリッジの上に乗っていった奈苗だが、イオはモンキーフリップの体勢から飛び付いて投げていく。

 ショルダータックルでのぶつかり合いから奈苗がなぎ倒すが、ヘッドスプリングで立ち上がったイオはドロップイキックを返していく。しかしアッパー掌底をブロックした奈苗は、マトリックスでかわそうとしたイオにエルボードロップを投下。腕固めに捕らえていった奈苗は、脇澤にタッチ。
 イオの右腕にスレッジハンマーを落とした脇澤は首4の字固めに捕らえる。首を抜いたイオは変型のカバージョに捕らえると、岩谷にタッチ。胴絞めスリーパーに捕らえていった岩谷だが、うまく脱出した脇澤は逆片エビ固めに捕らえる。そこに奈苗が入ってきてキャメルクラッチで加勢。

 だが、イオが飛び込んできて奈苗を蹴散らす。ナナミホはダブルのフロントキックからダブルのブレーンバスターで岩谷を投げる。アルバトロスからワキ固めに移行した奈苗は岩谷をロープに押し込んでチョップを連打。
 だが、ロープに飛ばされた岩谷は控えの脇澤にドロップキック。そこにイオが入ってきて奈苗をコーナーに叩き付けると、岩谷とダブルの串刺しドロップキック。だが、奈苗は岩谷をヒザ十字固めに捕らえると、足4の字固めへ。そこに脇澤がダイビング・ボディプレスを2連発を投下。

 岩谷もコルバタを返すと、立ち上がろうとする奈苗に低空ドロップキック。タッチを受けたイオも背後から奈苗に低空ドロップキック。さらにミサイルキックからリバーススプラッシュ式ダブルニー。奈苗も串刺し攻撃を狙うが、イオはエプロンから逆上がりキック。だが、リバーススプラッシュ式ダブルニーをかわした奈苗は、投げ捨てジャーマンからフロントブレーンバスターでヒザから落とす。
 イオも後頭部へのバズソーキックを返すが、10分が経過し、奈苗は低空ドロップキックからバックドロップの体勢に。そこに脇澤がクローホールドSTOで合体。さらに奈苗は冷蔵庫爆弾を投下するが、かわして自爆させたイオはバズソーキック3連発。

 奈苗も丸め込もうとしたイオを押し潰すと、張り手から延髄斬り。だが、かわしてイオが逆に張り手から延髄斬り。ラリアットを返した奈苗が脇澤にタッチすると、脇澤はフラップジャックから顔面への低空ドロップキック。回転エビ固めで丸め込んだイオに唾を噴射した脇澤だが、イオはアッパー掌底から低空延髄斬りを返して岩谷にタッチ。
 超高角度ミサイルキックで吹っ飛ばした岩谷だが、脇澤はヒザへの低空ドロップキックからショルダーネックブリーカー。だが、イオがエプロンから脇澤を捕まえる。そこに奈苗が入ってきて脇澤を救出すると、脇澤はクローホールドSTO。岩谷もウラカン・ラナを返してカウント2まで追い込むと、コーナーへ。

 だが、奈苗が足止めすると、脇澤が追いかけていって雪崩式フランケン。エビ固めで切り返した岩谷は続けて逆打ちを決めるが、カウント2で奈苗がカット。そこにイオが入ってきて合体式のダブルアーム・フェースバスターからお互いに対角線上のコーナーに登る。だが、それぞれナナミホが追いかけていき、脇澤が岩谷に雪崩式フランケン。そこに奈苗がイオを雪崩式ブレーンバスターで叩き付ける。
 さらに脇澤がダイビング・ボディプレスを投下するが、カウント2。15分が経過し、岩谷は脇澤に張り手。だが、そこに奈苗が延髄斬りで飛び込むと、脇澤がバックスライド・フロム・ベノム。カウント2でイオがカットしたが、脇澤はもう一度バックスライド・フロム・ベノムの体勢に。これは逆にバックスライドで切り返してから、さらに後転してダブルリストアームで抑え込む新技マヒカ・デ・マユ(?)で3カウント!









 
▼エンディング 

 メインで勝利した岩谷はマイクを掴んで「よっしゃ、勝ったぞー! メインではじめて勝った! やったー!」と絶叫すると、フォールを奪った脇澤に向かって「脇澤さん、今日は対戦相手でしたけど、次の大阪、たわしーず結成ですよ! 6人タッグのベルト必ず……必ず獲りましょう! 今日は勝ったけど力を合わせて頑張りましょう!」と10・14大阪大会でのアーティスト・オブ・スターダム挑戦に向けて、脇澤に握手を求める。
 岩谷との握手に応じた脇澤は「奈苗さん、スミマセン! 奈苗さんがカットに来てくれないから負けちゃったじゃないですか! 悔しいです」と言っておいて、岩谷に向かって「闘いが終われば……今日から仲間だ。10月14日、力を合わせてたわしーずで必ずベルト獲ろう!」と、あっさり気持ちをたわしーずに切り替えた。

 唖然とする奈苗に対し、イオが「奈苗さん、今日は直接フォールは獲り合わなかったけど、私たちの勝ちです。この調子で大阪、新木場と前哨戦勝って、勝って、必ず11月4日後楽園ホールも必ず勝ってこのベルトを防衛します。どうぞよろしくお願いします」と宣戦布告すると、奈苗は「こんなものでな、私に勝ったと思うんじゃねぇぞ! 甘いんだよ。脇澤が負けただけだ。負けは負けって認めますけど、高橋奈苗はこんなものじゃない。まだまだ引き出しはある。お前が私の引き出しを開けられるのか? 11月4日まで1カ月を切りました。いつでも全開が私の信条ですけど、まだまだここからピッチ上げていくから覚悟しておけ!」と言い返す。
 最後は岩谷が「ありがとうございました。はじめて単独で締めます! 嬉しい! さて、締めさせていただきます。いいいですか? いきますよー! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と新シーズン開幕戦を締めくくった。

★試合後コメント
紫雷イオ&岩谷麻優
岩谷「やったー! やったーー!」
イオ「メインに出るのも久々だよね?」
岩谷「本当、そうですよ!」
イオ「そんな中で……」
岩谷「ありがとうございます! 一発のガツンていう技ではなく、丸め込みで取ったっていうアレなんですけどね。勝ちは勝ちですよね?」
イオ「鮮やかな勝ちだったよ」
岩谷「あ〜、やったー! サンダーロックって、やっぱりイオさんと自分って(実力に)差があったと思ってるのは誰が見ても明らかで。実際そうなんですけど、ちょっとずつ、ちょっとずつですけど、差を縮められてるんじゃないかなと自分では思ってるんですけど、どうですか?」
イオ「まぁ私も進んでるからね! 差が縮まってるかどうかは分からないけども、麻優も成長してることは確か。本当にいつもは結構、麻優が取られちゃってとか、麻優を助けに行って試合を組み立てようとか多いんですけど、今日は本当に5★STAR GPで自分もすごくしのぎを削ってると思っていた中で、麻優もこうやって脇澤さんとの闘いで、やっぱり得たものがあって、こうやって対策をひねってきたりとか、成長してるんだなと思うと、ビックリしました」
岩谷「もう自分はたわしーずのリーダーですから。リーダーとして、たわしーずを……(※イオがクスクス笑う)なんで、そこで笑うんですか? 止めてくださいよ。リーダーとして、たわしーずを引っ張って行きたいという気持ちもあったし、やっぱり3WAYでずっと脇澤さんと闘ってきて、(フォールを)取られてばっかりだったんで、ここで脇澤さんから取れて本当によかったです。よかったー! イオさんは高橋奈苗に一直線で」
イオ「本当は私が高橋奈苗からフォールを取ってやろうって思って、ワーって向かって行ったつもりなんですけど、麻優に最後はちょっと主役というか、フォールの座を譲った……っていうよりは、奪われた感じになるんですけど(笑)。そこはやっぱり、ちょっと反省ですね。チャンピオンとして。でも、タッグチャンピオンであるナナミホから勝ったっていうのはすごく大きいと思いますし、前哨戦で高橋奈苗とぶつかって……やっぱり強いですよ。強いですけれども、こうやって勝ったりしてるってことは勝機は絶対あると思うし、もちろん勝つ気でいるので、11月4日の防衛戦、そこに向かって突っ走っていくだけですね」
――岩谷選手は来週、大阪で6人タッグ王座挑戦ですね。
岩谷「来週からたわしーずが発動するんですけど……そうですね。やっぱり滅多にないじゃないですか? 3WAYを4回連続ぐらいでするっていうのは。本当にプロレス業界の中でもなかなかないことで、やっぱり3人の絆とかすごい芽生えて。何かたわしーずがすごい楽しみです。普段はすごいオチャラケている3人なんですけど、ミーティングとかしたり、たわしを持って掃除に行ったりとか、そういうのをする計画をしてるので。もっともっと絆を深めて、次の大阪、3人でベルトを巻きたいと思います。脇澤美穂選手はその6人タッグのベルトを獲るために、ピンクと白の水玉のコスチュームを発注したそうです。脇澤さんピンク色をつけるそうなので」
イオ「いやー、似合うかな?」
岩谷「似合わないと思います(キッパリ)。まぁ脇澤さんだからいいと思います」
イオ「何で似合わないって、最初に言わなかったの?」
岩谷「いや、だって余ってたんですよ。麻優は水色がいい。松本さんはオレンジがいい」
イオ「じゃあ、しょうがない」
岩谷「そうなんです。とりあえずタッグのベルトを巻いて、大阪、笑顔で……笑顔で終われればいいなと思います」
イオ「とにかく、(麻優が)初めてスターダムの興行を締めたということで」
岩谷「あー、嬉しい! もうイオさんのお陰!」
――最後の新技は狙ってたんですか?
岩谷「そうですね。イオさんに練習台になっていただいて、イオさんが逆さ押さえ込みに入ろうとするのを、何百回も『こういうのはどうですかね?』という感じで(切り返して)」
イオ「バックスライド対策、やってきました」
岩谷「なので、本当にイオさんと2人で『これでいけるんじゃない?』っていう(ところまで練習した)。しっかり両手もクラッチしてますし、結構ガッツリやってるので」
イオ「これからはバックスライド以外にも、勝っていければいいんじゃないかなと」
岩谷「技名は来週、正式に発表します!」
イオ「じゃあ、大阪でもそれで勝って。名前をつければね」
――脇澤さん対策だったと?
岩谷「はい。最初は脇澤さん対策だったんですけど、何回もやっていくうちに、これはほかの切り返しとかでも取れるんじゃないかなと、そういうのはすごい考えたので。脇澤さんだけではなく、これから大型の選手にもあぁいうクルッとした丸め込みで、隙を突いてというか、あの技で取れていければいいなと思います」

高橋奈苗&脇澤美穂
――黒星スタートになりました。
奈苗「新シリーズが始まって、11月4日に自分は目指すべきところが決まっていて、今日の敗戦は正直痛いですよ。タッグチャンピオンですし。今日の負けはあってはならないものであったと思うんですが……でも、リング上で言ったように、こんなもんじゃないし、まだまだ自分の……高橋奈苗の17年間で築きあげてきた技の、そしてプロレスの引き出しっていうのはこんなもんじゃないんで。自分が創っていたワールド・オブ・スターダムのベルトの輝きを今、いまのイオから感じないんで。自分があのベルトをブン獲って、また道を創りたいと、今日改めて試合をして思いました」
脇澤「そうですね。本当にタッグチャンピオンなんで負けてはいけない、このナナミホのチームなんですけど、最後バックスライドに行こうとして、何か分からないあいだに取られちゃって。それを奈苗さんが助けに来てくれなかった。負けてしまって……でも、私は奈苗さんの一番の味方です!」
奈苗「え?」
脇澤「一番の味方なんで、後楽園……11月4日、私は一番応援します! 奈苗さんのファンよりも一番応援します! 私が一番大好きなんです!」
奈苗「でも、たわしーずとかさ盛り上がってたじゃん」
脇澤「奈苗さんが何言っても、私は奈苗さんに赤いベルトを獲ってもらって、ナナエ軍団を盛り上げていきたいと思ってるんで」
奈苗「すごい! 素晴らしい! ありがとう」
脇澤「私は奈苗さんが何言っても、奈苗さんが大好きです」
奈苗「ごめん。脇澤が負けただけだとか言って」
脇澤「そう。私は奈苗さんの一番の味方なんです。誰と組もうとも、私が一番大好きです。奈苗さん、タッグリーグ……」
奈苗「タッグトーナメントも今シリーズ始まるんですけど、今回はあえてチャンピオンのナナミホでは出ずに……まぁ脇澤はたわしーずの仲間である岩谷と組んで……」
脇澤「奈苗さんが楽しそうにしてるから!」
奈苗「何が?」
脇澤「奈苗さんが宝城と組みたいとか、ダーク・エンジェルと組みたいとか言ってるから! 私だって仲間を作りたいと思いますよ。奈苗さん、私いっつもブログとか見てますよ」
奈苗「ブログの話をここでしないで(苦笑)」
脇澤「大体いつもブログに『宝城カイリと組んでみたい』とか『とても楽しかった』『ダーク・エンジェルとトレーニングをした。タッグを組んでみたい』とか(書いているじゃんですか)。私はいっつもチェックしてますよ」
奈苗「ストーカーかよ?」
脇澤「私と組みたいとか、ひと言も書いてないじゃないですか!」
奈苗「いや、だってそれは隣にいるのが当たり前だからじゃんよ!」
脇澤「へ?」
奈苗「当たり前じゃんよ!」
脇澤「……当たり前って言葉いいですね。当たり前だから強いんですよ、私たちは!」
奈苗「そうですよ。だけど、今回はスターダムのことを考えてだよ。私は(自分を)タッグの名手だと思ってるんで。宝城カイリと隣で立って……じゃあさ、宝城カイリだってスターダムを背負って立たなきゃいけないんだよ。私も背負ってる。脇澤も背負ってる。そして宝城カイリも、もっともっとでっかくなって背負ってかなきゃいけない。その時に私が隣にいたって、伝えられることがあるじゃないか! 私とナナミホだけしか出来ないこともあるじゃないか! それでいいんだよ。それで私、11月4日に赤いベルトを獲るんだよ。そしたらもっと道がでっかくなるじゃないか!」
脇澤「赤いベルトを獲るしか分からなかったですけど、私は……」
奈苗「なんで分からないんだよ! 全部、道は繋がってるんだよ!」
脇澤「だから奈苗さんが、とにかく赤いベルトを獲ればいいんですよ!」
奈苗「そうだよ!」
脇澤「誰と組もうと、奈苗さんが赤いベルトを獲ればいいんですよ!」
奈苗「ちょっと待って! 考えてみて。赤いベルトを私が巻くよ……巻くよね? タッグのベルトはナナミホだよね? じゃあさ、脇澤がたわしーずで6人タッグのベルトを獲ったらどうなる?」
脇澤「ベルトを全部制覇ですね」
奈苗「ナナミホが全部制覇だよ。すごいじゃん!」
脇澤「すごいです」
奈苗「そしてスターダムの中心は誰?」
脇澤「奈苗さん」
奈苗「……え? まあまあ、ベルト獲ったら私かもしれない(苦笑)。でもその隣にいるのは?」
脇澤「私です。宝城でもない」
奈苗「宝城をライバル視しすぎだけど……。話がごちゃ混ぜになっちゃう。まとめてんだから、まとめよう」
脇澤「まとめましょう」
奈苗「そうやったらさ、みんな夢が見れるじゃんよぉ。うちらが真ん中だって、おっきな声で言えるんだよ! そして叫ぼうよ! パッションがあれば大丈夫って!」
脇澤「世界の中心ですね」
奈苗「そうだよ」
脇澤「パッションがあれば大丈夫!」
奈苗「世界の中心で?」
奈苗&脇澤「パッションがあれば大丈夫!」
――……イオさんはどう感じました?
奈苗「そ、そうですね……。やはりさすがに……なんだろう……こうやってタイトルマッチが決まったことにより、お互いビシビシ意識してるのもあるんですけど、技の重みが増していました。それは正直、自分にとてつもなく(プレッシャーとして)来てる部分はあるんですけど、それを今日の負けと一緒に次、やった時に返しますよ」
――イオに物足りなく思っていた部分が改善されてきた?
奈苗「そうですね。チャンピオンというのは誰がどう見てもチャンピオンであってほしいんですよ、私の理想像として。だからそうやって、この私にデカイ一撃を食らわせたことが、どれだけ伝わってるか分からないですけど、そうやって有無を言わせぬものじゃないといけないんですよ。じゃないと、11月4日のタイトルマッチだって面白くならないし、もっともっともっともっともっと! 自分にも火つけて、イオにも火つけて、全部燃やす勢いで11月4日を迎えたいです」