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  イオが大混乱の中、木村を撃破して赤いベルトV2!惡斗がモンスター軍入りか?

STARDOM X STARDOM2013
8月17日(土)後楽園ホール 6:00PM
観衆860人
 
▼オープニング

 いつものようにKちゃんパンダとダンサーズが登場し、腕に仕込まれたLEDを点灯しながらオープニングダンス。途中から着物風衣装の風香GMが登場してダンスに加わる。踊り終えたGMは「皆さん、こんばんは! 今日はかなり選手も関係者もピリピリしていて、今までにない雰囲気で荒れた展開になるかもしれないんですけど、最後までスターダムのプロレスを楽しんでいってください」と挨拶。

 その後、元全日本女子プロレス・今井良晴リングアナの追悼セレモニーへ。4・29両国大会でもコールをしてくださった今井さんだが、その今井さんの遺影を持った奈苗と脇澤がリングに上がり、そのほかの選手はリングの周りに集合。1分間の黙祷が捧げられると、風香GMが「今井リングアナに届くような元気な試合を期待したいと思います!」と開会宣言。
 オープニングVTRは各選手がブルーハーツの『終わらない歌』をリレーしながら歌うというもの。締めは「みんな闘っている」のナレーション。

タッグマッチ 20分1本勝負
高橋奈苗
脇澤美穂
13分53秒
バックスライド・フロム・ベノム 

岩谷麻優●
須佐えり

 全日本女子プロレス中継のテーマをBGMに第1試合の煽りVがスタート。7・15大阪大会でゴッデス・オブ・スターダム王座を奪取したものの、左肘を脱臼した脇澤美穂の様子が紹介される。全女出身のナナミホが今井リングアナへの思いを語ると、最後は「全女最高です! 今井さん、見ていて下さい!」のメッセージ。

 さらにナナミホは“勝負曲”であるキッスの世界の『バクバクKiss』に乗り、タッグのベルトを持って入場。2人の名前のコールは録音された今井リングアナのコールを使用。
 4者ガッチリ握手を交わすと、復帰戦の脇澤が先発を買って出る。対するは同じナナエ軍団の須佐。ロックアップからロープに押し込んだ脇澤はクリーンブレイクすると、早くも奈苗にタッチ。

 いきなりチョップを叩き込んだ奈苗に対し、須佐もチョップで応戦するとエルボーを連打。だが、奈苗は須佐をコーナーに追い詰めて逆水平チョップを連打。須佐もカウンターのドロップキックを返すとアンクルホールドに捕らえるが、奈苗はロープに脱出。
 タッチを受けた岩谷は奈苗をヘアホイップで投げていくが、奈苗がロープに押し付けると、エプロンから脇澤も踏みつける。さらに奈苗はロープに飛ばして伏せてかわそうとしたが、岩谷は奈苗の腰にフットスタンプ。

 怒った奈苗はワキ固めに捕らえていくが、岩谷はロープに脱出。さらに脇澤とのダブルのブッグブーツから合体ブレーンバスターで投げると、ナナミホポーズで「全女最高!」。岩谷も脇澤に串刺しドロップキックを返すと、タケコプターで投げていく。
 そこに須佐が入ってきて、ダブルのドロップキックを発射。脇澤も首固めで丸め込むがカウントは2。ならばとベノムアームで1期生コンビを捕らえるが、1期生コンビも連係攻撃で反撃すると、須佐がドロップキックを連打。

 脇澤はまたもベノムアームに捕らえるが、須佐はDDTで叩き付ける。お互い髪の毛を掴んで罵り合うと、脇澤が唾攻撃。しかし須佐は脇澤の串刺し攻撃を迎撃してのスイングDDT。岩谷が入ってきて合体攻撃を狙うが、かわした脇澤は『まとめて』で叩き付けて奈苗にタッチ。1期生コンビは合体ブレーンバスターを狙うが、奈苗は逆に2人まとめて投げていく。
 さらに串刺しラリアットを須佐と岩谷に交互に叩き込むと、須佐に延髄斬り。そこからコーナーに登った奈苗だが、須佐が下からロシアンフックで叩き落とす。だが、奈苗もリバースパワーボムの体勢で持ち上げると、そのままバックドロップで投げていく。

 須佐は飛び付いて逆上がり式DDTを決めると、岩谷にタッチ。奈苗の攻撃をかわしてコルバタで投げた岩谷だが、奈苗もカウンターのドロップキック。10分が経過し、岩谷はエルボーを見舞っていくが、奈苗は一発のエルボーで岩谷を吹っ飛ばす。敢えて岩谷のエルボーを受け止めた奈苗は突進。しかし須佐が羽交い締めにしていく。
 岩谷の攻撃は防御した奈苗だが、須佐が岩谷を蹴飛ばしてスイングDDT。さらに座り込んだ奈苗い岩谷が低空ドロップキック。だが、奈苗は岩谷をフロントブレーンバスターで叩き付けると、ショートレンジラリアット。

 カウント2で辛くも返した岩谷だが、タッチを受けた脇澤がフィッシャーマンズ・スープレックス。これもカウント2で返した岩谷だが、脇澤は岩谷をコーナーに乗せると、雪崩式フランケンを狙う。これを須佐がカットすると、岩谷がミサイルキックを発射。ダブルリストアームサルトはカウント2で脇澤が返したが、岩谷は必殺のドラゴンスープレックスを狙う。
 何とか防いだ脇澤に対し、岩谷は丸め込みからコーナーに登っていくが、奈苗が入ってきて足止め。そこに脇澤が追いかけていって雪崩式フランケンで投げていくが、岩谷はカウント2で返す。さらに奈苗の延髄斬りをかわして脇澤に誤爆させると、続けて須佐がロシアンフック。

 すかさず岩谷は逆打ちを決めるが、脇澤もカウント2で返す。すると脇澤はタッグ王座を奪取したときに出した前転してからのバックスライド・フロム・ベノムを決めて岩谷から3カウント。
 敗れたとはいえ、タッグ王者チーム相手に善戦した1期生コンビだが、試合後に小競り合い。やはりライバルタッグはチームワークに難ありか?










★試合後コメント
高橋奈苗&脇澤美穂
奈苗「今井さんが亡くなって、全女をずっと引きずっているわけではないですし、全女がどうのって私を見てくれれば分かるんですけど、言ってきてはいないですけど、こうやって後楽園の第1試合でナナミホでカードを組まれて、その直前で今井さんが亡くなられて。歴史を紡いでいくのを常々私は意識していたんですけど、やっぱりその役目をやっていくべきなんだなと、いま試合を終えて感じているんですけど。何ですかね……スターダムは新しい団体で、新しい可能性もたくさんあると思うんですけど、その中でもプロレス本来が持つ闘いの色だったり、女の意地だったり、意識だったり、そんなものをスターダムでもっともっと伝えていきたいと私は思いました。その中でナナミホで組めて、タッグチャンピオンにもなって第1戦だったんですけど、ちょっと岩谷と須佐ぐらいの選手にちょっと手こずりすぎたなって、今日の反省です」
脇澤「ハイ、手こずった。そこを手こずらないようにするのが私の役目! 私が強くなれ
いいんだ! そう、答えはただ1つ! 頑張ります! ねぇ奈苗さん」
奈苗「(※爆笑)うん!」
脇澤「本当にいつもいつも(私が)捕まって(奈苗さんが)助けてくれる。それを逆にしたいですね。それを逆に出来るか。舐められたら本当に堪らない!」
奈苗「舐められている」
脇澤「舐められている。脇澤さん、舐められている」
奈苗「でも舐められているところに隙があるからさ、そこの隙を突いてさ勝ったじゃん。今日は」
脇澤「そうですね」
奈苗「それも実力のうちだ!」
脇澤「そう。ありがとうございます。その励みを私はバネにしてこれから頑張っていきますので、よろしくお願いします」
奈苗「そうですね。ナナミホ、チャンピオンとしてどんどん世界記録を作るんだよね!」
脇澤「そう! 私は決めました。世界タッグ防衛記録を作りますんで。そうしたら私はギネスブックに載ります。ねぇ?」
奈苗「ギネスブック? ギネスブック? 世界記録? ちなみに(防衛回数の)世界記録って何回なの?」
脇澤「……う〜ん、55」
奈苗「適当に言うな、適当に!」
脇澤「そうですね。調べて奈苗さんにメールします」
奈苗「はい」

ーー肘の調子は?
脇澤「ハイ。まだ痛いです! だけど私は負けない。それは奈苗さんが最高だからー! 奈苗さんが最高だから私は頑張ります」
名ね「(笑)いや、ワッキーは最高だよ! そんなケガをしていてもケガとも思わない。それが全女魂だね。根性!」
脇澤「でもだいぶ良くなりましたので。こういうことが出来なかった。こういうことが出来る(=左腕を曲げたり伸ばしたり)、それは奈苗さんが○×△だから」
奈苗「噛むなよ!(苦笑)何、そんなところで」

ーー最初に今井さんのリングコールがあったけど。
奈苗「そうなんですよ」
脇澤「ビックリしました、私は」
奈苗「スターダムには関係ないって思う方もいらっしゃるかもしれないけど、私のわがままというか、脇澤さんは(4・29)両国でコールしてもらって、私は久しくしてもらってなくて、『17周年のコールやってよ』ってお見舞いに行ったときに……」
脇澤「そう。言ってたんですよ! 今井さんが『分かったよ、やるよ』って言ってたのに」
奈苗「それが叶わなかったので、もうこのタイミングしかないなと思ってやらせてもらいました。キッスの世界がかかって、キッスの世界のマネジャーみたいなことを今井さんがやって、ずっと一緒にいたから、うちらの親みたいなもんだからね、今井さんは。だから今井さんが大好きだったプロレスを続けていくこと、さらに大きくしていくことを意識する、心の片隅に常に置いて努力していきたいなと思います」

岩谷麻優&須佐えり
岩谷「いや(カウント)2でしょ? いや、3か?(苦笑)逆打ちやったじゃん。完璧に向こう、返してなかったよね? 脇澤さん」
須佐「うん」
岩谷「あれはレフェリーが見ていなかったってことなんか?」
須佐「っていうかさ、何で負けんのよ!」
岩谷「うるせーよ、お前(苦笑)何? 人のせいにしてるの、あんた?」
須佐「何で最後負けるのよ、最後の返せよ!」
岩谷「お前、食らってみろよ! 返せるものなら、お前が返せ! うっせーよ!」
須佐「あー、もう! 脇澤さんに勝ちたかったよ!」
岩谷「つうか、マジうざいんだけど! 何それ? 人のせいにしてるの、全部。人のせいにしてるよね?」
須佐「いや、負けるほうが悪いでしょ? 勝てよ! あそこは返せよ!」
岩谷「返せよっていうか、その前に逆打ち決まってたべ。まぁそれで完全3かと思ったけど、2っぽかったらしく。まぁそれは仕方ないとして……あー、何言おうとしたか忘れた」
須佐「あー、とにかく悔しい!」
岩谷「そうやね」
須佐「とにかく勝ちたかった。会見でもボロクソ言われてさ。だから本当、脇澤さんだけには勝ちたかった」
岩谷「でもさ、全然可能性はあるでしょ、勝つ」
須佐「そうだね」
岩谷「だって逆打ちがいい感じに決まって、まだドラゴン(スープレックス)も出していなかったしさ。何回も出そうとしたけど、出すタイミングを間違えたっていうか。そういうのはちゃんと反省しなきゃいけないって思うけど、まだ全然勝つ可能性って言ったらアレだけど、全然勝てるじゃん。だからまたね、本当は仲悪いけど、仲悪いけど(苦笑)、こういうときは力を合わせてまた上の先輩とか狙っていければいいなと思います」
須佐「そうだね。次は勝とうね」
岩谷「うん。次は頑張るぞ!」
須佐「頑張るぞ」
岩谷「クソー! 3入っているぞ、アレ!」

シングルマッチ 15分1本勝負
松本浩代
15分00秒
時間切れ引き分け

アルファ・フィーメル

 名前をコールされた松本はアルファに近づいていって超至近距離で睨み付ける。ロックアップからロープに押し込んだアルファは、突き飛ばしながらブレイクすると「カモーン」と挑発。さらに松本をコーナーに押し込んで頭を撫でていく。
 怒った松本はエルボーで向かっていくと、フライングメイヤーからサーフボードストレッチに捕らえる。だが、ひっくり返したアルファ。何とか逃れた松本はショルダータックルでぶつかっていくと、「カモーン」と逆に挑発。

 勢いをつけてのショルダータックルでアルファをなぎ倒した松本は「上げるぞー!」と叫んでからブレーンバスターの体勢に。だが、これはアルファが逆に投げる。アルファは松本をコーナーに叩き付けて踏みつけると、ロープに貼り付けてサミング。注意するバーブ佐々木レフェリーを突き飛ばし、松本になおも攻撃していくアルファ。
 反則カウント4でようやく離したアルファは、松本の串刺し攻撃を蹴りで迎撃すると、カウンターのボディへのエルボーからDDT。

 そこから松本の後頭部にショートエルボーを連打したアルファはスリーパーに捕らえていく。ロープに逃れた松本だが、アルファは檄を飛ばすセコンド陣を一喝すると、松本をボディスラムで叩き付けていく。エルボードロップをかわした松本は場外にエスケープ。アルファが追いかけていくお、リングに戻った松本。
 翻弄されたアルファがリングに戻ったとことにダブルニードロップを落とした松本は、アルファをコーナー二段目に寝かせると、コーナースプラッシュをお見舞い。そしてアルゼンチン・バックブリーカーで持ち上げようとするが、アルファはなかなか上がらない。

 逆にコーナースプラッシュを決めたアルファだが、すぐに松本も同じ技を返し、さらに背後からミサイルキックを発射。今度こそアルゼンチンで上げるかと思われたが、アルファはリバースDDTで切り返すと、マシンガンショットを連打。
 エルボー合戦からワンツーエルボーを見舞っていった松本は、エプロンに出てロープ越しのスタナーを決めると、なおも突進してきたアルファにショルダー。だが、ガブって捕まえたアルファはロープ越しのDDTで叩き付ける。

 首をかっ斬るポーズをしたアルファはみちのくドライバーIIで叩き付けるがカウントは2。そこからクロスアーム式胴絞めスリーパーに捕らえる。10分が経過し、残り時間5分に。クロスフェースに移行したアルファだが、松本はロープに脱出。アルファはパワーボムの体勢に入るが、背後に逃れた松本は逆にパワーボムの体勢に。
 リバースで切り返したアルファだが、松本はローリングバックエルボーを叩き込むと、ついにアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げ、そこから東海道落としを決める。

 残り時間3分となり、リバーススプラッシュ式ダブルニーを投下した松本は、コーナースプラッシュからコーナーに登っていく。追いかけていったアルファだが、ヘッドバットを叩き込んだ松本は、先にマッチに降りてパワーボムで叩き付けていく。カウント2で返したアルファは引き起こそうとする松本をバックドロップで投げていく。
 松本もすぐさまバックドロップを返し、ダブルダウン状態に。立ち上がった両者はラリアットの相打ち。そこからローリングバックエルボーからのラリアットでアルファをなぎ倒した松本だが、アルファもショートレンジラリアットを返すと、アルファプレックスで投げたが、松本が辛くもカウント2で返したところで15分時間切れ引き分けのゴング。

 納得がいかないアルファは試合後もレフェリーに詰め寄り、さらに松本をスリーパーに捕らえる。奈苗が入ってきてアルファを松本から引き離す。額をくっつけて睨み会ったアルファと松本。これは再戦をして完全決着をつけるしかないだろう。









 
★試合後コメント
松本浩代
松本「まぁね、アルファとはシングル初だったんだけど、再来日して打倒イオ? 舐めるなって話ですよ! あのね、私とのシングルマッチが決まってて、打倒イオ? 私をどんだけ舐めてんだって話ですよ! 確かにいまスターダムに出ていてベルトに絡んでない、ただのゲスト選手になっているかもしれないけど、私はそんなつもりないし、イオより下だと思ってないし! 私と違うところを見ている奴、舐めるなって話ですよ。ただデカイ、ドイツの、何の実績持っているか分からないけど。まぁ今日闘ってみて分かりましたよ、アイツの実力。口だけじゃないっていうのも分かるけど、私を視野に入れていないっていうのが、相当ムカつくんで。まぁアイツも赤いベルトを狙う1人として、これから見てアイツとは決着つけなきゃいけないなと思っています。アイツを倒せば、アイツがいまドイツの、ヨーロッパのトップなんでしょ? アイツ倒せば、私がもっと世界で有名になれる。私の夢は日本だけじゃない、世界でも松本浩代を有名にしたい。だったら私はアイツを利用する。今日、改めて思いました」
 
▼ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王者]
ダーク・エンジェル
11分34秒
レイネーラ
[挑戦者]
彩羽匠●
※第2代王者ダーク・エンジェルが3度目の防衛に成功

 デビューから約3カ月が経った“スーパールーキー”彩羽匠だが、先輩・宝城からのピンフォール勝ち、赤いベルト王者イオとのシングルで引き分け、5★STAR GP出場権獲得といった結果を出したことを買われ、早くもダーク・エンジェルの持つワンダー・オブ・スターダム王座に挑戦。
 エンジェルは蝶の羽根のような煌びやかなマントを翻し、華麗に入場。ロックアップからエルビースマッシュ、ショートエルボーと先制した彩羽だが、エンジェルはすぐに串刺しジャンピングニーを返す。

 彩羽は強引に串刺しドロップキックを叩き込んでいくが、エンジェルはそこを下から丸め込むと、フルネルソンで動きを止めてから彩羽の左腕にヒザを落としていく。彩羽もハンマーロックで切り返すが、フライングメイヤーで投げていったエンジェルは、ヘッドスプリングで立ち上がってみせる。
 ややエンジェルの動きに翻弄された感のあった彩羽だが、モンキーフリップから腕十字へ。クラッチして耐えたエンジェルは、パワーで強引に脱出すると両足をフックする変型の逆片エビ固めへ。どうにかロープに這って逃れた彩羽だが、エンジェルは串刺しジャンピングニーからリバースDDTの体勢から自分のヒザの上に彩羽を叩き付ける。

 彩羽もカウンターで豪快なパワースラムを決めると、もう一度腕十字へ。クラッチが切れたエンジェルは悲鳴をあげながらロープに脱出。彩羽はエンジェルの左腕にエルボースマッシュからのサイドキックを叩き込むと、バックドロップを狙う。エルボーで逃れたエンジェルは片足を掴まれながらも至近距離からのドロップキック。
 しかし彩羽は引き込み式飛び付き三角絞め。さらにサイドキックを叩き込むが、エンジェルがドロップキックを返せば、彩羽もすぐさまドロップキック。エルボー合戦になると、エンジェルはロープに飛び乗って振り向き様のミサイルキック。

 フラップジャックで彩羽をコーナーに叩き付けたエンジェルは、リバースDDTの体勢から彩羽のボディにレッグドロップを落とす。レイネーラを狙うエンジェルだが、何とか堪えた彩羽はクロスボディをかわしてサイドキック。滞空時間の長いブレーンバスターで叩き付けた彩羽は、ファイアーマンキャリーの体勢で担いでからマットに叩き付けると、コーナーへ。
 フロッグスプラッシュを投下したがカウントは2。一気にハイブリッジのジャーマンで投げ捨てた彩羽だが、ロープが近かったためカウントは2。彩羽のバックドロップを押し潰したエンジェルはチョップの乱れ打ち。

 彩羽も串刺し攻撃を狙うが、エプロンに追いやったエンジェルはドロップキックで場外に蹴落とすと、コーナー最上段からプランチャを投下。10分が経過し、彩羽をリングに戻したエンジェルはダイビング・クロスボディ。カウント2で返した彩羽だが、エンジェルはタイガードライバーの体勢に。
 リバースで切り返した彩羽はバックドロップの体勢からフェースバスターで叩き付けると、エンジェルのフルネルソンバスターを返し、そこからレイネーラに捕らえてギブアップを奪った。これでエンジェルは3度目の防衛に成功した。










★試合後コメント
ダーク・エンジェル
エンジェル「タクミは強いハートを持っているし、タフだし、これからもっと強くなると思うけど、まだまだデビューしたての選手に負ける私じゃないわ。私がこの白いベルトを奪取した両国大会でデビューした選手が挑戦したきたのだから凄いわよね。でもこのベルトはゆずポンから私が引き継いだベルト。そう簡単には渡せないわ」

ーー次の挑戦者に相応しい選手はいますか?
エンジェル「すぐに5★STRA GPが始まるからね。イオとも5★STARで当たるし、まずは5★STARをやってみてからね」

彩羽匠
ーータイトル初挑戦はいかがでしたか?
彩羽「えっと、本当は自分が一番欲しいのは赤いベルトです。けど、こうやってデビュー3カ月でベルトに挑戦するチャンスをもらえて、絶対ここでベルトを獲って、史上最短でチャンピオンになって、そして赤いベルトも獲ってって自分の中で思っていたんですけど。……やっぱり、そんな壁はもうすごい大きい壁で。でももっとベルトに挑戦したいって思いました。自分の中で。今日は初挑戦だったけど、またチャンスがもらえるのであれば、もっともっと強くなってベルトを腰に巻きたいと思います」

ーー現時点で足りないものとかは見付かりましたか?
彩羽「やっぱ全部が足りないと思っていて。周りからは……やっぱ両国でデビューさせてもらって、大型新人って言われてますけど(※涙ぐむ)、自分の中ではまだ納得いってないし、その名前に……大型新人って言われるようなそんな肩書き……まだまだだと思っているし、いつか絶対見た人からも大型新人って言われる選手になりたいと思います。まだスタミナも技術もパワーもまだまだだと思っています。今日、自分の持っているものすべてを出したつもりだし。でもそれでもダメで、まだまだ……まだまだです。もっと技術を身に付けて、本当の意味での大型新人になります! これからもっと頑張ります」

ーーダーク・エンジェルの印象は?
彩羽「そうですね。実は私生活でもすごくお世話になっていて、すごく良くしてもらっているし、練習も何回も見てもらったりもして。やっぱりすごい世界でも活躍している選手で、テクニックもあるし、パワーもあるし……でも、そうですね……もう1回5★STARで(当たる)チャンスがあるので。シングルでやるにはすごい短い期間ですけど、その短い間で自分がどこまで成長出来るかが(大事)。それは自分が追い込むところでもあるし、また挑戦して、またベルトにも挑戦して次はすべてを上回る選手になって、次はベルトを獲ります」

▼翔月なつみ挨拶

 休憩明け、腰のケガのため7月31日付けで退団した翔月なつみが『未来のスターダム』に乗って登場。
 大歓声に迎えられ、リングに上がった翔月は「皆さん、お久しぶりです。翔月なつみです。私は5月の名古屋大会の前にケガをしてしまいまして、今まで治療に専念してきたんですけど体調があまり戻らず、このまま復帰しても全力で試合が出来ないなと判断したため、いろいろ(会社側と)話し合うことになりまして。その結果、7月末でスターダムを退団させていただくことになりました。今まで辛いこともたくさんあったんですけど、こうやって応援してくださる皆さん声援が支えになっていました。なので、こうして最後にご挨拶できて、本当に嬉しく思っています。……今まで共に闘ってくださったスターダムの選手の皆様や外部の選手の皆様、スターダムの関係者の皆様、そしてこうやってスターダムの翔月なつみを応援してくだったファンの皆様、本当に本当にありがとうございました」と挨拶すると、場内からは大「なつみ」コールを起こる。そして翔月は四方に一礼してリングを降りた。

★囲み会見
翔月なつみ
翔月「まずこの退団という発表になるまで、すごい期間が出来てしまって。やっぱり最後に皆さんの前で挨拶出来たっていうのがすごく嬉しくて。出来なかったかもしれないので、最後にきちんと挨拶出来たってことがすごく嬉しいと思いますし、こうやってファンの方が『なっちゃん、待ってるよ』とか言ってくださったことがホッとしたし(笑)。復帰はまだ全然目処が立たないんで分からないですけど、復帰戦はやっぱりスターダムでやらせていただきたいと思っているし、それ以降もスターダムじゃなくてもフリーとしてでもプロレスが出来たらいいなと思っていますけども、いま身体が本調子じゃないので、ハッキリ言えないので、早く治してまた皆さんに応援していただけるように頑張れたらなと思っています」

ーーどんなふうにケガをしたんですか?
翔月「練習中に腰を。エビ反りのカタチのまま顔から落ちてしまって」

ーー医者の診断は?
翔月「最初は背骨の筋肉の断裂みたいなカタチだったんですけど、骨とかは異常なくて。詳しくは分からないけどムチウチの症状が出て、ずっと2週間ほど吐き気があったりとか、起きられなかったりして。詳しい結果が出ずに今まで治療を続けてきて。私自身も正直、何ていう症状と言えばいいのか分からず。でもずっと腰が反れなかったり、ジャンプが出来なかったりっていうものがあって。自分の中でももどかしいんですけど……」

ーーいまも診断が出ない?
翔月「診断がちゃんとした(レントゲンなどの)画像判断とかが出なくて、そのまま骨とかは異常ないので、どう発表していいのか……」

ーーヘルニアみたいになってる?
翔月「ヘルニアも大丈夫なんですけど、ケガした骨の部分だけがずっと痛くて、反ったりとかも出来なくて。それを科学的になんて診断したらいいのか、ちょっとお客さんには伝えずらい内容なのでハッキリとは言えないんですけど、日常生活は出来ますし、ずっと個人的にもトレーニングのほうは続けているので、出来るだけ早く(復帰したいです)」

ーーいまも痛みはある?
翔月「だいぶ……そうですね。ずっと立ちっぱなしだったり、後ろに反ることだったり、重いものを持ったり、高いところからジャンプしたりしたりっていうのが出来ない状態なので。このままプロレスを続けるのはやっぱり私の中では無理だと思ったので、小川さんに相談して一旦プロレスからは離れて(退団というカタチになった)」

ーー演劇のほうは続けるの?
翔月「演劇のほうもすぐには考えていないですけど。役によっては派手な動きがあったりするので、そういった役はまだ出来ないので、役と相談しながら。出来るだけ動いていきたいんで、出来ることからやっていきたいなと(思っています)」

ーーいま通院しているんですか?
翔月「はい。病院には通っていないですけど、リハビリとして専門の先生に診てもらいながらトレーニングを進めたり。あとは先輩方の紹介で、プロレスに詳しい病院に行かせていただいて、薬をもらったりはしているんですけど、あまりその薬を飲んでも極端な変化はなかったので、もう少し期間をもらってみて治していくことにしたんで。ケガして2週間くらいは起きても吐いたりしていたんで、普通の生活に戻るまでに1カ月くらいかかったので大変でしたね(苦笑)。でもいまは普通に電車に乗れるようになりましたし、徐々には良くなっているなと思います」

ーーなつみコールが起こっていましたね。
翔月「はい。嬉しかったですね」

アーティスト・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

[王者組]
米山香織
宝城カイリ
夕陽

14分34秒
スライディングD→片エビ固め 

[挑戦者]
夏樹☆たいよう
世IV虎
安川惡斗●

※第2代王者組・米山&宝城&夕陽が初防衛に成功

 7・21新木場大会で5★STAR GPの出場権を獲得した勢いに乗り、突如夏樹☆たいようと世IV虎に向かって「そろそろパシリやめたいです」と川崎葛飾最強伝説のパシリから卒業したいと言い出した安川惡斗。それを聞いた夏樹と世IV虎は「いつもうちらはお前に振り回されてきた」と憤慨。それでも惡斗が川葛の3人でアーティスト・オブ・スターダムのベルトを獲りたいと訴えると、夏樹は惡斗が進退を賭けることを条件に承諾。

 「いくぞー!」と絶叫した惡斗が先発を買って出て、いきなり宝城とドロップキックの相打ちに。そこからエルボーを連打した惡斗だが、そこに米山と夕陽が入ってきて王者トリオは合体フロントキックから3人同時エルボードロップを投下。
 宝城が逆エビ固めに捕らえていくが、夏樹も世IV虎もまったくカットに入る素振りを見せない。自力でロープに逃れた惡斗だが、宝城がエルボードロップ。惡斗もフロントネックロックの体勢からスイングしていくと、ようやく世IV虎にタッチ。

 夏樹も一緒に入ってきて宝城をコーナーに叩き付けたオリジナル川葛は、見事な連係攻撃を繰り出す。惡斗も入ってきて一緒にアピールするが、夏樹に叩かれてしまう。オリジナル川葛はさらに宝城をロープに貼り付けて両側から踏みつけると、世IV虎がショルダータックルで吹っ飛ばしてから夏樹にタッチ。ドロップキックの連打から腕固めに捕らえた夏樹だが、これは米山がカット。
 しかし世IV虎と惡斗が入ってきてすぐに夏樹をフォロー。宝城をコーナーに追い詰めた世IV虎は顔面ウォッシュをお見舞い。世IV虎の串刺し攻撃をかわした宝城は串刺し式スピアーから前方回転ネックブリーカーを返すと夕陽にタッチ。

 掌底を連打していった夕陽はフットスタンプからライオンサルトを投下。世IV虎もエルボー合戦を仕掛けていくが、夕陽はジャンピングキックからロープへ。だが、世IV虎はケブラドーラ・コンヒーロからセントーン3連発。さらに夏樹がミサイルキックを発射すると、米山がリングイン。
 ハイスピードの攻防から夏樹をキャッチした米山はバックドロップで投げていく。そこに夕陽も加わってハイスピードのロープワークを3人で見せるが、夏樹が2人を翻弄してみせう。だが、米山が夏樹を抑え付けたところに夕陽がスワンダイブ式ミサイルキック。米山はロールスルージャーマンを狙うが、夏樹が防御するとノーザンライト・スープレックスにスイッチ。

 タッチを受けた宝城はスピアーを連発すると、イカリに捕らえるが、世IV虎が入ってきて宝城の頭を持ち上げていく。そこに米山が飛び付いていくが、惡斗がまとめて吹っ飛ばす。宝城はコーナーに登っていくが、夏樹が駆け上がっていって雪崩式アームドラッグ。そこに世IV虎がセントーンを落とすと、惡斗がタッチを要求。
 首を振って拒否した夏樹はハーフダウンの宝城にバックスピンキック。それでも執拗にタッチを要求する惡斗。仕方なく夏樹がタッチすると、惡斗は宝城をACTスペシャルで叩き付けてからコーナー二段目からの惡トーンを投下。

 これはかわした宝城だが、惡斗はすぐにストレッチマフラーに捕らえる。さらに足で首もロックする複合技を繰り出すが、米山がカットすると夕陽がムーンサルトプレス。続いて米山がダイビング・セントーン、さらに宝城がダイビング・エルボードロップを投下。カウント2で夏樹と世IV虎がカットしたが、宝城はスライディングD。これを蹴りで迎撃した惡斗だが、ダメージが大きく動けない。
 ついに世IV虎と夏樹が入ってきて宝城を捕まえると、惡斗も含めた3人で合体式世IVドン。そのまま惡斗を宝城の上に乗せて無理矢理カバーするがカウントは2。ならばとオリジナル川葛で惡斗をコーナーに乗せると、宝城をコーナー下まで連れて来る。しかし悪トーンはまたしても宝城にかわされ自爆。宝城がスライディングDを叩き込むがカウント2で夏樹がカット。

 さらに2発目のスライディングDを夏樹がドロップキックでカット。だが米山が夏樹を場外に連れ出している感に、宝城がスライディングDを2連発で惡斗に叩き込み3カウント。オリジナル川葛の2人もレフェリーに抗議するが、判定は覆らない。夏樹と世IV虎は惡斗を置き去りにして退場。ボロボロの惡斗は1人朦朧としながら引き上げていった……










★試合後コメント
夏樹☆たいよう&世IV虎
夏樹「結局ダメでしたね……」
世IV虎「ハァ(※ため息)」

ーー惡斗選手をフォローする場面もありましたけど、やぱり勝ちたかったという気持ちから?
夏樹「そりゃそうですよね。ユニットのナンバー1を象徴するベルトですし。やっぱり初代、川葛が獲ったのに(腰に)巻けなかったベルトだし。やっぱり川葛と言ったら個人でも、タッグでも、6人タッグでも一番じゃいけないと思っているので、川葛としてリングに上がるからには、自分も世IV虎も勝つ気で行きました」

ーー今後の惡斗選手の処遇は?
夏樹「やっぱりすべて試合につながると思うんですよね」
世IV虎「今日の結果がすべてですね」
夏樹「今まで一緒にやってきて、その結果だと思います。ハイ。組んで何カ月とかって話じゃない。これだけ長いあいだ一緒にいて、練習から何から何まで一緒にやってきて……ハイ。その結果なので。まず自分自身をしっかり磨いて、それからじゃないと人と合わせたりとか、そういうのは出来ないんじゃないかと思いますね。そのスキルを自分で上げて、挙げた者同士が組むから1+1が2にも3にも4にもなると思うんで。それがプラスになっていかなかったら、組んでいても意味はないと思います。……うん。いや、何だかんだ言っていても自分はやっぱり(惡斗を)信じていましたしね。……まぁその願いが叶わなかったかな」
世IV虎「信じていたからこそ、最後にアイツにチャンスを与えたのに、アイツはチャンスをモノに出来なかった」
夏樹「まぁ出来なくても何でもいいんですよ! でも川葛って何を大事にしているかって言ったら、やっぱり信頼関係とか、人としての筋道っていうか、そういう仁義。いつも言ってるようにそれだけなんですよ。うちらが伝えたいことっていうか、守ってほしいもの。ほかは別に何でもいいですよ、弱くても、出来なくても。それを一番分かってもらいたかった人です。だからそれが残念。それだけです」

▼ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

[王者]
紫雷イオ

23分30秒
ムーンサルト・フットスタンプ→体固め

[挑戦者]
木村響子●

※第3代王者・紫雷イオが2度目の防衛に成功

 煽りVでは木村が代々木公園にロッシー小川代表と報道陣を集めて行われた調印の模様が映し出された。すると木村はアルファと共にまたもアフガニスタンの民族衣装で登場。一方、グリーンのIOTICAマスクを被って登場したイオは、コーナー最上段から前転してリングイン。
 立会人は木村の要望により東京スポーツの柴田惣一記者が務める。イオのセコンドには奈苗、脇澤をはじめ第4試合に出場した選手以外全所属選手がつく。

 すると木村が本部席を指差し、「オメーがいるところじゃねぇんだ!」とロッシー小川代表に因縁をつけ、本部席から小川代表を連れ出して鉄柱に叩き付ける。これで小川代表は練習生に両肩を担がれて退場!
 怒ったイオがリングに戻ってきた木村に張り手を見舞うと、そのまま試合開始。タックルでテイクダウンを奪った木村だが、イオはすぐにロープに脱出。手四つの力比べになると、木村が下からねじり上げていくが、後転して形勢逆転したイオはリストロックに捕らえる。

 だが、足を踏んだ木村はヘアホイップで投げていく。イオは木村の蹴りを側転でかわすと、さらに側転→バック転→バック転からのドロップキック。しかしスペース・ローリング・エルボーをヒザで迎撃した木村はエルボー合戦を仕掛ける。そこにイオが張り手を見舞っていくと、逆水平チョップ合戦へ。
 そこから蹴りでなぎ倒した木村はアキレス腱固めへ。その状態で張り手を見舞ったイオだが、木村も張り返す。苦痛で悲鳴をあげたイオだが、辛くもロープに脱出。木村はステップオーバートーホールドとフェースロックの複合技に捕らえる。

 場内から「イオ」コールが起こると、木村は「お前らうっせんだよ!」と観客に悪態をつく。エルボーと蹴りを叩き込む木村に対し、ガムシャラに殴りかかっていったイオだが、走り込んできたイオをカウンターのエルボーで吹っ飛ばした木村は、ブレーンバスターを狙う。これを胴絞めフロントネックロックで切り返したイオは「落ちてるぞー!」と叫ぶが、木村はそのまま立ち上がるとブレーンバスター。
 だが、背後に着地したイオはコルバタで投げてから串刺しジャンピングニー。これをかわした木村はエプロンに出たイオの顔面を蹴っていくと、スリングショット式フットスタンプ。イオが場外に転落すると、セコンドのアルファがスターダムのセコンド陣と揉み合う中、木村がイオを南側客席に連れ出す。

 通路でアルファがパワーボムを狙ったが、これをウラカンで切り返したイオは、木村にもランニングエルボーを叩き込むと、出入り口の上に登ってケブラーダを発射。10分が経過。イオはリングサイドまで木村を連れてくると鉄柱に思い切り叩き付けてからリングに戻す。スワンダイブ式ミサイルキックから619、さらにもう一度スワンダイブ式ミサイルキックを叩き込んだイオはソバット。
 これをキャッチした木村だが、下からもう片方の足で蹴り上げたイオは新幹線アタックからコーナーへ。だが、下から殴り飛ばした木村は追いかける。

 コーナー上で殴り合った両者だが、イオはヘッドバットを叩き込むと、雪崩式ダブルアーム式フェースバスターで投げ捨てる。そこからライダーキックを叩き込むとカバーするが、アルファがレフェリーのカウントを阻止。さらにリングに乱入したアルファはイオをラリアットからのパワーボムで叩き付けるが、ここで小川代表が戻ってきてエプロンからアルファの乱入を猛抗議。
 すかさず木村が小川代表に襲いかかるが、突如惡斗が乱入してきて小川代表を救出! 小川代表と握手をした惡斗だが、次の瞬間、何と小川代表にガットショットからのコンプリート・ショット。そこに夏樹と世IV虎が入ってきて、小川代表をリング外に出してから惡斗に詰め寄る。そこにアルファが襲いかかっていくと、木村が惡斗にイスを渡す。すると惡斗はそのイスで夏樹と世IV虎を殴打して川葛と決別! まさかの惡斗とモンスター軍の合体に場内は騒然!

 大混乱の中、イオにイスを振り下ろした木村に対し、宝城が入ってきてスピアーを叩き込むと、奈苗がアルファをラリアットで蹴散らし、脇澤が串刺しフロントキックで惡斗も場外に追いやったことで、どうにかリング上はイオと木村の2人だけに。イオはガムシャラに木村に殴りかかると、ワンツーエルボーを連打。木村も鬼の形相でエルボーを連打するが、イオも応戦。お互いに朦朧となりながら壮絶なエルボーの打ち合いに。
 さらにエルボーの相打ちから木村がロープに飛ぶが、イオはアッパー掌底で迎撃。さらにバズソーキック2連発からハーフダウンの木村に正面から顔面蹴り。これもカウント2で返した木村に対し、イオは1段目→2段目→最上段からムーンサルトプレス3連発。

 しかし3発目をかわした木村はグーパンチから胴絞めスリーパーへ。落ちるのを必死に堪えたイオはロープに脱出。20分が経過し、木村はリストクラッチ式バックドロップ3連発で投げてからもう一度スリーパーへ。だが、後転で逃れたイオは後頭部へのバズソーキック、さらに正面から2連発叩き込むが、木村はカウンターで飛び付いて丸め込む。
 辛くも返したイオはマヒカ・デ・イオ。木村もカウント2で返すが、イオはアッパー掌底。ならばと木村はノータッチヘッドバットを返すと、ビッグブーツ。これをマトリックスでかわしたイオは、シャイニング・ウィザード。

 カウント2で返した木村を引き起こしたイオは張り手を連打すると、ヒザを何発も顔面に叩き込んでからヘッドバットを打ち下ろす。これで動きが止まった木村に至近距離からローリングソバットを叩き込んだイオは、奥の手ムーンサルト・フットスタンプをズバリと決めて3カウントを奪った。 










▼エンディング 

 立会人の柴田記者から赤いベルトを受け取ったイオ。すると、乱入したあと本部席の前に座り、薄ら笑いを浮かべながら試合を見つめていた惡斗が、突然リングに入ってきて「オーイ、安川惡斗だ! 全然関係ないんですけどね、安川惡斗第二章、始まる。以上! お邪魔しました〜」とだけ言い放って退場。観客からはブーイングや「何がやりたいのか分からないぞ!」といった声が飛ぶ。

 マイクを持ったイオは「オイ、なんだ、それ? 意味分からねぇ。意味分からないねぇよ! けど、いまリングに立ってベルト巻いているのは誰だー?」と惡斗に向かって絶叫すると、観客から「イオ」コール。イオは「そう、今日は私が勝ったんだよ! 木村響子とキムラモンスター軍、アイツらは即刻スターダムから退去だー! ……でも、何なんだよ、アルファ・フィーメル! そして安川惡斗! 分からない! 何も分からないけど、これでスターダムに平和が来たとは思えない。思えないよ! だって来週、8月25日からシングルのリーグ戦、始まるだろ? 5★STAR GP、その中にアルファ・フィーメルも、木村響子も、安川惡斗も名前が入っているんだよ! とにかくシングルなんだから誰が最強か決めるだけ。必ず私が優勝するぞー!」と8・25新木場から始まる5★STAR GPでの優勝を宣言。

 それを聞いた奈苗が「イオ、今日はとりあえずベルト防衛してよかった。おめでとう。スターダムにもモンスター軍は必要悪なのか? なんなんだ? よく分からないけど、それは置いておいて、来週から5★STAR GPが始まるんだー! 5★STAR GPはスターダムの闘いの聖地です。そこでしっかり私が結果を残して、これ以上木村響子の好きにはさせないし、しっかりと結果を出してだ、狙うところは1つですよ。絶対に私が優勝するぞー!」とイオに負けじと優勝宣言。
 そこに割って入ってきた夏樹が「何言っちゃってんだよ! リーグ戦優勝するのは紫雷イオでも高橋奈苗でもない、この夏樹☆たいようなんだよ! ブルースターズは世IV虎と自分がこの夏、一番盛り上げるんで。それから安川惡斗、アイツただで済むと思ってんじゃねぇぞ。リーグ戦、自分のハイスピードプロレスで必ず頂点に立つぞ!」と裏切り者・惡斗への制裁とGP優勝を宣言。

 それを聞いた世IV虎は「親分、申し訳ないですけど優勝するのは自分です。自分は優勝するために高橋奈苗、親分、そして木村響子、みんな倒して天下獲って他団体に乗り込んでいきたいと思っているんで。それと安川惡斗、アイツの第二章なんかな、うちがぶっ潰してやるよ! そこんとこ世露IV苦」と同じブルースターズに倒したい相手がズラリと揃っていることもあり、そこを勝ち抜いて優勝を目指すと宣言。
 その後は宝城が「リーグ戦、台風の目になります! 以上ー!」、エンジェルが「5★STAR GPで優勝するのはこの私よ、ナンバー1 イチバーン!」、米山が「アイアムナンバーワン! アイアム二冠チャンピオーン! リーグ戦を制するのはスターダム二冠王の米山香織だー!」、夕陽が「高校生活最後の5★STAR GP、私が優勝します!」、彩羽が「デビューして3カ月の自分がこのリーグ戦で優勝して這い上がります! 自分は優勝します! イオさんとは前回のシングルで引き分けているので、ここで決着を付けましょう」と次々にマイクを持ってGPへの意気込みを述べていった。

 最後はもう一度マイクを持ったイオが「スターダムには平和が訪れるんじゃない! 5★STAR GPと共に戦国時代が始まりまーす! 誰が勝っても恨みっこなし! ということで私が優勝しますから、皆さんぜひぜひ来て下さい! これからスターダムがもっともっともっと……面白くなります! では最後に今日は私が締めさせてもらいたいと思います。いきますよ! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と小川代表を中心にしていつもの決め台詞で後楽園大会を締めくくった。

★試合後コメント
紫雷イオ
イオ「どうもありがとうございました。何か木村響子……強かったですね。ハッキリ言ってすごい強かったですね。強かったけど、私がスターダムを守りました! 小川さんも最後は元気そうに笑ってくれたんで、社長的にも『守ってくれた』って思ってくれたみたいなんで(笑)。安心しましたねぇ。でも安心したけど、5★STAR GPがあるんですよね! そこに今日闘った木村響子も、アルファ・フィーメルも、安川惡斗をはじめスターダムの選手も出て来ますので、チャンピオンとして今日、守ったからには5★STAR GPも全勝優勝! それを目標に掲げていきたいと思います」

ーー試合前とか木村選手が訳の分からない調印式とかやっていましたけど、どういうふうに見ていました?
イオ「いや〜、本当……まぁ明らかに的を外していることも言っているな、コイツって思いましたし。中にはああやってお客さんの支持を集めちゃう部分もあるから、正しいことも言ってるんですよ。スターダムの選手が辞めて危機感ないわけないじゃないですか。ありますよ、危機感! 一緒に強くなりたいっていう、すごくプロレスラーになりたいって一緒にスターダムでやってきた仲間が、自分と一緒にいたところからいなくなってしまって、やっぱり寂しいし、団体力としての機能も落ちるし、そりゃもちろん危機感ありますよ! 分かってるけど、じゃあ『いなくなって寂しい』って悲しんでればお客さんはそれで納得するんですか? 応援してくれる人がいるからこそ、私たちが強く気持ちを持って前を向いて、今の仲間を大事にしていかなきゃいけないんですよ。それは分かり切っていることだから。あとは木村響子が勝手に吠えておけって思いますね。今日、こうやって私が勝って、木村響子は吠えていただけだって証明されたので、それでいいと思います」

ーー木村選手のエルボーとか終盤かなり厳しいかったと思いますが、それに耐えられた要因は?
イオ「あー、でもある意味あれは相手が木村響子だったから出てきた、自分の新しい部分だったかもしれないですね。それぐらい木村響子は面白い相手でもあるんですよ。それは素直に認めなます(苦笑)。でも、アイツが正しいかって言ったらそうじゃない。私のほうが正しいです。スターダムを守るっていう私の気持ちのほうが勝っていた。今日は私の完全勝利なんじゃないかと胸を張りたいと思います」

ーーダウンした場面はパンチだったの?
イオ「たぶん固かったんで……拳だったと思います。(グーパンチは)反則?(苦笑)まぁそういう技を木村響子が出したってことは、それだけ必死だったんじゃないですか? 木村響子も。まぁ私が勝ちましたけど」

安川惡斗/木村響子
惡斗「イエーイ、安川惡斗だー。お疲れ様でーす。ハイ、何すかね?」

ーー突如メインイベントに乱入して川葛の2人にイスを振り上げましたが、その真意は?
惡斗「いや別に。何か最近、スターダムつまらないなぁって思って。何か見てて面白そうだなって思ったから。面白かったけど……」
※木村響子が乱入
木村「オイオイオイ、賢いねぇ。スターダムの中で一番賢いんじゃない?」
惡斗「自分、ただ面白そうだなって思っただけで」
木村「うん。まぁそっちにいるより全然面白いよ、モンスター軍は」
惡斗「いや、小川さんつまらねぇなって前々から思ってたんですよ。何か小川さん……やったら何か面白かったし、親分と姉さん……」
木村「もういいじゃん、モンスター軍入れば。もういいじゃん! 川葛のパシリよりモンスター軍のパシリのほうが100倍マシだよ」
惡斗「パシリとか嫌です」
木村「ソフトクリームおごってやるからよ」
惡斗「いや、パシリはもういいです……」
木村「じゃあ、パシリじゃない、何になりたいんだ、お前は? 何になりたんだ?」
惡斗は「別に……誰かの下につきたいとか思わないっすね、もう。楽しければいいっす」
木村「お前一人で出来るほど実力ないよ。お前はそんなに強くないよ。そこだけ勘違いするな。誰についたら一番得か、よく考えろ」
※木村は控室へ
惡斗「パシリは嫌だ……パシリは嫌だー! パシリは嫌だぁぁーーーー! ハハハハハ……」
※不気味に笑いながら控室へ

小川代表総括
「両国以降、2度目の後楽園なんですけど、まぁいろいろ離脱者とか退団者とかケガ人とか、まぁ(選手が)いないことはないんだけど、今はひとつ耐え時かな、と。ここを耐えてしのんで、また大きなチャンスに。今は本当にスターダムのやっていることを後楽園で、ある意味でクライマックスでやっているんで、その方針は変わらないんですけど、ちょっとこういう(俺が)駆り出されるのはもういいのかな、と。今日で最後にしたいね。あとは選手同士が闘い合ってもらえれば。その舞台が次から始まる5★STAR GPなんで。まぁそれの今日は序曲かな。そういう感じですね。だから半年、1年をかけて隆盛をまた築きたいと思います。今はちょっとじっと頑張る時かな、と。次のリーグ戦の試合内容で勝負したいというんもあるし、暮れには3人くらい新人もデビューしますから、そうするとまた厚みが加わったスターダムというか、従来のスターダムの見せていけたらいいなと。そういう意味では来年の春を照準に上がっていきたいと思います」

ーー身体の調子は?
「首がムチウチみたいになっていますよ。肩はずっと痛いし」

ーー途中でエプロンに上がったが?
「あれは(木村の)セコンドが介入してきたんで、ちょっとマズイかなと思って阻止しようと思ったんだけど……」

ーーチャンピオン(=イオ)の評価は?
「(自分が)ずっとやられていたんで試合は見ていないんですけど、まぁ防衛したってことで。ますます紫雷イオには敵が待っているんじゃないかなと。どんどんクリアしていかないと。本当の意味でチャンピオンになるには。まぁ5回くらい防衛したらやっとチャンピオンとして認められるんじゃねいですか」

ーー厳しいですね。
「っていうのはまだまだ奈苗だ、夏樹だっているから。その辺に防衛していかないと。本当の意味でトップとは認められないかなって。そういうことです」

  赤ベルト前哨戦で木村がイオに2連勝!彩羽、宝城、惡斗が5★STAR GP出場へ

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning最終戦
7月21日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆285人
 
▼オープニング

 安川惡斗の「イエーイ、じゃあスターダム、スタートだぜ!」というアナウンスから、新井みずかさんとKちゃんパンダダンサーズがオープニングダンスを披露。途中からダンスに加わった風香GMは「皆さん、こんにちは。今日は後楽園ホールまで最後の大会となりました。今日、選手は5★STAR GPに出るために気合いが入っていて、このリーグ戦に出られるかどうかは大事なので、ぜひ皆さんの贔屓の選手を大きな声で応援してあげてください。最近、スターダムはケガ人が多くて、この間みんなでお払いに行ったので、もうケガ人は出ないと思います……出ません!」と挨拶。

 すると『バクバクKiss』に乗って、第5代ゴッデス・オブ・スターダム王者のナナミホが登場。奈苗が「皆さん、こんにちは〜! 高橋奈苗、脇澤美穂が第5代ゴッデス・オブ・スターダムチャンピオンになって東京に帰ってきました〜!」と言うと、脇澤は「本当に皆さんに見せたかった、試合を! 奈苗さんがカッコ良かった。奈苗さんにもらったベルトです」と喜びの弁。
 その勝利の代償として左肘を脱臼した脇澤だが、タッグ王者としてやりたいことを発表するというと、「ナナミホがみんなの太陽になります! だからこのベルトの次期挑戦者……誰の挑戦も受けない! 挑戦者は私が全部決める! だから誰もかかってくるな!」と豪語。

 奈苗が「私はもっと防衛していきたいよ」と訴えると、脇澤は「さすが奈苗さん! そこが私と違うところですね」となぜか感心。その後、「今日、私の試合が見られなくて、本当に残念に思う人がたくさんいると思いますが、1試合だけ休ませていただきます。本当に申し訳ございません。次の後楽園は元気モリモリで復活したいと思います」と欠場の挨拶。
 さらにカミカミの風香GMに向かって「頼みますよ! 私がやりますよ、GM! 踊りますよ!」と言い出したため、風香GMが大会の開会宣言をして強引に締めくくった。

5★STAR GP2013出場者決定戦 スターダム・ランブル(30分)
【出場選手】須佐えり、岩谷麻優、宝城カイリ、安川惡斗、彩羽匠、松本浩代
 彩羽匠
11分13秒
腕ひしぎ逆十字固め 

 安川惡斗

  宝城カイリ
11分25秒
スライディングD→片エビ固め 
 安川惡斗
  安川惡斗
16分15秒
アクトロック 
 須佐えり
※彩羽、宝城、惡斗が5★STAR GP2013に出場決定

 スターダムのシングル最強決定リーグ戦『5★STAR GP』が、今年も8・25新木場大会から開幕する。すでに紫雷イオ、アルファ・フィーメル、高橋奈苗、米山香織、夏樹☆たいよう、ダーク・エンジェル、世IV虎、夕陽、木村響子の出場が決まっているが、残り3枠を須佐えり、岩谷麻優、宝城カイリ、安川惡斗、彩羽匠、松本浩代の6選手でスターダム・ランブルによる出場者決定戦で争う。
 1分ごとに選手がリングインし、バトルロイヤル形式で行い、勝者は退場。上位3選手がGPに出場できる。

 1番手は惡斗、2番手は宝城。いきなり3期生同士、しかもシングル初対決の顔合わせから試合がスタート。お互いに睨み合いながら握手を交わすと、宝城のドロップキックを惡斗がスカしてから踏みつける。宝城もダブルチョップで反撃すると、惡斗はバックエルボーからのエルボー。さらにコーナーに叩き付けてからのACTスペシャルを狙うが、そこに3番手の彩羽が登場。
 そのまま惡斗は彩羽に抱えた宝城を叩き付けていくが、彩羽は惡斗をボディスラムで叩き付けると、その上に宝城を叩き付け、さらにその上からボディプレス。彩羽が惡斗にドロップキックを叩き込むが、惡斗がストレッチマフラーに捕らえたところで4番手の須佐が登場。

 リングインするなり彩羽をアンクルホールドに捕らえた須佐は、さらにDDTを連発。彩羽もカウンターのパワースラムを返すと、エルボーを連打。そこに5番手の岩谷が登場し、彩羽と須佐の手を掴んでタケコプターで投げるが、やや失敗。
 そこに宝城と惡斗が入ってきて、岩谷に合体のカウンターエルボー。だが、惡斗はすぐに宝城に殴りかかっていく。岩谷と須佐がエルボー合戦を展開しているところに、最後の6番手となる松本がリングイン。

 するとほかの5選手が一斉に松本に襲いかかっていき、次々とトレイン攻撃。岩谷の攻撃だけフロントキックで迎撃されると、他の選手たちはもう一度松本にトレイン攻撃。またも岩谷の攻撃だけショルダータックルで迎撃した松本は、ほかの4選手にクロスボディを浴びせてなぎ倒す。
 岩谷を捕まえた松本はヘアホイップで投げると、「お前から倒すのが一番ラクだ」と言いながら踏みつけ、さらにアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。だが、ロープを掴んでエプロンに逃れた岩谷はスリングショット式フットスタンプから、座り込んだ松本に低空ドロップキック。続けて場外にエスケープした松本にコーナー最上段からプランチャを投下。

 リング上では宝城と惡斗がエルボー合戦。宝城のエルボーをブロックした惡斗はフロントネックロックに捕らえた状態でスイングすると、サンセットフリップを落とすが、これをかわした宝城はエプロンにエスケープ。その間に松本が彩羽をリングに上げて、コーナースプラッシュを狙ったが、彩羽はショルダータックルで迎撃。
 彩羽のショルダータックルを受け止めた松本。そこに須佐が飛び込んできて、2人まとめて高角度DDTで叩き付ける。さらに須佐は彩羽にスイングDDTを決めるが、カウントは2。ならばと須佐はコーナーから小型冷蔵庫爆弾を投下するが、彩羽がかわして自爆。

 すると松本が彩羽をコーナーに叩き付けてから宝城をホイップ。串刺し式スピアーを決めた宝城はコーナーに登るが、裏切った松本は宝城を場外に突き落とすと、彩羽にリバーススプラッシュ。これをかわした彩羽はドロップキックを叩き込むと、松本にぶっこ抜きジャーマンを狙うが、松本は何とか振り解いて突進。だが、彩羽はトップロープを下げてうまく松本を場外に追いやる。
 その間に惡斗が彩羽にストレッチマフラーを狙うが、彩羽は腕十字に切り返してギブアップを奪ってみせた。これで彩羽が1抜け。呆然とする惡斗に宝城がスライディングDを叩き込み、そのまま3カウント。これで宝城が2抜け。

 他の選手も次々に惡斗をカバーするが、惡斗は必死にキックアウト。すると松本は岩谷と須佐をまとめてバックドロップで投げてから、惡斗にファルコンアロー。岩谷をオンブし、須佐を前から抱えた松本は「食らえ30キロ!」と惡斗にニードロップを落とすと、岩谷をオンブしたまま「食らえ300キロ!」と須佐にニードロップ。
 そこから須佐に東海道落としを決めるが、須佐もロシアンフックを返す。すかさず惡斗が松本をフロントネックロックに捕らえると、その間に須佐は岩谷にフックを叩き込む。岩谷も須佐にハイキックを返すが、そこに松本が襲いかかりリバーススプラッシュを投下。辛くも岩谷の足がロープへかかったが、レフェリーはカウント3を叩く……実は松本の背後で惡斗が須佐をアクトロックで丸め込んでいたため、レフェリーはそちらのカウントを取っていたことが判明! この結果、彩羽、宝城、惡斗の3人が5★STAR GP出場を決めた。









 
★試合後コメント
彩羽匠、宝城カイリ、安川惡斗
ーー5★STAR GP出場が決定しましたが、ひと言ずつお願いします。
惡斗「イエーイ、安川惡斗、ギリギリだけどやったぜ! お前ら覚えておけよ。ここで(アタシから)獲ったからっていい気になるな。アタシはお前らをシングルリーグで落とす。以上! じゃあな!」(※そのまま退席)
宝城「いや、デッカイこと言ってますけど、連続で獲られていて、最後もギリギリ…麻優さんがに亜ロープだったからよかったけど。何とか獲れた出場権だと思うので、もし(5★STARで)当たることがあればバチバチで。絶対に(惡斗には)負けないし。まずは予選突破ってことで嬉しいんですけど、本戦で勝つことが本当に自分の目標なので、これから頑張ります。ありがとうございます」
彩羽「予選通過……一番に通過したってことで、まぁ先輩2人には絶対に負ける気ないし。しかも自分が(惡斗から)腕十字で獲って(宝城は)それをいいことに……(苦笑)。それだけから自分は負ける気ないし、惡斗さんにも負ける気ないし、カイリさんにも負ける気ないし、他の先輩にも負ける気ないです。5★STARで自分が優勝して存在感を見せつけたいと思います。ちかっぱ、やったるたい!」
宝城「やったるばい!」
※彩羽が宝城に突っ込む
 
タッグマッチ 20分1本勝負
夏樹☆たいよう
世IV虎
20分00秒
時間切れ引き分け 

DASH.チサコ
夕陽

 当初出場予定だった米山香織が負傷欠場となったため、センダイガールズプロレスからDASH.チサコが緊急出場。
 夕陽はピンクのアーティスト・オブ・スターダムのベルトを巻いて入場。握手を求めた夕陽&チサコだが、川葛は無視。まずは夏樹vs夕陽で試合開始。いきなりトップギアのロープワークからお互いにロープに飛び乗っての技を狙うがかわしてアームドラッグで投げていく。

 ハイスピードで互角の展開を見せると、夕陽がミドルキック。しかしエプロンから世IV虎が夕陽を捕まえると、川葛はダブルの串刺し攻撃をお見舞い。さらに夕陽をロープに貼り付けて両側から踏みつける。世IV虎はヘッドロックに捕らえると、馬乗りになってチョーク攻撃。
 しかし夕陽もロープに飛び乗っての背面エルボーを返すとチサコにタッチ。お互いに相手の髪の毛を掴んでいくと、世IV虎が振り解いてロープへ。だが、カニ挟みで倒したチサコはドロップキック。

 世IV虎も「舐めるんじゃねぇ!」とヘッドバットを返すと、顔面ウォッシュをお見舞い。さらに夏樹が入ってきて川葛は連係攻撃を決めると、世IV虎がセントーン。堪らず夕陽が救出に入るが、世IV虎が蹴散らす。チサコも夏樹にエルボーを見舞っていくが、夏樹はドロップキックから掌底をバチバチと叩き込むと、逆エビ固めに捕らえる。
 背中を引っ掻いて脱出したチサコに張り手を見舞った夏樹だが、チサコはキチンシンクからダブルフットスタンプ2連発を落として夕陽にタッチ。サッカーボールキックから低空ブレーンバスターで投げた夕陽は、夏樹の三角跳びクロスボディをかわして低空ドロップキック。

 そこから夏樹の左腕を攻撃してからの腕十字へ。何とかロープに逃れた夏樹だが、夕陽委は左腕を蹴飛ばしてからショルダーアームブリーカー。チサコもショルダーアームブリーカーで続くと左腕への低空ドロップキック。さらにロープに巻き付けて絞りあげる。不敵な笑みを浮かべながら夏樹の左腕を痛めつけていったチサコは腕固めに捕らえる。
 ロープに逃れた夏樹だが、チサコはなかなか離さない。さらにワキ固めに捕らえたチサコだが、これは世IV虎がカット。それでもなかなか離さないチサコ。

 10分が経過し、チサコは左腕への低空ドロップキックを見舞ってから夕陽にタッチ。控えの世IV虎にジャンピングキックを叩き込んでから夏樹にエルボーを叩き込んだ夕陽だが、夏樹もソバットを返すと、ハーフダウンの夕陽にドロップキック。タッチを受けた世IV虎はショルダータックルで何度も夕陽をなぎ倒すと、踏みつけフォール。カウント2で返した夕陽だが、世IV虎は世IVコブラに捕らえる。
 しかしチサコが張り手でカットすると、夕陽と合体攻撃を狙うが、ダブルラリアットで迎撃した世IV虎は夕陽をチョークでコーナーまで押し込む。

 夕陽も掌底と蹴りで押し戻すと、ローで倒しておいてからライオンサルト。さらにソバットからロープに飛ぶが、世IV虎はケブラドーラ・コンヒーロから逆片エビ固めに捕らえる。エグイ角度で決まったが、夕陽は辛くもロープに脱出。世IV虎はロープを利用したヒップトスを落とすと夏樹にタッチ。
 ダイビング・ボディプレスを投下した夏樹は、カンフー殺法で夕陽をコーナーに追い詰めると、串刺し式低空ドロップキック。しかしコーナーからのダイブをミドルキックで迎撃した夕陽は逆にコーナーからダイブ。これをかわした夏樹はロープに飛んで夕陽にジャンピングエルボー。夕陽もカウンターのジャンピングキックを返すと、ジャンピングハイからハニーフラッシュ。

 残り5分を切って、チサコが夏樹に串刺し攻撃を狙う。ロープに乗っかってかわした夏樹だが、チサコはネックブリーカーで叩き付けると、串刺し式低空ドロップキック。さらにエルボー一発で夏樹にヒザをつかせるが、夏樹も張り手を返すとペディグリーで叩き付けてからトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル。さらにファイアーマンキャリーで抱え上げた世IV虎は前方に投げ落とすと、セントーンを連発。
 チサコも世IV虎のネックハンギングボムをウラカンで切り返すと、至近距離からの串刺しドロップキックからコーナーに登っていく。しかし夏樹が足止めすると、世IV虎がファイアーマンキャリーで担ぎ上げる。さらに夕陽をコーナーにホイップしてからチサコを投げつけ、コーナースプラッシュ。

 だが、世IV虎が夏樹をトスしての串刺し攻撃をかわした夕陽は、世IV虎を踏み台にして夏樹にジャンピングハイ。倒れた世IV虎にチサコがホルモンスプラッシュを投下するが、世IV虎が剣山で迎撃すると、夏樹がダイビング・フットスタンプを投下。続けて世IV虎のセントーンから川葛は合体式世IVドン。残り30秒となり、世IV虎はコーナー二段目からダイビング・セントーンを投下。かわしたチサコだが、世IV虎はスリーパーに捕らえる。
 必死に逃れたチサコは丸め込むが、世IV虎もカウント2で返す。ここで20分時間切れドローのゴングが鳴らされる。試合後も世IV虎とチサコは揉み合いになる。「次、ぶっ潰してやるからな!」と8・30仙女の新宿大会での再戦に向けて火花を散らした。









 夕陽&チサコが引き上げたあと、マイクを持った世IV虎が「世IV虎、19歳です。マジで悔しい! (8月)30日の仙女に上がる前にこうやって当たる機会が出来て、ぶっ潰してやろうと思ったのに、ぶっ潰せなかった。でもアイツがどう出るかは分かった。(十文字)姉妹でどう来るか……それを上回るチームワークで仙女から川葛が帰って来るので、テメーら応援世露IV苦」と言うと、突如惡斗がマイクを要求。
 世IV虎が憮然とした様子で惡斗にマイクを渡すと、「イエーイ、安川惡斗だ! 予選通過したぞ、ギリギリだけど! この調子で私たち川葛、アーティストベルト狙いにいきたいです! そろそろパシリ辞めたいです。そこら辺も含めてアーティスト(のベルト)狙いにいきましょう。よろしくお願いします」と爆弾発言!

 それを聞いた夏樹は「おめぇ本当に調子いいやつだな。パシリ辞めたい? うちらに何の相談もなく辞めてたんじゃないの? 何、言ってるの? それで勝手に変なキャラ作って、うちらそうやってお前に振り回されてさ。一応、お前のキャラ、守ってやってんだよ。6人のベルト? いいよ、別にやってやるよ。うちらは負けないし。その代わり(お前が)負けたらどうなるか分かっているの? 分かったよ、お前がその覚悟あるならやってやるよ」と川葛での惡斗の進退を賭けることを条件に、アーティスト・オブ・スターダムに挑戦することを承諾。
 すると惡斗は「ありがとうございます! このプレッシャーに負けないで安川惡斗、やっていくんでよろしくお願いします!」と応えたが、惡斗にとっても川葛にもとっても大きな転機を迎えた。

★試合後コメント
夏樹☆たいよう&世IV虎
夏樹「いや、もう……川葛としてことが本当に不甲斐ないというか、向こうの即席タッグと引き分けてしまったことは本当に……ちょっとうちらも(8月)30日までにしっかり反省しなくちゃいけないと思いますね。ちょっと初めての相手っていうのもあるし、乱されちゃった感じがあったんで。でもどんな相手だろうと、うちらのペースを崩さないタッグワークっていうのをうちらは持っていると思うんで。それを30日はバッチリ出していきたい」
世IV虎「ちょっと遊び過ぎてしまったところがあって。まぁ30日、必ず仕留めるんで。今日の分も十文字姉妹にお返ししてやろうと思うんで」
夏樹「ああいう即席タッグじゃないタッグ屋とやれるっていうのは、うちらがずっと望んでたことなんで。そのチーム力の勝負っていうのと、もう団体を背負っていくんで。スターダムを舐めるな、川葛舐めるな。(敵地に)乗り込んでいきたいと思います」
ーー惡斗選手から6人タッグを狙っていきたいという申し出があり、一応夏樹親分としてはそれを承諾するカタチになりましたが。
夏樹「いや、うちら全部アイツの言うこと今まで聞いてきたし。アイツが『パシリからでもいいんで(川葛に)入れてください』って頭下げてきたから入れてやったんで。それで勝手に『パシリ辞めます』『第二章始まるから今までのキャラは偽ってました』とか、そういうのにもう振り回されたくないんで。アイツがしっかりやっていけるんだったら、やっぱりチームとしてまとまっていかなくちゃいけないし。いいですよ、6人タッグやっていいけど、そこでちゃんとしたものを出せないんだったら、もうこれ以上はチームとしてやっていけないなって思いますね。だからそれまでと、その試合でしっかり見極めないと。そういうキャラとかだけで川葛はやっているんじゃないんで。そういう……もう人としてですね。人間としての部分でちゃんと信頼関係がないとベルトなんて巻けないですよ、6人タッグの。それがちゃんと出来るんだったら、これからもやっていきたいと思うし。まぁ……うちらは何でもいいですよ。ねぇ、今までだってちゃんとケツ持ってやってきたんだから」
世IV虎「この件は自分と親分で何度も話し合ってきたんで。話し合ったんですけど、もう川葛でやっていくなら、ちゃんと仁義通してやっていってもらわないと困るし。今まで通りあの変なキャラで、何回もコロコロキャラ変えて、自分たちももうこれ以上振り回されたくないってことでということなので。それもこれも含めて……」
夏樹「(※遮るように)まぁいいんですよ! キャラならキャラでいいんだけど、じゃあ本当のお前の心はどうなんだってところを、じゃあ6人やってもいいけど、それをしっかり見たいと思います!」

▼KちゃんパンダSPインタビュー

 風香GMとKちゃんパンダが登場し、この日のゲストとして第1試合で5★STAR GP出場を決めた彩羽、宝城、惡斗の3選手を呼び込む。感想を聞かれた彩羽が「1番キャリアは少なくて先輩ばっかりだったんですけど、一番に抜けられて自信になりましたし、5★STAR GPで存在感を見せつけたいと思います」と言うと、続いて宝城が「去年の予選で撃沈しまして、すっごい悔しい思いをしたんですけど、今日は勝ちまして。あんなカタチですけど、ワンチャンスをモノにしてすっごい安心しています。去年は白星配給係と言われたんですけど、風香さん、応援お願いします」。
 惡斗は「さっきのマイクのあとでなんでKちゃんパンダコーナー出ているのか分からないけど、アレだよ……パシリが嫌すぎて暴走しました……」とローテンションだったが、気を取り直して「これでシングルリーグでいろいろ見せつけていくんで、よろしく頼むぞ! 以上!」とハイテンションで絶叫すると、そのまま退場。

 すると、そこに須佐が乱入してきて「今日って私の誕生日サプライズじゃないんですか? 明後日で20歳ですよ」と自分で言い出すが、風香GMは「本当に忘れていた(苦笑)」と告白。ガチで須佐の誕生日を忘れていたということで、須佐は彩羽と宝城に「プレゼントはないのか? 先輩だぞ! じゃあ5★STARの出場枠譲ってください」と言い出す始末。
 それでも須佐が気を取り直してJWPのリーグ戦で優勝してベルトを持って帰ると宣言すると、宝城も「勝つことはもちろんですけど、見る人に元気や勇気を与えられるような試合をします」と意気込みを語り、彩羽も「大型ルーキーと言われていますが、ここで結果を残して本当の大型ルーキーになります!」と意気込んだ。

▼8・17後楽園前哨戦タッグマッチ 30分1本勝負
●紫雷イオ
高橋奈苗
23分43秒
ビッグブーツ→エビ固め 
木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 8・17後楽園ホール大会でワールド・オブ・スターダム王座を懸けて激突することが決まった紫雷イオと木村響子の前哨戦。モンスター軍に続いて入場した奈苗は木村に詰め寄っていき睨み合い。最後にイオが赤いベルトをたすき掛けにして入場すると、木村は腰に手を当ててベルト奪取を予告。
 チーム丸顔(ガンガン)から奇襲攻撃を仕掛けていき、いきなり木村にダブルドロップキックを見舞うと、場外に出たモンスター軍に奈苗がトペを発射。さらにイオがケブラーダで続く。

 木村をリングに戻すと、奈苗のブレーンバスターからイオがその場飛びムーンサルト。カウント2で返した木村だが、イオは馬乗りエルボー。さらに逆立ちニードロップを落とすと奈苗にタッチ。奈苗と木村はお互いに髪の毛を掴んでいくと、木村が顔面を掻きむしる。だが、奈苗も木村の腕に噛みつくと、コーナーに押し込んでチョップを連打。
 エルボードロップからアルバトロスに捕らえた奈苗だが、ヘイリーがカット。タッチを受けたイオはヘッドシザースとアームバーのジャベに捕らえると、カバージョに移行。

 そのまま髪の毛を引っ張っていったイオは、ニーで木村をコーナーに押し込むが、足に噛みついていった木村はそこからアンクルホールドに捕らえる。そのまま髪の毛を引っ張った木村はヘイリーにタッチ。イオの両ヒザをマットに叩き付けていくと、ヘイリーはイオの右足をロープに巻き付けてから踏みつける。
 苦悶の表情を浮かべるイオだが、木村がその右足にアキレス腱固め。イオはそのまま髪の毛を掴んで張り手を見舞っていくが、木村は馬乗りになるとヘッドバットを連打。そこからレッグロックで右足を折らんばかりに捻り上げると、再びアキレス腱固めへ。

 イオの悲鳴を聞いて奈苗が飛び込んでくるが、ヘイリーがカット。だが、イオは辛くもロープに脱出。木村はイオの右足にヘッドバットを落とすと、バックドロップを狙ったが、身体を捻って押し潰したイオ。しかし木村はタッチを許さない。ならばと延髄斬りを叩き込んだイオはようやく奈苗にタッチ。
 エルボーを連打した奈苗は、さらにショートレンジラリアットも連打。木村もビッグブーツを返していくが、キャッチした奈苗はドラゴンスクリューから足4の字固め。ヘイリーがカットに入るが、奈苗はヘイリーのボディプレスをかわすと、そのままアルバトロスに捕らえる。

 ヘイリーを場外に追いやった奈苗は木村への足4の字をさらに絞りあげるが、木村は唾を吐きかける。怒った奈苗は馬乗りなってヘッドバットを落とすとバックドロップを狙うが、木村はロープを掴んで阻止。そこから電光石火のワキ固めに捕らえた木村だが、そのまま持ち上げた奈苗はサイドバスターで叩き付ける。それでも木村はワキ固めを離さない。
 アームロックに移行した木村は、強引に持ち上げようとした奈苗を胴絞め式のキムラロック(フロントネックロック)で抑え込む。「奈苗」コールが起こる中、奈苗の足が辛くもロープに届く。するとブレーンバスターを狙った木村に今度は奈苗が胴絞めフロントネックロック。

 だが、木村はその状態からブレーンバスターでぶっこ抜くとヘイリーにタッチ。重たいミドルキックを叩き込んだヘイリーだが、奈苗は張り手を連発するとパワーボムの体勢に。これをリバースで切り返したヘイリーは逆にパワーボムを狙うが、奈苗もリバースで切り返すと、串刺しラリアットからショートレンジラリアットを連打。
 さらに駆け上がり式スタナーを決めると、イオが飛び込んできてリバーススプラッシュ式ダブルニー。そこから奈苗がコーナーに登っていくが、木村が足止めするとヘイリーが追いかけていって最上段から雪崩式エクスプロイダー。

 ヘイリーはラリアットからぶっこ抜きジャーマンで投げ捨てるが、すぐに立ち上がった奈苗は投げ捨てジャーマンを返す。ヘイリーもすぐに立ち上がってラリアットの相打ちに持ち込むが、奈苗はもう一発ラリアットを叩き込んでヘイリーをなぎ倒すとイオにタッチ。ミサイルキックからコーナーでの逆上がりキックを狙ったイオだが、キャッチしたヘイリーはハンマー。木村もエプロンから攻撃していくと、ヘイリーはパワーボムを狙う。
 ウラカンで切り返そうとしたイオだが、ヘイリーは回転を止めてもう一度持ち上げる。しかしイオは回転エビ固めで切り返す。カウント2で返したヘイリーは、イオを場外に投げ捨てると鉄柱を使って右足を攻撃。

 木村も場外で奈苗をスリーパーに捕らえてから鉄柱に叩き付ける。場外カウント18で辛くもリングに戻ったイオは、ヘイリーの蹴りをマトリックスでかわすとダブルニーアタック。さらにアッパー掌底を叩き込むが、ヘイリーも振り向き様のショートレンジラリアット。タッチを受けた木村がイオを足蹴にしていくが、イオも意地で殴りかかる。
 しかし木村はアンクルホールドに捕らえると、逆片エビ固めとの複合技へ。どうにかロープに逃れたイオだが、木村はなかなか離さない。そこに奈苗が飛び込んでくるが、ヘイリーも入って来る。モンスター軍は奈苗にトレイン攻撃。しかし奈苗もラリアットの連打で迎撃。

 そこにイオが左右のエルボーを連打してからアッパー掌底を木村に叩き込む。奈苗がバックドロップで投げると、すかさずイオがシャイニング・ウィザード。20分が経過し、イオは痛む右足を引きずりながらコーナーに登るとムーンサルトプレス。木村がかわすとイオは着地するが、右足の痛みで倒れてしまう。
 そこを木村がアンクルホールドに捕らえるが、奈苗が延髄斬りでカット。今度はヘイリーが突進してくるが、奈苗はラリアットの相打ちに持ち込む。4者ともダウンする中、先に立ち上がった木村はイオにエルボー合戦を仕掛ける。

 意地のエルボー合戦になると、イオが左右のエルボーを連打。しかし木村はイオの右足にローキックを叩き込むと、ノータッチヘッドバット。カウント2で返したイオだが、木村はビッグブーツ。かわしたイオはウラカンを狙うが、投げ捨てパワーボムで切り返した木村はアンクルホールドに捕らえる。これを丸め込みで切り返したイオはバズソーキック。
 木村がキャッチすると、イオの背後からヘイリーが羽交い締め。そこに木村がランニングエルボーを放っていくが、イオはこれをかわしてヘイリーに誤爆させる。イオは木村にマヒカ・デ・イオを狙ったが、ヘイリーがラリアットでカット。そこに木村がビッグブーツを叩き込み、ガッチリとエビ固めで抑え込んで3カウント。










▼エンディング 

 赤いベルトの前哨戦で王者イオに2連勝した挑戦者の木村は「オイ、スターダムのチャンピオンって誰だっけ? 知ってる? お前ら、スターダムのチャンピオン誰だっけ? オイ、チャンピオンベルトを巻いたら強いのか? アホか、ロッシー! 強い奴がチャンピオンベルトを巻くのが自然の摂理、自然の流れなんだよ。オイ、大自然に逆らうじゃねぇぞ、ロッシー! 私がスターダムの中心。オイ、東スポ! 東スポの柴田君、モンスター軍の顧問になったから。ベルト獲って、ついでに女子プロ大賞獲って、ど真ん中の位置に立って、上から目線で奈苗ちゃんと遊んでやってもいいよ」と言い放つ。
 一部の観客からブーイングが起こるが、木村は「お前らお約束でブーイングしてるけど、本当は分かっているんだろう? モンスター軍あってこそのスターダムだろ? 分かってるんだろう? オイ、ロッシー! こいつらのほうが全然分かっているぞ! モンスター軍様々だよな! オイ、お前ら、モンスター軍が楽しそうな活躍と、ベルト巻いて珍しくハッピーなところを後楽園に絶対見に来いよ」と言い放つと、ブーイングを起こしていた観客よりも多くの観客が拍手。
 すると退場していくモンスター軍に向かって奈苗が「オイ、木村! 響子ちゃん、帰っちゃったよ……」。それを聞いた木村はステージまで戻ってきて最前列の客席を陣取る。奈苗は「響子ちゃん、10周年だってな? 私は先日17周年を迎えました。で、7年もキャリアの差があって、今日は響子ちゃんと私が遊んでやろうと思ったのに、この結果は本当に悔しい! それで、好きなように言われて本当に悔しい! イオ、このままじゃダメだろ? お前から響子ちゃんに何か言ってやれ!」と言うと、イオも悔しそうな表情でマイクを握る。

 イオが「同じ相手に…木村響子に2回も負けたらもう言い訳は出来ませんよ。分かっています! だからこそ全身で、全霊でぶつかって、後楽園ホールでは木村響子を絶対倒す! ベルトを守えいます! 約束します! それだけです! 後楽園ホール……待ってろよ」と言うと、木村は退場。
 勝ったモンスター軍が帰ってしまったため、誰が締めるか分からない雰囲気になっていると、観客からはロッシー小川代表に締めることをリクエストする声が飛ぶ。しかし奈苗は「ロッシーに締めさせるわけにはいかないんだ! お客さんが今日は決めてください! ワッキーですか? じゃあお願いします! この興行が終わらないから!」と言って、欠場中の脇澤にマイクを渡す。

 しかし脇澤は「奈苗さん、17周年おめでとうございます。東京の皆さんに挨拶がないじゃないですか。奈苗さんが締めてください」と言って、奈苗にマイクを戻す。
 最後はマイクを受け取った奈苗が「じゃあ、私が締めるー! モンスター軍にいいようにやられて、興行もこんなにグダグダで締まらないし、本当に悔しいし、このままじゃいけないと思ってます。次の興行が8月17日の後楽園大会になりますが、時間はまだあります。ここからのスターダムに温かいエールをよろしくお願いします! 私は大阪でも言ったんですけど、17周年という節目をスターダムでみんなとお客様方と共に迎えることが出来て、本当に幸せに思っています。だからこそこの現状はよくないと思っているし、今日このままじゃいけないってすっごくたくさん思ったんで、ここからです。本当にここから。選手一堂、気を引き締めていかないといけないなと思っています。そのためには皆さんの応援が必要なので、よろしくお願いします。なかなか元気よくとはいかないんだけど、最後なんで元気よく締めさせてください! いくぞー! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と叫び、スターダム第2章最初のシーズンとなったSeason12を締めくくった。

★試合後コメント
紫雷イオ&高橋奈苗
ーー前哨戦としてタッグマッチで木村選手と対戦しましたが、イオ選手としては悔しい結果となりました。
イオ「悔しいですね……前哨戦として組まれて、やっぱり防衛に弾みをつけたかった中で、きっと期待感が薄まってしまったんじゃないかなと。……自分がチャンピオンとしての姿を見せつけられなくて本当に悔しかったです」
奈苗「いや、もうしょうがないっしょ! しょうがないっていう言葉で片付けてはいけないのかもしれないけど、今日の負けはもう仕方ない。うん。負けたもんは負けたで、次に勝てばいいわけだし、うん。何か悔しいけど、色々なものを勢いで木村響子に持っていかれているのは事実だなって。認めざるをえないものを見せつけられたっていうのがあるんで、だったらその上をいくのが真の闘いだと思うんで。ここで塞ぎ込んでないで、イオには王者として、次、もうタイトルマッチですけど、木村響子の何倍も上を行く闘いと、オーラと、チャンピオンとしての生き様を木村響子のぶつけてほしい。やっぱりモンスター軍が好き勝手に歩いて、大自然だか何だか知らないですけど、スターダムはあくまでスターダムなんで、アイツがのうのうと歩いていられるようなところじゃないってところを見せつけなければ、やっぱりプロレス界としての風向きがおかしな方向に行くと思うので。やっぱりイオだったり、私もタッグのチャンピオンになったんで立ちはだかっていきたいと思いますし。木村響子が女子プロレス大賞の言葉を出しましたけど、そこにはやっぱり大きな声で待ったをかけないといけないし。でも今日は正直、何も言えなかった。悔しいっすね。でもしょうがないから開き直っていきたいと思います、私は。そうしましょうよ!」
イオ「ありがとうございます。約束します、絶対に防衛するんで。スターダムの名にかけて絶対に防衛しますから! 大丈夫です! よろしくお願いします!」

 1DAYトーナメント決勝で宿敵・川葛を下し、ナナミホが悲願のタッグ王座奪取!

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
7月15日(月・祝)ナスキーホール・梅田 6:00PM
観衆285人
 
▼オープニング

 まずは風香GMがリングに上がり、「皆さん、こんばんは。今日はゴッデス・オブ・スターダムの1DAYトーナメント、1日でチャンピオンが決まります。皆さんの声援でチャンピオンが決まると言っても過言ではありません。ぜひ皆さんの声援で盛り上げてください」と挨拶。
 そして第5代ゴッデス・オブ・スターダム王座決定トーナメントに出場する松本&夕陽、イオ&岩谷、奈苗&脇澤、夏樹&世IV虎が登場。リング上に4チームが揃うと、風香GMが持ったゴッデス・オブ・スターダムのベルトを囲んで記念撮影。

シングルマッチ 15分1本勝負
安川惡斗
15分00秒
時間切れ引き分け 

彩羽匠

 残念ながらタッグ王座決定トーナメントに出場出来なくなってしまった彩羽匠は、これが復帰第2戦の安川惡斗とシングルマッチ。竹筒に入れた酒を口に含み、天高く吹き出して気合い十分の雄叫びをあげた惡斗。
 彩羽が握手を求めると、惡斗も両手で応じ、さらにゴングが鳴ると「よっしゃ、惡斗復活! 匠、来いや!」と絶叫してから力比べを要求。

 彩羽が応じようとしたところをリストロックに捕らえた惡斗は腕固めへ。さらに彩羽の髪の毛を掴んでいった惡斗だが、足をすくって倒した彩羽はトーホールドに捕らえる。さらにヘッドロックに移行とした彩羽だが、ヘッドロックで切り返した惡斗はフライングメイヤーで投げていく。
 「匠。来いやー!」と再び力比べを要求した惡斗に対し、彩羽はリストロックに捕らえていく。自分のことを棚に上げて「お前、卑怯だぞ!」と叫ぶ惡斗だが、ハンマーロックで切り返す。

 しかし彩羽はアームドラッグからバックを取る。バックを取り返した惡斗はグラウンドに持ち込んでガブっていくが、リストロックに捕らえて脱出した彩羽はヘッドロックに移行。すると惡斗は「面倒臭いわー!」と叫んでサミングで脱出すると、ドロップキックで倒してから彩羽の顔面を踏みつける。
 しかし2発目のドロップキックをランサルセで押し返し、コーナーまで押し込んだ彩羽はドロップキックから腕十字へ。クラッチして耐える惡斗だが、クラッチが切れると慌ててロープに脱出。

 彩羽はなおも惡斗の左腕を痛めつけていくと、エルボーで反撃しようとした惡斗をスリーパーに捕らえる。惡斗もスクールボーイからストレッチマフラーに捕らえるが、左腕のダメージが大きく、決めきれない。ならばと彩羽をトップロープに逆さ吊りにしてから、右ヒザにフロントキック。
 さらに右ヒザを踏みつけていった惡斗はヒジを振り下ろす。だが、突進してきた惡斗をサイドキックで迎撃した彩羽はエルボー合戦を仕掛ける。10分が経過し、彩羽が気合いの一発でなぎ倒す。

 惡斗もバックエルボーからエルボーを連打すると、突進してきた彩羽にカウンターでアバランシュホールド。彩羽も「お返しだ!」とパワースラムで叩き付けるが、惡斗はニーリフトの連打からランニングニー。側頭部にもらった彩羽だが、何とかカウント2で返すと、惡斗のセカンドコーナーからの惡トーンをかわして自爆させる。
 そこからモンキーフリップで投げながら腕十字に捕らえていった彩羽は三角絞めに移行。残り3分となり、彩羽はマウント三角になるが、惡斗はロープに脱出。

 彩羽はぶっこ抜きジャーマンを狙うが、ロープを掴んで堪えた惡斗はコンプリート・ショットで彩羽をコーナーに叩き付けると、セカンドコーナーからの悪トーン。彩羽もエルボースマッシュを返すと、コーナー最上段からフロッグスプラッシュを投下するが、かわした惡斗はターンバックルに叩き付けてからのACTスペシャル。
 カウント2で返した彩羽は、コーナーに登った惡斗をデッドリードライブで投げていくと、急角度のバックドロップ。辛くもカウント2で返した惡斗はコンプリート・ショットからエルボー。彩羽もエルボーを返すが、そこをガブった惡斗はそのまま後方回転エビ固めで丸め込む。

 カウント2で返した彩羽はサイドキックを出すが、これをキャッチした惡斗がアクトロックで丸め込む。彩羽がカウント2で返したところで15分ドローを告げるゴングが鳴った。
 試合後、彩羽が惡斗を突き飛ばすと、惡斗も殴りかかっていって大乱闘に。セコンドが両者を分けると、お互いに憮然とした表情で引き上げていった。





 
第5代ゴッデス・オブ・スターダム王座決定トーナメント 20分1本勝負
高橋奈苗
脇澤美穂
14分52秒
ナナ☆ラッカ→片エビ固め 

松本浩代
夕陽●

※奈苗&脇澤が決勝進出

 「お願いします!」と握手を求めていったナナミホは、松本&夕陽が応じようとしたところに奇襲攻撃。松本を捕まえてダブルタックルからダブルのブレーンバスターで投げると、ミホカヨポーズで「ナナエグンダーン!」と絶叫。
 そこから脇澤が松本にスクールボーイや首固めで丸め込んでいくが、辛くも返した松本。だが、松本の串刺し攻撃をかわすと、奈苗が入ってきて串刺しラリアット。そこを脇澤がバックスライド・フロム・ベノム。だが、カウント2で返した松本は合体攻撃を狙うナナミホをまとめてバックドロップで投げていく。

 さらに夕陽が入ってきてトレイン攻撃を決めると、松本が夕陽をアームホイップで投げて脇澤に叩き付ける。夕陽は控えの奈苗にフロントキックを見舞うと、松本と一緒に脇澤を踏みつけていく。さらに松本は重たい逆水平チョップを叩き込んで場内をどよめかせる。
 早くも泣き顔状態の脇澤をコーナーにホイップして叩き付けた松本は、「食らえ300キロ!」とダブルニーを落とすと、続けてコーナーに登っていく。だが、追いかけていった脇澤は雪崩式フランケンを狙う。これを阻止して逆さ吊り状態にすると、夕陽が入ってきてローキック。さらに松本がミサイルキックを発射。

 夕陽も重たい蹴りを連打して脇澤を追い込むと、串刺しジャンピングニー。さらに低空ブレーンバスターからエルボードロップを落とすと、松本がエグイ角度の逆エビ固めに捕らえる。夕陽は奈苗がカットに入れないようにフォロー。逆片エビ固めに移行した松本だが、脇澤は何とかロープに脱出。
 さらに松本がエプロンからロープ越しのスタナーを決めると、夕陽がラインサルトを投下。そこから松本が東海道落としを決めるがカウントは2。

 夕陽をエルボーで吹っ飛ばした奈苗だが、松本とやり合っている背後から蹴りで夕陽が奈苗を蹴散らすと、松本が脇澤にファルコンアロー。これもカウント2で脇澤が返すと、松本が夕陽をオンブして「食らえ500キロ!」とダブルニーを投下。だが、夕陽のムーンサルトプレスをかわした脇澤は、夕陽にネックブリーカーを決めながら松本をDDTで叩き付け、ようやく奈苗にタッチ。
 1人で2人をブレーンバスターで投げてみせた奈苗は、松本と夕陽に交互に串刺しラリアットを見舞って行くと、夕陽にジャンピング・ボディプレスからのアルバトロス。

 夕陽も奈苗の攻撃をかわしてロープに飛び乗るとジャンピングキック。しかし松本のバックドロップを踏ん張った奈苗はエルボー合戦を仕掛ける。そこからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げた松本は、カットに入ってきた脇澤に奈苗を投げつけるが、脇澤がかわしたため奈苗はマットに激突! すると松本は脇澤もアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げるが、奈苗も夕陽をカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げ、お互いに足で蹴り合う。
 奈苗は松本にコーナー駆け上がり式のスタナーを決めると延髄斬り。しかしロープに飛んだところを夕陽が足をすくって倒すと、そこからスワンダイブ式ミサイルキック。続けて松本がバックドロップで投げるがカウントは2。

 奈苗も急角度のバックドロップを返すが、松本はカウンターのバックエルボーを叩き込むと夕陽にタッチ。掌底の連打からカポエイラキック、ハニーフラッシュと叩き込んでいった夕陽は、450°スプラッシュを狙ってコーナーへ。脇澤が足止めすると、追いかけていった奈苗が雪崩式ブレーンバスター。
 さらに脇澤がダイビング・ボディプレスを投下すると、奈苗がエルボードロップ。しかし夕陽もソバットから野良犬ハイキックを返すと、松本との合体スタナー。さらに夕陽はロープに奈苗を叩き付けてからジャーマンで投げるがカウントは2。

 夕陽はムーンサルトプレスを投下するが、奈苗もカウント2で返す。夕陽はロープに飛ぶが、カウンターでバックドロップを決めた奈苗はロープへ。しかし、松本が体当たりしてからコーナーへ。追いかけていった脇澤が雪崩式フランケンを決めると、その間に奈苗が夕陽にラリアット。
 カウント2で返した夕陽だが、奈苗は完璧なナナラッカで叩き付けて3カウント。ナナミホが悲願のタッグ王座奪取に向け、決勝戦進出を決めた。松本は悔しさいっぱいの表情で奈苗を睨み付けるが、ナナミホは歓喜のガッツポーズをしながら引き上げていった。









 
▼第5代ゴッデス・オブ・スターダム王座決定トーナメント 20分1本勝負
夏樹☆たいよう
世IV虎
12分35秒
スリーパーホールド→ヤンキー座り固め 
紫雷イオ
岩谷麻優●
※夏樹&世IV虎が決勝進出

 世IV虎にとっては10代最後の大阪大会となるだけに、どうしても虎の子であるタッグのベルトを再び腰に巻きたいところ。握手を求めたサンダーロックだが、当然川葛は無視。夏樹と岩谷の先発で試合開始すると、夏樹はいきなりトップギアでロープに飛ぶ。だが、岩谷もカウンターでスリングブレイドを決める。
 夏樹は足をすくった倒すと脳天にドロップキック。ここで世IV虎が入ってきてダブルの串刺し攻撃を決めた川葛は、岩谷をロープに貼り付けると、両側から踏みつけて「川葛最強!」と絶叫。

 世IV虎はキャメルクラッチに捕らえると、フェースロックに移行。ロープに逃れた岩谷だが、世IV虎はヘアホイップで投げ飛ばすと、顔面を踏みつけてから夏樹にタッチ。矢のようなドロップキックを叩き込んでいった夏樹は肘グリからリバースフルネルソンとボディシザースの複合技へ。
 転がってロープに逃れた岩谷だが、夏樹はなおも腹部を踏みつける。「どうした、オラ」と世IV虎が足蹴にしていくと、岩谷は怒りのドロップキックを返すが、世IV虎はすぐに蹴り倒すと、顔面を踏みつける。

 しかしロープに露美野ってのクロスボディを返した岩谷はイオにタッチ。ドロップキックからヘッドシザースで川葛をまとめて投げたイオは、合体攻撃を狙う川葛を側転→バック転でかわすとドロップキックで2人まとめて吹っ飛ばし、さらに世IV虎にその場飛びムーンサルトからクロスフェース。
 持ち上げてから投げ捨てた世IV虎は馬乗りチョークから串刺し攻撃を狙うが、イオはトルベジーノで切り返すとそのままクロスフェースへ。どうにかロープに逃れた世IV虎は滞空時間の長いアトミックドロップからショルダータックル。

 そこに夏樹がフロッグスプラッシュを投下すると、コーナーに飛び乗ってのクロスボディ。しかしイグチボムをウラカンで切り返したイオは619。これをかわした夏樹は回転エビ固めで丸め込むがカウントは2。ハイスピードの攻防から一転して張り手合戦になると、夏樹は張り手の連打からソバット。
 しかしイオもカウンターのアッパー掌底から抑え込むが、返した夏樹は顔面にソバット。イオもバズソーキックを返すが、夏樹は踏ん張りイグチボムで叩き付ける。

 両軍タッチしケンカキックを叩き込んだ世IV虎は、逆打ちを狙った岩谷をケブラードーラ・コンヒーロで叩き付けてから逆エビ固めに捕らえる。さらにヒップトスを落とした世IV虎はコーナーに登っていく。これをイオが逆上がりキックで蹴落とすが、そこに夏樹が走り込んで飛び付く。しかしイオはロップロープに叩き付けて防御すると、川葛の2人をスワンダイブ式ミサイルキックで吹っ飛ばす。
 すかさず岩谷が世IV虎をダブルリストアームサルトで投げていくが、夏樹が背後から襲いかかる。合体式世IVドンを狙った川葛だが、岩谷が防御すると、逆にサンダーロックが同時にウラカンを決める。

 そして岩谷がイオのアシストを受けて逆打ちからのエビ固めで抑え込むがカウントは2。ならばとイオがミサイルキックを発射するが、これは世IV虎がかわして岩谷に誤爆。川葛は世IV虎が夏樹をトスしての串刺し攻撃。
 さらに世IV虎が岩谷をネックハンギングボムで叩き付けてから胴絞めスリーパーに捕らえる。グッタリと身体から力が抜けた岩谷を見た世IV虎はヤンキー座り固めで余裕の3カウント。大本命の川葛が決勝進出を決め、ナナミホと激突することになった。









 
タッグマッチ 20分1本勝負

宝城カイリ
●須佐えり

14分6秒
モンスタークラッシュ→片エビ固め 

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 宝城&須佐の異色タッグは『未来のスターダム』で入場すると、宝城の見よう見まねで須佐も踊ってみせる。一方、コールを噛んでしまった風香リングアナにすかさず詰め寄っていく木村。さらもモンスター軍はボディチェックを拒否。握手も拒否して尻を叩いて挑発した木村。
 宝城を下げて先発を買って出た須佐だが、ロックアップからヘイリーに投げ飛ばされてしまう。バックを取ってもビクともしないヘイリーは、ヘアホイップで投げ捨てると場外に投げ捨てて大乱闘。

 木村も本部席のロッシー小川代表から帽子を奪い取ると、宝城を会場の最後方まで連れ出して踏みつける。さらに突き落としていった木村はヘイリーがホイップした須佐に宝城を投げつけるが、宝城&須佐も突進してきたモンスター軍は鉢合わせにする。
 さらに須佐は須佐を鉄柱に叩き付けてからハイキックを放っていくが、かわして鉄柱に誤爆させる。そこからヘイリーをリングに戻し、誤爆した右足に集中攻撃。アンクルホールドに捕らえていった須佐だが、脚力で吹っ飛ばしたヘイリー。

 タッチを受けた宝城が拳を何発も右足に落としてからエルボードロップ。しかしヘイリーもキチンシンクを返すと木村にタッチ。須佐のダッシュを関節蹴りで阻止した木村はカナディアンバックブリーカーからロップロープに逆さ吊りにすると、腰にランニングニー。
 さらにその腰を踏みつけていった木村は、逆片エビ固めに捕らえる。悲鳴をあげながらもロープににじり寄った須佐は、どうにかロープに脱出。

 だが、木村はリング中央に引きずり戻す。宝城が入ってきてダブルチョップを連打すると、木村は宝城を場外に投げ捨てていくが、すぐにリングに戻った宝城はドロップキック。すると追いかけてきた木村を見て宝城は場外に逃走。
 先にリングに戻り、場外の木村に「来いや!」と挑発していった宝城は、リングに戻ってきた木村にダブルチョップ。雄叫びをあげながら受け止めてみせた木村は、エルボーの連打を返してなぎ倒す。

 しかし宝城は張り手をお返し。木村も張り手を返すが、ロープに飛んでスピアーを叩き込んだ宝城は続けてスピアー。だが、3発目をキャッチした木村はブレーンバスターを狙う。これを胴絞めフロントネックロックに切り返した宝城だが、木村はそのまま立ち上がり、ブレーンバスターでぶっこ抜く。
 10分を経過し、宝城が須佐にタッチすると、須佐の髪の毛を掴んで凄んだ木村。そこに宝城が殴りかかっていき、ダブルのドロップキックを狙うが、木村は自爆させてロープに飛ぶ。だが、カウンターのダブルドロップキックを決めた宝城&須佐は合体のフットスタンプ。

 さらに須佐は駆け上がり式のスイングDDTから飛び付き高角度DDTを決めると、馬乗りになった張り手を連打。だが、木村も飛び付いてきた須佐をバックブリーカーで叩き付けるとヘイリーにタッチ。カナディアンバックブリーカーで担ぎ上げたヘイリーに回転エビ固めを狙った須佐。
 ヘイリーはヒップトスで潰そうとしたが、かわした須佐は低空ドロップキックを叩き込むと、飛び付き式スイングDDT。そこに宝城がスライディングDを叩き込むと、須佐が小型冷蔵庫爆弾を投下。

 さらにヒザ立ちのヘイリーにフックの連打からロシアンフックを叩き込むが、木村が宝城をビッグブーツで蹴散らしてから須佐にトレイン攻撃。ヘイリーは須佐をぶっこ抜きジャーマンで投げていくが、カウント2で宝城がカット。そこに木村が入ってきてタッグバージョンのモンスタークラッシュを決めて3カウント。






▼第5代ゴッデス・オブ・スターダム王座決定戦 30分1本勝負

高橋奈苗
脇澤美穂 

17分33秒
バックスライド・フロム・ベノム 

夏樹☆たいよう
世IV虎●

※奈苗&脇澤が第5代ゴッデス・オブ・スターダムとなる

 ゴッデス・オブ・スターダムの第5代王者を決める1DAYトーナメントの決勝戦は、大本命の川崎葛飾最強伝説vs.因縁のナナミホ。赤い特攻服で入場した川葛は息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。対するナナミホは“勝負曲”であるキッスの世界の『バクバクKiss』で入場。
 握手を求めたナナミホに対し川葛が無視すると、ナナミホは背後から奇襲攻撃。いきなり奈苗が川葛の2人を場外に連れ出すと、コーナー最上段から脇澤がプランチャ。さらに夏樹をリングに戻したななえはブレーンバスターで投げてからリバースのインディアンデスロック。

 奈苗が足4の字固めに捕らえると、脇澤がダイビング・ボディプレスで加勢。ペースを握ったナナミホは、脇澤が夏樹の右足にミサイルキックを発射。さらにヘアホイップで投げていくが、串刺し攻撃をかわした夏樹は世IV虎にタッチ。「お返しだ!」とヘアホイップで投げた世IV虎は脇澤の顔面を踏みつける。
 キャメルクラッチに捕らえると、夏樹が入ってきて脇澤の側頭部に低空ドロップキック。ヘッドロックに移行した世IV虎だが、脇澤はロープに脱出。しかし夏樹は脇澤の右腕にダイビング・フットスタンプを投下すると、世IV虎と両側から踏みつける。

 脇澤のベノムアームを封印するために右腕を集中攻撃する夏樹。世IV虎も右腕に噛みつくが、脇澤はその右腕でアイアンクロー。だが、ロープに押し込んだ世IV虎はロープに飛ぶ。カウンターの低空ドロップキックを返した脇澤は奈苗にタッチ。川葛はトレイン攻撃を狙ったが、かわした奈苗は連続ラリアットで川葛をなぎ倒すと、ブレーンバスターの体勢から世IV虎を前方に投げ捨てると、コーナーに登っていく。
 だが、下からのど輪で捕まえた世IV虎はデッドリードライブ。続けてバックフリップで叩き付けた世IV虎は夏樹にタッチ。「ナナエ」コールを送る脇澤にドロップキックを見マッ亜夏樹は、すばしっこい動きで奈苗の攻撃をかわすと、フェイントからのドロップキック。

 コーナーに登った夏樹を追いかけていった奈苗だが、先にマットに着地した夏樹は回転エビ固め。夏樹はたいようちゃん☆ボムを狙うが、これを奈苗はイクボムで切り返す。だが、世IV虎が入ってきて合体式世IVドンを決めると、夏樹はトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル。
 カウント2で返した奈苗はショートレンジラリアットでなぎ倒すと、バックドロップを狙うが、夏樹が防御。そこに脇澤が入ってきてクローホールドSTOとバックドロップの合体攻撃。

 10分を経過し、脇澤はローリングクレイドルからリバースデスロック。どうにかロープに逃れた夏樹はトップロープを下げて脇澤を場外に追いやると、世IV虎も奈苗を場外に連れ出す。そこに夏樹が三角跳びプランチャ。そして脇澤をリングに戻した夏樹はミサイルキックから串刺し低空ドロップキック。ダイビング・フットスタンプをかわした脇澤はバックスライド・フロム・ベノムを狙ったが、後転した夏樹はドロップキック。
 ソバットからたいようちゃん☆ボムを狙った夏樹だが、そこに奈苗が入ってきて変型のナナラッカで叩き付けると、脇澤がフィッシャーマンバスター。カウント2で夏樹が返すとダイビング・ボディプレスを投下。

 これを剣山で迎撃した夏樹は世IV虎にタッチ。着地の際、左ヒジを痛めて動けなくなった脇澤をスリーパーに捕らえた世IV虎だが、奈苗がカットに入る。ナナミホは合体攻撃を狙うが、ダブルラリアットで吹っ飛ばした世IV虎は脇澤にセントーン4連発。さらにコーナー二段目に登っていくが、奈苗が足止めすると脇澤が追いかける。しかし夏樹がパワーボムの体勢で持ち上げてから脇澤をコーナーの上の世IV虎にパス。
 スリーパーで絞死刑にした世IV虎は上からヨシコを投下したがカウントは2。15分を経過し、世IV虎のラリアットをかわして夏樹に誤爆させた脇澤は世IV虎にバックスライド・フロム・ベノム。カウント2で返した世IV虎は、奈苗の延髄斬りをかわして脇澤に誤爆させるとネックハンギングボム。

 カウント2で返した脇澤だが、世IV虎はコーナーに登っていく。必死で追いかけた脇澤は決死の雪崩式フランケン。さらにジャーマンで投げるが、ヒジの負傷のためブリッジが崩れてしまいカウントは2。顔をクシャクシャにしてコーナーに登っていった脇澤だが、夏樹が駆け上がっていって雪崩式アームドラッグ。さらに世IV虎がセントーンを落としてから合体式世IVドン。
 これもカウント2で返した脇澤。すると奈苗が世IV虎に延髄斬りを叩き込み、そこから脇澤は前方転してからのバックスライド・フロム・ベノムを決めて3カウント!










▼エンディング 

 「17周年の奈苗さんに私がベルトをプレゼントします」と言っていた脇澤が悲願のタッグ王座奪取に成功。ガックリと肩を落とした世IV虎は夏樹と共に退場。ナナミホは2人とも涙で顔をクシャクシャにしてタッグベルトを抱きしめる。
 そしてマイクを持った脇澤が「ありがとうございます。奈苗さん! ベルトを巻けました! 私が奈苗さんに……私が奈苗さんにベルトを獲らせてもらいました。でも私はこれから奈苗さんよりずっといっぱいいっぱい試合出て、いっぱいね! いっぱいね! 奈苗さんが頼れるパートナーになれるように私は頑張ります! 奈苗さん、私にひと言お願いします!」と号泣しながら絶叫。
 それを聞いた奈苗が「脇澤さんにひと言いえばいいんかな? ……脇澤さん! 17周年のプレゼント、めっちゃデッカイよ、ありがとう!」と感謝の言葉。

 脇澤はさらに「奈苗さんは本当に元々は同期だったんですけど、17年もプロレスやるなんて本当にすごいよ! すごいと思いませんか? 17年も毎日練習してすごい身体になって、私は本当に追いつかないよ! だから今日は17周年の奈苗さんに大会を締めてもらいたいと思います。今日来てくれたお客さん、本当に感謝します。奈苗さん、みんなを呼び付けて締めちゃってください」と言ってマイクを渡す。
 奈苗は苦笑いしながらも「脇澤劇場になっていますが、最後は17周年の私に締めさせてください! 今日は脇澤が頑張ってくれて、そのお陰でこの重たいベルトが私たちのもとにやってきました。皆さん、ご声援本当にありがとうございました。いろいろありますが、皆さんのお陰で17周年をスターダムで迎えられて私は本当に幸せです。まだまだこの夏は始まったばかりです! ナナミホの夏にご期待ください! いくぞー! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と、自身のレスラー生活17周年と、ナナミホでのタッグ王座奪取を祝うかのように大会を締めくくった。

★試合後コメント
ナナミホ
脇澤「本当に……奈苗さんに巻かせてもらったベルト、これからもずっと私が守り続けたいです。何度も何度も挑戦して獲れなかったベルトが本当に獲れたから、すごく嬉しくて、嬉しくて(※号泣)……プロレスって最高だと思います!」
奈苗「プロレスっていうか、私は脇澤さんが最高だよ!」
脇澤「いや、私は奈苗さんが最高です!」
奈苗「いや、脇澤さんが最高だよ(笑)」
脇澤「17周年……本当に、本当に最初は不安でしたけど。1回戦から厳しくて、2回戦も奈苗さんに頼っちゃってばっかりで(※再び号泣)……これからずっと私がこのベルトを奈苗さんと守っていきたいです」
奈苗「守っていこう! この…この悔しさ……3回目(の挑戦)でやっと獲れた、この蓄積っていうのがあるんで、この力をこれからの防衛戦でもっともっと強大にして発揮していけるよに。ナナミホ、ババアだなんて馬鹿にされないように、頑張らないといけないと思うので、これからもド根性でいきましょう!」
脇澤「ハイ。奈苗さん、17周年、みんなお祝いしています。(カメラに向かって)言ってやってくださいよ!」
奈苗「(※戸惑いながら)……ハイ、ハイ、ハイ。17年、この道を歩いてきた誇り、プライド、誰にも負けません! プロレスが大好きだー! よっしゃ!」
脇澤「よし! これで赤いベルトも獲って。奈苗さんは赤いベルトしか似合いません!」
奈苗「この(タッグの)ベルトは似合わないのか?(苦笑)タッグ……タッグも似合うんじゃないの?」
脇澤「……そうですね」
奈苗「今までいなかったタッグチームが誕生して、もっともっとスターダム面白くなると思います! これからもよろしくお願いします!」
脇澤「よろしくお願いします!」

  念願のハイスピード挑戦が実現した岩谷だが玉砕!米山がV1!惡斗が復帰!

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
7月7日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆315人(満員) 
 
▼オープニング

 ポップなカラーの新衣装に、金髪アフロのカツラを被ったKちゃんパンダが登場し、新オープニングダンスを披露。風香GMは着物を大胆にアレンジした新衣装で登場。団扇を手にダンスに加わったGMは、踊り終えてマイクを持つと「皆さん、こんにちは。だいぶ暑くなってきて、本当に暑そうな感じなんですけど、今日は惡斗の復帰戦とか、岩谷麻優が初めてシングルでメインに立ったり、いつものスターダムでも新しいものを見せられると思います。今日、私たちは夏祭りをイメージした感じなので、夏祭りを観に来た感じで楽しんでもらえると思います」と挨拶。

スターダム3WAYバトル 15分1本勝負
須佐えり
15分00秒
時間切れ引き分け

夕陽

宝城カイリ

 夕陽はピンクのアーティスト・オブ・スターダムのベルトを腰に巻いて入場。宝城も水色の銅ベルトを巻いて登場すると、久し振りに持ってきた宝箱の中から七夕の飾り付けがされた笹を取り出し、リングサイドの観客にプレゼント。
 まずは三つ巴での力比べへ。そこから夕陽が2人を蹴っていくが、そのまま3人がロープに飛ぶとドロップキックは相打ちに。

 ここで宝城と夕陽がダブルのエルボーで須佐を攻撃。さらに夕陽が逆エビ固めに捕らえると、宝城はキャメルクラッチに捕らえる。しかしトレイン攻撃をかわした須佐は、ドロップキックを返すと倒れた夕陽の上に宝城を叩き付けてから、宝城に馬乗りになってパッション注入してからの張り手。
 スイープした宝城は「クソえり!」と叫びながら馬乗りエルボーを返していくが、須佐はリストロックから腕に噛みつく。さらに夕陽がエプロンから宝城を蹴っていくと、須佐はなおも宝城の左腕を攻撃。

 ハンマーロックで切り返した宝城はスリーパーに捕らえていくが、首を抜いてガブっていった須佐はフライングメイヤーで投げていく。しかし串刺しドロップキックをかわした宝城は、逆にドロップキックからスピアーを叩き込む。宝城が逆片エビ固めに捕らえたところで、夕陽が蹴りでカットに入る。
 だが、突進してきた夕陽をうまく場外に追いやった宝城は須佐を抱え上げようとする。これをDDTで切り返した須佐がロープに飛ぶと、場外から戻ってきた夕陽が蹴りで妨害。さらに須佐をブレーンバスターで投げた夕陽は、宝城にもブレーンバスター。

 須佐も夕陽に飛び付きアンクルホールドに捕らえていく。さらにリバースのインディアンデスロックに移行したところで、宝城が入ってきてそのまま須佐に極楽固め。何とか逃れた夕陽が蹴りで須佐を場外に追いやると、宝城と夕陽がチョップ合戦。そこから蹴っていった夕陽だが、宝城もエルボーで応戦。
 さらにロープに飛んだ夕陽に追走式ドロップキックを叩き込んだ宝城だが、宝城をエプロンに追いやった夕陽はロープ越しにブレーンバスターを狙う。ここで須佐がエプロンから宝城に加勢してダブルのブレーンバスターを狙うが投げられない。

 すると須佐は宝城を踏み台にして夕陽に回転エビ固め。カウント2で夕陽が返すと、10分経過と同時に須佐がダブルの攻撃を狙った宝城&夕陽に飛び付いて2人まとめて裏アキレス腱固めに捕らえる。ロープに逃れた夕陽をDDTで叩き付けた須佐だが、夕陽はカポエイラキックを返す。その背後から宝城が丸め込むが、これは須佐がカット。
 須佐は宝城と夕陽に串刺し攻撃。続いて宝城が串刺し攻撃を放っていくと、夕陽も串刺しジャンピングニー。再び宝城と夕陽は合体攻撃を狙うが、DDTで切り返した須佐は宝城に飛び付きスイングDDT。続いて夕陽には駆け上がり式スイングDDT。

 だが、夕陽も須佐と宝城に掌底と蹴りのラッシュ。そこからコーナーに登っていくが、追いかけていった須佐が雪崩式ハーフハッチ。カウント2で返した夕陽にロシアンフックを叩き込んだ須佐だが、夕陽もジャンピングハイを返すと今度こそミサイルキックを発射。
 そこに宝城がダイビング・エルボードロップを投下するが、夕陽が宝城にぶっこ抜きジャーマン。カウント2で返した宝城。トリプルダウン状態から一番最初に立ち上がった須佐だが、夕陽が蹴っていく。その夕陽に宝城が前方回転ネックブリーカー。残り1分となり、宝城は夕陽と須佐にまとめてイカリを決めていくが、ロープに逃げられてしまう。

 須佐にスライディングDを狙った宝城だが、妨害した夕陽がハニーフラッシュ。夕陽は須佐と抱擁をそれぞれ寝かせると、その上にムーンサルトプレスを投下するがカウントは2。最後は夕陽が須佐に野良犬ハイキックを叩き込んだところで15分ドローを告げるゴングが鳴らされた。









 
タッグマッチ 20分1本勝負
●紫雷イオ
彩羽匠
16分12秒
キムラロック

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 赤いベルトをたすき掛けにして入場したイオは、リングインすると木村を睨み付ける。すると木村もイオを指差して先発指名。ところが彩羽がタックルで奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。だが、木村は彩羽を蹴散らすとイオに向かって突進。場外に連れ出して大乱闘。その間にヘイリーも彩羽を場外に連れ出して、記者席のテーブルに叩き付けていく。
 さらにヘイリーが彩羽をロープに貼り付けると、反対側から木村と踏みつける。そこから木村は彩羽を相手コーナーに戻すと、「オラ、チェンジだ!」とイオを無理矢理リング内に引き込み、ヘイリーにタッチ。

 エルボーで吹っ飛ばしていったヘイリーは、イオの顔面を踏みつける。木村もエプロンからイオを踏みつけていくと、続いてヘイリーがブレーンバスター。タッチを受けた木村は逆片エビ固めに捕らえながらイオの髪の毛を引っ張っていく。何とか脱出しようとするイオだが、木村はエグイ角度で逆片エビ固めに捕らえて逃がさない。
 どうにかロープに逃れたイオだが、なかなか離さない木村にブーイングが飛ぶ。だが、イオがブレーンバスターを着地すると、彩羽が入ってきてダブルのドロップキック。そこにヘイリーが入ってきて木村と合体攻撃を狙うが、イオは側転→バック転でかわすとクロスボディ。

 さらにイオと彩羽はダブルのサイドキックでモンスター軍を吹っ飛ばす。そこから彩羽は木村にエルボースマッシュを見舞っていくが、木村はエルボーを返すと「来いよ、オラ!」と挑発。彩羽のショルダータックルを受け止めた木村だが、木村の反撃をかわした彩羽はショルダータックルでなぎ倒す。木村もすぐにショルダータックルを返すとヘイリーにタッチ。
 サッカーボールキックと逆水平チョップを見舞ったヘイリーはぶっこ抜きジャーマンを狙うが、彩羽はエルボーで脱出すると引き込み式三角絞め。ロープに逃れたヘイリーに対し、ぶっこ抜きジャーマンを狙った彩羽だが、ヘイリーはロープを掴んで阻止すると追走式ヒップアタック。

 ヘイリーは重たい逆水平チョップを叩き込むとロープに飛ぶが、彩羽はエルボーで迎撃するとエルボースマッシュでカチ上げる。さらにボディスラムを狙うが、ヘイリーは簡単には上がらない。しかしロープに飛んだヘイリーをカウンターのボディスラムで叩き付けた彩羽はイオにタッチ。
 スペース・ローリング・エルボーからのフェースクラッシャーを狙ったイオだが、ヘイリーが防御。ならばと丸め込んだイオだが、ヘイリーはイオを投げ飛ばすと木村にタッチ。イオの顔面を足蹴にしていった木村はイオのエルボーを受け止めた上で、より強烈なエルボーを打ち返す。

 マットを叩いて悔しさを爆発させたイオはエルボーを連打するが、ロープに飛んだところでエプロンからヘイリーが捕まえる。しかし木村のエルボーをかわしてヘイリーに誤爆させたイオは619。さらに木村にドロップキックからダブルアーム・フェースバスターを狙うが、木村は串刺し攻撃で切り返す。
 これをエプロンからの逆上がりキックで迎撃したイオは、新幹線アタックからムーンサルトプレスを狙う。だが、エプロンからヘイリーが阻止。それでもヘイリーを振り切ってムーンサルトを投下したイオだがカウントは2。

 ヘイリーがリング下からイオの足をすくって倒すと、堪らず彩羽が入って来るが、ヘイリーはダブルラリアットで2人まとめてなぎ倒す。そこからイオに対してトレイン攻撃を決めたモンスター軍。木村がホイップしたイオにヘイリーがラリアットを叩き込むが、これはカウント2。ならばとモンスタークラッシュを狙うが、これは彩羽が阻止。
 しかし木村がイオにゴリースペシャルからのフェースバスターを決めると、同時にヘイリーが彩羽にハリケーンドライバー。

 木村はロープに飛ぶが、イオはカウンターのウラカンで丸め込むと、そこからバズソーキック3連発。15分が経過し、すぐに立ち上がった木村はロープに飛ぶ。カウンターの掌底で迎撃したイオは、さらにヘッドバットを叩き込むが、木村もカウンターのビッグブーツからキムラロック(胴絞め式フロントネックロック)。これでイオが“落ちて”しまい、即座にレフェリーが試合終了のゴングを要請!









 赤いベルトの王者から勝利した木村はマイクを持つと「オイ、ずいぶんしょっぺぇチャンピオンだな。木村響子をぶっ潰す? ブッ倒す? 人の名前を使うのも結構だけどな、そろそろ自分の名前で盛り上げてみろよ。紫雷イオと闘いたいって奴、いねぇのかよ? それでもチャンピオンか? ハッキリ言って丸腰の紫雷イオなんかおいしくも何ともねぇよ。だけどな、赤いベルトを巻いた紫雷イオは話は別だよな? 別だよな? ベルトはおしいよな! オイ、次の(8・17)後楽園ホール、シングルマッチ組め! 赤いベルトの挑戦者……挑戦? 挑戦ってピンと来ないけど、試合組めよ」とロッシー小川代表に詰め寄る。

 小川代表が返答に渋っていると、「ロッシーが組むって言ってるぞ。次の後楽園、決定だ!」と勝手にタイトルマッチを決定してしまう。さらに「それからな、オイ、ロッシー! おめぇの言う通りには動かないぞ、木村響子は! タッグトーナメント? なんでうちらがそんなくだらないウ●コちゃんたちに紛れてトーナメントやらなきゃいけないんだよ。ウ●コちゃんったいがトーナメントやってよ、優勝した奴とうちらがやるのが筋だろ!」と言い出すと、小川代表が返答する前に「ロッシーがOKって言ってるからトーナメントはボイコットだ!」と15日の大阪大会で行われるタッグ王者決定トーナメントへの不参加も決定してしまう。
 加えて「もう1つ、5★STAR GP、木村響子の名前が予選のところにある。どう思う? お前らにわかか? 去年の5★STAR GPに来てねぇのか? 誰が優勝して、誰が準優勝したんだ? 誰が準優勝したんだ? 誰が嫌がらせみたいな準優勝のちっちゃなトロフィーを持って帰ったと思ってんだよ! 今年はよ、全部の賞にでっかいトロフィー用意しておけよ! 木村響子、(5★STAR)GP、もちろん本戦からエントリーする。そんで一番でっかい優勝のトロフィーを持って帰る。優勝のトロフィーだけ小っちゃくするなよ。オイ。ロッシーがOKって言ってるからそういうことだ! お前ら後楽園来いよ」とまで発言。

 イオは引き上げようとする木村に向かって「オイ、待てよ、木村響子! 帰るんじゃねぇ! ベラベラ長々しゃべってよ! 気が済んだかよ。スターダム、馬鹿にして! お客さん、馬鹿にして気が済んだかよ!」と叫ぶ。するとステージ上の客席に座った木村は「お客さん馬鹿にししてるのは、ここにいるロッシー小川だろ!」と反論。
 イオは「うるせー! そんなことはどうでもいいんだ。好き勝手言って……後楽園ホール、8月、私と赤いベルトのタイトルマッチ……いいよ、やってやる! 今、ここでベラベラしゃべったこと全部後悔させてやる! 今、言ったこと飲み込ないようにしろよ。今日の負けは悔しいけど認めるしかない。でも次の後楽園ホールは絶対に勝って、強さを証明してやる。言葉なんかいらないんだよ! 8月、覚えておけよ!」と言い返し、赤いベルトの防衛戦として木村の挑戦を受けることを承諾した。

 なお、この後バックステージで小川代表が、木村&ヘイリーのタッグ王者決定トーナメントの不参加、木村の5★STAR GP本戦からの出場、さらに8・17後楽園大会でのイオvs.木村のワールド・オブ・スターダム選手権試合を行うことを正式に認めた。

★試合後コメント
木村響子&ヘイリー・ヘイトレッド
――赤いベルトの挑戦、タッグリーグ予選免除、5★STAR GP本戦から出場が小川代表から発表がありました
木村「当然だよ! うちらはターミネーターじゃないから。闘う心をなくしてまで試合したくない。そこには意味がないから。結果、盛り上がればいいでしょ? だってボイコットして誰かブーイングした? 誰が不満感じんの? 当然でしょ。うちらは今さ、タッグのベルトのさ、一番近いところにいるチームなんだよ。なんでウ●コちゃん達と一緒にトーナメントやる必要があるんだよ。無駄なことはしない。ロッシー! 言うこと聞かねぇぞ! ロッシー! 本気出せ、そろそろ!」
――今日イオと闘ってみて感じるものはありました?
木村「感じるものがあったからこその絞め落としだよね。一瞬で決めれるよ、こっちは、ていう。あっちにはない武器もってるからね。高橋奈苗が巻いてた赤いベルトっていうのはスターダムの象徴。だけど紫雷イオはまだベルトに巻かれてる状態。全然ベルトがまだブカブカなんだよ。その状態じゃベルトも効力発揮できないから。ロード・オブ・ザ・リングだってそうだろ? 指輪の魔力にさ、持ってる人が弱かったら支配されるんだよ。それだったらアタシが獲って、それを通行手形にして、スターダムをカオスの渦に巻き込んでやるっていう話ですよ。(イオは)チャンピオンだろ? なんでチャンピオンが話題の中心にいねぇんだよ。だから話題の中心に私がいるんだろ? だから私に来るんだろ? だから私の名前を出したんだろっていう話だよ。逆説的に言えばね。お前が名前を出されないとダメなんだよっていう話」

紫雷イオ&彩羽匠
イオ「言葉にならないぐらい悔しいですね。次の赤いベルトの防衛したい相手として、自分自身から名前あげていた木村響子なので。今日は絶対ギャフンと言わせてやろうと意気込んでた中で、最後なんで負けたかちょっと覚えてないぐらい悔しいですね」
彩羽「自分とイオさんは今まで組んできて、負けたことがなかったんですよ。今回、キムラモンスター軍と自分は初対決だったんですけど、自分は結局相手にされてなくて。しかもそれで自分も一発一発ですごいダメージがあったし、最後イオさんのカバーが全然できなくて。ヘイリーにもずっと抑えこまれてて動けなくて、それでイオさんが落ちてしまって。自分が全然力になれてないことも分かったし、全然イオさんをカバーできなかったことがすごい悔しいです」
――後楽園で赤いベルトの戦いが決まりましたが、どんな思いで?
イオ「もう木村響子はスターダムにいらないのに(勝手に)やって来て、好き勝手やられて。最初からなんだこいつらはって思ってましたけど、個人的に思うところがあるのが、昨年の12月24日に後楽園ホールでシングルマッチをやって、その時シングルで負けたっていうのが本当に本当に悔しくて。でもその悔しさをバネにして、両国では自分がチャンピオンになるって思ってたんですよ。今度、チャンピオンになったからには、あの時負けた木村響子から赤いベルトを防衛しないで、一体何が証明できるんだって。その時の貸しを返さないことにはもうどうしようもないので。チャンピオンとして風格を見せた上で、木村響子の肩をガッチリとマットに付けたいと思います」

▼KちゃんパンダSPインタビュー
 
 風香GMとKちゃんパンダが登場し、この日のゲストとして5期生の「コグマ」「ユウナ」「アスカ」の3人を呼び込む。まずアスカが「みんなより2カ月遅れて入っているんですけど、どんどん追い上げている途中です。将来的にはいつかWWEのディーバになりたい」と語ると、続いてコグマが「アスカさんみたいな大きな夢はないですけど頑張ります」と言うと、最後にユウナが「早く先輩みたいになれるように頑張るのでよろしくお願いします」と挨拶。
 するとGMが今日初めてリングでやったという受け身をその場で披露することに。1人ずつ前回り受け身を披露。さらにGMは「それぞれの特技を見せてください」とムチャぶり。

 アスカは恐竜のモノマネを披露。てっきり鳴き真似かと思いきや、何と恐竜の形態模写を披露。さらに、なぜか滝澤クリステルのモノマネまで披露したあと、コグマの番になったのだが、「スミマセン、ないです」とひと言。そこでGMが何やら耳打ちすると、コグマは「伝説のコグマです。いくぞー! スリー、ツー、ワン、クマー!」と謎の雄叫びをあげ、早くもコグマワールド全開。
 最後のユウナは手品を披露することに。手にハンカチを乗せたユウナが「今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と叫ぶと、ハンカチの下からは何も出てこなかったが、リング下にいた須佐が「ここにあります!」と言ってKちゃんパンダの新井みずかさんの誕生日をお祝いするケーキを運び込む。みんなでみずみずを祝福したあと、最後は5期生がそれぞれ意気込みを語ってコーナーを締めくくった。

▼ユニット対抗戦 6人タッグマッチ 20分1本勝負
<ナナエ軍団>
高橋奈苗
●脇澤美穂
横尾由衣
16分53秒
スリーパーホールド→ヤンキー座り固め
<川崎葛飾最強伝説>
夏樹☆たいよう
世IV虎
安川惡斗
 

 眼帯をして独眼竜の侍スタイルとなった惡斗が先導して川葛が入場。さらに惡斗が「誰でもかかってこいや〜!」と先発を買って出ると、脇澤が「よし私が出よう」と言い出し、口に含んで水をバーブ佐々木レフェリーに向かって噴射。バーブレフェリーが「どうなってるんだよ」とボヤく中、試合開始のゴング。
 しつこく唾を吹き出していった脇澤だが、かわして馬乗りになった惡斗は「よっしゃー、いくぞ〜!」と観客を煽ってから夏樹にタッチ。夏樹が脇澤をロープに貼り付けると、世IV虎と両側から踏みつけ、惡斗も下から押し上げる。

 脇澤が何とか夏樹を自軍のコーナーに押し込むと、横尾がエルボーを連打。だが、夏樹が横尾の右腕を攻撃すると、世IV虎も右腕を固めていく。何とか低空ドロップキックを返した横尾は奈苗にタッチ。世IV虎と手四つの力比べにいった奈苗は、そこからショルダータックル。だが、受け止めていった世IV虎はそこに吐いてきた夏樹と連係攻撃を繰り出す。
 タッチを受けた惡斗はドロップキックを放っていくが、ショルダータックルで吹っ飛ばした奈苗は脇澤にタッチ。「復帰おめでとう」と叫んでから唾を噴射した脇澤だが、惡斗は手でブロック。

 ならばとローリングクレイドルで回していった脇澤がエビ固めで抑え込むと、惡斗も切り返す。エビ固めの応酬で方向感覚を失った脇澤は川葛のコーナーに戻ってしまい袋叩きに。一方の惡斗もナナエ軍団のコーナーに戻ってしまい袋叩きにされる。クローホールドSTOで惡斗を倒した脇澤は横尾とダブルのクローズラインから惡斗の両ヒザを攻撃。
 さらに横尾が低空ドロップキックからスピニング・トーホールド。これをストレッチマフラーで切り返した惡斗は、さらにヘッドシザースの複合技を披露。カットされるとニーリフトの連打からランニングローを見舞った惡斗。

 横尾も河津落としを返すが、惡斗は「舐めるな!」とコンプリート・ショットからランニングロー。だが、キャッチした横尾はドラゴンスクリューから足4の字固め。そこに脇澤がダイビング・ボディプレスで加勢すると、奈苗も冷蔵庫爆弾を投下。場内から「惡斗」コールが起こる中、何とかロープに逃れた惡斗は横尾とエルボー合戦。
 さらにコーナーに叩き付けてからのACTスペシャル。続いて夏樹と奈苗がリングイン。加速をつけてからのジャンピングエルボーを見舞った夏樹だが、奈苗もエルボーの連打から張り手をお見舞い。ここで惡斗が入ってきて身を挺して親分を守るが、奈苗はお構いなしにコーナースプラッシュ。

 すると夏樹は惡斗を踏み台にしてドロップキック。さらにミサイルキックを発射すると、今度は世IV虎が入ってくるが、奈苗は夏樹にラリアット。さらに夏樹の三角跳びクロスボディをかわすと、奈苗のバックドロップ+脇澤のクローホールドSTOの合体技。しかし奈苗がコーナーに登ったところで惡斗がエプロンから足止め。
 夏樹が追いかけていくと、世IV虎が落ちそうになったところをフォロー。すかさず雪崩式アームドラッグで投げた夏樹はイグチボムで叩き付けてから世IV虎にタッチ。セントーンを落とした世IV虎だが、奈苗はコブラツイストを返す。だが、夏樹が回転エビ固めで飛び付いてカット。

 世IV虎は逆に世IVコブラに捕らえるが、これは脇澤と横尾がカット。世IV虎はラリアットを狙うが、これをブロックした奈苗は逆に串刺しラリアット。続いて脇澤がショルダーナックブリーカーからミサイルキック。さらにフィッシャーマンを狙うが、世IV虎はフロントネックロックで切り返す。横尾がカットに入るが、世IV虎はチョークに捕らえる。そこに奈苗が入ってきてラリアット。
 だが、脇澤のダイビング・ボディプレスをかわした世IV虎はスリーパーからショートレンジラリアット。さらにリバーススプラッシュ式ヒップドロップ。さらにもう一度コーナーに登っていくが、追いかけていった脇澤が雪崩式フランケン。

 15分が経過し、ナナエ軍団で一気に世IV虎を追い込むが、世IV虎も脇澤にショートレンジラリアットを返す。だが、奈苗がレッグラリアットで飛び込むと、すかさず脇澤がバックスライド・フロム・ベノム。カウント2で返すと、夏樹が横尾に串刺し攻撃。さらに奈苗の誤爆も誘い込むと、今度は川葛が3人がかりで合体式世IVドン。
 そこから世IV虎が脇澤をスリーパーに捕らえると脇澤はグッタリ。そこを世IV虎がヤンキー座り固めで抑え込んで3カウント。









 落ちていた脇澤は試合後気付くとしばらく放心状態だったが、状況を把握すると悔しさを爆発させる。するとマイクを持った世IV虎が「親分、川葛最高! でも、うちらには1つ足らないものがある。それはなんでうちらがこんなに実力があるのに、ベルトがないんだってことだ! 15日、大阪でタッグのトーナメントがあるけど、あれは元々うちらのベルトだから。ぜってー川葛がベルトを巻くから。そこらへん世露IV苦」と言い放つ。
 続いて惡斗が「惡斗、復活だー! イエーイ! 復活したから言わせてもらうけどな、ベルト欲しいですよね? 6人タッグのベルトがあるじゃないですか? この最強の3人で獲りに行きましょうよ!」と絶叫するが、そんな惡斗を冷ややかな目で見ていた夏樹から「お前、復帰してすぐ調子に乗るな! 今、うちらは来週のタッグリーグのことで頭がいっぱいなんだよ。なぁ世IVちゃん。まずは大阪でうちらがタッグのベルトを取り返して、また川葛の黄金時代を作っていこうぜ、惡斗!」と言われた。

 すると脇澤が「奈苗さん、悔しいですよー! 絶対大阪でベルトを獲って、あいつらは見返してやる! 絶対世IV虎から勝って、私がベルトを巻きます! 奈苗さん、ベルトを巻かせてあげますから! 私がベルトを巻かせてあげます。絶対勝ちます!」と絶叫。それを聞いた奈苗は「脇澤さん、世IV虎から勝つとかは正直厳しいかもしれない。だけどそれはさ、置いておいて。私、実は7月で(レスラー生活)17周年なんですよ! 大阪の前の日、7月14日でプロレス続けて17周年。もう脇澤さん、お祝いにベルトをくださいよ! 2人で、ナナミホで初めてのベルト戴冠、やったるぞー!」と絶叫。
 それを聞いた世IV虎は「ビービービービーうっせーなぁ。オイ、脇澤美穂、テメーがベルトを獲るなんてマジで無理だから。せいぜい夢でも見ておけよ。おやすみ」と捨て台詞を吐いてナナエ軍団を睨み付けた。

★試合後コメント
安川惡斗
ーー約2カ月ぶりの復帰戦となりましたが、いかがでしたか?
惡斗「デーーーイッ、復帰したぞー! 安川惡斗、復帰しましたー! ビックリしたぁ。何かねぇ、自分でも未知数だったの。どんぐらい自分動けるのかなぁって思ったら……体重増えたんだけど、身体は軽かった。やった! 何かよく分からないけど、このまんま頑張っていくぞ! 以上! こんな終わらせ方でいいの?(苦笑)逆に何か聞いて」
ーー連係が前は自爆というか、役に立っていないことが多かったんですけど、今回はうまくいったような気がするんですけど。
惡斗「何かちょっと前より冷静になれと言うか、前は(親分たちを)守るだけ守って、やられたら何かゴフッてなっていたんですけど、身体がデカくなったからボーンって来た瞬間にまだいけるって思って、今日ドロップキック出たな。出たら『親分!』って呼んだら、親分が乗ってくれた。……親分が乗ってくれたとか、ちょっと変態発言っぽいけど(苦笑)……乗ってくれました! そんな感じで身体、今日、力が有り余ってる。何か……これが……もっともっと闘って、シングルがしてみたい。自分が今、どんぐらい出来るのかって自分自身が見てみたいし、ちょっと次、シングルあるか? あ、シングルリーグがあるじゃん。それに出るぞー! 以上! グダグダだな、相変わらず(苦笑)」
ーー惡斗コールもあったと思いますが。
惡斗「惡斗コール(苦笑)……あったね。あざっす! 横尾に不覚にも足を取られてしまって、上から冷蔵庫爆弾が2個来た気がするけど。何か気合いで……あの時、いっぱいいっぱいだったからゴフッてなって。いっぱいいっぱいのところで『惡斗!』って聞こえたから。あざーす! 惡斗コール、聞こえていたね。待たせたな! 戻ってきたぞ! っていう……何か姉さんがいるから(※偶然コメントスペースに世IV虎がいた)、何か怖いんだけど(笑)。ご、ごめんなさい。何かある? 何でも聞いて!」
ーー……はい、ありがとうございました。
惡斗「終わったー! これから惡斗は這い上がっていくぞー! 以上!」

ハイスピード選手権試合 30分1本勝負

[王者]
米山香織

7分29秒
ロールスルージャーマンスープレックスホールド

[挑戦者]
岩谷麻優●

※米山が初防衛に成功

 MAYUCICAマスクを被って入場した岩谷のセコンドにはイオ、さらに同期の須佐がつく。アーティスト・オブ・スターダムのオレンジのベルトとハイスピードのベルトを両肩にかけて入場した米山。
 かなり緊張した面持ちの岩谷だが、グッと米山を睨み付けながら握手を交わすとゴングと同時にドロップキック。かわした米山はアームドラッグで投げていくが、パンタロンの下にレガースを付けた岩谷は珍しくミドルキック。

 しかし続く岩谷のタケコプターを狙うが、米山がエプロンに突き落として阻止。ならばとエルボーを返してからコーナーに登った岩谷だが、追いかけていった米山は雪崩式水車落としで投げると、続けてダイビング・セントーンを投下。
 何とかカウント2で返した岩谷だが、堪らず場外にエスケープ。苦しそうにリングに戻ってきた岩谷に対し、米山はフットスタンプを落とすと、さらにニーリフトでボディを蹴り上げる。岩谷も一瞬の隙を突いてサムソンクラッチを狙うが、読んでいた米山は再びフットスタンプ。

 防戦一方となった岩谷だが、串刺し攻撃をかわすとドロップキック。そこから低空ドロップキックを放っていくが、かわした米山は岩谷を花道に連れ出すと、花道ダッシュ・ラリアットを狙う。かわした岩谷はドロップキックを叩き込むと、花道でダブルリストアームサルト。そこから米山をリングに戻した岩谷はミサイルキックを発射。
 ノーザンライト・スープレックスで投げた岩谷はドラゴンスープレックスを狙うが、これは防御した米山はエルボー合戦を仕掛ける。張り手を返していった岩谷はロープに飛ぶが、米山は二段蹴りで迎撃。さらに背後→正面からランニングニーを叩き込んだ米山は、不知火を狙ったが、岩谷はうまく逃れてスリングブレイド。

 さらに低空の投げ捨てドラゴンスープレックスから立ち上がってきたところにハイキックを叩き込んだ岩谷は、雄叫びをあげてからドラゴンスープレックスを狙うが、米山はサクソンクラッチで切り返す。カウント2で返した岩谷はロープに飛ぶが、米山はローリングソバットで迎撃すると、一気にロールスルージャーマンスープレックスホールドを決めて3カウント。










▼エンディング 

 初のシングル王座挑戦&シングルでのメインで玉砕した岩谷だが、勝った米山はエプロンで座り込みながら米山を睨み付ける岩谷に向かって「ウェルカム・トゥ・ハイスピードワールド、オブ米山! 米山のハイスピードの世界へようこそ〜! あー、でも悔しい! 悔しい! 悔しい! 悔しい……このハイスピードのベルト、もっともっとハイレベルなところで闘いたかった。それはチャンピオンである私の不覚だよ。でも始まったばかりの米山ハイスピード・チャンピオンロード、これからどんどん防衛していくぞ! お前もなぁ何度でも来いよ!」と絶叫。

 すると岩谷は「自分はずっとハイスピードに挑戦したいと思っていて。実は両国の前にも先輩方に『自分はハイスピードのベルトに挑戦したいです』って言って断られました。でも今回、米山さんの持つハイスピードに挑戦出来て、獲れなかったけどすごく楽しくて。自分はまだまだだって自分が一番分かっていますけど、まだこれから何度でもハイスピードのベルトに挑戦していきたいです」と涙ながらに言ってみせる。
 それを聞いた米山は「お前、何言っちゃってんの? 挑戦者決定戦であんた勝ったんでしょ? 自分の力で挑戦権勝ち取ったんじゃん! もっと堂々としろよ! れレッツ・エンジョイ・ハイスピードワールド! 楽しんだ者勝ちなんだよ、このリングの上はよ!」と檄を飛ばした。その後、選手たちにリングに上がるように指示した米山は「いくぞー! ヨネを信じて新木場で輝いたアイアム・ハイスピードチャンピオン! そして今に輝け……」とオリジナルのフレーズを加えて締めようとしたが、決め台詞を間違えたため場内からはブーイング。米山は選手や観客に向かって「お前らチャンピオンに対してその口の利き方はなんなんだよ!」と文句を言いながらも「今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と半ば強引に締めくくった。

★試合後コメント

米山香織
――見事ベルトを防衛しました。
「ベルトの防衛は当たり前と言ったらアレなんですけど、まぁ90%以上大丈夫かなと思ってたところで……。ハイスピードと名のつくベルトなので、試合内容をどう見せようかなというところが問題だったと思うんですけど、やっぱりこのベルトって夏樹のイメージがまだまだ強いと思うので、誰が持ってても……私が持っていても、誰かと対戦しても、常に夏樹☆たいようと比べられる物差しのようなベルトになってしまう。今日見たお客さんは、『夏樹チャンピオンロードに、今日の試合は勝ってるか』って聞かれたら、何て答えるか微妙なところだと思うんですが……。まぁ私はスターダムの所属選手でもないし、このベルトを持ってまだ当たったことがないスターダムの選手とも当たりたいし、フリーという立場を利用して外でも防衛戦やりたいし。夏樹☆たいようのイメージが強いこのベルトをもっと広く……出入り口が広いハイスピードにしたいというのがすごいあるので、これからちょっと米山チャンピオンロードをドンドン広めていかないとなという課題も見えました。やっぱりハイスピードって体重が何キロとか、100mを何秒で走れたかとかそういう規定がないので、なんとなくハイスピードなイメージがある選手とか、ハイスピードを心情に闘っている選手が挑戦したりすると思うんですけど、やっぱり見てる人からするとハイスピードな試合内容が求められるわけなので、もっともっと精進していかねば……」
――今日の相手については。
「そうですね。あんまり印象がなくて……というのも、まったくの初対戦だったんですよ。世Ⅳ虎と同期って聞いて、あの両国のメインをやったり、数々のタイトルマッチを重ねている、あの世Ⅳ虎と同期なんだって思って。まぁ油断してたんですけど、なんか運動神経はよかったり、身長もあって、顔も可愛くて、若くて、スピードもあるし、気も強そうだし……私にないものをたくさんたくさん持ってるんですけど、レッツ・エンジョイ・ハイスピードですよ。ハイスピードを楽しもうっていう、リングで楽しんだもん勝ちみたいな気持ちがまだまだ少ないのかなと思って」
――まだこのベルトに挑戦したことがないような選手で、このあたりとやってみると面白いというような選手は?
「現実問題難しいかもしれないんですけど、例えばスターダムじゃなかったら我闘雲舞の「ことり」選手とか。超素早いんですよ。まだ彼女は中学生だったりとかでアレなんですけど、私の頭の中のハイスピードなイメージっていうと、その選手があったり。あと、やることはないですけど、前にいた団体にもハイスピードな選手はいっぱいいたし、スターダムだとどうですかね? 夕陽選手はもう夏樹に挑戦したりしてますもんね。でも高橋奈苗選手とかハイスピードだと思うんですよ。パッて動くのがすごい早いじゃないですか。体重の規定とか、身長の規定ないからいいと思うし。イオも(かつては)挑戦してましたけど、今は赤いベルトを巻いてて。でも私が赤いベルト狙いにいって、イオもこっちも二冠戦とかもアリだと思うし。あとダーク・エンジェル……今は(帰国してしまっていて)いないですけど、あの選手ともやりたかったですね。ガイジン選手ともやりたいですね」

岩谷麻優
「(※号泣しながら)夏樹さんが大阪か名古屋でハイスピードのベルトを防衛した時に、自分は1回挑戦表明させていただいたんですけど……それが叶うことがなく、1年や2年が過ぎていって。今日、相手は夏樹さんではないけど、ずっとずっとやりたかったハイスピードのベルトに挑戦できて、本当に嬉しかったし、なんかファンの方も今日、花を贈ってくださったり、リングの上に立った時に『麻優!』っていっぱい呼んでくれて、いっぱい応援してくれて……ずっと応援してきてくれた人にベルト姿見せたかったですけど、負けてしまって。この試合のために出稽古に行ってキックの練習とかしてきたんですけど、シングルの初メインとかタイトルマッチとか、凄い緊張してしまって、ちゃんと十分な威力のキックとかが出来なくって……今日は完敗しましたけど、諦めたくないです。自分は何度でもハイスピードに挑戦して、いつかベルトを獲って、自分がハイスピードの王者だって胸を張って言えるようになりたいです」
――一方的にやられましたが、やはり緊張していた?
「やっぱりスタートから自分が攻めていこうと思ってたんですけど、かわされたりとか、いきなり(ダイビング・)セントーンとかされて、それが効いて動けなくなったりとか。やっぱ一方的に攻められたりしたので、もっと身体をブ厚くして、一発一発の重みとかに耐えれるような体づくりをしていきたいです」
――米山さんは闘ってみていかがでした?
「やっぱり米山さんは身長はちっちゃいけど、体重とかも重いし動けるし。一発一発の重みが……一発一発の技が全部が重たくて。やっぱり夏樹さんは本当にすごいけど、その夏樹さんからベルトを奪った(米山さんもすごい)……なんて言うんだろう……そんな感じです」
――終わってみてタイトル挑戦はいいものでしたか?
「はい。やっぱり悔しいけど……悔しいけど、もっとベルトに挑戦したい。ハイスピードもそうなんだけど、イオさんとのタッグでタッグのベルトも欲しいし、ハイスピードも欲しいし、もっと沢山ベルト挑戦したいです」
 
  米山&宝城&夕陽が6人タッグ王座を奪取!彩羽がイオとの初一騎打ちでドロー

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
6月23日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆305人(満員) 
 
▼オープニング

 まずはKちゃんパンダがオープニングダンス。そこに風香GMが加わる。そして踊り終えたGMは「皆さん、こんにちは。盛り上がった後楽園ホールから何週間か経って、いろんな意味で盛り上がって大変だったんですけど、あれだけの熱があった団体だったと言うことで、今日はあれ以上熱くならないように頑張ります」と挨拶。

 続いて急遽欠場となった岩谷麻優がリングに上がり、「本日はご来場ありがとうございます。今回、自分の体調不良が原因でカードが変更になってしまい、ご迷惑とご心配をおかけしてすみませんでした。まずは体調をしっかり治したいと思います。今日、自分は試合が出来ませんが、スターダムを楽しんでいってください。すみませんでした」と欠場の挨拶。

ユニット対抗戦タッグマッチ 20分1本勝負
<ナナエ軍団>
脇澤美穂
●須佐えり
12分21秒
ネックハンギングボム→エビ固め

<川崎葛飾最強伝説>
夏樹☆たいよう
世IV虎

 再びタッグ王座に標準を定めた川葛は、いつもに増して息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。脇澤が夏樹に向かって「お前出てこいよ!」と指名。夏樹も「じゃあお前が出てこいよ」と言い返したため、早くも小競り合いが始まる。
 脇澤が「(私のほうが)先輩だぞ!」と言って先発で出て行くが、夏樹はドロップキックで先制。しかし夏樹の串刺し攻撃をかわした脇澤はロープに飛ぶ。夏樹もロープに飛び、脇澤を追い越すとカウンターのドロップキック。

 そこに世IV虎が入ってきて合体攻撃を狙った川葛だが、夏樹をキャッチして世IV虎に投げつけた脇澤。さらにロープに飛んだ世IV虎を夏樹に躓かせて転倒させることに成功。怒った世IV虎は脇澤をヘアホイップで投げると、キャメルクラッチに捕らえる。そこに夏樹が入ってきて脇澤の横っ面にドロップキックを叩き込むと、お株を奪う“ミホカヨポーズ”。
 さらにダブルのクローズラインからコーナーに脇澤を逆さ吊りにしてから顔面にダブルの串刺しドロップキック。突っ伏してダウンしてしまった脇澤を引きずり起こした川葛あ、ロープに貼り付けてから、無理矢理に水を口の中に流し込む。

 夏樹はサッカーボールキックからロープに駆け上がってのクロスボディ。これをかわした脇澤は須佐にタッチ。エルボーを連打した須佐はDDTを狙うが、世IV虎がカット。ダブルのブレーンバスターを狙った川葛だが、須佐は逆にDDTで2人まとめて叩き付ける。
 さらに夏樹にパッション注入してからの往復ビンタを叩き込むと、パンチからDDTを連発。夏樹もカウンターのドロップキックを返すが、須佐は足に絡みついて変型のアンクルホールド。どうにかロープに逃れた夏樹だが、ロープを掴んだ腕に脇澤が噛みつく。

 夏樹の右足にミサイルキックを叩き込んだ脇澤は足4の字固め。そこに須佐がフットスタンプからのボディプレスで加勢。そこから脇澤がショルダーネックブリーカー式のベノムアーム。だが、髪の毛を掴んで脱出した夏樹。ならばとローリングクレイドルで回していった脇澤は、そのままニーロックに捕らえるが、夏樹ロープに脱出。
 口に水を含んだ脇澤だが、背後から世IV虎がラリアットを叩き込むと、思わず目の前の須佐に向かって口の中を噴射した脇澤。世IV虎はその脇澤にケンカキックを叩き込むと、クローホールドSTOをかわしてセントーンを投下。さらにショートレンジラリアットでなぎ倒してコーナーに登っていく。

 追いかけていった脇澤だが、その背後から夏樹が担ぎ上げる。これを須佐が押し倒すと、須佐のアシストを受けて脇澤が世IV虎にバックスライド・フロム・ベノム。しかしカウント2で世IV虎が返すと、須佐がスイングDDTを狙う。だが、投げ飛ばして防いだ世IV虎はスリーパーに捕らえる。
 10分が経過し、脇澤が須佐を救出すると、ナナエ軍団は合体攻撃を狙うが世IV虎はダブルラリアットで迎撃してコーナーへ。しかし追いかけていった脇澤が雪崩式フランケンを決めると、続いて須佐が飛び付き式のスイングDDT。

 さらにバックブローを叩き込んだ須佐だが、カウントは2。脇澤と須佐は対角線上のコーナーに登るが、夏樹が脇澤を雪崩式アームドラッグで投げると、その上に世IV虎が須佐を投げつける。そこに夏樹がダイビング・フットスタンプを投下するが、須佐が避けたため脇澤だけが餌食に。
 だが、川葛は須佐を捕まえて合体式世IVドンを決めると、世IV虎が須佐をネックハンギングボムで叩き付けて3カウントを奪った。










★試合後コメント

川崎葛飾最強伝説
世IV虎「いや〜、つまんねー! マジ、相手にならな過ぎて本当につまらないんだけど。しかも1試合目だし」
夏樹「そこ、こだわるね(苦笑)」
世IV虎「もう須佐えりとかさ、アイツ他団体のリーグ戦出るんだから。あんなのでいいのかよ? うちが出たほうがいいんじゃねぇの? ねぇ?」
夏樹「出ちゃう? うちも出ようかな(笑)」
世IV虎「まぁ(POPのベルトを以前)巻いてますからね。いや〜、こんなんじゃダメでしょ」

ーー力を出すほどじゃなかったってことですか?
夏樹「だってうちらは勝って当たり前だし、こんなことしている場合じゃないんで。脇澤美穂も(タッグ王座決定の)リーグ戦に出ますよね? そういう……そこまで見据えて今日闘っているんで。うちらがあのベルトを巻くっていう、その姿だけしか頭にないんで。その理想通り突き進んでいきたいと思います」

シングルマッチ 15分1本勝負
紫雷イオ
15分00秒
時間切れ引き分け

彩羽匠

 岩谷の欠場により6人タッグ王座決定戦に出られなくなった紫雷イオと彩羽匠は急遽シングルマッチで対戦することに。「お願いします」と大きな声を出した彩羽とガッチリ握手を交わしたイオ。
 まずはロックアップから彩羽がパワーで押し込んでいくが、イオは彩羽の腕を取ってリストロックに捕らえる。切り返していった彩羽だが、イオはスリーパーにに捕らえてグラウンドに持ち込むと、ボディシザースからカバージョへ。

 さらに変型のリバースバイパーホールドに移行したイオは、彩羽の左ヒザをマットに叩き付けていく。立ち上がった彩羽がエルボー合戦を仕掛けていくが、イオは左ヒザへの低空ドロップキックから逆片エビ固め。そこからスペース・ローリング・エルボー→フェースクラッシャー。
 さらにリング中央でクロスフェースに捕らえたイオだが、彩羽はロープに脱出。彩羽のサイドキックをブロックしたイオはドロップキックを叩き込むと、ダブルアームの体勢に。踏ん張った彩羽は諦めてロープに飛んだイオをパワースラムで叩き付けると、一気に腕十字へ。

 クラッチが切れて悲鳴をあげたイオだが、辛くもロープに脱出。彩羽はイオの右腕をエルボースマッシュでカチ上げていくと、右腕にドロップキック。串刺しドロップキックを連発した彩羽だが、2発目をかわしたイオはエプロンからの逆上がりキックからミサイルキック。もう一度ダブルアームで持ち上げようとしたイオだが、リバースで逆に持ち上げた彩羽はそのまま回転してからイオをマットに叩き付けるとカンパーナに捕らえる。
 そこからジャーマンを狙った彩羽だが、イオはエルボーで脱出。だが、彩羽はサイドキックからコーナーに登るとフロッグスプラッシュを投下。

 カウント2で返したイオに対し、彩羽はぶっこ抜きジャーマンを狙うが、イオは必死にロープを掴んで防御。しかし彩羽は引き込む式の三角絞めにスイッチ。そこからぶっこ抜きジャーマンを狙った彩羽だが、丸め込みで切り返したイオは顔面にキックを叩き込むと、新幹線アタック。
 鼻血を出しながらも続くイオのムーンサルトプレスをかわした彩羽はドロップキック。10分が経過し、投げ捨て式のブルーサンダーからぶっこ抜きジャーマンと見せかけての三角絞めに捕らえた彩羽。

 意表を突かれたイオは長時間三角絞めに捕まってしまい、かなりグッタリした状態。それでも何とかロープに逃れたイオは気合いの雄叫びをあげながらエルボー。彩羽も赤いベルト王座相手に一歩も引くことなくエルボーを打ち返す。
 残り時間3分となり、イオはエルボーを連打。すると彩羽はエルボースマッシュ。ならばとイオはウラカン・ラナで丸め込んでからバズソーキック一閃。しかし彩羽カウント2で返す。イオはダブルアーム・フェースバスターを狙うが、彩羽は踏ん張る。どうにか投げ捨て式で叩き付けたイオはムーンサルトプレスを投下。

 これもカウント2で返した彩羽。残り1分となり、イオは必死にカバーするが、彩羽もカウント2で肩を上げる。フラフラになりながらもエルボーを打ち返す彩羽だが、イオは残り10秒でバズソーキック。しかしカウントが2まで入ったところで15分時間切れ引き分けのゴングが鳴った。
 壮絶な師弟対決となったが、イオは彩羽の健闘を称えてガッチリ握手。彩羽も深々と頭を下げた。

  
  

★試合後コメント

紫雷イオ、彩羽匠
彩羽「引き分けでも……もう最後らへんは自分でも……」
※イオがコメントスペースに入って来て、彩羽と握手
イオ「ありがとう」
彩羽「ありがとうございました。いやもう本当に、強いのは分かっていたんですけど、最後はもう自分でも肩を上げるのが精一杯で。ずっと攻められていたんで悔しいですけど、でもいつかは自分も赤いベルトを獲りたいので、絶対超えなきゃいけない壁だと思っているので。今回の試合を踏み台にしてもっともっと頑張っていきたいと思います」

ーーイオ選手、引き分けという結果でしたが。
イオ「引き分け……そうですね引き分けました。いやぁチャンピオンとしてはデビューして間もない相手に引き分けっていうのは、絶対にダメなことだと思うんですよ(苦笑)。チャンピオンらしく、本当は全部受けた上で勝ちたかったんですけども。油断をしていたわけじゃないんですけど、彩羽の身体の大きさと技の当たりの1つ1つの重さが予想以上でしたね。初対決だったので、反撃の余地を奪われ兼ねない一撃がすごくたくさんあったので、それで勝機を逃してしまったのがすごく不覚だなと思いますけど。でもそうやって赤いベルトに挑戦したいからとか、こうやって引き分けってところは本当に将来有望で楽しみだし、いい意味で怖い存在。私をパートナーとして、仲間として助けてくれる反面、ライバルとして赤いベルトを狙われているんだなって思うとゾクゾクしますね。楽しみです。ありがとうございます」

ーー彩羽選手は血が出ていますが、試合中に血を出すのは初めてですか?
彩羽「そうですね。マットに自分の血が付いているときに、『あ、(血が)出ているんだな』って思って。Mじゃないですけど(苦笑)、逆にやり返すぞっていう気持ち(になった)」
イオ「鼻血はレスラーの専売特許だから(苦笑)。流さない選手はいないですよ、女子プロレスラーで鼻血を!」
彩羽「じゃあプロレスラーとしての……」
イオ「そう。第一歩として(苦笑)」
彩羽「イオさんでよかったです(笑)」
イオ「アハハハハハ!」
彩羽「もっと他の選手だったら恨みが凄かっただろうから(苦笑)」
イオ「おぉ! じゃあこの赤いパッションの血とベルトと赤い闘志と……」
彩羽「もうこれから鼻血も出したことだし、あとは突っ走るだけ……っておかしいですね(苦笑)。ありがとうございます」
イオ「ありがとう!」

▼KちゃんパンダSPインタビュー
 
 この日のKちゃんパンダコーナーにゲストは、7・7新木場大会で復帰が決まった安川惡斗。「よろしくお願いしまーす。売店バージョンの安川惡斗でーす」と明るく挨拶した惡斗。「復帰するまでの間、断酒しているんですよ!」と、この2カ月間大好きな酒を断っている惡斗に向かってまーやが「偉いねぇ」。

 さらに「やっさんって本当は結花姉なんでしょ?」と、まーやがややこしいことを言い出す。ブログをチェックしているというKちゃんパンダから誕生日会をやったことを突っ込まれた惡斗は「親分にお腹に(イタズラ)描かれたけど、その時もお酒は飲んでない!」と威張ったが、7・7に復帰したら酒を解禁するという。

 だが、そんな上機嫌の惡斗に向かって風香GMは「今日、川葛の2人も来てって言ったんだけど、『アイツとはもう縁を切った』って言ってたよ」と爆弾を投入。惡斗が動揺していると、突如須佐が乱入してJWPに乗り込むことを改めてファンに報告。
 かつて風香GMや夏樹も巻いたことがあるPOP王座挑戦に向けてやる気マンマンの須佐は「私は赤も白もいらない、POPとジュニアの2つを獲る!」と宣言。それを聞いたGMは「もし(挑戦者決定トーナメントで)優勝したら、後楽園に私と夏樹でセコンドにつくんで」とプレッシャーをかける。

 動揺する須佐だが、最後は全員を巻き込んで「気合いだ」10連発で締めくくると、「私が優勝したら応援に来てくれるかな?」と観客に呼び掛けるが、観客の反応はイマイチ。そこで惡斗が最後に復帰に向けて「この2カ月間早いようで短いようで。でも自分にとっては長かったんで、私は必ずのし上がってみせます!」と意気込みを語ってコーナーを締めくくった。 

STARDOM PASSION INJECTION2013〜情熱注入〜(3) 20分1本勝負
高橋奈苗
12分57秒
冷蔵庫爆弾→体固め
横尾由衣●

 初の師弟対決に緊張した面持ちで入場した横尾だが、奈苗が入場してくると真っ直ぐに奈苗を睨み付けていく。お互いに競い合うように大きな声で「お願いします!」と叫びながら握手をかわすと、まずはロックアップ。
 横尾のセコンドには同期の彩羽もつき檄を飛ばす。腕を取った奈苗だが、横尾はヘッドロックに切り返す。しかしアームドラッグで投げた奈苗は、そのまま腕を固めていくと、ワキ固めへ。

 うまく前転して逃れた横尾だが、奈苗はヘッドロックに捕らえる。ロープに飛ばして逃れた横尾だが、奈苗はショルダータックルでなぎ倒すとエルボー合戦を仕掛けていく。横尾も歯を食いしばってエルボーを打っていくが、強烈なエルボーでなぎ倒した奈苗はスリーパーに捕らえる。だが、首を抜き馬乗りになった横尾はエルボーを打ち下ろすと、変型のクランチループへ。
 足を抜いて脱出した奈苗だが、コーナーに押し込んでいって横尾はなおもエルボーを連打するとSTFへ。これでは決まらないと判断した横尾は馬乗りになって奈苗の頭をマットに叩き付けていく。

 だが、これに怒った奈苗は強引に立ち上がると横尾にニーリフトからレッグドロップを連打。さらにエルボーでなぎ倒すが、雄叫びをあげながら立ち上がった横尾はエルボーを連打。奈苗がヘッドバットを叩き込めば横尾もヘッドバットを返すが、奈苗はハーフダウンの横尾にドロップキックを叩き込むとカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてからコーナーに叩き付けて逆さ吊りにしていく。
 そこにコーナースプラッシュを見舞った奈苗だが、横尾もボディスラムを狙う。しかし踏ん張った奈苗は逆にボディスラムで叩き付ける。しかし諦めない横尾はもう一度ボディスラムの体勢。

 これをバックドロップで切り返した奈苗は逆水平チョップを連打すると、マシンガン逆水平から串刺しラリアット。だが、かわした横尾は奈苗の頭をコーナーに叩き付けると河津落とし。さらに今度こそ何とかボディスラムで叩き付けると、奈苗のボディスラムを首固めで切り返し、さらにカウンターの低空ドロップキックからサソリ固め。
 体勢が崩れると、横尾はドラゴンスクリューを狙ったが奈苗は張り手でブロック。しかし奈苗の蹴り足をキャッチした横尾は今度こそドラゴンスクリュー。奈苗もマッケンローを返すとチョップ合戦を仕掛ける。

 10分が経過し、エルボー合戦になると横尾はエルボーを連打。しかしすべてを受け止めた奈苗はショートレンジラリアットでなぎ倒すと、コーナーに登っていく。だが、立ち上がった横尾は雪崩式ドラゴンスクリューで引きずり落とすとリング中央で足4の字固め。さすがの奈苗も苦痛で表情が歪むが、何とかロープに脱出。
 横尾は休むことなくエルボーを打ち込んでいくが、横殴りのショートレンジラリアットを叩き込んだ奈苗はロープへ。だが、横尾はカウンターで雁之助クラッチを決めてカウント2まで奪う。思わず場内からどよめきが起こったが、奈苗は両足タックルから抱え上げてコーナーに叩き付けると串刺しラリアット。さらに延髄斬りを叩き込むがカウントは2。ならばとコーナー最上段から冷蔵庫爆弾を投下した奈苗が3カウントを奪って勝利。









 大の字に倒れ込む横尾を彩羽が介抱するが、奈苗はその彩羽に蹴りを叩き込むと、マイクを持って「横尾由衣、敢えて聞くぞ。お前、パッションあるのかー?」と問い掛ける。
 「ありまーす!」と声にならない声で絶叫した横尾だが、観客の微妙な反応を感じ取った奈苗は「このまばらな拍手が、この試合の1つの結果だと思う。どんだけパッションを心に持っていたってダメなんだよ。自分のパッションを技だ、声だ、そういうものに変えてみんな私たちはリング上で闘っているんだ。思っているだけじゃ伝わらない。だけど、だけどだよ。横尾由衣がプロレスが大好きでこのリングに上がっていることは、私は同じ軍団としてよく知っている。だから軍団の一番上としては甘いのかもしれないけど、これからの未来に賭けて横尾由衣のパッションを私は信じたいと思うんですけど、どうでしょうか?」と観客に問う。

 観客が拍手で後押しすると、奈苗は横尾が彩羽とのタッグで7・15大阪大会で行われるタッグ王座決定トーナメントに出場していいかどうか、「お客さん、どうですか?」と尋ねる。観客は拍手をして4期生のタッグ王座決定トーナメント出場を支持。すると奈苗は「匠も調子にコイてんじゃねぇぞ! じゃあこの2人で、4期生の2人で挑戦するばいいじゃないか!」と、彩羽&横尾の4期生タッグでのトーナメント出場を容認。
 それを聞いた横尾は「奈苗さん、ありがとうございます! この……今の試合でナナエ軍団の団長である奈苗さんの熱い、熱いパッションを注入されたので、この気に食わないけど匠と大阪でタイトルマッチに挑みます! 匠、よろしくね」と絶叫。彩羽とガッチリ握手を交わした横尾は、涙ながらに奈苗と握手をかわす。すると奈苗は彩羽にも握手を求めるが、彩羽はその手を払いのけて拒否した。 

★試合後コメント

高橋奈苗
「試合はハッキリ言って、全然ダメダメでしょう。気持ちだけじゃどうにもならないんで、気持ちに実を付けるために私たちは毎日トレーニング、練習をしているんで、まず意識……やってないことはないかもしれないけど、私に勝とうと思ったらね、100年早いよね。100倍練習しなきゃ追いつけないからね。そのぐらい私は加速して、どんどん進化を遂げていると思うので。でもああいうナナエ軍団の熱さを誇りに思うっていう気持ち。その気持ちが何より大事だと思うから、これからの未来にかけて経験していくことも大事だと思うので、タッグ……本当はナナエ軍団でエントリーしてほしかったけど、4期生の絆っていうものを見せてもらいたいですよね。私と脇澤も優勝狙って、ベルト目指して闘うんで、パッション対パッションで闘いたいと思います」

横尾由衣
「奈苗さんは強いですね。本当に高橋奈苗選手と初めて闘って、高橋奈苗の王道女子プロレスを肌で体感して、もっと将来的にそこの位置に行きたいなって思いました」

ーー予想以上に壁は厚かったですか?
「ハイ。予想以上っていうか、予想が遙か彼方なので……(実際は)その先のもっともっと(上)で。その先が分からないくらいまだまだ……(※涙ぐむ)奈苗さんは存在しているけど、高橋奈苗っていう存在そのものがもっともっと見せないところにいるっていうのが闘いを通して分かりました」

 

第2代アーティスト・オブ・スターダム王座決定戦 30分1本勝負

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド
●クリスティーナ・フォン・エリー

21分26秒
4173

米山香織
宝城カイリ
夕陽

※米山&宝城&夕陽が第2代アーティスト・オブ・スターダム王者チームとなる

 当初はまず紫雷イオ&岩谷麻優&彩羽匠の"シンデレラチーム"と、宝城カイリ&夕陽&米山香織が激突し、勝ったチームがシードの木村響子&ヘイリー・ヘイトレッド&クリスティーナ・フォン・エリーのキムラモンスター軍☆と対戦する予定だったが、大会前日に岩谷が欠場することとなったため、米山組とモンスター軍で王座決定戦を行うことになった。

 木村は名前をコールされた瞬間に宝城に襲いかかっていき、そのまま場外に連れ出す。他の選手たちも場外乱闘へと雪崩れ込んで試合開始。木村は宝城を客席の最後方まで連れていって踏みつける。さらにひな壇席から突き落としてからリングに戻すと、ロープに貼り付けてヘイリーと両側から踏みつける。
 続いてクリスティーナがサッカーボールキックを叩き込むと、ヘイリーは重たい逆水平チョップから串刺しヒップアタック。防戦一方の宝城に対し、木村は逆エビ固め。さらに逆片エビ固めに移行して一気に腰を落とすが、宝城はどうにかロープに脱出。

 しかし木村がなかなか離さなかったため観客からはブーイングが起こる。なおもリング中央で逆片エビ固めに捕らえる木村だが、これは米山と夕陽がカット。しかし米山&夕陽の合体攻撃をかわした木村は、宝城をコーナーに押し付けてヒザを叩き込む。
 続いてクリスティーナがブレーンバスターで投げてから変型のミリオンダラーバスター。さらにヘイリーとクリスティーナが合体式ヒップトスを落とす。レッグドロップを落としたヘイリーが木村にタッチすると、木村は「どうした、オラ」と挑発。

 必死にエルボーを打っていく宝城だが、受け止めた上でエルボー一発でなぎ倒した木村。しかし宝城は渾身の張り手を返すと、張り手の連発から首固め。木村がカウント2で返すと宝城はようやく夕陽にタッチ。夕陽の背面アタックをキャッチした木村とヘイリーだが、そこに米山が入ってきて2人をロープ駆け上がり式の不知火で叩き付ける。
 さらに夕陽がロープに飛び乗ってのジャンピングキックからその場飛びムーンサルト。夕陽のブレーンバスターを逆に投げようとした木村だが、夕陽は胴絞めフロントネックロックで切り返す。

 しかしそのまま立ち上がった木村はぶっこ抜きブレーンバスターで投げていくとヘイリーにタッチ。10分が経過し、ヘイリーは逆水平チョップ。夕陽もミドルキックで対抗するが、蹴りをキャッチしたヘイリーはブロックバスターホールド。カウント2で返した夕陽はヘイリーのハンマーをかわして野良犬ハイキックからハニーフラッシュ。
 タッチを受けた米山がミサイルキックからバックを取るが、ヘイリーは後方のコーナーに押し込んで防御。しかしヘイリーの串刺し攻撃をかわした米山は、宝城、夕陽とトレイン攻撃。

 コーナーから米山がダイブするが、キャッチしたヘイリーはハリケーンドライバーで叩き付けると、続けてジャーマンで投げていく。カウント2で返した米山だが、木村が入ってきて米山の顔面を足蹴にしていく。しかし米山も投げ捨てジャーマンからダブルリストアームサルトを狙う。これをニーリフトで防御した木村はブレーンバスターを狙うが、DDTで切り返した米山はランニングニー。
 キャッチした木村だが、米山は丸め込みで切り返すと、そこから回転足折り固め。しかし木村は胴絞めスリーパーで切り返す。ヘイリーとクリスティーナがカットに入れないようにするが、米山は自力でロープに脱出。

 またもなかなか離さない木村。しかし米山も木村のビッグブーツをかわしてローリングソバット3連発。15分が経過し、タッチを受けた宝城がダブルチョップを連打。木村は倒れずに受け止めてみせるが、片膝をついたところで宝城は顔面にフロントキックを連打。それでも倒れない木村は宝城のスピアーを受け止めると、フロントブレーンバスターで叩き付ける。
 木村は張り手でなぎ倒すとビッグブーツを狙うが、朦朧としながらも何とかかわした宝城。だが、強引になぎ倒した木村は馬乗りになって張り手。ロープに飛ばした木村だが、かわした宝城はスピアー。さらにスライディングDから4173を狙ったが、ヘイリーがカット。

 すかさずクリスティーナが入ってきてフロントキックを叩き込むと、中指を突き立てたクリスティーナがチョップからニーリフト。宝城もエルボーで応戦するが、クリスティーナはヘッドバットからスクリューキック。ヘイリーが抑え付けた宝城にフロントキックを叩き込んだクリスティーナはバックドロップ。
 カウント2で返した宝城だが、モンスター軍は3人がかりでストンピング。しかしサンドイッチ攻撃をかわして誤爆を誘い込んだ宝城。そこに夕陽はスワンダイブ式ミサイルキックからムーンサルトプレスを投下すると、米山がダイビング・セントーンを投下。続けて宝城がダイビング・エルボードロップ。

 しかしカウント2でカットしたモンスター軍は宝城にトレイン攻撃。さらに木村がホイップしてヘイリーがラリアット。20分が経過し、木村&ヘイリーが米山&夕陽に追走式のビッグブーツとラリアットを叩き込むと、木村&クリスティーナが宝城にモンスタークラッシュを決めるが、米山がカウント2でカット。
 クリスティーナはバックブローを叩き込むが、宝城が何とかカウント2で返す。首固めで丸め込んだ宝城だが、クリスティーナがカウント2で返すと、宝城はロープへ。だが、場外から木村が足をすくって倒す。そこにクリスティーナが走り込むが、宝城がかわしたため木村に誤爆! 宝城はすかさずクリスティーナを4173で丸め込んで3カウント!

  
  

▼エンディング 

 納得がいかないモンスター軍は宝城を袋叩きにすると、止めに入るレフェリーやセコンド陣にも手をあげる。何とか米山と夕陽が宝城を救出すると、ひと通り暴れたモンスター軍は退場。抱き合って勝利を喜んだ新王者トリオは、米山がオレンジ、宝城が水色、夕陽がピンクのベルトを受け取る。米山はこれでハイスピードと合わせて二冠。夕陽はタイトル初戴冠となった。
 マイクを持った宝城は「やったー! 今日は私が勝ったぞー! これも皆さん1人1人の応援のお陰です。本当に嬉しいです。ありがとうございます! 今日はパートナーのなっちゃんは出られなかったんですけど、その分、米山さんと夕陽ちゃんが絶大なる力を貸してくれました。本当にありがとうございます。今日はこうしてモンスター軍からフォールを獲れたんですけど、一番のライバルは……私は木村響子だと思っているんで、そこから絶対いつか獲ってやります。(応援を)お願いします。それから私の同期の安川惡斗。次回、復帰が決まっているそうだね。2カ月間休んでいたみたいだけど、私はその間に成長しているので、いつかシングルやろうと思うけど、その時は絶対に負けないからね!」と言い放つ。
 それを聞いてリングに上がった惡斗は「そのベルト、おめでとう……でもそれアタシ、獲りにいくんで。茶番は終わりだよ! アタシは必ず7月7日、ここに上がってお前のところまで上がっていくからな! そのベルト、しっかり持っておけよ! 以上!」と吐き捨てた。

 全選手がリングに上がったあと、夕陽が「私はずっとベルトのチャンスをもらっていたのにぜうっと獲れなくて。でもやっと今日、こうやってベルトを腰に巻くことが出来ました。ありがとうございます」と喜びの挨拶。続いて米山が「今日からスターダムの二冠王になりました米山香織でーす!」とアピールすると、最後は単独では初だという宝城が「今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」で締めくくった。

★試合後コメント

米山香織&宝城カイリ&夕陽
全員「ありがとうございまーす!」
米山「嬉しいです! いや〜、今日本当にカード変更とかあったんですけど、私はハイスピードのベルトを持ったまま、この(6人タッグの)ベルトが欲しいと思っていたので。スターダムの二冠王と言ったら、今、この米山香織しかいないわけですよ。スターダムのトップとして恥じないように、これからまた頑張っていきたいなと思います」
宝城「ハイ、今日はありがとうございました。今日勝てたのは完全にこの夕陽ちゃんと米山さんのアシストのお陰だと思っています。で、今スターダムでは欠場者とか、ちょっとケガで出られない選手も多くいて、お客様にはすごくご迷惑をかけていると思うんですけど、元気な選手たちでこうやって一生懸命スターダムを引っ張っていって、ケガ人の復帰する居場所をしっかり守って、元気よくやっていきたいと思います。あとは会場の皆さんのコールのお陰ですごく苦しい時、頑張れました。ありがとうございました」
夕陽「初ベルトです!」
米山&宝城「おー!(※拍手)」
夕陽「スターダムさんからはずっとチャンスをもらってて。タッグのベルトに挑戦したり、ハイスピードのベルトに挑戦したり、白いベルトに挑戦したりと、いろいろチャンスを与えてもらっていたのですが、全然チャンスを活かせなくて。やっと今日、ずっとタッグを組んでもらっていた宝城さんが勝ってくれて、やっと(ベルトを)巻くことが出来ました。本当に米山さんも宝城さんもありがとうございました」
宝城「こちらこそ。ありがとうございました」
夕陽「今日は全然、自分が活躍というか、そういうのがなかったので、このベルトを巻いたからには自分が一番頑張るっていう意識で……」
米山「(※遮るように)負けないよ! ライバルだから!」
夕陽「そうですね!」
米山「仲間であり、ライバルだから」
宝城「防衛戦意外はライバルですもんね。私、まだ防衛をしたことがないので。米山さんは今まで結構防衛を……」
米山「まぁ結構あるけどね」
宝城「防衛のほうが難しい?」
米山「両方難しいよ!」
宝城「防衛出来るように。ちょっとは連係とかも考えましょう」
夕陽「お願いします」

ーーこの3人では初のタッグでしたが、いかがでしたか?
夕陽「松本(浩代)さんが推薦してくださった米山さんなので」
米山「推薦枠で入ったからにはベルトを巻かないと、と思って」
宝城「頼もしかったです」
米山「何かいいんじゃないですか。3人小柄で若くて……」
宝城「ミニモニ……」
米山「うん」

ーー宝城選手、最後は丸め込みでしたが、あれは考えていたんですか?
宝城「そうですね。実は両国でも4173っていう丸め込みで獲ったんですけど、自分の中ですごく納得がいかないカタチだったので、もう100回くらい後輩とかに手伝ってもらって練習したので、最後決められてすっごく気持ちよかったです!」

ーー向こうの攻撃がすごく厳しかったですが、耐えられた秘けつは?
宝城「やられている最中に米山さんも夕陽ちゃんもすごくコンタクトを送ってくれて。目線のコンタクトが。セコンドのみんなもすごく応援してくれたのがすごく伝わってきたので、絶対にここで負けてたまるかって思いました。そのお陰です」

ーー米山選手は二冠王ですが、次に狙っているベルトとかありますか?
米山「もちろん、赤、白、タッグ、全部狙っていきますよ! もう、どうしよう。カバン大きいの買わないと入らないかも。ねぇ?」
宝城「私は白いベルトを視野に入れて。なっちゃんが戻ってくるまではタッグのベルトは挑戦しないつもりなんですけど、白をちょっと目標に頑張っていきたいと思います」
夕陽「私は米山さんが持っているそのハイスピードのベルトを獲りたいです。今年中、学生のうちには獲りたいです! だから同じチームだからこそ分かることもあるだろうし、学んでいきたいと思います」

ーー今後、このトリオでやっていくカタチになると思いますが。チームというかユニットとしてはどうですか?
米山「何か……なんだろうね。しっくり来るけど、ユニットとか縛られちゃうとさぁ。2人とも当たりたいからさ。とりあえずアーティストチャンピオンとして。私は今、ユニットとかいいかなって感じです」

ーー基本的にはベルトが懸かった試合だけ組むって感じですか?
宝城「そうですね。それまではお互いに切磋琢磨しながら」

ーー米山選手は二冠、宝城選手はタッグを返上したリベンジ、夕陽選手は初戴冠、それぞれ別の意味がありながら1つのチームとしてまとまる感じ?
米山「そうです!」
宝城「モンスター(軍)はみんなの敵なので」
米山「いや〜、でもアレですよ。私、キムラモンスター軍と初めて当たって……」
宝城「えっ、初めてですか?」
米山「スターダムでは。木村とヘイリーとは別のところで当たっていたんだけど、やっぱ痛気持ちいいわ!」
宝城「ドMですか?(笑)」
米山「いや、あの沸々と沸き上がるものがあって。またキムラモンスター軍とやりたいですね」
宝城「そうですね。私も木村さんとは昔から因縁があるので、いつか勝つのを目標にやっていきます」

  スターダム初の福岡大会は大成功!地元凱旋の彩羽が同期の横尾から勝利!

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
〜彩羽匠凱旋大会〜

6月16日(日)福岡さいとぴあ 5:00PM
観衆350人(満員) 
 
▼オープニング

 まずリングに登場した風香GMが急遽増席になったことを発表。これも地元凱旋となる彩羽の注目度の高さを証明したカタチとなったが、「こんなにたくさんの方に応援していただける大会なので絶対成功させたいと思います」とGMが力強く宣言したところで、選手入場式へ。
 選手たちがリングに並び立つと、選手を代表して赤いベルト王者のイオが「福岡にやったきたばい〜! スターダム九州初上陸ということで、これだけたくさんの方に集まっていただき嬉しく思います。これだけ応援してもらっている彩羽匠、メインイベントは私たちが勝つぞ! 全選手、福岡をもっともっと熱くしますので、応援よろしくお願いします!」と挨拶。

スターダム3WAYバトル 20分1本勝負
●脇澤美穂
11分42秒
モンスタークラッシュ→片エビ固め 

木村響子

岩谷麻優

 吉乃すみれの欠場により、急遽3WAYマッチに変更されたこの試合。木村はレフェリーが代わってもボディチェックを拒否。脇澤と岩谷が握手を交わしてから木村に握手を求めると、木村はお尻ペンペン。
 すると脇澤と岩谷は2人がかりで木村に襲いかかり、ダブルのドロップキック。これを自爆させた木村はヘアホイップで投げていくが、岩谷はうまく着地してみせる。

 エルボーで向かっていく岩谷だが、敢えて受け止めてみせた木村はエルボー一発で岩谷をなぎ倒す。ロープに飛ばされた岩谷だが、カウンターでコルバタを決める。木村もショルダータックルでなぎ倒すが、そこに脇澤が入ってきて岩谷をカバー。すぐさま木村が蹴りでカットすると、そこから三つ巴のヘッドロックに。
 ロープに飛ばして逃れた木村だが、脇澤と岩谷はダブルドロップキックで迎撃。しかしハイタッチした脇澤は岩谷の顔面に唾を噴射。さらに木村が場外から足をすくって倒し、岩谷を場外に連れ出すと本部席や客席に叩き付けていく。

 ひな壇席最後方まで岩谷を連れていき、壁に叩き付けてから階段を突き落とした木村。その間、脇澤は客席の中に身を隠す。それに気付いたセコンドの横尾が「脇澤さん、試合してくださいよ!」と一喝すると、脇澤はセコンドと化して木村にやられている岩谷に檄を飛ばす。
 ようやく脇澤がリングに上がっていくが、木村は2人まとめてフロントネックロックに捕らえていく。脇澤が咳き込みながら場外にエスケープすると、岩谷はロープに脱出。岩谷の頭を足蹴にしていった木村は「来いよ、オラ!」と挑発。

 岩谷は殴りかかるが、顔面をニーリフトでカチ上げていった木村は、ブレーンバスターの体勢に。そこに脇澤がミサイルキックで飛び込んでいってカット。すかさず木村をクローホールドSTOで叩き付けた脇澤だが、木村はボディスラムで叩き付けるとコーナーへ。だが、追いかけていった脇澤は雪崩式フランケンで投げていく。
 さらに殴りかかってきた木村にバックスライド・フロム・ベノム。脱出した木村だが、岩谷がすかさずバックスライド。すかさず脇澤が「それは私の技だ!」とカットするが、岩谷は木村と脇澤の腕を取ると、タケコプターで2人まとめて投げてからから、座り込む脇澤の腹部に低空ドロップキック。

 さらにカウンターの水車落としで投げていった岩谷は、ダイビングクロスボディ。木村も張り手を返すが、「バカヤロウ、木村!」と叫びながら脇澤がガムシャラに殴りかかっていき、そこから岩谷とトレイン攻撃。木村も岩谷と脇澤をコーナーにホイップすると串刺しビッグブーツ。
 さらに脇澤に追走式ビッグブーツを叩き込むと、岩谷が木村にウラカン。カウント2で返した木村に脇澤がバックスライド・フロム・ベノムを決めるが、岩谷がカット。木村は岩谷の顔面にビッグブーツを叩き込むと、脇澤をゴリースペシャルで担ぎ上げ、顔面から叩き付けるモンスタークラッシュで3カウントを奪った。





 
タッグマッチ 20分1本勝負
米山香織
●須佐えり
13分57秒
ネックハンギングボム→エビ固め 
夏樹☆たいよう
世IV虎

 初上陸の九州でも息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露し、喝采を浴びた川葛。木曽レフェリーは川葛に一礼してからボディチェック。米山&須佐の握手を無視した川葛だが、いきなり米山vs.夏樹のハイスピードの攻防で試合はスタート。
 ロープを縦横無尽に飛び回り幻惑する夏樹に対して、一瞬の隙を突いて丸め込む米山。すると須佐が入ってきて夏樹を背後から蹴撃。さらに米山とダブルのクローズラインを狙ったが、今度は世IV虎が入ってきて川葛が迎撃。

 米山に対してダブルの串刺し攻撃を繰り出すと、ロープに張り付けて両側から踏みつける。さらに世IV虎がキャメルクラッチに捕らえた状態で鼻フック攻撃。「撮ってんじゃねぇぞ!」とカメラマンに詰め寄っていった米山だが、合体攻撃を狙った川葛を逆にタケコプターで2人まとめて投げていくと、須佐と共に世IV虎を踏みつける。
 怒った世IV虎は須佐をエルボーで吹っ飛ばしていくと、さらにリング中央で逆エビ固めに捕らえてからジャイアントスイングで10回転。

 タッチを受けた夏樹もジャイアントスイング10回転。完全に目が回った須佐をキャメルクラッチに捕らえた夏樹。その横から世IV虎も踏みつけると、夏樹は三角絞めに移行。米山がカットに入ると、須佐は朦朧としながらDDTを返す。しかし夏樹はニーリフトからランニングエルボー。
 須佐も飛び付いて回転するとアンクルホールドに捕らえていくが、夏樹は何とかロープに脱出。須佐は自らにパッションを注入してから左右のビンタを叩き込むと、DDT2連発。

 タッチを受けた米山はミサイルキックを発射すると、飛び付いてきた夏樹をジャーマンで投げ捨ててからロープへ。だが、世IV虎が入ってきて追走式ラリアット。さらに夏樹が三角跳びクロスボディからエルボー合戦へ。突きとソバットが相打ちになると、ウラカンを狙った米山を夏樹がイグチボムで叩き付ける。
 そこに世IV虎がセントーン3連発。さらにエアプレンスピンで回していった世IV虎は、回転エビ固めで切り返そうとした米山にヒップトス。これをかわした米山はコーナーに登っていくが、夏樹がコーナーに飛び乗って雪崩式アームドラッグ。そこに世IV虎がセントーンを投下。

 10分を経過して米山は世IV虎をダブルリストアームサルトで投げていくと、続いて須佐がコルバタからのDDT。さらにコーナー二段目からスイングDDTを決めると、回転十字固めで丸め込むがカウントは2。須佐のパンチをハンマーで叩き落とした世IV虎は、もの凄い形相で馬乗りになり、須佐の髪の毛を引っ張り上げるとスリーパーへ。
 すると米山がエプロンをダッシュして夏樹を振り切り、須佐を救出。だが、世IV虎は何と須佐をリフトアップしてみせ、場内をどよめかせる。そのまま前方に投げ捨てた世IV虎はセントーンを投下。続く上からヨシコをかわした須佐はロシアンフック。

 世IV虎がダウンしたところに米山がダイビング・セントーンを投下すると、須佐がバックブロー2連発からのロシアンフック。クリーンヒットしたが、世IV虎がカウント2で返すと、夏樹が入ってきて合体攻撃を狙う。だが、須佐はうまく回避して逆に米山と合体攻撃を狙う。これをダブルラリアットで迎撃した世IV虎は夏樹と合体式世IVドン。
 さらに須佐をネックハンギングボムで叩き付けてると、エビ固めでガッチリと抑え込んで3カウントを奪った。





 
タッグマッチ 20分1本勝負

松本浩代
宝城カイリ

13分2秒
スライディングD→エビ固め 

ヘイリー・ヘイトレッド
クリスティーナ・フォン・エリー●

 木村をセコンドに従えて入場してヘイリーとクリスティーナ。握手を求めた松本&宝城に中指を突き立てたモンスター軍はいきなり場外に連れ出して大乱闘。ヘイリーが松本、クリスティーナが宝城をホイップして叩き付けると、木村も手を出していく。
 宝城をリングに戻したクリスティーナは、サッカーボールキックを連打。ダブルチョップを返していった宝城は、胸を突き出してクリスティーナの逆水平チョップを受け止めると、ダブルチョップを連打。しかしクリスティーナはショートレンジラリアットでなぎ倒す。

 ヘイリーが宝城の顔面を踏みつけると、クリスティーナは左足を踏みつける。これで宝城の動きを止めると、ヘイリーがレッグドロップを投下。さらに脇腹を蹴り上げたクリスティーナはヘッドバットでダウンさせると腹部を踏みつける。そこにヘイリーが入ってきてダブルのカウンターエルボー。
 ヘイリーの串刺しヒップアタックを何とかかわした宝城だが、ヘイリーはタッチを許さずキャメルクラッチに捕らえる。続いてクリスティーナがコブラクラッチに捕らえると、そのままマットに顔面から叩き付ける。

 クリスティーナのロープに飛び野っての蹴りをかわしてエルボードロップを落とした宝城は、カウンターでスピアーを決めるとようやく松本にタッチ。控えのヘイリーにもエルボーで向かっていった松本だが、モンスター軍は合体攻撃を狙う。だが、串刺し攻撃をかわした松本は2人にまとめてコーナースプラッシュをお見舞い。
 さらにクリスティーナをミサイルキックで吹っ飛ばすと、宝城を呼び込みオンブしてから「食らえ300キロ!」と叫んでのダブルニーを投下。松本のファルコンアローを着地したクリスティーナは低空ドロップキック。さらにコルバタで投げてからケンカキック。

 タッチを受けたヘイリーに対しエルボー合戦を仕掛けていった松本は、気合いの雄叫びをあげるが、ヘイリーは追走式エルボーからハリケーンドライバー。「オワリー!」と叫んだヘイリーはラリアットで松本をなぎ倒すが、カウント2で宝城がカット。
 松本はヘイリーに体当たりしていくが、ヘイリーもバックドロップを返す。しかし立ち上がった松本はバックエルボーから東海道落とし。タッチを受けた宝城はヘイリーのクリスティーナへのタッチを阻止するとドロップキックからスピアー。

 だが、キャッチしてカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げたヘイリー。松本がカットに入り、ダブルのブレーンバスターを狙ったが、ヘイリーは逆に2人まとめて投げていく。10分が経過し、クリスティーナが宝城にスクリューキックを叩き込むが、ミドルキックをキャッチした宝城はイカリに捕らえる。
 これをカットしたヘイリーは宝城にトレイン攻撃。さらにモンスタークラッシュを狙ったが、松本が体当たりで阻止。そのままクリスティーナにストマックバスターを決めると、宝城がダイビング・エルボードロップを投下。

 カウント2でヘイリーがカットしたが、珍しく首をかっ斬るポーズを見せた宝城はロープに飛ぶ。ここでセコンドの木村が足をすくって倒すと、クリスティーナがすかさず抱え込み式バックドロップ。何とかカウント2で返した宝城だが、クリスティーナは肩口に担ぎ上げてコーナーに顔面から叩き付けると、サイドスープレックスの体勢から旋回式フェースバスター。
 カウント2でカットした松本はそこに突進してきたヘイリーをかわし、ラリアットをクリスティーナに誤爆させてからヘイリーにバックドロップ。その間に宝城がクリスティーナにスライディングDを叩き込んで3カウントを奪った。





 
▼彩羽匠凱旋試合タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
彩羽匠

19分41秒
ダイビング・ボディプレス→片エビ固め 

高橋奈苗
横尾由衣●

 真っ赤なマスクを被ったイオと共に入場してきた彩羽。地元凱旋ということで花束が贈呈される。名前をコールされると、極彩色の紙テープと共に大歓声が起こる。険しい表情で握手を求めていった横尾。彩羽は奈苗に握手を求めていくが、奈苗はその手を払う。
 先発で出ていった彩羽に大歓声が起こる中、手四つの力比べを要求した横尾。パワーで彩羽が押し込んでいくが、横尾も同期には負けられないという意地で堪える。

 一旦離れて見合った両者。ここで奈苗とイオがリングインすると、奈苗は「ナナエ」コールを要求するが、イオコールのほうがやや多い。その声援を背に奈苗が手四つで押し込んでいってもブリッジで耐えたイオ。力づくで押し潰した奈苗は、タックルで突進してくるイオをショルダータックルでなぎ倒す。
 だが、イオもマトリックスで奈苗の突進をかわすとドロップキック。コーナーに奈苗を追い詰め、ダブルニーを叩き込んだイオに続き、彩羽も串刺し攻撃を見舞うと、シンデレラコンビが奈苗を捕らえて決めポーズ。

 だが、奈苗も彩羽をカナディアンバックブリーカーで抱え上げると、コーナーに叩き付けて逆さ吊りにしておいてからコーナースプラッシュ。タッチを受けた横尾はドラゴンスクリューからスピニング・トーホールド。さらにヒップトスを彩羽の右足に落としてから、もう一度ドラゴンスクリュー。
 続いて奈苗がリバースのインディアンデスロックに捕らえていく。「タクミ」コールが起こる中、何とかロープに逃れた彩羽だが、奈苗はドロップキックを叩き込むと、横尾とダブルのチョップ。さらに奈苗がサイドバスターで叩き付けてから横尾とダブルのエルボードロップ。

 横尾のドラゴンスクリューをエルボーで阻止した彩羽は、横尾のエルボーを受け止めてからエルボーを返すが、ダウンを奪ったのは横尾。しかしエルボードロップをかわすと、ドロップキックを叩き込んでからイオにタッチ。合体攻撃を狙ったナナエ軍団だが、イオは側転→バック転でかわすと、ドロップキックからその場飛びムーンサルト。
 だが、コーナーに登ったイオをエプロンから奈苗が突き落とすと、横尾がチョップの乱れ打ち。10分が経過し、イオのバズソーキックをキャッチした横尾はドラゴンスクリュー。タッチを受けた奈苗はイオにバックドロップ2連発。

 さらにラリアットでなぎ倒すが、イオもカウンターでフランケンシュタイナーを決めると、奈苗の串刺し攻撃をかわしてエプロンから逆上がりキック。さらにミサイルキックを発射。さらに奈苗のブレーンバスターを着地して場外に追いやったイオはケブラーダを発射。彩羽と横尾も場外で殴り合う中、奈苗をリングに戻したイオはスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャー。
 さらにラインサルトを投下したイオは、彩羽にタッチ。エルボースマッシュでカチ上げていった彩羽だが、奈苗も張り手を返すとロープに飛ぶ。彩羽はパワースラムで叩き付けるが、奈苗は彩羽をコーナーに追い込むと張り手からショートレンジラリアットを連打。

 だが、串刺し攻撃をイオが横からドロップキックで割って入りカット。逆にトレイン攻撃を狙ったシンデレラコンビだが、奈苗はラリアットでなぎ倒すと、ブレーンバスターの体勢から彩羽をフロントに投げてヒザをマットに叩き付けると、ナナロックに捕らえる。イオが辛くもカットすると、奈苗は横尾にタッチ。
 彩羽の右ヒザに低空ドロップキックを叩き込んだ彩羽だが、立ち上がってエルボー合戦を仕掛ける。さらにエルボースマッシュで吹っ飛ばすと、イオが入ってきて619。15分が経過し、彩羽の蹴り足をキャッチした横尾は飛び込んできたイオにパス。

 そこに奈苗が入ってきて彩羽の足を抱え込むと、横尾が奈苗ごと彩羽にドラゴンスクリュー。そこから足4の字固めに捕らえると、奈苗がコーナー二段目からの冷蔵庫爆弾で加勢。何とかロープに逃れた彩羽に対し、馬乗りになってガムシャラに殴っていった横尾だが、スイープした彩羽は腕十字に捕らえる。
 辛くもロープに逃れた横尾。すると奈苗が入ってきてロープに飛んだ彩羽に追走式ラリアット。そこを横尾が雁之助クラッチで丸め込むが、カウント2で返した彩羽は張り手。横尾も張り返していくが、彩羽はサイドキックで吹っ飛ばすと、引き込み式の三角絞め。

 これをイオを振り切った奈苗がカットすると、彩羽は横尾のバックを取るが、奈苗が延髄斬りでまたもやカット。しかしイオがスワンダイブ式ミサイルキックで奈苗と横尾をまとめて吹っ飛ばしてから奈苗を場外に連れ出す。彩羽はサイドキックで横尾を吹っ飛ばすと、コーナー最上段からフロッグスプラッシュを投下して3カウントを奪った。










▼エンディング 

 地元凱旋試合で同期から勝利を挙げた彩羽に満員の観客からは大歓声が飛ぶ。イオと抱き合って喜びを爆発させた彩羽はマイクを持つと「勝ったぞーーー! 今日は初の福岡大会、ご来場いただきありがとうございました。今、このリングにいられるのも皆さんのお陰だと思っています。まだデビューして2カ月ですけど、この福岡で試合が出来てすごく嬉しいです! 自分はまだまだこれから上にあがっていきます! そしてまたこの地で試合が出来るように頑張りたいと思います。よろしくお願いします! 皆さん、本当に今日はありがとうございました。またよろしくお願いします」と挨拶。

 最後に選手たちにリングに上がるように言った彩羽は、選手や地元の観客と共に「いくぞー! オー! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」で、スターダム初の福岡大会を締めくくった。

★試合後コメント
紫雷イオ&彩羽匠
ーースターダム初の九州大会、彩羽選手は地元凱旋勝利となりましたが。
彩羽「もう本当……嬉しいが一番ですね(笑)。スミマセン、本当嬉しいです。やっぱりたくさん来られていて、声援も送ってくれて……本当、苦しかったんですけど、皆さんのお陰で勝てたと思っているし、イオさんにはいっつも救われて! イオさんとのタッグ最高です! 師弟コンビですよね?」
イオ「師弟コンビ(笑)。向こうも師弟コンビかもしれないけど、こっちも師弟コンビなんです」
彩羽「もう本当に絶対、絶対、絶対、絶対、自分たち最強ですよね?」
イオ「そうだね。もうこの地元・九州では絶対負けないね」
彩羽「もう本当に嬉しかったです。いろんな横断幕とかも、すごく作っていてくれてて、愛されているなと思って感謝の気持ちでいっぱいです。3カウント獲れてよかったです。本当……」
イオ「おめでとう!」
彩羽「ありがとうございます」

ーーイオ選手は彩羽選手をサポートする感じでしたが、赤いベルトの王者として初上陸の九州でインパクトのある動きを見せていましたね。
イオ「個人的に九州っていう場所が大好きで、九州のお客さんが温かくて、本当に大好きなので楽しみにしていましたし、こうして勝つことが出来て嬉しいのと、タクちゃんだけ応援されちゃって、私はちょっと淋しいかなと思ったら、全然そんなことなくって。私にもたくさん応援の声が飛んでくれて、さすが九州最高って感じでしたね」
彩羽「最高!」
イオ「イエーイ!」

ーー彩羽選手は同期の横尾選手とかなり激しくやり合っていましたが。
彩羽「そうですね。もう絶対負けたくなかったし、あっちもすっごい……何ていうんですか(苦笑)。もう(名前の)コールの時からすっごい睨まれて。絶対負けたくないっていうのは一番あったし、これからも絶対に負けたくないし、ずっと絡んでいきたいですね。いいライバルとして」

ーー最初に観客からコールが飛んでいましたが、アレは本名ですか? あいりとか……
彩羽「フフフ(笑)。それは本名かもしれないですね」
イオ「それはご想像にお任せして(笑)」
彩羽「カイリかもしれないですね。あのかわいさ的に間違っていたのかもしれないですし(笑)。似てたんですよ。ウフフフフ」
イオ「地元ならではですね」
彩羽「そうですね。たくぼーとか叫ばれていたみたいですけど(苦笑)。それほどみんなが熱くなって応援してくれていたのかなって」
イオ「それも含めて温かかったよね」
彩羽「そうですね」
イオ「東京だと『茶化してるのかな?』って一瞬思うかもしれないけど、九州だとあたたかさがすごく伝わってきましたね」
彩羽「たぶん声出すことも恥ずかしいかもしれないのに、みんなそうやって声を出してくれて、すごい嬉しかったですね。また福岡、絶対来たいですよね?」
イオ「来たいよ! 絶対だよ! また凱旋しよう!」
彩羽「ハイ!」

  イオが世IV虎を下し赤いベルト初防衛!米山がハイスピード王座奪取!

STARDOM GOLDEN AGE
6月2日(日)後楽園ホール 12:00PM
観衆935人
 
▼オープニング

 KちゃんパンダがミニミニKちゃんパンダ(キッズダンサーズ)と共に登場し、オープニングダンスを披露。途中から腕に仕込んだLEDライトを点灯させた風香GMが加わり、大人数によるド迫力のダンスへ。踊り終えたGMは「皆さん、こんにちは。ご来場いただき、誠にありがとうございます。両国が終わって毎週試合で、あっという間に今日になって。2013年は休みがなくてここまで来たんですけど、皆さんの声援のお陰で何とかここまで来られました。この調子で頑張っていくのでよろしくお願いします!」と挨拶。
 そして翔月なつみが欠場したことにより、パートナーの宝城カイリが木村響子にだいぶコケにされているということで、キムラモンスター軍に対するブーイングの練習を行う。ダンサーをモンスター軍に見立て、観客やキッズたちも全員で大ブーイングを飛ばした。

タイトル挑戦権争奪スクランブル・タッグウオーズ 20分1本勝負

脇澤美穂
●須佐えり

13分12秒
ドラゴンスープレックスホールド 

松本浩代
岩谷麻優

横尾由衣
吉乃すみれ
ヘイリー・ヘイトレッド
シュー・ヤン

 4チームが入場し、リング上は2選手が出場し、ノータッチで選手が交代出来るルチャ・リブレ仕様のこの試合。勝者には希望するタイトルへの挑戦権が与えられる。
 横尾は腕のナナエ軍団と書かれたアームカバーを脇澤&須佐にアピールしながらも「今日は4期生」とあくまでも敵であることを強調。松本は本部席から観戦する愛川ゆず季さんを指差してからセクシーポーズを披露。

 ヘイリーはボディチェックしようとするバーブ佐々木レフェリーに対して「ノーチェック」とローキック。するとこの試合から復帰となっ須佐が先発を買って出て「ヘイリー、出て来い!」と強気の指名。ヘイリーが出て来るとエルボーを連打した須佐だが、ヘイリーはエルボー一発で須佐を吹っ飛ばしてストンピング。
 その背後から岩谷がドロップキックを観待ていくが、ヘイリーは岩谷に向かって突進。岩谷がトップロープを下げてうまくヘイリーを場外に追いやると、吉乃が入って来るが、岩谷は吉乃の腕を取ってタケコプターを狙う。

 だが、吉乃は岩谷をエプロンに落として阻止。そこに脇澤がエプロンから描けよっていき、吉乃を場外に投げ落として、横尾とのナナエ軍団対決へ。逆水平チョップを連打した横尾は、脇澤の頭をコーナーに叩き付けると、河津落としで叩き付ける。さらに馬乗りになって殴っていくが、スイープした脇澤は馬乗りエルボー。
 そして脇澤がキャメルクラッチに捕らえると、須佐が入ってきて「ナナエ軍団!」とミホカヨポーズ。しかし松本が脇澤組と4期生タッグ、さらにパートナーの岩谷までコーナーにホイップしてコーナースプラッシュ。

 これをかわして松本を場外に追いやると、4期生タッグが脇澤を捕まえて連係攻撃。さらに横尾が足4の字固めに捕らえるが、脇澤は反転して脱出。そこにヘイリーが入ってきてハイキックを見舞っていくと、脇澤の顔面にクリーンヒット。さらにヘイリーは横尾を捕まえて、シューと両側から踏みつける。
 シューはサッカーボールキックを叩き込むと、コーナーに横尾を張り付けて下から蹴り上げる。しかしセクシーポーズをして余裕を見せていたシューを横尾は下から蹴って吹っ飛ばす。そこに松本が入ってきてシューに負けじとセクシーポーズをしてからヒップドロップ。

 そんな松本に張り手を見舞って「下がってろ!」と言い放った脇澤はフィッシャーマンバスターを狙うが、横尾は首固めで切り返すと、続けてドラゴンスクリュー。すぐに須佐が入ってきてエルボー合戦を展開するが、岩谷がミサイルキックで飛び込んできて須佐を吹っ飛ばす。すかさず吉乃が岩谷と須佐に向かっていくが、ライバル同士の2人がダブルドロップキックで迎撃。
 そこから岩谷は須佐に張り手。須佐もパンチを返すと、須佐のパンチと岩谷の張り手が相打ちに。だが、ヘイリーが入ってきてダブルラリアットで2人まとめて吹っ飛ばす。松本が飛び込んできてタックルでぶつかっていくが、ヘイリーはカウンターのビッグブーツ。

 だが、松本も追走式体当たりからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。ヘイリーもバックドロップを返すと、ド迫力のラリアットの相打ちで両者場外へ。そこに脇澤と吉乃が入ってきて吉乃が丸め込むが、脇澤は唾攻撃からスイング式ネックブリーカー。脇澤はコーナーに登って水を飲む余裕を見せるが、そこにシューが入ってきて脇澤に張り手。
 逆にシューがコーナーからダイビング・ボディプレスを投下するが、かわした吉乃が腕十字。これをヘイリーがカットすると、吉乃はヘイリーに0742。カウント2で返したヘイリーはブロックバスターで投げていくが、そこに岩谷がダイビング・クロスボディ。

 キャッチしたヘイリーだが、松本が押し倒す。コーナーに登った岩谷は突進してきて須佐を蹴りで迎撃するが、脇澤が追いかけていって雪崩式フランケン。続けて須佐がロシアンフックを叩き込むがカウントは2。合体攻撃を狙う脇澤&須佐だが、シューが場外から足をすくてt倒すと、ヘイリーは岩谷にラリアット。カウント2で返した岩谷だが、ヘイリーはさらにジャーマンで投げていく。
 カウント2で松本がカットすると、松本は4期生タッグをまとめてバックドロップで投げる。その松本に脇澤がバックスライド・フロム・ベノム。カウント2でカットした岩谷に今度は須佐がパンチを叩き込むが、岩谷もダブルリストアームサルトを返す。するとエプロンから松本が須佐にロープ越しのスタナー。すかさず岩谷が須佐のバックを取り、ドラゴンスープレックスで投げて3カウントを奪った。

  
  
  

★試合後コメント
松本浩代&岩谷麻優
松本「やったぞー!」
岩谷「やったー!」
松本「このタッグウォーズ? 勝てば好きなベルトに挑戦できるっていうってことで、今日どうしても勝たなきゃいけないと思って勝てたんで。もう挑戦したいベルトあるんですよ」
岩谷「ちょっちょっちょ、麻優が3カウントとって…」
松本「同じチームじゃん!」
岩谷「同じチームですけど…」
松本「私、ベルト挑戦する!」
岩谷「同じチームなんですけど、自分が3カウントとったので、自分が挑戦したいベルトがあるので。それに挑戦表明するっていうのはルール的にも分かるじゃないですか? 松本さんが勝ってないじゃないですか?」
松本「えー? どういうこと? 小川さん、どういうこと?」
岩谷「ほら、頷いてますよ」
松本「聞いてないよ!」
岩谷「松本さんが別に挑戦する意味ないですよね?」
松本「え? 意味とか、嫌だよ! 私、ベルト挑戦したいよ! ちょっと小川さん!(※叫びながら控室へ)」
岩谷「まぁね、松本さんは別に3カウントとってないので、挑戦しなくていいと思います。自分はやっぱり今回、本当に負けるわけにはいかなくて。挑戦したいベルトもあったので、挑戦表明させていただきたいと思います。これから岩谷麻優の快進撃をお見せしますので、皆さん注目しててください。ありがとうございました」
――どのベルトを?
岩谷「それはまた今後の麻優の動きから目を離さないでください! 今まで麻優ってあんまり注目されていなかった選手だと思うので、今回、トップ戦線に食い込めるように、自分自身も努力して行きたいと思うし、頑張っていきます! ありがとうございました!」
 
ワンダー・オブ・スターダム選手権 30分1本勝負

[王者]
ダーク・エンジェル

10分52秒
レイネーラ 

[挑戦者]
夕陽●

※第2代王者ダーク・エンジェルが2度目の防衛に成功

 5・26新木場でエンジェルからフォール勝ちした夕陽が、“白ベルト”ことワンダー・オブ・スターダムを懸けてほしいとアピールしたことでタイトルマッチに変更されたこの試合。
 エンジェルが投げていっても着地してみせた夕陽はヘッドロックに捕らえるが、エンジェルもすぐに脱出してグラウンドにねじ伏せる。しかし夕陽も素早く立ち上がって構える。エンジェルはリープフロッグで夕陽の突進をかわすが、夕陽も側転から腕を取ってアームドラッグ。しかしエンジェルもすぐさまドロップキックを返す。

 サーフボードストレッチと逆片エビ固めの複合技のようなジャベに捕らえたエンジェルは、そこからバックブリーカー風のジャベに移行。さらに腰にヒザを落としていったエンジェルは、スタンディングのドラゴンスリーパーから夕陽の腰をヒザの上に叩き付ける。串刺しジャンピングニーを見舞ったエンジェルに対し、夕陽もすぐに同じ技をやり返すが、エンジェルはさらにもう一度串刺しジャンピングニー。
 そしてオースイスプレックスのようなバックドロップホールドでカバー。カウント2で返した夕陽はロープに飛び乗ると、背面エルボーでアタックしてからライオンサルトを投下。一気に腕十字に捕らえていくが、エンジェルはロープに脱出。

 すかさずエンジェルの右腕を蹴っていった夕陽は、ロープに飛び乗ってからコルバタを決めるとバックに回る。しかしエンジェルはサムソンクラッチの体勢からボディシザースと逆エビ固めの複合技のようなジャベで夕陽を悶絶させる。辛くもロープに逃れた夕陽はカニ挟みで倒すと619。
 エンジェルがかわすとすぐに高角度前方回転エビ県目で丸め込むが、エンジェルも丸め込みで切り返すと、飛び付き式の首固め。カウント2で返した夕陽は横十字で丸め込むが、これもカウントは2。一転してエルボー合戦からミドルキック合戦になると、エンジェルはロープに飛び乗ってのドロップキック。

 エンジェルは夕陽のジャンピングハイをかわしてスロイダーで投げていくと、ミサイルキックを発射。さらにもう一度コーナーに登って、今度はダイビング・クロスボディ。辛くもカウント2で夕陽が返すと、場内から「夕陽」コール。エンジェルはタイガードライバーを狙うが、踏ん張った夕陽はスピンキック。
 さらに二段蹴り、カポエイラキックからハニーフラッシュを叩き込んだ夕陽はジャーマンで投げるがカウントは2。雄叫びをあげた夕陽は10分経過と同時にミドルキックで蹴り倒してからムーンサルトプレスを投下。

 エンジェルも王者の意地でカウント2で返すが、夕陽は必殺の450°スプラッシュ。かわして自爆させたエンジェルはタイガードライバーで叩き付けると、カバーせずに一気にレイネーラに捕らえていく。リング中央でガッチリ決められた夕陽は無念のギブアップ。
 白いベルト2度目の防衛に成功したエンジェルは夕陽の健闘を称えたが、敗れた夕陽は悔しそうに倒れたままマットを叩いた。

  
  
  

★試合後コメント

ダーク・エンジェル
「すごく嬉しい。今回、日本にいる最後のチャンピオンシップで夕陽というスターと闘えてすごくラッキーだったわ。すごくエキサイティングで、興味が湧く選手だったし、また闘いたい。もう一度是非挑んできて欲しいわ」

夕陽
「愛川さんの姿が観客席に見えて、それを見てこれを絶対に勝たなきゃと思って。カタチは違うんですけど、後ろ回し蹴り使ったのに…使ったのに! この結果、今、私の腰に白いベルトはないしね。今日、2試合目だったってことにも試合前からちょっと疑問を持っていたんですけど。タイトルマッチなのに、愛川さんがずっと持っていたベルトだったのに、2試合目でいいのかなって。このままじゃダメですよ、あの白いベルトは絶対にスターダムになきゃダメなんですよ。私もスターダムの人間じゃないんで、そんなに大きくは言えないんですけど、定期参戦していて、デビューからずっとスターダムのリングに上ってるんで、私にも巻く資格っていうのがある」
――リベンジは?
「絶対しますよ! 私は今年、両国で夏樹さんのハイスピードに挑戦して、現役女子高生の間にハイスピード(王座を)獲るっていう目標を掲げてるんですけど、それにはやっぱり白いベルトは必要不可欠だし、それを持った上でテッペンに行きたいです」

 
▼STARDOM PASSION INJECTION2013〜情熱注入〜(2) 20分1本勝負

高橋奈苗

10分24秒
ナナロック→レフェリーストップ 

彩羽匠●

 彩羽がこの試合で勝ったほうが次の試合で宝城のパートナーとしてモンスター軍と対戦することを提案。両国でのデビュー以来、快進撃を続けている彩羽だが、強気の提案に奈苗も渋々承諾したため、この試合の勝者が1日2試合行うことになった。

 やや緊張した面持ちで初となる後楽園ホールのリングに上がった彩羽は四方に一礼。「お願いします」と彩羽が握手を求めると、さらに大きな声で「お願いします!」と握手に応じた奈苗。まずは彩羽がショルダータックルでぶつかっていき、奈苗が受け止める。
 そこから逆にショルダータックルでなぎ倒していった奈苗はロックアップからジリジリと彩羽をロープに押し込むが、体勢を入れ替えた彩羽は離れ際に張り手。

 奈苗がすぐに張り返すと、そこからエルボー合戦に。奈苗は逆水平チョップからアームロックに捕らえるが、彩羽はヘッドロックに切り返す。すぐさまスリーパーで切り返した奈苗だが、彩羽も首を抜いてスリーパー。そこから足を取った奈苗はアンクルホールドに捕らえるが、彩羽はすぐに脱出。
 ならばと奈苗はリバースのインディアンデスロックに捕らえていく。スリーパーとの複合技で絞め上げる奈苗だが、彩羽は何とかロープに脱出。両足タックルでテイクダウンを奪った彩羽は、馬乗り張り手の連打から腕十字へ。

 クラッチが切れた奈苗だが、その勢いで上体を起こしてヒザ十字で切り返す。これもロープに逃れた彩羽だが、奈苗は両足を固定する変型のヒザ十字へ。悶絶する彩羽はロープまで這っていったが、奈苗はなおも右ヒザに低空ドロップキックを叩き込むと、逆水平チョップの連打から串刺しラリアットの連打。
 だが、3発目をドロップキックで迎撃した彩羽はエルボースマッシュでカチ上げると、バックを取る。エルボーで逃れた奈苗だが、彩羽サイドキックから引き込み式の三角絞めへ。しかし首を抜いた奈苗は足にレッグドロップを落とすと、フロントブレーンバスターで彩羽をヒザからマットに叩き付ける。

 ロープに押し付けながらショートレンジラリアットを連発した奈苗は、冷蔵庫爆弾を投下。これをかわした彩羽はモンキーフリップで投げてからの腕十字へ。必死にクラッチする奈苗だが、クラッチが切れたところで彩羽三角絞めに移行。三角マウントを取った彩羽だが、奈苗の足がロープにかかる。
 すると彩羽はコーナーからダイビング・ボディプレスを投下。カウント2で返した奈苗は彩羽のトラースキックをブロックすると、張り手から延髄斬り。さらに顔面へのニーリフトからシャイニング膝アッパー。

 10分が経過し、奈苗は「クソガキが!」と叫びながらショートレンジラリアットでなぎ倒すと、ナナロックに捕らえる。しかし彩羽がギブアップしなかったためレフェリーが試合をストップ。
 試合後、奈苗から握手を求めると、握手に応じた彩羽は次の瞬間に張り手。憮然とした表情になった奈苗だが、すぐにその心意気やよしといった表情に。そんな奈苗を睨み付けながら彩羽は退場していった。

 
 
  
  

★試合後コメント

彩羽匠
――奈苗選手はいかがでした?
「今まで前哨戦として二度闘ったんですけど、当たりが強いっていうのは分かってたんですよ。けど、その当たりに負けないように今まで前哨戦をして、それも自分のパワーをつけようと思って練習を積んできたんですけど、それも今回敵わなかったっていう。でも一回、三角(絞め)で落とせるかなって思ったんですけど、やっぱそれはそんなに甘くないっていうか、奈苗さんの凄さっていうか。パッションですかね?(苦笑)」
――里村さんの時と奈苗さんの時で、自分の中でどう感じました?
「何かそのオーラっていうものが凄いんですよ、奈苗さんも里村さんも。今日、入場してきた時に奈苗さんの入場を見てたんですけど、なんか凄い自信に満ち溢れていて。自分も勝つ気でいたし、負ける気なんて全然なかったんですけど、やっぱそのオーラってものが全然違いましたね」
――奈苗選手は「凄みを教えてやる」と言っていましたが。
「見せてもらいました。けど、もう1回、絶対(対戦)したいです。もう1回する時は絶対負けないし、自分の凄みを見せてやろうと。次こそは絶対勝ちます」
――奈苗さんに近づくには今の自分には何が足りないと感じました?
「今日、試合してみてやっぱり自分もまだまだっていうのが(分かった)。気持ちと身体がついていかない。気持ちは勝つ気でいたんですけど、身体が全然当たりとかでフラってなってしまったりだとか、そういうのもあったんで、そこが足りない。やっぱりまだ経験が浅いっていうのもあると思うんですけど。でもそれを理由にしてたら何も始まらないから、やっぱ体づくりとかしっかりとしてですね」
――今日の収穫は?
「今日の収穫……やっぱり、パッション?(笑)パッションですかね。そこはやっぱり、伊達にパッション、パッション言ってるわけじゃないなって」
――パッションを受けた? パッションを感じた?
「感じたし、得ましたね」
――奈苗さんを本気にすることはできたと思いますか?
「どうなんでしょう。どうなんですかね? それは自分でも分からないです」
――デビューして間もないのに大物選手とあたってますが。
「やっぱりそういう女子プロのトップとやれて、肌を合わせられることは自分の成長にもなるしドンドン闘っていきたいと思うし、それで自分もトップになれるようになっていきます」
――表情が明るいですが、それなりに手応えがあったと?
「そうですね。悔しいのが一番ですけど、次は絶対自分が勝ちます。でも悔しいです、本当」

 
タッグマッチ 30分1本勝負
高橋奈苗
●宝城カイリ
14分50秒
モンスタークラッシュ→体固め 
木村響子
クリスティーナ・フォン・エリー

 当初、ゴッデス・オブ・スターダム王座の初防衛戦を行う予定だった宝城カイリと翔月なつみの宝翔天女だが、翔月が練習中のケガにより欠場。そのため、第3試合で彩羽に勝った奈苗がそのままリングに残り、宝城のパートナーとしてモンスター軍と相対する。

 宝城は自身のテーマ曲ではなく敢えて『未来のスターダム』に乗り、新調した紫のガウンを羽織りタッグのベルトを2本とも肩に掛けて入場すると、1人でもリング上で踊ってみせた。すると横で奈苗も見よう見まねで踊って宝城を盛り立てる。
 対する木村はクリスティーナに合わせてパンク調の新コスチュームで登場するが、オープニングでの練習の通り観客からは大ブーイングが飛ぶ。

 そして宝城天女がタッグ王座を返上することが発表されると、宝城は「皆さん、この度は翔月なつみ選手が欠場してカードが変更になったことをお詫びします。昨日、なっちゃんと話し合ってベルトはケジメをつけるために返上することを決めました。でも今日は絶対にモンスター軍をブッ倒します!」と挨拶。
 するとモンスター軍はロッシー小川代表に襲いかかり、スーツをハサミで切り刻む暴挙に出る。宝城が木村に殴りかかっていくと、セコンドのヘイリーに抑え付けられていた奈苗も宝城との連係攻撃を木村に決めていく。

 しかし木村は奈苗に腕十字。奈苗がロープに足を伸ばしても木村はなかなか離さない。ワキ固めに捕らえていった木村をサイドバスターで叩き付けた奈苗は宝城にタッチ。出血しながらもドロップキックを放った宝城だが、木村が場外に放り投げると、セコンドのヘイリーも加えたモンスター軍で袋叩きにしていく。
 さらに木村は奈苗も客席に叩き付けていくと、宝城をリングに戻してからロープに張り付けて3人がかりで踏みつける。クリスティーナがサッカーボールキックからエルボー、ハイキックと叩き込むと、木村とだぶるのヘッドバットからサンドイッチ・バックブロー。

 木村の踏みつけフォールをカウント2で返すと、場内から「カイリ」コール。そんな宝城にストンピングを落としていった木村は、「来いよ!」と挑発。必死にエルボーを打っていく宝城のバックを取った木村だが、エプロンから奈苗が引っ張り、さらに蹴っていくと、宝城が奈苗にタッチ。
 ショートレンジラリアットを狙う奈苗の腕にヘッドバットを叩き込んだ木村はクリスティーナとトレイン攻撃。これを連続ラリアットで迎撃した奈苗はカナディアンバックブリーカーの体勢からヒザの上に木村を落とすと、ブレーンバスターを狙った木村をフロントネックロックに捕らえる。

 しかし木村はそのまま持ち上げるとブレーンバスターで投げていく。激しいエルボー合戦から奈苗がエルボーを連打。さらにラリアットを叩き込むが、木村も立ち上がってビッグビーツを返す。だが、奈苗は走り込んできた木村にカウンターのラリアットを叩き込むと、急角度のバックドロップで投げてから宝城にタッチ。
 ダブルチョップの連打から串刺しドロップキックを見舞った宝城はカミカゼを狙うが、踏ん張った木村。ならばとなおもダブルチョップを連打した宝城だが木村はヘッドバットを返す。しかし木村の攻撃をかわしてスピアーを見舞った宝城。

 しかし木村は首をキャッチして胴絞めフロントネックロックに捕らえる。グッタリとなりながらも何とかロープに辿り着いた宝城は一瞬の隙を突いてスクールボーイ。しかしカウント2で返した木村はスリーパーに捕らえる。下から蹴り上げていった宝城は何とか脱出。気合いのチョップを連打する宝城だが、木村は張り手を返す。それでもなお張っていった宝城は珍しくヘッドバット。
 さらにノータッチ・ヘッドバットを連打するが、それでも倒れない木村はノータッチ・ヘッドバットを返してクリスティーナにタッチ。10分が経過し、クリスティーナもノータッチ・ヘッドバットを見舞っていくと、さらに木村がエプロンから蹴ってからクリスティーナがDDT。

 モンスター軍はモンスタークラッシュを狙うが、宝城が脱出すると、奈苗が木村にラリアット。さらにコーナー上のクリスティーナに雪崩式ブレーンバスター。すかさず宝城はクリスティーナにスピアーから急角度のイカリ。
 何とか耐えたクリスティーナだが、宝城はコーナーに登っていく。しかしセコンドのヘイリーが宝城を足止めすると、クリスティーナが追いかける。奈苗がクリスティーナをジャーマンで投げ捨てると、宝城がダイビング・エルボードロップを投下。

 しかしヘイリーはレフェリーのカウントを妨害。その間に木村が宝城をパワーボムで叩き付け、奈苗に合体攻撃を狙うが、クロスボディで2人まとめてなぎ倒した奈苗は木村とヘイリーを場外に追いやってトペを発射。その間に宝城がクリスティーナにスライディングDから、最後が足折り固めになる改良型の4173。しかし木村がカウント2でカットしてビッグブーツを叩き込む。
 さらにクリスティーナが変型のサイドスープレックスで投げていくが、奈苗がカウント2でカット。その奈苗をヘイリーが場外で抑え付ける間に、木村とクリスティーナが宝城にモンスタークラッシュを決めて3カウント!

  
  
  

 セコンドのヘイリーが介入しての勝利だったため、モンスター軍に対して場内からは大ブーイング。納得いかない奈苗はヘイリーと殴り合うが、マイクを持った木村は「オイ、オイ、オイ、オイ、クソメガネ! お前黙れ! 黙れって言ってんだ! お前らな、人がマイクを持った時は話を聞くんだ」と観客に向かって言い放つが、今度はブーイングに加えて「帰れ」コールまで起こる。
 木村が「オイ、お前ら静かにするまで終わらねぇぞ! オイ、お前ら頭のレベルがロッシー小川と一緒だぞ。お前らが観たかったのはタイトルマッチじゃなかったのかよ?」と言うと、エキサイトしたリングサイドの男性客が立ち上がり一触即発のムードに。

 セコンド陣が観客を止める中、奈苗と宝城がモンスター軍に殴りかかるが、再びマイクを持った木村は「オイ、お前らが頭が悪いってことはよく分かったよ。よく考えろよ、お前ら。オイ、モンスター軍はカードに穴空けたことねぇぞ。スターダムはどうなんだ? 土壇場でタイトルマッチがなくなる? 1日2試合やる? おかしいだろ? うちらはタイトルマッチがやりたいんだよ! タッグでもトリオでもいいよ。ベルトの試合、組めよ、ロッシー! お前、次はスーツどころじゃ済まねぇぞ!」と、ブーイングを飛ばし続ける観客に向かって吐き捨てた。
 宝城が「待て! 待てっ!」と絶叫するが、モンスター軍は無視して退場。悔しそうにモンスター軍の背中を睨み付けていた宝城は「まずは今日は負けてしまって奈苗さんにもお客さんにも悔しい思いをさせてスミマセンでした。確かにカードに穴を空けたことは申し訳ないですけど、万が一出たとしてなっちゃんが取り返しがつかないことになってもどうしようもないので、今回だけはお許しください。私は仲間の命のほうが大切です。負けてしまったけど、宝翔天女は必ず復活してまたタッグのベルトを獲りに行くので見ていて下さい。ありがとうございました」と涙ながらに絶叫。

 それを聞いた奈苗が「宝城カイリが言ったことがすべてですけど、私だって骨の1本や2本折れててもカードに穴は空けてないんだよ! でも私だって人間なんだ。痛くて辛くて泣くこともある。それを乗り越え、人間を通り越した高橋奈苗っていうプロレスラーになったんだ! 翔月なつみはまだ子供ですよ。私から比べれば子供ですよ。無理してやったって仕方がない。確かに私も2試合目で万全じゃなかったかもしれないけど、ほーちゃん、絶対あいつら倒そう! 絶対あいつらの好きにはさせない! 私たちのスターダムを守る!」と叫ぶと、観客から大歓声が起こった。

★試合後コメント

木村響子&クリスティーナ・フォン・エリー
木村「ナメてんじゃねぇぞ、どいつもこいつもよ! オイ、レスラーをナメてる客なんて、客じゃねぇだろ! オイ! なぁ? 最低限のマナーも守れないような奴がな、頭が狂ったような客を入れてんじゃねぇよ。スターダムの責任だな。うちらはよ、売られた喧嘩は買うよ。客とか客じゃねぇとか関係ねぇよ。客だったらよ、何をしてもいいのか? レスラーがナメられたら終わりなんだよ。客だろうがなんだろうがよ! うちらに喧嘩売ってくるんだったら、その場でやってやるよ。なぁ? お前らも分かって観に来いよ。客、殴っちゃいけない? ルール守れねぇ客は、客じゃねぇよ。オイ、その点、皆でちゃんとおさらいしとけ。選手がマイク持った時、黙って話を聞く。ブーイングは空気を読んで。ブーイングもできない客は客じゃねぇよ。ロッシーもクソだけど、客もクソだな。うちらはスターダムのどんなユニットよりもタイトルマッチをやる権利があるよ。そうだろ? うちらはカードに穴空けたり、そういうことしてねぇだろ。なぁ? 一番勝ち続けてんのうちらなんだよ。とりあえずタッグ、トリオ、どっちでもいいけど、タイトルマッチは近々必ず組んでもらうから。当然の権利だろ?」
クリスティーナ「タッグベルトは今日、私達のモノになるはずだった! なんであのクソガキ共のせいで、そのチャンスをなくさないといけないの? ふざけるな!」
木村「サムライ(TV)、ちゃんと流せよ。マナーを守れねぇ客は客じゃねぇよ。それからよ、しょっちゅうカードに穴ばっかり空けてよ、1日2試合とかさせる団体もいい団体って言えねぇよ」

 

高橋奈苗&宝城カイリ
奈苗「ほーちゃん、頑張ったと思います。タッグパートナーの欠場……土壇場まで出場したいっていう本人たちの……タッグタイトルが決まってたから、お客さんに筋を通したいっていう気持ちだけです。気持ちだけで土壇場まで粘ってしまったので、カードの変更のご報告が遅くなってしまったこと、それは対戦相手にもお客様方にも本当に信頼に欠ける行動だったかもしれないけどでも、プロレスに対する思い1つだけで、こういうことになってしまったので。これは選手たち誰も責められないと思います。翔月なつみも最後まで頑張ろうとしたけども、長いプロレス人生でこういうこともあるでしょう? そして、ここに来られなかった悔しさ……翔月なつみの悔しさ。私も長いプロレス人生の中で、沢山こういう思いをしてきたから凄いよく分かる。そしてタッグパートナー、宝城カイリ。この子の辛さも、1人でどうにか頑張ろうとしてきた気丈さも、すごく傍で見て分かりました。だから私も必要以上に(カットに)入らず、この子の力を見た部分はありましたけども、絶対に今日の負けは明日に繋がる負けだと思います。ねぇ、ほーちゃん。悔しいかもしれないけどやり返そう。ね? 悔しいけど、毎回毎回、悔しいけど、両国で勝ったのキミたちなんだから。なんか言ってやれ!」
宝城「(※号泣しながら)一昨日、記者会見で翔月選手の欠場を発表させていただいたんですが、本当になっちゃんの怪我は不慮というか、誰のせいでもない怪我だったので。その場で私は見てたんですけど、その後すぐに一緒に病院に、夜の急患で行って診てもらったりして。ちょっと無理をさせてしまって名古屋大会出てくれて、そこから悪化してしまって。何とか病院とか治療に通いながら色んな所で最善を尽くしてもらったんですけど……ギリギリまで待ったんですけど、長期欠場というカタチになってしまって。本当は自分もすごく一緒に上がりたかったんですけど、怪我をした本人が一番悔しいし、辛いし。今も家でなかなか外に出れない日々が続いていて、怪我からくる心の傷もすごく大きいと思います。今日は1人で挑む所に奈苗さんや匠選手がパートナー名乗り出てくれて。結果、今日、奈苗さんがすごく支えてくださって、最後奈苗さんの言った通り、自分に最後を託してくれてるのすごく分かったので、とりあえず絶対に3カウントをどうしても獲りたくて向かっていったんですけど、いい所で足を引かれてしまったり、カットに入られてしまって」
奈苗「でもあのやり方……しょうがない。モンスター軍はもっともらしいことをいつも言うけれども、ただそれは口がうまいだけで、行動は伴ってないと私は思うし、本当に今日は腹が立った。こういうのウ●コ、ウ●コ言ってるなら、(木村)1人でいいじゃんよ。1人でぶっ倒せばいいさ、もう。なのにヘイリーが入ってきたりだとかして、本当にやり方が私は気に食わない。でも今日、負けたことはいいんだよ。負けから、またここからなんだよ。ここからまた宝城カイリが始まる。また始まる。次、勝つかもしれないし、負けるかもしれない。だけど、またその次、その次って1日1日を進んでいけば、お客さんもあんだけ熱くなって、一緒に闘ってくれてるから。お客さんのためにまた次もほーちゃんは立ち上がっていくしかない。宝城カイリはそれが出来る!」
宝城「はい」
奈苗「出来る限り私も傍で支えたいなと。今日、タッグを組んだことにより強く思いました。何気にこういう組み方だったけど、初タッグだったので。熱いタッグとして、また組んでもいいんじゃないかと。何ならナナエ軍団に入ってもいいんじゃないかなと思いましたので。まぁ分かりませんが、めげずに行きましょう!」
宝城「はい」
奈苗「勝つまで……絶対、勝つまで行きましょう!」
宝城「はい! 絶対勝つまで諦めません! ありがとうございました」
――奈苗さんは彩羽匠戦と連戦でしたが、彩羽匠選手はいかがでした?
奈苗「はい。戦前からデビュー1カ月のくせに『高橋奈苗を倒す』とか、どうやら本気で言っていたようなので、コイツは本当、前代未聞の大バカか、本当の大物ルーキーなのかどうなのか、自分も相当惑わされてしまった部分もあるかもしれないんで、本当に隙を作らず攻めに行きました」
――実際やってみてどちらでした?
奈苗「真ん中かな。バカと天才は紙一重というので、真ん中かなっていう……パッと印象なんで、どっちかに振りきれば、どっちに行ってもとんでもない存在になるんじゃないですか?」
――プロレスの凄みを見せつけると言っていたが。
奈苗「私の中ではもうちょっと遊んでやってもよかったかなというか、もう少し叩きこみたい部分はあったけども、その前に試合が終わりました。でもやっぱり、キャリアを考えるとあの持っている身体から出てくるパワーっていうものは、最近の新人の中ではなかったものだと思うので、精進していけば大バカ者か、大物か、どっちかにいくんじゃないでしょうか? また次に対戦するのが楽しみです。まぁ福岡大会で当たるんですけど、それはタッグなんで。若いから今日の負けをどのように活かしてリカバーしてくるか恐ろしい部分はあると思うんで、自分も負けずに進化したいと思います」


ハイスピード選手権試合 30分1本勝負

[王者]
●夏樹☆たいよう

14分46秒
丸め込みの応酬→エビ固め 

[挑戦者]
米山香織

※第5代王者・夏樹が5度目の防衛に失敗。米山が第6代王者となる

 これまで何度も対戦している両者だが、米山がフリーとしてスターダムに本格参戦した今年3月に挑戦した際は時間切れ引き分けに終わっている。
 睨み合いながら握手を交わして試合開始のゴングが鳴ると、いきなり両者トップギアのロープワークから米山がアームドラッグ。さらにお互いに攻撃を紙一重のところでかわしてから米山が丸め込むが、夏樹もカウント2で返す。

 一転して手四つの力比べになると、米山がリストロックに捕らえる。夏樹もバックに回り、そこから腕十字へ。米山がうまく腕を抜くと夏樹はボディシザースで絞めていくが、米山はレッグロックに捕らえていく。ロープに逃れた夏樹だが、顔面を踏みつけていった米山は夏樹を対角線上にホイップ。
 しかしコーナーに駆け上って幻惑した夏樹はドロップキック。米山も相打ちに持ち込んだが、夏樹はフェイントを入れてのドロップキック。だがバックを取った米山はジャーマンで投げ捨てると変型の卍固めに捕らえてから、変型のグラウンドコブラへ移行。

 何とか脱出した夏樹だが、米山はすぐに胴絞めスリーパーに移行。しかし夏樹の腕がロープに届く。米山はアバランシュホールドからコーナーに登っていくが、下から蹴って場外に転落させた夏樹は三角跳びケブラーダを発射。リングに米山を戻した夏樹はミサイルキックから串刺しドロップキックを叩き込むと、ダイビング・フットスタンプ。
 これをかわした米山は低空ドロップキックを叩き込むと、コーナーに登っていくが、駆け上がった夏樹は雪崩式アームドラッグで投げてから、再びコーナーに飛び乗ってのブファドーラ。さらにイグチボムで叩き付けてコーナーに登っていくが、今度は米山が追いかける。雪崩式ブロックバスターで投げていった米山はコーナー最上段からダイビング・セントーン3連発。

 辛くもカウント3寸前で返した夏樹だが、腹部を抑えて悶絶。米山は首をかっ斬るポーズからムーンサルトプレスを投下するが、かわして自爆させた夏樹はトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル。カウント2で返した米山はウラカンで飛び付いてきた夏樹をパワーボムで叩き付ける。
 10分が経過し、米山は背後からドロップキック。これをかわして米山をエプロンに連れ出した夏樹はエプロンでたいようちゃん☆ボム。そのまま両者場外に転落したが、米山をリングに戻した夏樹はイグチボムの体勢に。これを米-ZOU切り返した米山だがカウントは2。

 マットに頭を叩き付けて気合いを入れた夏樹はエルボー合戦を仕掛ける。そこからレッグクラッチ・スープレックス・ホールドで投げた夏樹だが、これもカウントは2。右腕を突き上げた夏樹は米山をコーナーに乗せると、たいようちゃん☆スパニッシュフライの体勢に。しかしエルボーで叩き落とした米山はダイブ。
 かわした夏樹だが、着地した米山はバックに回ってロールスルージャーマンスープレックスホールド。カウント2で夏樹が返すと、米山はコーナーに登っていくが、駆け上がっていった夏樹はたいようちゃん☆スパニッシュフライの体勢に。しかし踏ん張った米山は何と雪崩式米-ZOUを狙う。

 夏樹が踏ん張るとマットに着地した米山はパワーボムにスイッチしようとしたが、夏樹はモモ☆ラッチで切り返す。これもカウント2で返した米山に夏樹はもう一度モモ☆ラッチを狙ったが、さらに回転してエビ固めで抑え込んだ米山。夏樹もさらに回転してエビ固めで切り返したが、米山がさらにエビ固めで切り返して3カウント!

  
  
  

 ハイスピードの絶対王者だった夏樹が王座陥落! 久し振りにハイスピードのベルトを腰に巻いた米山はマイクを持つと「ハイスピードチャンピオンの米山香織です! 夏樹は本当に素晴らしい選手で、あそこ(=横断幕)にもあるように世界で一番調子がいい。でも今日は宇宙で一番調子がいい米山香織に敵わなかったようです。ハイスピードを獲って、これからスターダムで米山革命だ!」と米山革命を宣言。

 すると岩谷がリングに上がってきて、米山に向かって「米山さん、新チャンピオンおめでとうございます。自分は今日第1試合で勝利し、好きなベルトに挑戦出来る権利を得ました。自分はこのハイスピードのチャンピオンに挑戦したいです! 日時と場所と時間はお任せします。この挑戦、受けてください!」と挑戦表明。
 それを聞いた米山は「OK、OK! カモン、カモン! 日時と場所はロッシーに決めてもらいな。ハイ、もう下がって。恒例のアレで締めるぞ。ヨネを信じて明日に輝け、アイアム・ハイスピードチャンピオン!」と叫んだ。

★試合後コメント

米山香織
――前回時間切れドロ―で、今回はベルトを獲りました。
「スターダム出て、夏樹と対戦したり、初めての選手と対戦したりするのがすごい新鮮でいつも充実してたんですよ。でもその充実っていうのは、私が引退を撤回して、JWPを退団して、フリーになって試合ができるかどうか分からないっていう不安の中でリングに上がって、試合ができる喜びだったんですね。でもやっぱりそれは試合をしていくうちに勝たないと、より楽しさや喜びを味わえないってなってきて、夏樹というライバルがいて、そのライバルに勝ってこのベルト巻けたのはすごい嬉しいし、すごい今後がまた楽しみになって来ました」
――夕陽というハイスピードで新しい選手も出てきて焦りというのはありましたか?
「ありましたね。やっぱり夏樹が誰かとハイスピードでいい試合をしたと聞くたびに焦りもあるし、私のほうが……私だってというお尻を叩かれる気持ちで」
――それはハイスピードの初期からやりあってる自負ですか?
「自負というか、夏樹☆たいようという選手に対して、このハイスピードのベルトは今、ぶっちゃけ、夏樹のベルトだと思うんですよ。本人はそう言うと思うし、周りの皆もそう思ってると思うし。夏樹vs誰かのハイスピードの試合じゃなくて、誰かvs誰かのハイスピードの試合ができなきゃダメだと思うし。でも私が夏樹ともっともっともっともっと試合がしたいので、毎回防衛戦の相手が夏樹でもいいぐらいの気持ちなんですけど、岩谷選手も対戦したこと一度もないし、やっぱり新しい刺激を感じたいので。いや、何か対戦要求されるチャンピオンとか理想じゃないですか? 私、ベルトに興味ないとか、こんなベルトに挑戦したくないとかって最低だと思うんで。誰かが獲ってすぐに挑戦したいと言ってくれるベルトだって事が嬉しいです」

 

夏樹☆たいよう
「もう信じられない。めっちゃ悔しいです。もう自分の得意技がことごとく全部潰されて、もう本当に米山さんとはハイスピードを一緒に作り上げてきたと言っても過言ではないですし、本当にお互いハイスピードを熟知した者同士……ハイスピードを熟知しているということは、夏樹☆たいようのことも熟知しているということ。そこがもう今回、自分の決め技モモラッチも、たいようちゃん(ボム)も、スパニッシュも、すべて防がれてしまったことが負けた原因なんですけども……。もういつも防衛回数をもっと増やしていくぞって時に、米山さんに獲られてしまって。前も初代(王者の時)で獲られて。本当にあのベルトは自分のベルトだと思ってるんで、他の人が巻いている姿っていうのを見るのが本当に悔しくて辛くて、もう絶対にまた獲り返してやるっていう気持ちで(いる)。価値を落とすんじゃねぇぞって言いたいですね」
――次のタイトルマッチは米山と岩谷で、夏樹さんが絡まない事になってしまうが。
「はい。何か自分でなくていいの? みたいな。なんで勝手にやってるの? みたいな気になりますよね。だってもう、自分のプロレス人生を懸けて作り上げてきて、本当に一緒に歩んで来てるので、何か別々の道を歩かされてるような気がしてしまって。まぁでも、それは負けてしまったのでしょうがないですし、もう米山さんには米山さんのハイスピードの世界っていうものはあると思うので、それをじっくり見させてもらって、それを上回る世界を自分がこれから作って行きたいんで。ベルトを持ってなくても、自分は挑戦者としてでも、その道を作れると思ってるんで。何度でも、自分がプロレスを続ける限り、米山さんとはずっと闘っていきたいです。それと身体絞ったんですよ」
――タイトルマッチのために?
「そうですね。今までは動けて、なおかつ当たり負けしないようにウエイトも残してたんですけど。もう何か別にウエイトがないからって、当たり負けするなんてことはないというか、もうそのレベル、その次元を越したところに自分はもう行き着いたと思ってるんで。前も言いましたけど、色んなそういう概念を覆していこうかなと思いまして。だからスピードも、目に見るスピードだけじゃなくて、止まって見えるぐらいの速さだったりとか、細くてもものすごいパワーがあったりだとか、そういう部分を目指して“ハイスピードの究極”っていうものを、自分は目標にやっていきたいと思っています」 

 
ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

[王者]
紫雷イオ

VS

[挑戦者]
世IV虎

※第3代王者・紫雷イオの初防衛戦

 世IV虎は4・29両国シンデレラの愛川ゆず季引退試合の時に着用して話題になった電飾ガウンを羽織って入場。イオも両国大会で着用したガウンにシルバーのIOTICAマスク、そして赤いベルトたすき掛けにして登場すると、コーナーから1回転してリングイン。
 世IV虎はイオに詰め寄っていくと、ニヤリと笑って中指を突き立てた。ゴングが鳴ると、両者リング中央にゆっくりと近づいていって額をくっつけて睨み合う。

 ロックアップからロープに押し込んだ世IV虎はイオの胸をポーンと叩いてクリーンブレイク。再びロックアップし、ロープに押し込んだ世IV虎だが、体勢を入れ替えたイオもクリーンブレイク。そして手四つの力比べを要求したイオは、パワーで押し込む世IV虎に対してブリッジで堪える。
 ブリッジの上に乗って体重を浴びせていった世IV虎だが、堪えたイオは押し返す。だが、なぎ倒していった世IV虎はフロントネックロックに捕らえると、ヘッドロックに移行。ロープに飛ばして逃れたイオだが、世IV虎はショルダータックル。しかしすぐに立ち上がったイオはドロップキックで世IV虎を場外に追いやる。

 場外ダイブを狙ってダッシュしたイオだが、素早くエプロンに戻った世IV虎はタックルで迎撃すると、リングに戻ってケンカキック。さらにヘアホイップで投げた世IV虎は顔面ウォッシュをお見舞い。対角線上のコーナーでも顔面ウォッシュを決めた世IV虎は、イオをロープに張り付けて顔面を掻きむしる。
 世IV虎のラリアットをかわしたイオは側転→バック転からのドロップキックで場外に追いやるとケブラーダを発射。世IV虎をリングに戻したイオはスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャー。さらにリング中央でクロスフェースに捕らえていく。

 どうにかロープに逃れた世IV虎に対し、イオは619を放っていくがキャッチした世IV虎はイオの顔面を蹴飛ばしてからロープ越しにスリーパーで絞死刑にしていき、そのままリングに引き戻すと馬乗りチョーク。反則を注意する和田京平レフェリーにエルボーを見舞った世IV虎だが、京平レフェリーはレフェリーの威厳に懸けて世IV虎を引き剥がす。
 それでもなお中指を突き立てた世IV虎がネックハンギングボムを狙うと、イオはウラカン・ラナで切り返そうとしたが、回転をストップさせた世IV虎は逆エビ固めへ。さらに逆片エビ固めに移行した世IV虎はそのまま顔面を踏みつける。シャチホコ式で絞め上げた世IV虎だが、イオは辛くもロープに脱出。

 だが、世IV虎はセントーン2連発を投下。10分が経過し、アティテュード・アジャストメントを狙った世IV虎だが、イオは回転エビ固めに切り返そうとする。これもストップさせた世IV虎はヒップドロップを落とすと、ネックハンギングボムから上からヨシコを狙ったが、イオはエプロンに出るとスワンダイブ式ミサイルキックで世IV虎を場外に蹴落とし、さらにコーナーから鉄柱越えのプランチャを発射。
 リングに世IV虎を戻したイオは、スワンダイブ式ミサイルキック→619→背後からのスワンダイブ式ミサイルキック。ラ・マヒストラルは阻止した世IV虎だが、下から蹴り上げたイオは新幹線アタック。

 だが、世IV虎もバズソーキックをブロックして世IV虎ハンマーを乱打。アッパー掌底を返したイオだが、世IV虎はショートレンジラリアットから張り手をお見舞い。しかしネックハンギングボムを防御したイオはアッパー掌底から、両ヒザをついた世IV虎の後頭部にバズソーキック。
 ダブルダウン状態からカウントが数えられるが、6で立ち上がったイオがシャイニング・ウィザードを発射。続けてラ・マヒストラルを狙ったが、世IV虎はキドクラッチで切り返す。カウント2で肩を上げたイオだが、そのまま肩口に担いで立ち上がった世IV虎はアティテュード・アジャストメント。

 さらにセカンドコーナーからダイビング・セントーンを投下したが、カウントは2。世IV虎はラリアットを狙うが、イオはカウンターのウラカン。カウント2で返した世IV虎はダッシュするイオをカウンターのラリアットで吹っ飛ばすがカウントは2。15分が経過し、セカンドコーナーからのダイビング・セントーンをかわしたイオはその場跳び→セカンドコーナー→トップコーナーからのムーンサルトプレス3連発。
 さらにバズソーキックを連打するが、世IV虎はカウント1で返す意地を見せる。ならばとローリングソバットを叩き込んだイオは、米山との赤いベルト挑戦者決定トーナメント決勝戦で出した秘技ムーンサルト・フットスタンプを世IV虎に突き刺して3カウントを奪った。

  
  
  
 
▼エンディング 

 赤いベルト初防衛に成功したイオに愛川ゆず季さんから勝利者トロフィーを贈呈。マイクを持ったイオは「苦しい闘いでしたが、初防衛に成功しました〜! こうやって応援に駆け付けて下さる皆さんのお陰です。本当にありがとうございます。こうやって初防衛に成功したことで、次の挑戦者として誰が名乗り出るか分からないのですが、こちらから逆指名したいと思います。元ワールド・オブ・スターダムチャンピオンの高橋奈苗選手、前ハイスピードチャンピオンの夏樹☆たいよう選手、そして…木村響子。この3人から勝ってベルトを防衛して、またこのワールド・オブ・スターダムの価値を作り上げていきたいと思います! さらに可愛い後輩の岩谷麻優のベルトへの挑戦も決まりまして、これからスターダム第2章、ドンドンドンドンドン面白くなっていきます! これからも絶対に目を離さず応援の程よろしくお願いします!」と言ってから選手たちをリングに上げると、最後はイオが「それではいきまーす! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と第2章のスタートを締めくくった。

★試合後コメント

紫雷イオ
「初防衛に成功したということで、本当にホッとしてますね。ベルトというのは獲得するよりも守ることのほうが難しいと言われているものなので、その第一歩としての初防衛成功、本当に心の底から嬉しく思っています。感激ですね。ありがとうございます」
――相手が世Ⅳ虎で序盤パワーに苦しんだと思うが。
「パワー……ん〜、やっぱり世Ⅳ虎っていうのは私にないものばかり持っている選手なんですよね。もちろんパワーもそうですし、なんというか面白いキャラクターだったり、やっぱり度胸も……私はないとは言いませんけど、世Ⅳ虎の度胸っていうのは本当にすごいものがあって。私も比較的若い歳でデビューしましたけど、あんなに肝が座ってたかなと思うとそうではないので、純粋に、本当に世Ⅳ虎はすごい対戦相手だったなと、振り返って思います。ただ、言った通り、年齢が若いので、これから全然ドンドンドンドンドン伸びしろがある選手なので、何度でもスターダムとしてライバルになり得る相手だと思う。私が今までになかったライバル出てきたのかなって思いますね」
――フィニッシュは両国とは違うパターンでしたが、特別な気持ちとかありました?
「特別な気持ち? ん〜、ムーンサルト・フットスタンプはやっぱり誰にもできない技だと思いますし、それだけ使ってる側としてもリスクがある技なんですよ。身体に負担がかかるので。例えばの話、かわされた時のヒザだったり、全身への負担がかかる諸刃の剣って、前も言ったと思うんですけど、本当にその通りで。やっぱりそういったもので決める時を見極めるのがものすごく難しいので。今日はそういった中で決め時を見極められたいいパターンだったんじゃないかなと思いますね」
――試合後に次の挑戦者候補として3人、挙げましたが。
「全員シングルマッチで私が負けている、一度も勝ったことがない対戦相手なので。赤いベルトと言ったらスターダム、女子プロ界No.1のベルトだというイメージを、高橋奈苗選手がずっと付けてきたと思うので。じゃあ、自分がチャンピオンになった時にそれが崩れてしまったって言われないように、まずはその今まで自分の壁となっていた3人を撃破して、チャンピオンとしてのカタチを確立させたいなと思ってます」
――3人の中で誰が最初に名乗りを上げてほしいとか、潰し合ってほしいとかは?
「全員やっぱりキッチリ自分が倒したいって思いますし、その中でも群を抜いて苛立ちというか、ぶっ潰してやりたいと心の底から思ってるのは木村響子。私も去年末、シングルマッチをやって……その時もこの赤いベルトに由来する試合だったんですけど、勝った者が挑戦できるって試合に負けてしまって、挑戦権も得ることができなかったですし、その後の外国人選手を引き連れてのスターダムをコケにしたあの態度。本当に私はスターダムを心の底から自分の家だと思って愛していますし、守っていくべきものだと思っているので、あんな態度をとってる木村響子は本当に私が成敗してやらないと(ダメですね)」

 

世Ⅳ虎
「悔しいっすね。何か自分もやる前からあれだけ言ってたし、自分自身赤いベルトを獲らなきゃ始まらないって思ってるぐらい、今回、それぐらい本気で紫雷イオとやったんですけど……。もう1回……もう1回やりたい。自分は絶対この先、赤いベルトを自分が巻かないといけないんですよ。でも今日、紫雷イオとやって、腐ったベルトが自分とやったことで少しは輝きを取り戻せたと思うんで。自分のお陰で価値も上がったと思うんで、これからあのベルトの価値は落とさないでいって欲しいし、(さらに価値が)上がった頃にまたアイツと殺(や)ってやります」
――愛川選手の引退試合後で、今回の挑戦だったが?
「そうっすね。両国の愛川の引退試合で勝った、そのままでいったんですけど、やっぱりあぁいう大舞台でベルトを武器にした者の気持ちを、今日当たって初めて身体で感じたと思います。でも次やったら絶対に負けない自信があります」

 

ロッシー小川代表総括
「今日は両国大会終えて、スターダム第2章最初の山場、後楽園が終わりました。全体的に試合内容も盛り上がりまして、第2章もいけるんじゃないかって確信が持てましたね。観客動員数は少しずつ伸ばしていって、1年後には夢を見たいなと思います。あとキムラモンスター軍はちょっと暴挙が多いんで。ちょっと困った部分で……お客さんの怒りを買うのはいいんですけど、お客さんとやり合ってしまっては、本末転倒なんで、ちょっとそれを厳重注意していかないといけないと思いますね。でも6月23日の新木場大会では、空位になっているアーティスト・オブ・スターダムの2代目(王者チーム)の決定戦をしようかなと思っています。木村響子の要求通り、タイトルマッチトーナメントでやりたいと思います」
――ハイスピードに岩谷選手が挑戦表明しましたが。
「あぁいう選手が出てくればまた面白くなるし、今まであまり目立たなかった人が第2章で出てきてほしいなという感じしますね。顔ぶれが変わっていかないと、やっぱりいけないと思います」
――ワールドは挑戦者が3人指名されましたが、次期挑戦者の決め方は?
「それはもう流れの中で決めていきたいなと。またね、そうやってちょっかい出す選手もいるだろうし、色んな意味で。まぁ必然的なもので」

 
  ダブル前哨戦は夏樹が米山から勝利!エンジェルvs夕陽が白ベルト戦に

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
5月26日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆275人
 
▼オープニング

 両国大会で使用した新しい衣装でKちゃんパンダがオープニングダンスを披露。衣装のLEDライトを光らせながら途中からダンスに加わった風香GMは「皆さん、こんにちは。両国が終わりまして、選手もだいぶ疲れが溜まって、ケガ人も増えて、カードが変更になって申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど、人生山あり谷ありで今のスターダムは谷なのかもしれないですけど、またここから盛り返していって明るいスターダムを取り戻せればと思います」と挨拶。
 その後、名古屋大会から始めたキムラモンスター軍へのブーイングを練習。観客のブーイングを聞いたGMからは「本番ではもっと憎しみを込めて大きな声でお願いします」と、木村の耳に入ったら大変なことになりそうな発言も……
 すると開会宣言を噛んでしまい、自らブーイングを浴びるハメになってしまった。

タッグマッチ 20分1本勝負
●脇澤美穂
横尾由衣
9分56秒
モンスタークラッシュ→体固め 

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 キムラモンスター軍が登場すると、練習の時以上のブーイングが飛び、さすがの木村もやや面食らった表情。すかさず木村とヘイリーが風香GMに詰め寄るが、風香GMはすぐさま脇澤&横尾を呼び込む。足のケガで欠場していた横尾だが、左足にぶ厚いテーピングをして復帰戦に挑む。
 すると風香GMは「ブーイングの野獣、木村響子〜」とコール。木村vs.風香の番外戦は今後も続きそうだ。

 脇澤&横尾の握手をモンスター軍が拒否すると、またも場内大ブーイング。さらに大「ワッキー」コールが起こる中、先発の木村が不機嫌そうにヘイリーにタッチすると、脇澤も横尾にタッチしようとするが、木村から「逃げてんじゃねぇぞ、チキン野郎!」と挑発されると、脇澤は「やってやるよ!」と手に唾してからヘイリーと力比べへ。
 さらにヘイリーの顔面に唾を吹きかけていった脇澤は横尾にタッチ。エルボーを連打していく横尾だが、ヘイリーは容赦なく負傷している左足にローキック。悶絶する横尾に対し、モンスター軍は2人がかりで左足を踏みつける。

 木村のトーホールドに悲鳴をあげる横尾。さらにアキレス腱固めに移行するが、横尾は辛くもロープに脱出。脇澤がエプロンから木村に唾を吐いていくが、木村も唾を吐き返す。ヘイリーは横尾の左ヒザを踏みつけると、場外に出てエプロンに左足を叩き付ける。ヘイリーがスピニング・トーホールドにきたところを丸め込んだ横尾は何とか脇澤にタッチ。
 モンスター運は合体攻撃wお狙うが、脇澤は『まとめて』で叩き付けると、ヘイリーにミサイルキックを発射。さらにエルボーを連打するが、ヘイリーは追走式ヒップアタックからコーナーへ。

 だが、追いかけていった脇澤は雪崩式フランケン。続いてジャーマンを狙った脇澤だが、エルボーで逃れたヘイリーは脇澤をブン投げるとランニングロー。タッチを受けた木村は脇澤の顔面を足蹴にすると、ダウンする脇澤を引き起こそうとする。
 下から蹴り上げていった脇澤だが、木村はエルボーでなぎ倒すと胴絞めスリーパーに捕らえる。横尾は足のダメージでカットに入れないが、脇澤は自力でロープに脱出。横尾は何とか足を引きずりながらカットに入ると、ヘイリーと木村の蹴り足をキャッチして連続でドラゴンスクリュー。

 さらに木村のランニングエルボーをヘイリーに誤爆させると、すかさず脇澤が木村にバックスライド・フロム・ベノム。カウント2で返した木村はロープに飛んだ脇澤に追走式ビッグブーツ。さらにヘイリーにホイップすると、ヘイリーはラリアットでなぎ倒す。
 どうにかカウント2で返した脇澤だったが、木村はヘイリーとモンスタークラッシュを決めると脇澤から余裕の3カウントを奪ってみせた。

  
  
  

★試合後コメント
木村響子&ヘイリー・ヘイトレッド
――圧勝でした。
木村「まぁ言うまでもないよね。1人はアホだわ、1人は怪我してるわ、なぁ? もう1人入れてハンディキャップマッチぐらい組めよ。うちらは全然試合した気しねぇよ。遊んだだけ。ウォーミングアップね」
ヘイリー「ウォームアップ」
木村「ワンモアマッチ、ツーモアマッチ?」
――来週は後楽園でタッグ選手権ですが。
木村「試合してねぇだろ、チャンピオン! どうなってんだよ? チャンピオンである前に、1プロレスラーとして、タイトルマッチ前に欠場とか私の辞書にはない。まぁゆとり世代なんですかね?」

脇澤美穂&横尾由衣
――横尾選手復帰戦でしたが。
横尾「いやー、復帰戦って言っても今日の試合観ていただいたら分かるんですけど、このケガをしたところを狙われ狙われだったんで。とくに本当にすいませんていうことしかないですね」
――まだケガは厳しいですか?
横尾「ん〜〜〜、気持ちでなんとかこの壁を乗り越えたいとは思ってます」
――脇澤選手はいかがですか?
脇澤「ね? 足を狙われ、私が(フォールを)取られ、もうどうにも出来ないですよね? 本当は私、頑張らないといけないんですけどね! でも大丈夫です! 私がいるから大丈夫!」
横尾「はい!」
脇澤「やり返しましょう!」
横尾「はい!」
脇澤「ナナエ軍団でベルトを総ナメにします」
横尾「いつの日か!」
脇澤「いつの日かじゃない! 明日! 明日でもやってやります! 私は負けない!」
横尾「私も負けない!」
脇澤「あんたよりアタシのが強いよ!」
横尾「でもいつか越します!」
脇澤「アタシのが強い! だから応援よろしくお願いします」
 
タッグマッチ 20分1本勝負

●ダーク・エンジェル
岩谷麻優

12分9秒
ハニートラップ 

宝城カイリ
夕陽

 後楽園大会ではタッグ王座の防衛戦が控えている宝城だが、この日はパートナーの翔月が欠場中ということで夕陽とタッグを結成。対するはその夕陽と後楽園大会でシングルマッチを行うダーク・エンジェル。岩谷とタッグを組んだエンジェルは白ベルトを手に入場。
 夕陽は岩谷が先発で出て来ると、エンジェルを指名。岩谷が仕方なくエンジェルにタッチすると、まずはエンジェルがフロントキックからロープを使って回転してからのアームドラッグ。

 夕陽もアームドラッグを返してからドロップキックを放ち、互角の展開を見せると、お互いに額をくっつけて睨み合い。そこからキチンシンクを見舞ったエンジェルは、夕陽の左腕にニーを落とすと岩谷にタッチ。スレッジハンマーを左腕に落としていった岩谷は、ハーフダウンの夕陽に低空ドロップキック。
 続いてエンジェルが左腕を決めていくと、岩谷が左腕にフットスタンプ。さらにエンジェルがミドルキックからロープに飛ばすが、ロープに飛び乗った夕陽はジャンピングキックを返して宝城にタッチ。

 串刺し式スピアーからエルボードロップを落としていった宝城。続いて夕陽が串刺しジャンピングニーからサッカーボールキック。そして宝城がボディスラムからエルボードロップを連続投下。しかしエンジェルも夕陽に串刺しジャンピングニーを返すと、フラップジャックでコーナーに叩き付けてから丸め込む。
 カウント2で返した夕陽だが、岩谷が入ってきてドロップキックを連打。しかし3発目を足への蹴りで迎撃した夕陽は宝城とダブルのエルボー攻撃。さらに夕陽はサンセットフリップからライオンサルトを投下。

 宝城は前方回転ネックブリーカーを2連発で決めると、串刺しドロップキックからダブルチョップを連打。岩谷も宝城の串刺し攻撃をかあしてドロップキックを返すが、宝城はエルボー合戦を挑んで行く。宝城はバックエルボーから渾身のエルボーで岩谷をなぎ倒すが、ロープに飛び乗った岩谷はクロスボディを返してエンジェルにタッチ。
 2人がかりで宝城をコーナーに叩き付けたエンジェルは串刺しジャンピングニー。さらに岩谷がスリングショット式フットスタンプを落とすと、エンジェルもスリングショット式ボディプレスからメキシカンバックブリーカー。

 エンジェルはセクシーダンスからボディプレスを落とす余裕を見せたが、宝城もエルボーで反撃。エンジェルもエルボーを返すとドロップキックを狙うが、自爆させたとことにスピアーを見舞った宝城は、ロープで充分に勢いをつけてからのスピアーを叩き込んで夕陽にタッチ。
 ミドルキックの連打でダウンを奪った夕陽は、ソバットを放っていくが、かわしたエンジェルはスロイダーで投げていく。10分が経過し、エンジェルのバックを取った夕陽は初代タイガーマスクを彷彿させるようなジャーマン。

 そして宝城がダイビング・エルボードロップを投下すると、続けて夕陽がムーンサルトプレス。エンジェルはカウント2で返したが、夕陽はなおも打撃のコンビネーション。だが、かわしたエンジェルはバックドロップで投げていく。そこからレイネーラを仕掛けたが、これは宝城がカット。
 そこに岩谷も入ってきて宝城と夕陽を同じコーナーに追い込むと、次々に投げてからエンジェルが岩谷を抱えて合体攻撃。さらに岩谷がドロップキックで宝城を場外に追いやる。その間にエンジェルが夕陽を捕まえようとするが、夕陽は秘技ハニートラップで3カウント!

  
  
  

 後楽園大会での一騎打ちを前に白ベルト王者からピンフォール勝ちを奪った夕陽は「見ましたか? 今日は私がチャンピオンのダーク・エンジェルから勝ちました。次の後楽園でシングルマッチ組まれているんですけど、白いベルト……タイトルマッチにしてくれませんか?」とアピール。
 それを聞いたエンジェルが「OK! イイデスヨ! いつでもOK! 挑戦受けます! カモーン!」と夕陽とのタイトルマッチを受諾。

 そこに木村が乱入してくると、観客からは大ブーイング。木村は「オイ、メガネ、黙れ! お前らなブーイング覚えたの褒めてやるよ。でもブーイングっていうのは空気を読んでするもんだぜ。今は私の話をしっかり聞くところだ」と観客をあじると、「オイ、ウ●コ! もう1人のウ●コどうしたんだよ? タイトルマッチに大事を取って欠場か? タイトルマッチやれんのか?」と後楽園大会でのタッグタイトル戦に向けて宝城に詰め寄る。
 宝城は「今はまだなっちゃんのケガの様子は分からないんですけど……正直厳しいかもしれないけど、私は後楽園までにケガを克服してくれると信じています。もしなっちゃんが出られなくても私は1人でも向かっていきます!」と、2vs1のハンデ戦も辞さない構え。

 それを聞いた木村は「聞いたか? コイツ1人でも向かってくるってよ」と言ってニヤリと笑うと、「それともう1つ。川葛vs.米山&松本vs.モンスター軍、楽しみにしていたんじゃないのか? オイ、ロッシー! どこでもいいよ。必ず組めよ! これだけウ●コたちが楽しみにしていたんだから、また組めよ! 両国終わってまた新しいスーツを着てる場合じゃねぇよ。新木場大事にしろ! モンスター軍もウ●コの相手ばかりしてストレスが溜まっている。お前らと一緒だ」と、当初組まれていたモンスター軍vs.夏樹&世IV虎vs.米山&松本のタッグウォーズを小川代表に、かならず新木場で仕切り直せとアピール。これにはブーイングを飛ばしていた観客も拍手を贈った。

★試合後コメント

ダーク・エンジェル
「相手を今日は甘く見てたわ。自分にとってこれはサプライズな結果で、相手を軽く見過ぎてた。でも良い事があったわ。それは後楽園でタイトルマッチをするチャンスを手に入れた。これは自分にとってすごい良いことだわ。後楽園までしっかり準備して闘うから、夕陽は私から(ベルトを)奪うことはできない。後楽園で頑張って、スターダムのチャンピオンとして君臨し続けるので見て欲しい」






宝城カイリ&夕陽
夕陽「宝城さんとは久しぶりのタッグだったんですけど、まぁなんて言うんですかね? 久しぶりでもやっぱり息が合うんで、全力女子っていうのは絆があったんじゃないかなと思います」
宝城「試合後なんですけど、二人共ケロッとした表情というか、まだ正直動き足りないぐらいだと思います。やっぱり夕陽ちゃんはここぞって時に必ず決めてくれる選手なので、今日も最後安心して任せられたんですけど、バッチリ、あのダークエンジェルからハニートラップっていう丸め込みでとってくれたので、本当に嬉しいです。試合後にキムラモンスター軍がやってきまして、宣戦布告されたんですけど、先ほどマイクで言った通り、なっちゃんのケガっていうのはしょうがないし、治したくても治らない事もあるので。まだ日にちがあるので、それまで私は絶対諦めずに練習は人一倍頑張りたいと思いますし、絶対治してくれると信じて待ち続けたいと思います」
夕陽「私は試合前から勝ったらタイトルマッチに変更してもらうつもりで試合に挑んだので、やっぱりそれなりの結果になったし、白いベルトに関しては愛川さんが初代からずっと守り続けてきたベルトなので、やっぱり思いがありますし、私が獲るべきなんじゃないかなと思ってます。私はハイスピードのベルトを今年中に獲るという目標でやってるんですけども、やっぱりそれには白いベルトが必要不可欠なんじゃないかなと思うので、次、後楽園でダークエンジェルから獲りたいと思います」
――初対決でしたが。
夕陽「そうですね。正直、日本人とは全然違うんでやりづらいというのはあるんですけど、私はZERO1道場で外国人の選手とも練習をしているので、その点ではそんなに問題なかったかなと思ってます」
――タイトルへの自信は?
夕陽「まだ今日はそんなに完勝っていうほどで勝ったわけじゃないので、やっぱり後楽園では完勝しないと白いベルトを持つ権利もないと思うし、完勝の試合をして白いベルトを腰に巻きたいです」

▼KちゃんパンダSPインタビュー

 Kちゃんパンダと共に風香GM、あずみ、まーやが登場。この日のゲストは第1試合で復帰した横尾。モンスター軍に散々痛めつけられた左足を引きずって登場した横尾は「リングに帰ってきました!」と挨拶。
 Kちゃんパンダからブログに男性についてよく書くことを突っ込まれた横尾。「逆に女性で憧れの人とかいるんですか?」と聞かれた横尾は「プロレス界ではナナエ軍団のボスである高橋奈苗さんです!」としみじみ語ると「本当に神様的な存在です」とまで言う横尾だが、横から見ていた師匠である風香GMが「ケガをする選手は……」と言うと、あずみが「ケガをする選手は悪い選手なんだよ!」とバッサリ。

 しかし横尾は「ケガだってするよ、そりゃ!」と逆ギレ。そこでキッズファイターの2人がスパーリングを披露することに。腕の取り合いからまーやが足4の字固めをやろうとするが、やり方が分からないでいると、「ハイ、OK!」と“風香ストップ”!
 最後に今後の目標を聞かれた横尾は「前回の新木場で欠場を発表して、何試合か欠場したんですけど、裏で彩羽匠の試合を見たんですけど、すっごいジェラシーが浮かんで。遠征に行っているときもTwitterやホームページで活躍を見ていたんですけど、これからちょっと逆進をかけていきます」と、同期の彩羽に激しいライバル心を抱いていることを明かした。

タッグマッチ 20分1本勝負
高橋奈苗
●吉乃すみれ
11分52秒
腕ひしぎ逆十字固め 
松本浩代
彩羽匠

 6・2後楽園大会で情熱注入マッチとして高橋奈苗と一騎打ちを行う彩羽にとっては貴重な前哨戦。彩羽から両手で握手を求めると、奈苗は片手で応じる。まずは彩羽vs.吉乃の同期対決からスタート。腕の取り合いから彩羽がヘッドロックでグラウンドに持ち込むと、吉乃はヘッドシザースで脱出。
 首を抜いた彩羽は再びヘッドロックに捕らえるが、脱出した吉乃は腕固めに捕らえる。そこから奈苗にタッチすると、奈苗は馬乗りになってエルボーを落としてからフェースロック。彩羽もスイープして胴絞めスリーパーに捕らえるが、すぐに脱出した奈苗はアンクルホールド。

 彩羽もヘッドロックで切り返していくが、奈苗が脱出して両者身構えたところでタッチ。エルボー一発で吉乃を吹っ飛ばした松本は、コーナーに追い込んで踏みつける。さらに控えの奈苗を睨み付けながら吉乃の首を捻りあげた松本は、「食らえ30キロ!」とヒップドロップを投下。
 しかし松本が肩口に抱え上げたところで吉乃はオンブ式スリーパーで切り返し、そこから奈苗にタッチ。マシンガンチョップを見舞っていった奈苗は「何が30キロだー!」と叫びながらパワーボムの体勢に。

 これをリバースで切り返した松本だが、奈苗は串刺しラリアット2連発。さらにエルボーからバックドロップで投げるがカウントは2。冷蔵庫爆弾を自爆させた松本は投げ捨てジャーマンで投げていくと、彩羽にタッチ。ストンピングを落としていった彩羽だが、蹴り足をキャッチしてヒジを落としていった奈苗はエルボーから張り手をお見舞い。
 さらにカナディアンバックブリーカーで抱えてからコーナーに逆さ吊りにすると、コーナースプラッシュを叩き込んでいく。エグい角度のワキ固めで彩羽を悶絶させた奈苗は、髪を掴んで横殴りのショートレンジラリアット。

 タッチを受けた吉乃はストンピングから腕十字へ。ロープに逃れた彩羽だが、吉乃はなおもショルダーアームブリーカーで彩羽の左腕を徹底的に痛めつける。彩羽はアームブリーカーを狙った吉乃をスリーパーに捕らえるが、吉乃はロープに脱出。
 10分が経過し、奈苗が入ってきてダブルのドロップキックを狙うが、松本が彩羽をキャッチして自爆させると、彩羽は吉乃にアンクルホールド。これを奈苗がカットすると、彩羽は吉乃のバックを取る。だが、背後から奈苗がラリアット。

 すかさず吉乃が丸め込むがカウントは2。すると奈苗が吉乃をブレーンバスターの体勢で持ち上げて、彩羽に叩き付ける。さらにコーナーに彩羽をホイップして、吉乃は奈苗をホイップするが、かわした彩羽は吉乃にサイドキック。そこから一気に腕十字に捕らえていきギブアップを奪った。

  
  
  

★試合後コメント
松本浩代&彩羽匠
松本「最近、調子いいですね!」
匠「調子いいんですかね? でも、自分が次、後楽園ホールで勝ちたい高橋奈苗選手との試合ということだったんですけど、高橋奈苗選手には力ではちょっと今日の試合、負けてしまったかなという事はあるんですけど」
松本「じゃあ私にやらせてよ、高橋奈苗とシングル!」
匠「でも自分が絶対後楽園では負けないです。今日いい経験ができたと思います。次は絶対!」
松本「自信がないならいつでも代わるから!」
匠「いや、自分が勝ちます、絶対に。吉乃にギブアップとれたので、これで高橋奈苗選手にもギブアップとりたいと思います」
――松本選手はずっと高橋奈苗を狙っていますが。
松本「そうですよ! 今ね、パッション注入シリーズもあり、大型新人デビューということで、そっちのシングルが注目されてる事はすごい悔しいんですけど、やっぱりそういう選手が現れてきたって言うことは、私も彩羽を意識しなければいけないと思うし、それプラス、まだだよ、お前(=彩羽)は! 高橋奈苗は私も狙っているので、次の後楽園ホールシングル気合い入ってると思うんで、終わったら私も高橋奈苗狙っていきます」
匠「でも自分が先に倒します」
松本「悔しいな! 負けたらもうやらせないからね」
匠「勝ちます」

高橋奈苗&吉乃すみれ
――次回、後楽園で(彩羽と)闘いますが。
奈苗「『奈苗さんを倒す』とか言って、大口叩いてたんで、こいつは本当にバカなのか、自信満々なのか確かめてやろうと思ってたんですけど、ただのバカじゃないだろうか? 私が肌で当たって実感したものなんですけど。でもなんか手応えがなかったんで、最後吉乃に託して、結果負けてしまったんで、自分もこの結果は恥ずかしい事だと思うんですけど。やっぱりスターダムの未来は匠だけじゃなくて、吉乃だって三十路だけども未来の鍵を握ってるわけなんで、私はもうどんどん頑張っていってほしいし、積極性も見られたと思うんで、負けてしまったかもしれないけど、次、私も後楽園でしっかりとした実力差を見せたいと思います」
――吉乃選手は同期としての意地があると思うが。
吉乃「私は今日、これ頑張ったらいけるんじゃないかなという感覚もあって。奈苗さんがすごく腕を攻めてくださっていたので、チェンジいただいて、もうこれは腕を攻めたら取れるかもしれないと思ってすごい期待したんですけど、逆に私が結構決めたいなと思ってる十字で逆にやられてしまって……」
奈苗「それは悔しいね! 吉乃の得意技だもんね!」
吉乃「そうです」
奈苗「絶対この恨みは忘れないで! 絶対取り返すよ、腕ひしぎで!」
吉乃「腕ひしぎは絶対誰にも負けない技にしたいです」
奈苗「その技にパッション込めて、絶対やり返そう!」
吉乃「はい!」
 
ダブル前哨戦 タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
●米山香織

16分14秒
たいようちゃん☆スパニッシュフライ→片エビ固め 

夏樹☆たいよう
世IV虎

 6・2後楽園ホール大会で行われる紫雷イオvs.世IV虎のワールド・オブ・スターダム選手権と、夏樹☆たいようvs.米山香織のハイスピード選手権のダブル前哨戦。
 この日も川葛は息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。さすがに名前をコールされる時点からイオと世IV虎、夏樹と世IV虎がそれぞれ激しい睨み合い。

 ゴングと同時に夏樹と米山がいきなりトップギアでハイスピードの攻防を繰り広げる。お互いに睨み合いながらタッチし、イオと世IV虎がリングイン。額をくっつけながら睨み合うと、まずはロックアップ。世IV虎がパワーでロープまで押し込んでいき、突き飛ばしながらブレイク。
 そして高い位置での力比べを要求。手四つの力比べに応じたイオは、パワーで押し込む世IV虎に対しブリッジで耐えるが、世IV虎が押し潰す。しかしすぐに立ち上がったイオは、世IV虎の腕を取ってハンマーロックに捕らえるとヘッドロックに移行。

 ロープに飛ばして逃れた世IV虎に対し、イオはショルダータックルでぶつかっていくが、逆にショルダータックルでなぎ倒した世IV虎はケンカキック。さらに夏樹が入ってきて合体の串刺しキックを叩き込むと、ロープに張り付けて両側から踏みつける。夏樹はボディシザースに捕らえると「オラ、来いや」と挑発。
 エルボーで向かっていったイオはスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャーを決めると米山にタッチ。コーナーに夏樹を追い込み両足で踏みつけていった米山は卍固めに捕らえる。

 続いてイオが変型のカンパーナから馬乗りになって腕を固めていく。しかしカンフー殺法で夏樹が逃れると、エプロンから世IV虎が蹴りでアシスト。側転→バック転で川葛の合体攻撃をかわしたイオだが、川葛はダブルタックルでイオを場外に追いやると、米山も場外に放り投げて夏樹が三角跳びプランチャ。
 だが、これをかわして世IV虎に誤爆させたイオは逆にケブラーダを発射。夏樹をリングに戻してミサイルキックを発射したイオは、そこからクロスフェースに捕らえる。何とかロープに逃れた夏樹はロープに飛び乗ってクロスボディを返すと、フェイントを入れてのドロップキック。

 タッチを受けた世IV虎のケンカキックをマトリックスでかわしたイオだが、世IV虎はそれでもなおイオを蹴飛ばしていく。イオもアッパー掌底を返すが、チョークで捕まえた世IV虎はそのまま馬乗りになる。夏樹が米山を抑え付けている間に10分が経過。雄叫びをあげた世IV虎はロープに飛ぶが、追走したイオはウラカン・ラナ。
 さらにバズソーキックを放っていくが世IV虎はブロック。ならばと前転してから低空から蹴り上げていったイオは新幹線アタック。そこからムーンサルトを狙ったイオだが、夏樹が追いかけてパワーボムで叩き付けると、世IV虎がコーナー二段目からのダイビング・セントーン。

 だが、続く上からヨシコをかわしたイオがマヒカ・デ・イオ。カウント3寸前で返した世IV虎にイオはバズソーキック3連発。しかし踏ん張って立ち上がった世IV虎はラリアットでなぎ倒す。
 両者朦朧としながらもタッチすると、夏樹と米山は激しいエルボー合戦から張り手の相打ちに。飛び付いてきた夏樹をジャーマンで投げ捨てた米山だが、たいようちゃん☆ボムを狙った夏樹にイオがエプロンから蹴りを入れると、米山がダイビング・セントーンを投下。

 カウント2で返されると米山はもう一度コーナーに登っていくが、夏樹が追いかけていって雪崩式アームドラッグ。さらに世IV虎のセントーンから夏樹がコーナーからダイブするが、横からイオがスワンダイブ式ミサイルキックで撃ち落とす!
 そこを米山が丸め込むがカウントは2。イオと米山の合体攻撃を世IV虎がダブルラリアットで迎撃すると、川葛は合体式世IVドンから夏樹のイグチボムと、世IV虎のアティテュード・アジャストメントを同時に決める。

 なおも夏樹がロープに飛ぶが、イオが追走してエルボー。その間に米山がロープに飛ぶが世IV虎が追走してエルボー。イオと世IV虎もエルボーの相打ちになると、15分経過と同時に夏樹がトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル。
 カウント2で返した米山はロールスルージャーマンスープレックスホールド。これもカウント2で返した夏樹はコーナーに登った米山を追いかけていき、たいようちゃん☆スパニッシュフライで叩き付けて3カウント。

  
  
  

▼エンディング 

 最後の前哨戦で米山からピンフォール勝ちを奪った夏樹は「よっしゃ! 川葛、最強ーっ! 米山さん、いよいよ後楽園ですね。ここまでの試合、1勝1敗……それが結果かもしれないけど、ここまで当たってきて自分が感じたこと……それは、今、夏樹☆たいようは世界で一番調子がいいーっ! いい調子、いい調子! 後楽園で米山さんとの物語、自分が一歩も二歩も先に行かせてもらいますからね! お前、身体絞れよ!」と調子の良さをアピール。
 それを聞いた米山は「タイトルマッチの前に挑戦者の身体の心配してくれるんだ? やっさしぃ〜。夏樹☆たいようが世界で一番調子がいい? このお調子者! お前が世界一調子がいいなら、私は後楽園までに宇宙一調子をあげていくからな!」と言い返すと、夏樹は「あぁやってやるよ! 後楽園、どっちのハイスピードで会場を染めるか勝負だからな!」と返した。

 続いてマイクを持った世IV虎が「オイ、紫雷イオ。タイトルマッチ、後楽園、その前に当たれて分かったことは、お前は大したことないな。お前が巻いて腐ったベルトを世IV虎様が黄金色に染めてやるから、テメーら覚悟しておけよ!」と宣戦布告。
 それを聞いた赤いベルト王者のイオは「腐ったベルト? この赤いベルトが腐っているかどうか、それはお前とのタイトルマッチで決まるんだよ! 両国シンデレラっていう世界でも一番の女子プロレス、そこで獲った赤いベルト、そのベルトの価値を世界一に上げるのがこの私の仕事なんだよ! お前にはそのベルトの糧になってもらうから覚悟しておけよ! 6月2日、後楽園ホール、覚悟しておけよ!」と威圧。

 そしてお客さんに向かってイオが「必ずすごい試合をしますので、お客さん、後楽園ホール、ぜひご観戦にいらしてください。応援のほどよろしくお願いします!」とアピールすると、最後は夏樹が「今日勝ったのはうちらなので川葛が絞めたいと思います。全選手、リングに上がってください。いくぞー! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と後楽園大会前の新木場大会を締めくくった。

★試合後コメント

夏樹☆たいよう&世Ⅳ虎
――見事前哨戦制しました。
夏樹「川葛は最強だから! もうこれはね、後楽園も同じ結果になると思います」
――改めて米山はいかがでした?
夏樹「もうずっと当たってきたので。当たってきて、当たってきて、最後ズバッと決めれたんで。まぁ向こうはちょっと気抜いてんじゃないかな? 最後、簡単に決まると思わなかったんで。こんだけ当たってきて、あんな自分のね」
世Ⅳ虎「それほど親分の技はすごいっつうことですよ」
――世Ⅳ虎選手はイオ選手いかがでした?
世Ⅳ虎「なんか赤いベルトを持って初めて今日あたって、あんなもんかよ! …みたいな。あれでチャンピオンなれちゃうんだって。ずいぶん赤いベルトの価値も下がったもんだなと思いましたよ。全然負ける気はしないんで。今日のあれぐらいだったら、自分いくらでも叩きのめせるし、後楽園で赤いベルトもらったようなもんじゃない?」
夏樹「全然世Ⅳ虎のほうが殺気あるし、たいしたことないわ」
世Ⅳ虎「あのね、あいつが巻いて本当にあのベルトが腐ってると思うんだ。自分がまた、あのベルトを巻いて蘇らせてやりますよ」
夏樹「米山香織もね、もうちょっと身体絞ってこいよって。今日見て思ったし」
世Ⅳ虎「親分、バキバキですからね」
夏樹「まぁどっちのハイスピードが世界の上をいくかって勝負なんで。自分色に染めたいと思います後楽園ホール」

紫雷イオ
「自分が直接フォールを取られてしまったわけじゃないですけど、負けは負け、黒星は黒星ということで、やっぱり悔しいですし、試合後に世Ⅳ虎からこのベルトが腐ってるって言われたので、あいつは一体何を考えてるんだってやっぱり思いますよね。腐ってる? まぁ彼女にはそう見えたのかもしれないですけど、さっきも言ったとおり、このベルトの価値を……奈苗さんが高めてきた、奈苗さんの赤いベルトだったものを私が獲った事によって、もっともっと押し上げる、世界一のベルトにしたいという思いがあるので。もしかしたら世界一になってるかもしれないけど、世界一を確固たるものに、皆が認める世Ⅳ虎も認めるベルトにするので。後楽園ホールでは彼女相手に防衛して、ベルトの価値を確立させたいと思います」
――あらためて世Ⅳ虎選手はいかがでした?
「ベルトに対する気迫だったりというのはものすごい伝わってきましたし、あとはやっぱり私にはないもの……パワーであったり、あと怖いのは唯一無二のキャラクター? 本当にあれでキャリアが2年ちょっとなのかって、恐ろしい存在ではありますよね。ただその世Ⅳ虎相手に防衛戦ができるってことをすごく嬉しく思いますんで、必ず勝ってこのベルト世界に押し上げます」
――コンディションがいいように見えますが。
「コンディションですか? 皆さんが見てていいと思っていただけるんであればいいと言い張りますし、悪いなと思えば私ももっともっと上げますし。それはもうチャンピオンになったからには自分で決めるんじゃなくて、その場その場の状況で最大に持っていくものだと思ってるので。良いとか悪いとかというよりは、必ず良くしていくものだと思ってます」

米山香織
「夏樹は今、世界一調子がいいようなので。そのお調子者に負けてしまったんですけど、夏樹が世界一というならば、私は宇宙一の絶好調になって、後楽園ホールに臨みたいと思います」
――改めて夏樹選手いかがでした?
「夏樹がスゴイっていうのは分かっていることなんですよ。やっぱり夏樹と試合すると、私、生きてるなと思って。プロレスラーとして生きてるなと実感しますね。負けたのはすごく悔しいんですけど、この闘いはもうずっと続けていきたいですね。次、後楽園では私がベルトを巻いて、また新たなステージで二人の物語を続けたいと思います」
――勝には秘策を練っておかないとと思いますが。
「秘策があるない……秘策が何なのかって、ここで言ったら秘策にならないじゃないですか! それは秘密です」 
 
  初上陸の福島で久し振りに結成されたチーム丸顔が勝利!

東日本大震災復興支援 みちのく魂「HOPE/希望」Vor.1
5月24日(金)ビッグパレットふくしま 6:00PM
観衆420人(満員)
 
 
▼オープニング

 まず風香GMがリングに上がり「初の福島大会にご来場ありがとうございます。地震で大変な思いをしたと思うんですけど、私たちプロレスを通して少しでも力を取り戻せるように頑張りますので、福島の女子プロレスの仲間入りさせてください」と挨拶すると、選手入場式へ。

 提供試合を行う天龍プロジェクトの選手も含め、キムラモンスター軍以外の全選手がリング上に登場すると、今大会を主催するPG DYNAMITEプロジェクト実行委員の方がリングに上がり、今大会に招待された被災地(富岡町)の方々に向けて「不自由な生活をされていると思いますが、希望を持ってちょっとの時間でも楽しんでいただけたらと思います」と声をかけた。

 続いて大会開始前に奈苗やイオが募金箱を持って入口付近で呼び掛けて集めた募金を富岡町の方に寄付。そのお返しとして富岡町の方々からスターダムに感謝状が贈られたると、感謝状を受け取った奈苗は「今だ多くの方が仮設住宅で暮らしていると聞きました。そういった方々にも元気と勇気を与えられるように頑張ります。選手一堂、皆さんの声援を胸に、頑張ってパッションしますので、最後まで楽しんでいってください」と挨拶。

シングルマッチ 15分1本勝負
彩羽匠
4分50秒
ダイビング・ボディプレス→片エビ固め 

吉乃すみれ●

 4期生同士、シングル初対決でありながら、この試合の勝者がセミファイナルのタッグマッチで米山と組んで川葛と対戦するという大事な一戦。ロックアップからリストロックに捕らえた彩羽だが、吉乃もすぐに切り返す。腕の取り合いからヘッドロックに捕らえた彩羽だが、吉乃はヘッドシザースで脱出。
 再びロックアップから彩羽がロープまで押し込むが、体勢を入れ替えた吉乃はエルボーを連打。彩羽もエルボーを返すと今度はスリーパーに捕らえる。

 ヘッドロックに移行した彩羽は、吉乃がロープに飛ばそうとしてもヘッドロックを離さない。どうにかロープに振って逃れた吉乃はアームドラッグからドロップキック。しかしサイドキックで吉乃を吹っ飛ばした彩羽は串刺しドロップキックからボディスラムを狙うが、吉乃は背後にしがみついてオンブ式スリーパー。
 そこから腕を取りながら回転して腕十字に捕らえるが、彩羽はロープに脱出。エルボースマッシュをカチ上げていった彩羽だが、吉乃も回転エビ固めから0742で丸め込む。

 だが、カウント2で返した彩羽は突進してくる吉乃をパワースラムで叩き付けると、エルボーを叩き込んでから、投げ捨て式のブルーサンダー。そこからコーナーに登った彩羽はダイビング・ボディプレスを投下して3カウントを奪った。
 この結果、シングル初勝利をあげた彩羽が、米山のパートナーとしてもう1試合することになった。





 
シングルマッチ 15分1本勝負
脇澤美穂
8分45秒
バックスライド・フロム・ベノム 

岩谷麻優●

 脇澤はロープを開けてくれたセコンドの奈苗にベノムアームをしてからリングイン。まず観客に「ワッキー」コールを煽った脇澤は、「麻優」コールをする岩谷のセコンドについたイオにつっかかる。岩谷は手四つの力比べを要求するが、ガットショットで拒否した脇澤はリストロックに捕らえる。
 だが、うまく切り返した岩谷はタケコプターで脇澤を投げていくと、座り込む脇澤に低空ドロップキックをお見舞い。しかし脇澤も唾攻撃から低空ドロップキックをお返しすると、キャメルクラッチに捕らえる。

 反則カウント4まで岩谷の髪の毛を引っ張っていった脇澤は、カメラマンに向かって岩谷に鼻フックをお見舞い。さらに首4の字固めに捕らえた状態から反転したが、うまく首を抜いて脱出した岩谷はキャメルクラッチをお返し。岩谷も反則カウント4まで脇澤の髪の毛を引っ張ると、鼻フックもお返し。
 四方のお客さんに鼻フックをお見せした岩谷だが、腕に噛みついて脱出した脇澤。すると岩谷も脇澤の腕に噛みついていく。ロープに飛び乗ってのクロスボディを浴びせていった岩谷は逆片エビ固め。

 何とかロープに逃れた脇澤は、ダブルリストアームサルトを狙う岩谷にバックスライド・フロム・ベノムを狙うが、回避した岩谷は張り手を叩き込むと、今度こそダブルリストアームサルト。さらにミサイルキックで脇澤を吹っ飛ばすが、脇澤も気合いで立ち上がる。しかしすぐに痛みでダウン。
 その間にコーナーに登っていった岩谷だが、追いかけていった脇澤は雪崩式フランケン。岩谷は回転エビ固めで切り返すがカウントは2。脇澤はベノムアームからクローホールドSTOで叩き付けるとフラップジャック。

 さらにダイビング・ボディプレスを投下したが、岩谷はカウント3寸前で肩を上げる。ならばとフィッシャーマンズ・スープレックスで投げた脇澤だが、これもカウントは2。「終わりー!」と宣言した脇澤はフィッシャーマンバスターを狙うが、岩谷は首固めで切り返す。
 カウント2で返した脇澤はコーナーに登っていくが、立ち上がった岩谷はコーナー上の脇澤をダブルリストアームサルトで投げていくと、ドラゴンスープレックスの体勢。どうにか振り解いた脇澤だが、岩谷はウラカン・ラナ。カウント2で返した脇澤は、もう一度ドラゴンスープレックスを狙う岩谷をバックスライド・フロム・ベノムで抑え込んで3カウント奪った。






タッグマッチ 20分1本勝負
ダーク・エンジェル
●シュー・ヤン
12分17秒
ハリケーン・ドライバー→片エビ固め 
木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 スターダム初登場となるシュー・ヤンはエンジェルに負けないくらいのセクシー戦士。エンジェルともハイタッチをして意気投合している様子。握手を求めるエンジェルに尻を向けてペンペンしてみせた木村。
 リストロックに捕らえたエンジェルだが、木村は強引になぎ倒す。しかしエンジェルも木村のフライングメイヤーを着地すると、串刺し攻撃を狙う木村を丸め込み、さらにコーナーを駆け上がってのアームドラッグ。だが、木村もエンジェルのドロップキックをかわし互角の展開。

 シューはヘイリーをコルバタで投げると、蹴りを入れてからボディスラムを狙うが、踏ん張ったヘイリーは逆にボディスラムで叩き付ける。そこからシューの髪の毛を捻り上げると、エプロンの木村と両側から踏みつける。さらに重たい逆水平チョップで場内をどよめかせたヘイリー。
 コーナー下でシューの顔面を踏みつけたヘイリーと木村。そこから木村は馬乗りになってシューのお尻をペンペン。さらにリングサイドの観客に向かって「お前も悪いことしたらやってやるよ!」と挑発。

 シューも必死でエルボーを叩き込むが、木村は気合いで堪え「カモーン」と挑発。ガムシャラにエルボーを連打したシューだが、一発のエルボーでなぎ倒した木村は逆エビ固めに捕らえる。さらに逆片エビ固めに移行しながら髪の毛を引っ張っていった木村だが、セコンドの松本がシューに檄を飛ばす。
 何とかロープに逃れたシューはもう一度逆エビ固めを狙った木村をうまく丸め込むと、ようやくエンジェルにタッチ。ドロップキックを木村に叩き込み、ヘイリーとまとめてヘッドシザースで投げたエンジェルは、ロープに飛び乗ってクロスボディ。

 うまくキャッチしたモンスター軍だが、ヘイリーを押し潰してから木村に串刺しジャンピングニーを見舞ったエンジェルは、ヘアホイップで何度も投げていく。だが、ブレーンバスターを狙ったエンジェルを木村は卍固めに捕らえる。すぐにシューがカットに入ったが、そのシューをヘイリーがカナディアンバックブリーカーに捕らえると、木村はエンジェルをグラウンド卍で絞め上げる。
 さらにモンスター軍は連係攻撃でシューを蹴散らすと、木村がエンジェルにビッグブーツ。続いてヘイリーがニーをエンジェルの顔面に叩き込んでから串刺しジャンピングエルボー。エンジェルも巻き投げから左右のエルボーを連打すると、飛び付き式の首固めで丸め込む。

 カウント2で返したヘイリーはダブルアームの体勢に入ったエンジェルをエクスプロイダーで投げていく。10分が経過し、ヘイリーはパワーボムを狙うが、何とか逃れたエンジェルはロープに飛び乗ってのミサイルキック。そしてシューにタッチすると、合体してヘイリーをコーナーに叩き付けてから交互にストンピングを落としていく。
 シューのダイビング・ボディプレスはカウント2で木村がカット。すぐにエンジェルが木村を場外に追いやり、ヘイリーに合体ブレーンバスターを狙うが、逆にヘイリーは2人をまとめて投げていく。

 すかさず木村がシューをフロント・ブレーンバスターで叩き付けてからヘイリーとトレイン攻撃。さらに木村がホイップしたシューにヘイリーがラリアットを叩き込み、そこからハリケーンドライバーで叩き付けて3カウントを奪った。





 
▼天龍プロジェクト提供試合 タッグマッチ 20分1本勝負
折原昌夫
HIROKI
13分46秒
ムーンサルトプレス→体固め
舞牙
ドラゴンJOKER●

 今大会に協力した天龍プロジェクトからの提供試合。『ヤンキーステイション』に乗ってドラゴンJOKERと共に入場した、THE KABUKI改め舞牙はヌンチャクパフォーマンスを披露。
 舞牙組の機種攻撃で試合開始。いきなり場外乱闘になると、HIROKIがJOKERを連れて会場を徘徊。折原は舞牙を客席に叩き付けると、イスを投げつける。怒った舞牙が走って折原を追いかけるが、折原はヘッドバットで迎撃。

 その間にJOKERがHIROKIをリングに戻してエルボー合戦。HIROKIはアームドラッグで投げるが、JOKERもコルバタでHIROKIを場外に追いやる。JOKERが場外にHIROKIを追いかけていくと、リング上では折原と舞牙がチョップ合戦。
 そこから親父譲りのアッパーカットを叩き込んだ舞牙は、串刺し攻撃を狙ったが、蹴りで迎撃した折原。だが、舞牙は何とかアッパーカットを連打してダウンを奪うと、エルボー合戦へ。

 舞牙のエルボーをブロックしてニーリフトを叩き込んだ折原はスピアーをお見舞い。ここでHIROKIが入ってきて合体ブレーンバスター。HIROKIがさらにモンゴリアンチョップを連打するが、舞牙も蹴りと張り手で反撃していき、JOKERにタッチ。
 フラッシング・エルボーを落としたHIROKIは、折原とダブルのカウンターエルボーからトレイン攻撃を狙ったが、JOKERは低空ドロップキックで迎撃。すると舞牙がヌンチャクを持ってリングインしHIROKIにヌンチャクを突き立てる。

 さらに場外で折原の首にヌンチャクを巻き付けた舞牙。JOKERもHIROKIを客席に叩き付けるが、HIROKIもモンゴリアンチョップで反撃すると、売店にJOKERを連れていってビールを口に含んでJOKERの顔面に向かって噴射。
 額から大流血した折原をリングに戻した舞牙は、トップロープに額に傷口を擦りつけていくと、JOKERにタッチ。コーナーで馬乗りナックルを見舞っていったJOKER。舞牙もアッパーを連打するが、折原は髪の毛掴んで引き倒すとHIROKIにタッチ。

 JOKERにドロップキックからゼロ戦キックを叩き込んだHIROKIは、舞牙に串刺しラリアット。ラインサルトを投下したHIROKIはWARスペシャル。10分が経過し、JOKERがカットに入ると、舞牙はサッカーボールキックからハーフダウンのHIROKIに低空ドロップキック。
 続いてJOKERはコーナーに飛び乗っての背面エルボーを見舞うと、トルベジーノで叩き付けてからの羽根折り固め。これをカットした折原がツームストンパイルドライバーで叩き付けると、HIROKIがダイビング・ボディプレスを投下。カウント2で返したJOKERだが、折原がすかさずコンプリート・ショット。

 JOKERもDDTを返すがカウントは2。ここで舞牙が入ってきてHIROKIを抑え付けると、その間にJOKERがスワンダイブ式ボディプレスを投下。さらに舞牙と共にトレイン攻撃を決めていくと、JOKERが羽交い締めにした折原に舞牙がヌンチャクで殴りかかる。だが、折原がかわして誤爆を誘い込むと、HIROKIが舞牙を場外に追いやってトペを発射。
 その間に折原はJOKERに串刺しラリアットからスパイダージャーマン。さらにHIROKIが戻ってきてコーナーからスワントーンボムを投下すると、最後は折原がダメ押しのムーンサルトプレスで3カウントを奪った。






タッグマッチ 20分1本勝負

米山香織
彩羽匠

20分00秒
時間切れ引き分け 

夏樹☆たいよう
世IV虎

 第1試合で吉乃に勝利した彩羽が米山と組んで、この日2試合目。川葛が息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露すると、場内拍手喝采。一方の米山もハイテンションで盛り上げながら入場。夏樹は米山に対して腰から外したハイスピードのベルトをアピール。
 夏樹と米山がいきなりハイスピードの攻防を展開。さらに手の内を知り尽くしている両者は、相手の攻撃を紙一重でかわしていく。一転して手四つの力比べになると世IV虎が入ってきて合体攻撃を狙うが、米山がかわしたところに彩羽が入ってきてダブルのドロップキック。

 2人がかりで夏樹を捕まえると、そこから米山がリバースのインディアンデスロックに捕らえ、さらに鎌固め、弓矢固めと流れるように決めていく。夏樹は蹴りで反撃すると米山の左腕を痛めつけてから世IV虎にタッチ。ヘアホイップで投げた世IV虎は顔面ウォッシュをお見舞い。米山が反撃しようとするが、夏樹が入ってきて川葛が見事な連係攻撃。
 さらに米山をロープに張り付けた川葛は「郡山、最高!」と叫びながら両側から踏みつける。ボディシザースに捕らえた夏樹だが、ヒジを押し付けて逃れた米山は彩羽にタッチ。

 エルボー合戦を挑んでいった彩羽だが、夏樹はコーナーに彩羽を叩き付ける。さらに彩羽の串刺しドロップキックをかわしてキャメルクラッチに捕らえると、頭をバシバシ叩いてから張り手。サッカーボールキックを叩き込んでから世IV虎にタッチすると、世IV虎は彩羽を足蹴にしていく。
 串刺しラリアットから胴絞めスリーパーに捕らえた世IV虎だが、これは米山がカット。彩羽はドロップキックを返して米山にタッチ。ダイビング・クロスボディからボディスラムを狙った米山だが、逆に世IV虎がボディスラム。

 だが、米山も合体攻撃を狙う川葛をアームホイップで投げると、世IV虎を押し潰して彩羽にタッチ。ドロップキックを連発した彩羽は串刺しドロップキック。10分が経過し、世IV虎がエルボー合戦を仕掛けていくと、彩羽のエルボーをかわしてショルダータックルでなぎ倒す。さらに逆片エビ固めに捕らえた世IV虎だが、かなり長い時間捕まりながらも彩羽は自力でロープに脱出。
 チョークで首を絞めてくる世IV虎に対し、渾身の張り手を4発見舞った彩羽だが、世IV虎は怒りの往復ビンタを乱打するとセントーンを投下。さらに夏樹がフットスタンプから顔面に蹴りやヒザを入れていくが、エプロンから米山が夏樹を捕まると、そこに彩羽がエルボーを連打。

 だが、米山と彩羽の合体攻撃をかわした夏樹は、彩羽の腕を取ってコーナーに飛び乗ると、米山にミサイルキック。さらに世IV虎との同時キックで米山と彩羽を場外に追いやると三角飛びプランチャ。だが、これをかわして世IV虎に誤爆させた米山は、逆にコーナーからプランチャを発射。
 夏樹をリングに戻すと彩羽がフロッグスプラッシュを投下するが、カウントは2。15分が経過し、引き込み式三角絞めに捕らえた彩羽。米山が世IV虎のカットを阻止し、大金星かと思われたが、夏樹も踏ん張る。ならばと彩羽は腕十字に移行するが、夏樹の足がロープに届く。

 ここで彩羽は米山にタッチ。夏樹の左肩を踏みつけた米山はバックを取るが、夏樹も踏ん張る。すると世IV虎がエプロンから蹴りでアシスト。川葛は合体世IVドンを狙うが、米山がかわすと彩羽が入ってきてパワースラム。そして米山が夏樹にダイビング・セントーンを投下するが、カウントは2。
 もう一度コーナーに登った米山だが、追いかけていった夏樹は雪崩式ジャーマンで投げ捨てるとミサイルキックを発射。続けて串刺しドロップキックでカウント2まで追い込むと、ダイビング・フットスタンプ。これをかわした米山はコーナーに登っていくが、追いかけていって夏樹は雪崩式アームドラッグ。そこに世IV虎がセントーンを落とすと、夏樹が今度こどダイビング・フットスタンプを落としてから合体式世IVドン。

 残り1分となり、夏樹はソバットからたいようちゃん☆ボムを狙うが、米山が回避すると彩羽がエルボースマッシュでカチ上げていく。倒れた夏樹に米山はランニングニーを叩き込むと彩羽との合体攻撃を世IV虎に狙っていくが、世IV虎はダブルラリアットで迎撃。すかさず夏樹が米山にトリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル。
 米山も丸め込みで切り返し、押さえ込みの応酬に。残り10秒で夏樹はモモ☆ラッチを完璧なカタチで決めたが、カウントを数える前に時間切れドローを告げるゴングが鳴らされた。試合後、夏樹と米山はさらにやり合うが、セコンド陣が両者を分けると米山は彩羽と共に夏樹の前の前で両腕を掲げてみせた。






▼タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
高橋奈苗

17分04秒
ムーンサルトプレス→片エビ固め 

松本浩代
宝城カイリ●

 パートナーの翔月がケガで欠場のため、全力女子時代の姉貴分である松本とタッグを組んだ宝城。対するは現赤いベルト王者のイオと、初代赤いベルト王者の奈苗が伝説のタッグ“チーム丸顔(ガンガン)”を久し振りに結成!
 イオvs.宝城で試合開始。ロックアップからイオが押し込んでいくが、王者の余裕でクリーンブレイク。再びロックアップすると、松本が背後から宝城をアシストしてイオをコーナーまで押し込んでいき太鼓の乱れ打ち。

 さらに宝城がイオの背中を踏みつけると、松本もイオの腰の上で地団駄。そこから合体攻撃を狙うが、側転でかわしてからバック転したイオはドロップキックで2人まとめて場外に追いやると、トペを発射。さらに奈苗「私も行くぞー!」と叫んでからダッシュするが、飛ぶ前に松本と宝城は避難。
 すると奈苗は場外に出て松本を客席に叩き付ける。イオはリング上で宝城を踏みつけてから逆立ちしてからのダブルニーを投下。ここで奈苗と松本がリングインし、ロックアップしてから腕の取り合いに。

 ヘッドロックに捕らえた松本をロープに飛ばした奈苗。そこからショルダータックル合戦となったが、両者一歩も引かない互角の展開。持ち上げようとした奈苗をリバースで切り返した松本だが、奈苗はすぐさまショルダータックル。松本もすぐにショルダータックルを返したが、奈苗はカニ挟みからヒザ十字固めに捕らえると、イオにタッチ。
 しかし松本はイオをコーナー二段目の上に寝かせると、腰をヒザで蹴り上げてからコーナースプラッシュ。続いて宝城がエルボー合戦を仕掛けるが、イオはドロップキックを見舞って奈苗にタッチ。

 エルボーからブレーンバスターで投げていった奈苗は、カナディアンバックブリーカーで抱え上げると、そのままコーナーに叩き付けて逆さ吊りにしていく。そこにコーナースプラッシュを見舞った奈苗だが、続く串刺し攻撃をかわした宝城は串刺しドロップキックからダブルチョップを連打。
 串刺し式スピアーを狙った宝城だが、奈苗もこれをかわすとチョップの連打をお返し。さらに串刺しラリアット2連発からラリアットを狙うが、かわした宝城はダブルチョップからのスピアーを叩き込んで松本にタッチ。

 エルボー合戦から左右のエルボーを連打した松本は、エプロンに出る。そこに突進していった奈苗だが、松本はロープ越しのスタナー。さらに奈苗をアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げてからカットに入ってきたイオに投げつけると、宝城とトレイン攻撃を狙う。
 これをラリアットで迎撃した奈苗は松本に冷蔵庫爆弾を投下。10分を経過し、タッチを受けたイオがスペース・ローリング・エルボーからのフェースクラッシャー。回転エビ固めを狙ったイオにヒップトスを落とした松本だが、かわしたイオはその場飛びムーンサルト。そこからコーナーに登っていくが、宝城が足止めすると松本が捕まえてパワーボムを狙う。

 これをウラカン・ラナで切り返したイオだが、松本も東海道落としを返して宝城にタッチ。前方回転ネックブリーカーからエルボードロップを落とした宝城は、カミカゼを狙うが、ニーリフトで阻止したイオはエプロンから逆上がりキック。さらにミサイルキックで吹っ飛ばしていくがカウントは2。クロスフェースに捕らえたイオだが、宝城はどうにかロープまで這って脱出。
 イオの619を宝城がかわすとエプロンから松本がエルボー。そこに背後からスピアーを決めた宝城は、松本にホイップされて串刺し式スピアー。さらに松本がリバーススプラッシュ式ダブルニーを投下すると、カットに入ってきた奈苗をオンブし、正面から宝城を抱えてイオにダブルニーを投下。
 そこからイオをイカリに捕らえた宝城だが、奈苗がカット。ならばとコーナーに登っていった宝城だが、追いかけていった奈苗が雪崩式ブレーンバスター。

 15分が経過し、イオがダブルアーム・フェースバスターで叩き付けるがカウントは2。イオはプロレスLOVEポーズからシャイニング・ウィザードを発射。カットに入った松本を奈苗が場外に追いやると、チーム丸顔はファンタスティックフリップの体勢に。ついに初めて決めるかと思われたが、戻ってきた松本がカット。松本がイオにバックエルボーを叩き込むと、宝城がスピアー。
 さらに合体攻撃を狙ったが、奈苗が2人を捕まえるとイオがスワンダイブ式ミサイルキックで吹っ飛ばす。そこから宝城に新幹線アタックを決めたイオは渾身のバズソーキックからムーンサルトプレスを投下して3カウントを奪った。










▼エンディング 

 マイクを持ったイオは「本日は皆さん、ご来場ありがとうございました! 皆さん、福島の皆さん、スターダムはいかがでしたかー? このリングの上から皆さんの笑顔がすごく綺麗に見えます。たくさんの元気だったり、楽しさだったりをお届け出来たらいいなと思います」と挨拶すると、全選手に向かってリングに上がるように指示。
 この日のために作られた奈苗とイオがアニメ調に描かれたノボリを脇澤が運んでくると、その前で松本がグラビアポーズを取ってみせるが、奈苗が背後から蹴り。ようやく選手が揃うと、最後はイオが「いくぞ! 今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」で初の福島大会を締めくくった。

★試合後コメント

チーム丸顔
ーー初上陸の福島で久し振りに結成されたチーム丸顔ですが、見事勝利しました。
イオ「どうもありがとうございました。初福島、奈苗さんと初…初じゃないや! 久々過ぎて……」
奈苗「初じゃねぇー! 忘れられているのか?」
イオ「いやいやいや。忘れてないです! 私はいっぱいいろんな連係をやろうと思って、思い出したようにファンタスティックフリップを絶対に決めたかったんですよ! 奈苗さんとのタッグで。また決まらなかった!」
奈苗「また決まらなかったね。でももうちょっとだったね」
イオ「お互い進歩しているので」
奈苗「そうだね。お互いの進歩が今日は見えたよね」
イオ「そうですね」
奈苗「端々で(進歩が)見えて、おぉ負けられねぇなと私も思いながら頑張っていましたけど、ちょっといいところを最後にイオに獲られちゃったんで悔しいんでけど。でも福島の皆さんがすっごい盛り上がってくれたので嬉しかったですし、私たちの試合から何かを感じてもらって、元気を届けられていたらいいなと思っています」
ーーイオ選手は赤いベルトの王者として、初の福島大会を締めましたが。
イオ「本当にお客さんが温かかったので、それがもうやっていて本当に嬉しかったですし、最後にみ皆さんの笑顔と『面白かったよー』とか『ありがとー』とか(言ってもらえたし)、私が握手に行く前にお客さんからたくさん握手を求めてくださって。きっと何かを届けることが出来たんだなと思って、私も心の底から嬉しかったです」

 
  エンジェルが脇澤に借りを返して白ベルト初防衛に成功!

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
5月19日(日)名古屋テレピアホール 12:30PM
観衆285人 
 
▼オープニング

 地方大会では珍しくオープニングにKちゃんパンダが登場してオープニングダンスを披露。そして風香GMがダンスに加わる。踊り終えたGMは「皆さん、こんにちは。4月29日両国国技館が終わって、また名古屋に来ることが出来ました。これからもスターダム第2章、一丸となって頑張っていきますので応援よろしくお願いします」と挨拶すると、キムラモンスター軍に対してブーイングを飛ばす練習をすることに。
 Kちゃんパンダダンサーズを木村&ヘイリーに見立て、観客が一斉にブーイングを飛ばすと、GMは「皆さんも一緒になって盛り上げていくスターダムになりますので、応援よろしくお願いします」と言ったのだが、木村が聞いていたらどうなってしまうのやら……

タッグマッチ 20分1本勝負
夕陽
●岩谷麻優
9分4秒
ビッグブーツ→体固め 

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 第1試合からいきなりキムラモンスター軍の入場テーマ曲が、延々と出だしをリピートするというハプニングが起こり、モンスター軍の2人はご立腹の様子で入場。だが、風香リングアナが名前をコールすると、練習通り観客からはブーイングが起こる。
 握手を求める夕陽&岩谷だが、木村は尻を突き出して拒否。すると夕陽がいきなり強烈なローキック。木村もエルボーで応戦すると、蹴り足をキャッチしてヒジを落としていく。

 だが、側転で木村の攻撃をかわした夕陽はダッシュミドルを叩き込んで岩谷にタッチ。ヘアホイップで投げてブーイングを浴びた木村は、さらに岩谷をロープに張り付けてヘイリーと両側から踏みつける。木村が「ブーイング、ショボいぞ。名古屋!」と観客を挑発すると、観客からは大ブーイングが起こる。
 だが、ヘイリーはバーブ佐々木レフェリーもヘアホイップで投げると、岩谷に逆水平チョップ。続いて木村がストンピングを落としていくと、ロープ際だったためレフェリーがブレイクを命じるが、ヘイリーがレフェリーを遠ざける。

 その後も木村はフロントネックロックに捕らえた状態で岩谷の髪の毛を掴んでいく。さらにヘイリーは倒れた岩谷を容赦なく蹴飛ばすと、エルボーで吹っ飛ばしてから串刺し攻撃を狙う。これを蹴りで迎撃した岩谷はハリケーン・ラナで投げ飛ばして夕陽にタッチ。
 ロープに飛んだ夕陽を木村が場外から足をすくって倒すと、ヘイリーと合体攻撃を狙う。だが、蹴りで反撃する夕陽。モンスター軍は2人がかりで蹴っていくが、ロープに飛び乗った夕陽は背面アタックを見舞うと、サッカーボールキックを連打。

 さらにヘイリーにハイキックを叩き込むが、ヘイリーもハンマーで夕陽の蹴りで迎撃すると、エクスプロイダーで投げていく。夕陽がカウント2で返すとヘイリーは木村にタッチ。ビッグブーツを叩き込んだ木村だが、夕陽もカポエイラキックを返すとハニーフラッシュ。
 ここで岩谷がタッチを要求し、夕陽が応じる。だが、木村は岩谷をブレーンバスターで投げていく。岩谷は何とかスリングブレイドを返すと、ロープに飛び乗ってクロスボディ。そこに夕陽が入ってきてライオンサルトを投下すると、岩谷と夕陽はそれぞれコーナーに登っていき、木村に向かってミサイルキックを同時発射。

 岩谷のダブルリストアームサルトはカウント2。再びコーナーに登った岩谷はダイビング・クロスボディ。だが、ヘイリーは木村の前に立ちはだかり、岩谷をキャッチして後方にブン投げる。さらに木村とトレイン攻撃を決めると、木村は岩谷にファルコンアロー。カウント2で何とか返した岩谷はウラカン・ラナで丸め込むがカウントは2。
 「ちくしょー!」と悔しそうにロープに飛んだ岩谷だが、木村はカウンターのビッグブーツを顔面に叩き込み3カウントを奪った。

 

 
STARDOM PASSION INJECTION2013〜情熱注入〜(1) 20分1本勝負
高橋奈苗
10分5秒
冷蔵庫爆弾→片エビ固め 

吉乃すみれ●

 当初は5・11新木場大会での横尾由衣戦からスタートするはずだった今年の情熱注入マッチだが、横尾が負傷欠場となったためこの日の吉乃戦からスタートすることに。またも音響トラブルに見舞われたため、セコンドの惡斗が何とか手拍子をして場を盛り上げる中、奈苗は入場。
 気合い満点の様子で握手を求めていった吉乃。奈苗は観客の手拍子を煽ると、まずはロックアップから突き飛ばして気合いの咆哮。吉乃もガムシャラに向かっていくが、フロントネックロックに捕らえていった奈苗。

 グラウンドで首を抜いた吉乃はサイドにパスするが、スイープした奈苗は足を取ってレッグロックに捕らえる。ステップオーバーのトーホールドからヘッドロックに捕らえた奈苗をロープに飛ばした吉乃だが、奈苗はショルダータックル。しかし吉乃もアームドラッグを返すとサムソンクラッチで丸め込んでから胴絞めスリーパー。
 だが、首を抜いた奈苗はボディシザースで絞めていく吉乃に向かって、気合いの雄叫びを挙げてから逆片エビ固めに捕らえていく。

 必死でロープに辿り着いた吉乃だが、奈苗はカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げると、そのままコーナーに叩き付けて逆さ吊り状態にしてからコーナースプラッシュ。さらにブレーンバスターで投げてから対角線へのホイップを狙うが、吉乃がロープを掴んで踏ん張ると、奈苗はチョップを連打。
 吉乃も体勢を入れ替えてエルボーを連打するが、奈苗は串刺しラリアット2連発。しかしもう一度カナディアンバックブリーカーで担ごうとしたところで背後にしがみつきスリーパーに捕らえた吉乃。

 そこから腕十字に移行したが、「うるせー!」と持ち上げてみせた奈苗は逆片エビ固めに捕らえる。「吉乃」コールが起こる中、どうにかロープに辿り着いた吉乃だが、奈苗はサイドバスターで叩き付けていく。吉乃もカウンターでコルバタを返すと、0742からロンダート・カンガルーキック。
 さらにヒップトスを落としていくが、フロントキックをキャッチした奈苗は強烈なチョップ。吉乃もその腕をキャッチすると、ヒジを落としてからアームブリーカー。だが、奈苗は張り手を叩き込むと延髄斬り。

 朦朧としながらもかわした吉乃は腕十字に捕らえる。クラッチが切れたが辛くもロープに逃れた奈苗。チャンスと見た吉乃は奈苗の左腕にドロップキックを連打。さらにエルボーを叩き込むが、奈苗はショートレンジラリアットでなぎ倒すと、フロント・ブレーンバスターで投げ捨ててからドロップキック。
 そしてコーナー二段目からの冷蔵庫爆弾を投下するが、かわした吉乃はエルボーからスクールボーイ。カウント2で返した奈苗はカウンターのラリアットで吉乃をなぎ倒すと、10分経過と同時にコーナー最上段からの冷蔵庫爆弾を投下して3カウント。

 情熱を注入された上、文字通り玉砕した吉乃だが、奈苗はそんな吉乃に握手をしながら言葉をかける。惡斗に肩を借りて立ち上がった吉乃だが、そのまま倒れ込むほどのダメージだった。






★試合後コメント

高橋奈苗
「うん……まぁ今回は予想通り、私のパッションがすべて勝っていたということだと思います。ただ、あの子もプロレスラーになって間もないので、これからさらに良いレスラーになるための大事なパッションというものを私は伝えたつもりなので、今後の吉乃すみれに期待したいなと思います」

 

吉乃すみれ
「デビュー戦以上に、今までで一番入場したときから緊張して。もう1つ1つの技が、今まで受けたことがない当たりの強さで(※声を詰まらせる)……逆エビ(固め)1つにしても腰だけじゃなく全体に効いて……自分の出せることを出そうと思ったんですけど、あまりの実力の差にビックリしてしまって、もっと頑張らないとダメだなと思いました。でも奈苗さんと当たることが出来て本当に良かったので、この試合を糧にして成長していきたいと思います。ありがとうございます」



タッグマッチ 20分1本勝負
米山香織
松本浩代
13分40秒
エビ固め 
夏樹☆たいよう●
世IV虎

 この日もお揃いの赤い特攻服姿でヌンチャクパフォーマンスを披露し、喝采を浴びた川葛。松本が握手を求めると、その手を蹴り上げた夏樹。そしてゴングと同時に米山とハイスピードの攻防を展開。お互いにトップギアでのロープワークからアームドラッグの応酬を展開。
 一転して手四つの力比べになると、背後から世IV虎が蹴撃。すかさず川葛は合体攻撃を見舞っていくが、2人の腕を取った米山は「名古屋最高!」と叫んでからタケコプターでまとめて投げていく。

 さらに松本も川葛の2人をコーナーにホイップすると「ぶっ壊すぞ!」と叫んでコーナースプラッシュ。そこから米山をオンブして「食らえ300キロ!」と叫びながらダブルニードロップを投下。松本は夏樹の顔面を蹴り上げるようなドロップキックを叩き込むと米山にタッチ。
 リバースのインディアンデスロックから鎌固めに捕らえた米山は、弓矢固めに移行。夏樹も張り手を返すと回転エビ固めで丸め込んでから世IV虎にダイビングタッチ。ヘアホイップで投げてから踏みつけた世IV虎。

 そして「世IV虎100キロ」と叫びながらダブルニードロップを投下。「人の(技を)……」と抗議する松本だが、世IV虎はお構いなしに米山をスリーパーに捕らえた上噛みついていく。タッチを受けた夏樹は高速ドロップキックを連発すると、ヘアホイップで投げてからロープに張り付け、世IV虎と両側から踏みつける。
 世IV虎の攻撃をかわして控えの夏樹に殴りかかった米山は串刺し攻撃を狙う。だが、かわした世IV虎は夏樹とダブルの串刺しケンカキック。さらに世IV虎は逆片エビ固めに捕らえるは、これは松本がカット。

 首固めで丸め込んだ米山だが、カウント2で返した世IV虎はケブラドーラ・コンヒーロ。そこに松本が入ってくるが、ショルダータックルでのぶつかり合いは互角。お互いに倒れず気合いの雄叫びをあげる。最終的に松本がカウンターのショルダータックルで世IV虎をなぎ倒すと、ファルコンアローで叩き付けてからアルゼンチンで持ち上げようとする。
 だが、世IV虎はチョーク厚壁でこれを防ぐ。ならばとエプロンに出た松本はロープ越しのスタナー。だが、リングに戻った松本に世IV虎はネックハンギングボム。さらに雷電ドロップを投下するがカウントは2。

 ダイビング・フットスタンプを投下した夏樹はカンフー殺法からドロップキック。しかし2発目をキャッチした松本はアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。これを世IV虎がカットするが、夏樹はコーナーに駆け上がっていったクロスボディ。松本も夏樹にサイドバスターを返すと、もう一度アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。
 素早く逃れた夏樹だが、バックドロップで投げた松本はリバーススプラッシュ式ダブルニー。続けて米山がダイビング・セントーンを投下するが、世IV虎がカットに入ると夏樹は串刺しドロップキックからイグチボムで叩き付ける。

 しかしコーナーに登った夏樹を髪の毛を掴んで引きずり落とした米山が逆にコーナーへ。だが、追いかけていった夏樹は雪崩式アームドラッグ。そこに世IV虎はコーナー二段目からのダイビング・セントーンを落とすと、夏樹がダイビング・フットスタンプ。さらに川葛は合体式世IVドンを決めると、夏樹はたいようちゃん☆ボムを狙う。これを松本がバックドロップで防ぐと、米山の米-ZOUは世IV虎がラリアットでカット。
 さらに松本が世IV虎をバックドロップで投げると、米山は夏樹にロールスルージャーマンを狙うが、夏樹も回避してソバット。ならばと米山は後方回転エビ固め。夏樹も丸め込みで切り返し、丸め込みの応酬となったが、米山がエビ固めでガッチリと抑え込んで3カウント! ハイスピードの前哨戦で挑戦者に敗れた王者・夏樹はショックを隠しきれない様子だった。





 
タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
彩羽匠

13分53秒
ムーンサルトプレス→片エビ固め 

宝城カイリ●
翔月なつみ

 5・11新木場大会で彩羽にフォール負けを喫している宝城。音響トラブルにより『未来のスターダム』を踊ることは出来なかったが、同期の惡斗が手拍子をして盛り立てる。宝城は彩羽を指名。ゴング同時にドロップキックの相打ちとなると、すぐさまロックアップ。押し気味だった彩羽だが、宝城は足を踏んづけてからリストロックに捕らえる。
 ヘッドロックで切り返した彩羽はギリギリと絞め上げるが、エルボーで逃れた宝城。しかしドロップキックで吹っ飛ばした彩羽。宝城もダブルチョップを返すとドロップキックをお返し。

 翔月にタッチし、宝翔天女は連係攻撃を狙ったが、彩羽は宝城をトラースキックで迎撃すると、爆弾を抱えている翔月の左ヒザを攻撃。さらに串刺しジャンピングニーもかわすと、翔月はヒザのダメージで完全に動きが止まってしまう。すかさずイオが左ヒザにストンピングを落としてからアキレス腱固めへ。
 さらに足4の字固めで翔月を悶絶させると、逆立ちしてからのダブルニーを左ヒザに落とす。しかし翔月もロープに飛ばそうとする彩羽を卍固めに捕らえると、そこからスクールボーイ。さらに左右の張り手を連打してから宝城にタッチ。

 前方回転ネックブリーカーを決めた宝城だが、イオが飛び込んできてトレイン攻撃。しかしスピアーで迎撃した宝城は、イオと彩羽をコーナーにホイップして串刺し式スピアー。さらに彩羽にドロップキックから極楽固めを決めていくが、彩羽も引き込み式三角絞めに捕らえる。
 ロープに逃れた宝城はエルボー合戦を仕掛けていくが、宝城の気合いを彩羽のパワーが上回る。ダウンした宝城にぶっこ抜きジャーマンを狙った彩羽だが、丸め込みで切り返した宝城はスピアー。

 さたにボディスラムを狙った宝城だが、イオがスワンダイブ式ミサイルキックで飛び込んでくると、彩羽がパワースラムで叩き付ける。イオはダブルアームの体勢に入るが、翔月がカットに入り、そこから合体攻撃を狙うが、イオは側転フェイントから2人の頭を叩き付けると、宝城にスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャー。
 さらにクロスフェースに捕らえていくが、宝城は辛くもロープに脱出。イオの619を宝城がかわし、エプロンから翔月が抑えると、背後から宝城がスピアー。さらにエプロンの翔月がトラースキックを叩き込むと、宝城はイカリに捕らえる。

 しかし続く串刺し攻撃をかわしたイオはエプロンから逆上がりキック。続くミサイルキックをかわした宝城は10分経過と同時にイカリを決めて大きく背中を反らしたが彩羽がカット。腰にエルボーを落としていった宝城は、カミカゼを狙うがニーリフトで阻止したイオはアッパー掌底。
 腰にダメージを負いながらもコーナーに登ったイオだが、翔月が足止めすると宝城が追いかけていく。ショルダーを突き上げてイオを転落させた宝城は、ダイビング・エルボードロップをイオの腰に投下。さらに翔月がトラースキックを叩き込むがカウントは2。

 宝城のスライディングDを蹴りで迎撃したイオはバズソーキック。だが、イオも腰のダメージが大きくダブルダウン状態に。宝城は気合いの雄叫びと共にエルボーを連打していくが、かわしたイオはダブルアーム・フェースバスターで叩き付けるとシャイニング・ウィザード。
 カウント2で返した宝城だが、イオはマヒカ・デ・イオ。カウント2で翔月がカットしたが、その翔月に彩羽がエルボースマッシュをカチ上げて場外に連れ出す。その間にイオがムーンサルトプレスを投下して宝城から3カウントを奪った。










★試合後コメント

紫雷イオ&彩羽匠
イオ「よかった、勝つことが出来て。まぁ赤いベルトの王者として当たり前と言えば当たり前なのかもしれないんですけど、若手の彩羽がいることによって穴になるかと思いきやちゃんと武器になってくれたので、すごくいいタッグチームになってるのか?(苦笑)」
彩羽「なってます! なってます!」
イオ「……っていう感じ。これからも組む機会……ある?」
彩羽「どうですかね? でも、あったら最強なんじゃないですか?(笑)」
イオ「ウフフフ……今のところ全部白星ですからね! 勝ってばかり」
ーー客席からは「タッグ王座に挑戦しろ!」という声も飛んでましたけど。
イオ「えっ! そうなんですか? それは聞こえなかったけど、確かにそうですよね。タッグ王者にこのタッグチームが勝ったということで。まぁ今日は主役の座を譲らなかったのでライバルタッグとして、お互い成長していけるような感じなのかなって思いますけどね」
彩羽「ずっとデビュー2戦目から3(戦目)、4(戦目)とずっとイオさんと組ませてもらっているんですけど、本当に引っ張っていってもらっていて、やっぱりこっちもすごく勉強になるし、すごい助けてもらっている部分もあるので。今回はイオさんが勝ったんですけど、また組む機会があったら、次、自分がフォールを取って……」
イオ「譲らない!(ニヤリ)譲らないよ、そこは!」
彩羽「いや、絶対に……また組む機会があったら勝ちましょう!」
イオ「じゃあいい感じでライバルということで。負けませんから!」

 

宝翔天女
宝城「前回(=5・12新木場)、後輩に負けてすごく悔しい思いをしたので、今回は絶対に倍にしてやり返すっていう気持ちで(彩羽に)向かっていって。イオさんのことも倒すつもりで向かっていったんですけど……最初にまたなっちゃんの足を狙われてしまって……。う〜ん、自分ももっとカバーしてカットに入っていければ良かったんですけど。でも今日は……まだやり足らないというか、自分の中でもう少し出来たはずっていう思いがあるんですよ。もっともっと名古屋の皆さんに、タッグチャンピオンとしての、タッグチームとしての宝翔天女の試合を見せたかったし、やりたかったですね。それが出来たら勝てたと思うので……今日は反省点が多いですし、2(大会)連続でフォール負けはしましたけど、気持ちは全然折れていないし、必ず次に活かしていきます」
ーー翔月選手はかなりヒザを狙われるシーンが多かったですが。
翔月「う〜ん、やっぱり後輩にああやって自分のケガしている部分だとかを狙われるっていうのは悔しいですし、こっちはタッグチャンピオンで、向こうには赤いベルトのチャンピオンの紫雷イオ選手がいますけど、唯一何も持っていないデビューしたての新人がいるにも関わらず2連敗というか……。ほーちゃんも言ってましたけど、タッグとしての試合が全然出来なかったし……本当にケガの完治もですけど、向こうは向こうで勢いがあるので、それに負けない勢いと諦めない気持ちをもう1回……(6・2)後楽園での防衛戦もあるので頑張っていきたいなと思います」
宝城「ちょっと2人で……」
翔月「作戦の練り直しですね」
宝城「うん。作戦を考え直して……3人のベルトもあるし、後楽園もあるので。ここぞという時に力を発揮していきたいです」


ワンダー・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負

[王者]
ダーク・エンジェル

11分00秒
タイガードライバー→エビ固め 

[挑戦者]
脇澤美穂●

※第2代王者ダーク・エンジェルが初防衛に成功

 同所で昨年の9月に行われた5★STAR GP公式戦で脇澤に敗れているエンジェルが、同じ場所でリベンジしたいということでタイトルを賭けての再戦を要求。脇澤にとっては大親友である愛川ゆず季が持っていた白いベルトを奪取する絶好のチャンスを迎えた。

 煌びやかな金のジャケットにハット姿で入場した脇澤。両手で握手を求めるエンジェルに対し、顔面に唾を吐きかけていった脇澤だが、怒ったエンジェルは串刺しドロップキックを叩き込むと、フラップジャックでコーナーポストに脇澤を叩き付ける。「負けるかー」と叫ぶ脇澤だが、ハンマーロックに捕らえたエンジェル。
 何とか振り解いてベノムアームを狙った脇澤だが、カニ挟みで倒したエンジェル。首の取り合いからアームドラッグで投げたエンジェルは羽根折り固めに捕らえる。

 脇澤をロープに飛ばし、リープフロッグでかわしてからカウンターのドロップキックを叩き込んだエンジェルは、アームドラッグで投げ捨ててからセクシーポーズ。しかし脇澤もエンジェルの攻撃をかわしてドロップキックを返すと、ショルダーネックブリーカーから首4の字固めに捕らえる。
 その体勢のまま「よっしゃ、回すぞ〜」と叫んだ脇澤は首4の字のまま前転を繰り返す。バックを取った脇澤だが、エンジェルはロープを掴んで投げられるのを阻止。しかし脇澤は必殺のベノムアームからクローホールドSTOで叩き付けると、コーナー最上段からダイビング・ボディプレスを投下。

 しかし足をあげて迎撃したエンジェルは串刺しジャンピングニー2連発。脇澤もエンジェルを対角線にホイップするが、コーナーに飛び乗ったエンジェルはクロスボディ。しかしメキシカンバックブリーカーをバックスライドで切り返そうとする脇澤。エンジェルが踏ん張ると唾を噴射するが、しゃがんでかわしたエンジェルは張り手。
 だが、コーナーに登ったエンジェルを追いかけていった脇澤は、1年前の同所で場外に転落して“トラウマ”になっている雪崩式フランケン。今回はズバリと決まると、続けてフィッシャーマンズ・スープレックス。

 カウント2で返したエンジェルはロープに飛び乗ってのミサイルキックで脇澤を場外まで吹っ飛ばすと、コーナー最上段からプランチャを投下。脇澤をリングに戻したエンジェルはコーナーに登ってダイビング・クロスボディ。カウント2で返した脇澤だが、後頭部をしたたか打ってしまう。
 「ワッキー」コールが起こる中、カニ挟みクラッチでカウント2まで追い込んだ脇澤は、奇声をあげながらフィッシャーマンバスター。ダブルダウン状態から先に立ち上がった脇澤はコーナーに登っていくが、追いかけていったエンジェルは雪崩式ブレーンバスターの体勢に。

 しかしフロント・ブレーンバスターで叩きとした脇澤はダイビング・クロスボディ。これをかわしたエンジェルは逆にコーナーに登っていくが、「負けてたまるか!」と叫びながら追いかけていった脇澤は雪崩式フィッシャーマンバスター。10分が経過し、脇澤はエンジェルを引き起こした脇澤だが、その意気を使ってフラップジャックで叩き付けたエンジェルはウイング・スパン。
 しかしカウント2で返した脇澤はバックスライド・フロム・ベノムを狙う。だが、エンジェルは回転して回避すると投げ捨てタイガードライバー。さらにダメ押しのタイガードライバーで叩き付けて3カウント。











▼エンディング 

 5★STAR GPでの借りを返して白ベルト初防衛に成功したエンジェル。マイクを持ったエンジェルは「今日はアリガトウゴザイマシタ! アイラブ名古屋! サンキュー」と挨拶。イオが入ってきて選手にリングに上がるように指示すると、最後はエンジェルが「今ヲ信ジテ、明日ニ輝ケ! We are STARDOM!」と音頭を取って名古屋大会を締めくくった。

 

 

 

★試合後コメント

ダーク・エンジェル
「私は毎日毎日トレーニングしているの! いつ何時誰とでも試合が出来るように備えているわ! 今日の一戦のためにもとてもハードなトレーニングを積んできた。ワキザワには以前負けているからその借りを返すために、とてもハードなトレーニングを積んできたの。だから勝ててとてもハッピーよ。このベルトは誰にも渡さないわ!」

 

脇澤美穂
「……悔しいです! ……テクニックより勝ちたかったんですけど……クソ。ダーク・エンジェルは強すぎる。でも私はあの人から(ベルトを)獲りたいと思いました。今日やってみて。でも……スタミナ不足です。あの人、すごいスタミナ持ってますね。必ず私があの白いベルトを獲ります!」

 
  第2章の開幕戦で彩羽がデビュー3戦目にしてタッグ王者からフォール勝ち!

スターダムSeason12
STARDOM Chapter Two beginning
5月12日(日)新木場1stRING 12:00PM
観衆295人 
 
▼オープニング

 Kちゃんパンダは両国大会で着用した腕にLEDライトが仕込まれた衣装でオープニングダンス。さらに風香GMが加わると、LEDライトが光りサイバーな雰囲気でダンス。踊り終えたGMは「皆さん、こんにちは。今日からスターダムの第2章が始まります。前回大きな大会をやって、まだみんなフワフワした気持ちがあると思います。でも気持ちを入れ替えて、また大きいところを目指して第2章も頑張ります!」と挨拶。

シングルマッチ 15分1本勝負
夕陽
5分12秒
ハニーフラッシュ→片エビ固め

吉乃すみれ●

 ロックアップからリストロックの応酬となるが、吉乃からエルボー合戦を仕掛ける。一転してロープワークになると夕陽がアームドラッグで投げるが、2発目をスカしてドロップキックを見舞った吉乃。しかしロープに飛んだ夕陽は吉乃を幻惑させてからミドルキック。
 さらに串刺しジャンピングニーからサッカーボールキック。そこから変型のクランチループに捕らえていく。悶絶しながらもロープに逃れた吉乃。

 夕陽は余裕の表情で吉乃のエルボーを受け止めると、ミドルキック一発でなぎ倒す。吉乃もコルバタで投げると、ロンダート・カンガルーキックから低空ドロップキック。しかしかわした夕陽はライオンサルトを投下。
 ジャーマンを狙った夕陽をサムソンクラッチで丸め込んだ吉乃は、続けて074。さらに腕十字を狙っていったが、ポジションが悪く決まらない。

 すかさず夕陽は二段蹴りからカポエイラキックを叩き込むと、ブレーンバスターで投げていく。必死に肩を上げた吉乃は夕陽の蹴り足をキャッチして張り手。これに怒った夕陽は野良犬ハイキックから張り手を返すと、もう一発野良犬ハイキックを叩き込んでからハニーフラッシュで3カウントを奪った。

 

 

  

★試合後コメント
夕陽
「まあ一生懸命だったですけどね。一生懸命なのは当たり前なんで、私も今日は一生懸命勝ちにいったし。でもやっぱり……なんですかね? 私が言うのもアレなんですけど、全然ダメですね。私はハイスピードのベルト獲りにいくから。もう次の6人タッグ獲って、着々とそうやってハイスピードへの道のりを踏んでいこうと思ってるんですけど、(吉乃は)何をしたいのか分からないっていうのが感想でしたね」

吉乃すみれ
「夕陽さんは初めて見た時から本当に衝撃を受けた選手だったので、こんな早くに当たることができて嬉しかったんですけど、全然歯が立たなくて。もっとバチバチと気持ちではいきたいというのがあったんですけど、全然いけなくて。本当にすごい選手だなと思って、本当もっともっと頑張らないといけないなと思いました」
――攻めに迷いを感じましたが。
「なんかこっちからいこうと思って、張り手とかもいったんですけど、やっぱり夕陽さんのパワーとか当たりの強さとか、今までの選手にない感じで。そこでちょっと攻めてやるって気持ちが揺らいでしまったのかなと思いました」

タッグマッチ 20分1本勝負
脇澤美穂
●須佐えり
10分52秒
アキレス腱固め 

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 ナナエ軍団が握手を求めてもモンスター軍は尻を叩いて拒否。木村に対しリストロックに捕らえた須佐。木村がロープに飛ばすと、脇澤が飛び込んできて須佐とダブルのドロップキック。
 しかしモンスター軍は2人がかりで脇澤を踏みつけると、ヘイリーがガンガン蹴飛ばしてから踏みつける。さらにコーナーに脇澤の頭を叩き付けていったヘイリーは、木村にタッチ。

 ヘアホイップで投げていった木村は、髪を掴んで反則カウント4まで引っ張り上げ、注意するレフェリーに唾を吐く。逆エビ固めに捕らえていくと、何とかロープに逃れた脇澤。それでもなかなか離さない木村にブーイングが飛ぶ。
 さらにヘイリーがレッグドロップからダブルニードロップを落とすが、脇澤はカニ挟みクラッチからドロップキックを返して須佐にタッチ。ドロップキックの連打でヘイリーを吹っ飛ばした須佐は、ダブルのブレーンバスターを狙ったモンスター軍をDDTで叩き付けると、ヘイリーに張り手からパンチ。

 だが、ダイビング・クロスボディをキャッチしたヘイリーは後方にブン投げると、逆水平チョップを叩き込む。しかし須佐は飛び付き式のDDTで叩き付けると脇澤にタッチ。ミサイルキックから唾攻撃を見舞った脇澤だが、ヘイリーは強引にジャーマンを狙う。そこに須佐が入ってきて唾攻撃で脇澤を救出するが、ヘイリーはダブルラリアットで2人まとめてなぎ倒す。
 そこかたコーナーに登ったヘイリーだが、追いかけていった脇澤が雪崩式フランケン。しかしヘイリーもバックドロップを返すと木村にタッチ。朦朧とする脇澤の顔面を足蹴にしていった木村はスリーパー。須佐がカットに入り、ボディブローを叩き込むが、木村は気合いで耐える。

 すると背後から脇澤がバックスライド・フロム・ベノム。カウント2で返した木村だが、そこに須佐が右フックを叩き込む。さらに木村ばりに顔面を足蹴にした須佐だが、パンチをかわした木村はスリーパースイングでブン回していくと、怒った木村はフロントブレーンバスターを連発。
 10分が経過し、須佐は駆け上がり式スイングDDTを返すが、着地の際に左足を痛めてしまったようで苦痛で顔を歪めて立ち上がれない状態に。すかさず木村はアキレス腱固め。須佐は絶叫しながら無念のタップ。セコンド陣が慌てて駆け寄っていき、脇澤が抱きかかえながら控え室に運んでいった。

  
  
  
★試合後コメント
木村響子&ヘイリー・ヘイトレッド
――今日からスターダム第2章の始まりだったんですけど、いかがでした?
木村「どうもこうもないよね。どうもこうもウ●コもクソもねぇよな?」
――やり足りないと。
木村「やり足りないっていうか、自滅みたいなもんだからね」
――モンスター軍としても巻き返しを図りたいと思うが……
木村「巻き返すっていうか……ん〜、なんて言うかな……うちらは本当、自由だから。その気になった時、いつでも(ベルトは)獲れるから。別に何の焦りもない、何の気負いもない。なぜならうちらはベルトがなくても強いから。ベルト巻いてるだけのウ●コチャンピオン、クソ食らえだよ、ホント」
――イオ選手を認めないと?
木村「イオ?」
――あと宝翔天女も……
木村「まぁイオと比べたら可哀想だよ、イオが。イオとウ●コを一緒にしてやんなよ。特大ウ●コとウ●コくらいの差があるよ」
――ヘイリーはどうでしょう?
ヘイリー「スターダムと話し合って、あんな子供と闘うのはもうやめにさせてほしい。私達に怯えない相手と闘わせてほしいわ」

※須佐&脇澤はノーコメント。須佐は病院に直行

タッグマッチ 20分1本勝負
米山香織
●岩谷麻優
10分47秒
レッグクラッチ・スープレックス・ホールド 
夏樹☆たいよう
世IV虎

 川崎葛飾最強伝説もオリジナル川葛の2人しか試合が出来ない状況だが、欠場中の惡斗がセコンドとして盛り上げる中、まずは息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。夏樹は相手が米山ということもあってか、タッグマッチにも関わらず腰にハイスピードのベルトを巻いてきた。
 いきなり夏樹がドロップキックを放っていったが、米山がかわすと、アクセル全開のロープワーク。そこから米山がいきなり米-ZOUを狙うが、夏樹も決めさせない。

 ロープに飛んだ米山をエプロンから世IV虎が捕まえていき、ケブラドーラ・コンヒーロで叩き付けると、そこに夏樹が前方回転ネックブリーカーで合体。さらにロープに米山を張り付けて2人で両側から踏みつける。さらに世IV虎がヘアホイップで投げてから顔面ウォッシュ。しかし米山は控えの夏樹に攻撃してから世IV虎に飛び付いてDDT。
 タッチを受けた岩谷がミサイルキックを発射。さらに合体攻撃を狙う川葛を素早くかわしてみせた岩谷は、2人の腕を取ってタケコプター。

 だが、すぐに世IV虎が捕まえて逆片エビ固めへ。シャチホコ式でガッチリと決めていったが、米山が岩谷の腕を引っ張ってロープに脱出させる。岩谷は世IV虎のセントーンをかわして米山にタッチ。すると米山と岩谷は2人がかりで世IV虎に逆片エビ固め。脚力でこれをはね除けた世IV虎はバックを取った米山を肩口に担ぎ上げるが、米山は回転エビ固めを狙う。
 世IV虎はヒップトスで潰そうとしたが、かわした米山はドロップキック。だが、世IV虎は世IVコブラに捕らえると、そこからストレッチボムで叩き付けてセントーン。

 続く夏樹のダイビング・フットスタンプをかわした米山は低空ドロップキック。だが、夏樹は掌底から串刺しドロップキックを叩き込むと、今度こそダイビング・フットスタンプを投下。カンフー殺法からたいようちゃん☆ボムを狙ったが、米山が回転を止めると、エプロンから岩谷が夏樹の側頭部にドロップキック。
 そこから米山はダイビング・セントーンを投下し、もう一度リングに背を向けてコーナーに登っていくが、追いかけていった夏樹が雪崩式ジャーマン。夏樹がイグチボムで叩き付けるが、すぐに立ち上がった米山はニーリフトを返す。

 両者ダウン状態だったが、米山が沙希に岩谷にタッチ。ドロップキックからダブルリストアームサルトで投げていった岩谷はだが、世IV虎が入ってきてラリアット。米山にもラリアットを叩き込んだ世IV虎は、合体式世IVドンを狙うが、岩谷はガムシャラに世IV虎を叩いて防護。
 そして夏樹に強烈な張り手を叩き込んでからスリングブレイドを決めた岩谷はコーナーに登っていくが、駆け上がった夏樹が雪崩式アームドラッグ。10分が経過し、夏樹のイグチボムをウラカン・ラナで切り返した岩谷だが、米山のミサイルキックを夏樹がかわして誤爆。

 すると川葛は世IV虎が夏樹をトスして米山にドロップキック。さらに世IV虎が世IVドンを決めると、夏樹は岩谷にダイビング・ボディプレスを投下。何とかカウント2で返した岩谷だったが、夏樹はダメ押しのレッグクラッチ・スープレックス・ホールドで投げて3カウントを奪った。
 すると米山がマイクを持って「オイ、夏樹! 夏樹もお客さんもハイスピードチャンピオンの夏樹に対して、私がマイクを持ったってことは何を言いたいか分かるよね。両国、防衛おめでとう〜! 次、後楽園で防衛戦やりたいんだって? お前のやりたい相手はすぐ目の前にいるんじゃないの〜?」と夏樹のハイスピード王座に挑戦表明。

 それを聞いた夏樹が「防衛戦やりてぇよ! 両国で勝った夏樹☆たいよう、そして両国で負けた米山香織。もうな、それが現実なんだよ。でもはハイピード、30分ドローのままじゃいられないんで、後楽園ですごい試合して防衛してやろうじゃねぇの!」と受けて立つと、米山は「私はハイスピードやりたいんだよ! お前もやりたいって言え!」と、夏樹にどうしても「米山とやりたい」と言わせたい様子で退場していった。

  
  
  

★試合後コメント
夏樹☆たいよう&世IV虎
夏樹「川葛最強だね!」
世Ⅳ虎「最強ですよ、本当!」
――第2章が始まりました。
世Ⅳ虎「うちらには2章とかないから」
夏樹「そうそう。ずっともう川葛のための、川葛によるみたいな」
世Ⅳ虎「これからうちらのベルトをね、また巻くための試合なんで」
夏樹「うちらのためのね。獲られちゃったところもドラマに変えて、必ず獲り返したいと思ってるんで」
世Ⅳ虎「ところで親分。ハイスピード(王座に)米山が…」
夏樹「ね? そりゃあさ、自分もずっと頭にあったし、30分ドローのままっていうのがあったから、夕陽にも絶対負けられないと思って両国もやりきったし。まぁこうなるのは必然的というか……何かムカつくな、あいつ!」
世Ⅳ虎「めっちゃ悔しがってましたね、あいつ!」
夏樹「なんなんだよ!」
世Ⅳ虎「言い逃げですね、あれは」
夏樹「決まったからには後楽園、きっちりハイスピード……後楽園をハイスピード空間に変えて、今までよりもさらにレベルアップした世界を見せたいと思います」

米山香織
「両国で夏樹が夕陽選手から防衛した。やっぱり次は私がいきたいと思って。やっぱり最初、スターダムに上がるキッカケも夏樹だったし、ハイスピードだったし。他の選手とやるのもすごい刺激的で楽しいんですけど、やっぱり両国が終わって、皆気を引き締め直して……まぁ今日、継続して引き締めてたりする中で私は所属ではないので、そういうところとはまたちょっと違うと思うんですけど、また新たな気持ちというか、ハイスピード夏樹を狙っていきたいと思います」
――夏樹選手はいかがでした?
「常に波に乗ってますね。常に高い波に乗っていて落ちることがない。それが夏樹☆たいようです」
――その夏樹選手を破らなければいけないわけですが。
「そうですね。いつ夏樹に勝っても高い波を越えるということなので、後楽園ホールあと1ヶ月ないぐらいですけど……半月ぐらいかな? 丁度いいと思います」

岩谷麻優
――残念ながら負けてしまいました。
「いやー、やっぱり川葛と試合すること結構多いんですけど、毎回毎回技が1つずつ重たい。しかも連携技とか向こうはすごいあるじゃないですか? そういう部分でも今日はアレなんですけど、スターダムの第2章として、気持ちを切り替えて試合をすることができたんじゃないかなと思います。そういう意識の違いとか、試合の自分のスピードとかも全然変わってくると思うんで、今日は自分の中では……まだまだですけど自分を甘く見させてもらって、ちょっと合格点だったんじゃないかなと思うんですけど。負けてしまったので、第2章はもっともっと上にいって、上の人と試合をできるような感じになりたいです」
――結構、川葛を翻弄してましたが。
「そうですね。やっぱり何回も川葛の連携技に捕まってきているので、その失敗を繰り返さないようにというか、やっぱり自分なりに研究できていかせたとは思います」
――パートナーをそろそろ選ぶ時期かなと。
「ちょっとタッグパートナー変わりすぎですよね! タッグのベルトもやっぱ欲しいんですけど、6人タッグのベルトですね。トーナメントが予定されてるので、それに勝って、自分が2代目の6人タッグの王者になれればいいなと思います」

▼KちゃんパンダSPインタビュー

 休憩開け、練習中に内側靭帯を損傷したため欠場となった横尾が松葉杖をつきながらリング上へ。そして「先日、練習中にヒザをケガしまして、ケガの状態を会社のほうと話し合った結果、本日の試合を欠場させていただくことになりました。デビューして間もないですけども、本日の欠場を経験してリングに上がれない悔しさを知ったんですけど、それと共にリングに上がれる幸せを改めて感じました。本来予定していたカード、奈苗さんとの情熱注入試合、本当に出たかったんですけど出られなくなってしまって、悔しくて悔しくて……悔やんでも悔やみきれないですけど、この今の気持ちをしっかり胸に刻み込んで、1日でも1時間でも早く良くなるように励んでまいりますのでよろしくお願いします。本日は誠に申し訳ありませんでした」と涙ながらに欠場の挨拶。

 続いて風香GMとKちゃんパンダが登場してインタビューコーナーへ。今回のゲストは世IV虎。いきなり「自分、(このコーナーへの出演)多くないですか? 人一倍出ていると思います」と文句をいう世IV虎だが、両国大会と大館大会で連勝したことについて聞かれると、「当たり前でしょ! 女子プロレス界を引っ張っていくのは自分しかいないでしょ!」と豪語。
 さらに虎柄の新コスチュームと緑色の髪について「(うる星やつらの)ラムちゃんですか?」と聞かれた世IV虎は「言われて気付いたけど、ラムちゃんがうちの真似をした」と言い張る。

 「若いからラムちゃんを知らない」という世IV虎に、風香GMが「ダーリン大好きだっちゃ」と声マネを披露。さらにKちゃんパンダから「料理が得意ということでぜひ料理を食べたいんですけど」と言われた世IV虎は「ダーリンがアスリートなので、それに向けた料理っていうのをね」と得意顔で答える世IV虎。
 しかしGMから「最近、彩羽匠が飯伏君と仲がいいらしいよ」とタレコミが! 「どういうことですか? 聞いてないんですけど!」とGMに詰め寄った世IV虎は、何とGMにジャイアントスイング! さらに619を狙ったが、かわしたGMは逆にカニ挟みで世IV虎を倒すと619を叩き込んでみせた。

 だが、この一撃で正気に戻った世IV虎が「スミマセン、取り乱しました」と言うと、GMは「さっきのはウソですよ」と吐露。最後に世IV虎は「6月2日、後楽園で赤いベルト挑戦が決まっています。紫雷イオがベルトを巻いてますが、まったく魅力を感じないので、そのベルトをうちが巻いて魅力あるベルトにしていくためにどんどん他団体の奴らとも絡んでいきたいと思っているので、そこらへん世露IV苦」と意気込みを語った。 

スペシャル情熱注入マッチ 15分1本勝負

高橋奈苗

15分00秒
時間切れ引き分け

さくらえみ(我闘雲舞)

 毎年恒例となっている高橋奈苗vs新人の“情熱注入”シリーズ。今大会で4期生の横尾由衣と第1戦を行う予定だったが、横尾が練習中に内側靭帯を損傷したため無念の欠場。そこで大会前日に急遽、我闘雲舞のさくらえみがスターダムに初参戦し、奈苗と“スペシャル情熱注入マッチ”を行うことが電撃決定!
 奈苗とさくらはスターダム旗揚げ直前、約3年ぶりの一騎打ちとなるが、何とさくらは11日の我闘雲舞でDJニラに勝利してDDTのKO-D無差別級王座への“いつでもどこでも挑戦権”を獲得したばかり。

 いつでもどこでも挑戦権の証であるアームガードを付けて登場したさくら。奈苗はリングインするとさくらに詰め寄っていき睨み付けるが、さくらはずっと視線を合わせない。握手をしようとする奈苗に笑顔を見せて背を向けたさくらは、ゴングが鳴るとまずは力比べをしようとする奈苗にヘッドロック。
 さらに今度はさくらから力比べを要求すると、奈苗がヘッドロック。しかしさくらは逆水平チョップからヘアホイップで投げると、さくらえみ70キロ。

 なおも重たい逆水平チョップを叩き込んでいったさくらだが、体勢を入れ替えた奈苗はチョップをお返し。まるで前日の小橋建太引退試合に触発されたように、両者ともマシンガンチョップをお見舞い。そこから奈苗がショルダータックルでなぎ倒し、馬乗りになるが、さくたは下から腹の肉をつまむ。奈苗が腕十字を狙うと、足に噛みついていったさくらは、腕を取って捻り上げると今度は腕に噛みついていく。
 奈苗もバックドロップを返すが、さくらはカニ挟みからロメロスペシャルで吊り上げる。そこから足4の字固めに捕らえていったさくらは観客に「さくら」コールを要求するが、観客が「奈苗」コールをすると、奈苗が反転して形勢逆転。ロープに転がってブレイクになると、奈苗はバックを取る。

 だが、奈苗の両腕を掴んださくらはヘッドバット。さらに倒れた奈苗に「さくポンキック!」とカカト落としを見舞うと、熟女式グラビア固めに捕らえていく。奈苗も張り手から串刺しラリアット2連発を返すが、さくらはモンゴリアンチョップ。奈苗はサイドバスターで叩き付けていくが、さくらはその状態から変型のグラウンド卍に捕らえると、ダブルアーム式バックブリーカーで叩き付ける。
 続けてダブルアームで持ち上げてから四方にアピールしたさくらは、もう一度バックブリーカーで叩き付けると、ジャイアントバックブリーカーへ。奈苗は脱出するが、風車式バックブリーカーで叩き付けたさくらは奈苗をコーナーに逆さ吊りにしてからさくらえみ70キロ。

 かわした奈苗は張り手を見舞っていくと、コーナーに追いかけてきたさくらをエルボーで叩き落とす。10分が経過し、冷蔵庫爆弾を狙う奈苗だが、さくらは転がって距離を取る。それでも飛んだ奈苗だが、距離が足らず着地。すると足元に転がっていったさくらがリバーススプラッシュ式フットスタンプ。
 続けてクリオネを投下したさくらだが、奈苗も返す刀でバックドロップ。残り3分となりチョップ合戦からエルボーを叩き込んだ奈苗が走り込むが、さくらはダブルハンマーで迎撃するとタイガードライバー。

 カウント2で返した奈苗はコーナーに登ったさくらを追いかける。さくらは雪崩式回転エビ固めを狙ったが、踏ん張った奈苗はフロントブレーンバスターで放り投げると、シャイニング膝アッパー。さくらも投げようとする奈苗をドラゴンスリーパーに捕らえると、そこからネックスクリュー。そしてコーナーに登っていくが、またもや追いかけていった奈苗は雪崩式ブレーンバスター。
 さくらはボディブローから必殺のラ・マヒストラルを狙うが、奈苗が押し潰す。カウント2で返したさくらだが、残り1分を切り奈苗はショートレンジラリアット3連発。さらに張り手を連打した奈苗だが、さくらはカウンターの低空ドロップキックからラ・マヒストラル。辛くもカウント2で返した奈苗がカウンターのラリアットを叩き込んだところで時間切れを告げるゴング。

 試合後、握手を求めたさくら。奈苗がこれに応じると、さくらは腕にはめたいつでもどこでも挑戦権をアピールしてから引き上げていった。

  
  
  

★試合後コメント
高橋奈苗、さくらえみ
奈苗「ダメだ、全然ダメ。なんなんだろうな、なんだろうな、こんなもんじゃないでしょ」
(さくらが歌いながらインタビュースペースに乱入)
さくら「♪が〜んばれ〜、負け〜るな〜」
奈苗「何よ!」
さくら「♪ずっと交わした約束〜、が〜んば〜れ負けるな」
奈苗「なんなの! ヘタなんだから歌わないでよ」
さくら「最後握手してさ、もう1回やってみよ。(※奈苗の手を取って)タッグ結成」
奈苗「何よ! そんな話全然してないでしょ!」
さくら「私、実はスターダムさんの両国大会を見に行ってて、ちょっと一番後ろの方の席で見てたんですね。そしたら奈苗が入場してる時にすごい輝いてて、なんか置いてかれる気がしたの。すごい悔しくて、オファーを頂いたときは、すぐさまやりたい! 奈苗とやりたい!(って思って)本当に遠くに行っちゃったのか確かめたいと思ってやらせていただいたんですけど、結果、引き分けということで。結果、何も変わってないということで」
奈苗「変わってなくないでしょ!」
さくら「判明しました。ひと言、今日の奈苗戦を言わせていただくとしたら、高橋奈苗はプロレス界の限りある財産! ここ重要ポイント、“限りあるってところですね」
奈苗「限りあるって…」
さくら「私は奈苗が…」
奈苗「大したことないって事じゃないの?」
さくら「(※奈苗を無視して)眼窩底骨折した時に、欠場? 復帰とかできんの? って思って。当たり前のようにスターダムのトップで、当たり前のようにプロレス界に存在してる奈苗が消える可能性もあるんじゃないかと思いました。でも私が女子プロ界で一番尊敬してるのは高橋奈苗なので、この財産がなくなる前に我闘雲舞でも是非使いたいと!」
奈苗「何? 何かさ人をモノみたいに言わないでもらえますか!」
さくら「いやスターダムの宝でもあるんですけども、ちょっと宝の端っこの部分でいいんで、ちょこちょこっていただきたいなと思っていて。(スターダムに)独占させない!」
奈苗「宝? 宝…」
さくら「奈苗さん!」
奈苗「はい」
さくら「対戦相手がケガして困ってたんじゃないですか?」
奈苗「そうですね。モチベーションをどこに持っていっていいのか分からなくなりました」
さくら「対戦相手、見つかってよかったですね」
奈苗「そりゃもう本当にありがたい」
さくら「なんで対戦相手が見つかったと思いますか?」
奈苗「なんで? なんで…」
さくら「それは私がOKをしたからです!」
奈苗「そうですね」
さくら「まだまだ彼女に対戦させたい選手はいるし、試合を見てもらいたい選手はいっぱいいます。確かにスターダムの宝ではあるんですが、さくらえみに協力してもらいたいと思います。さくらと高橋奈苗でタッグを……」
奈苗「え?」
さくら「結成します! イエーイ!」
奈苗「…なんで?」
さくら「タッグを、結成しま〜〜〜す!」
奈苗「相変わらず強引な…」
さくら「もう決めてある。6月5日、我闘雲舞・板橋大会で」
奈苗「強引すぎるでしょ、そんなの強引すぎるじゃん!」
さくら「(※奈苗を無視して)モーリー&中森華子の相手がいませんので」
奈苗「オイシイ話に乗ってきたみたいな。強引ななんか……」
さくら「モーリー&中森華子vsさくらえみ&高橋奈苗、決定しま〜す!」
奈苗「は? なにそれ!」
さくら「お待ちしてまーす! ナナちゃん、握手!」
奈苗「勝手に?」
さくら「(※奈苗と握手して)タッグ結成! フー!」
(さくらは奈苗を置いてインタビュースペースを去る)
奈苗「勝手にいつも決めないでよ! いつも……今、なんて言ってました?」
――6月5日、中森華子選手とモーリー選手とタッグマッチで、さくらさんと組んでやるのを決定と……
奈苗「だって何も聞いてないし、返事してないじゃん。何にも返事してないじゃん。どっちのパッションが強かったんだ、これは? どっちなんだ? 私はさくらのパッションに飲まれたのか?」
――そんな感じですね。
奈苗「いや、飲まれたのか? じゃあ飲まれたと見せかけて、私が今度飲み込んでやるぞ、さくらえみ! 口だけ達者な……ペラペラ喋ってね! 女子プロ界を端っこから真ん中に来たりね、クネクネクネクネ歩いてる奴を私がズバッと切り落としてやります! 今日のドローは悔しいんで、絶対決着つけます。そのためにタッグ組まなきゃいけないなら組みます。でもパッションで負けないんだ、パッション!」
 
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
ダーク・エンジェル
彩羽匠

15分36秒
ぶっこ抜きジャーマンスープレックス→片エビ固め 

松本浩代
宝城カイリ●
翔月なつみ

 宝翔天女はタッグのベルトを持って入場すると、松本を含めた3人で『未来のスターダム』を踊ってから決めポーズ。
 「自分行きます」と先発を買って出た彩羽に対し、翔月はドロップキックを狙ったが当たりが浅い。ならばとエルボーを連打した翔月は今度こどドロップキックでなぎ倒すと、変型クロスフェース。しかし、イオとエンジェルが入ってきて合体のフラップジャックからサンドイッチ・ドロップキック。

 彩羽もドロップキックを叩き込むが、翔月は首固めで丸め込むと、すぐに立ち上がってドロップキックを返して松本にタッチ。エルボー合戦からのショルダータックル合戦でも松本に当たり負けしない彩羽。何とか松本が先輩の意地でなぎ倒すとドロップキックを叩き込んで宝城にタッチ。
 逆水平チョップを叩き込んでいった宝城は、コーナーに追い詰めてダブルチョップ。しかし串刺しスピアーをかわした彩羽はドロップキックを連打してからエンジェルにタッチ。翔月にドロップキックからボディブローを叩き込んだエンジェルは、パワーで翔月をエプロンに放り出すと、そこからオースイスープレックス。さらにメキシカンバックブリーカーに捕らえたが宝城がカットに入る。

 そこで合体攻撃を狙う宝城天女だが、ことごとくかわしたエンジェルはヘッドシザースで2人まとめて投げていく。松本も入って来るが、ウラカンホイップで場外に投げていったエンジェルはセクシーダンスを披露。タッチを受けたイオは翔月にスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャー。
 翔月も卍固めに捕らえていくが、突進してきた翔月にカニ挟みを決めたイオは619。これを翔月がかわすとエプロンから松本がイオを抑え、そこに宝翔がドロップキックを連打。さらに翔月がランニングダブルニー。続けて松本が体当たりからアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げるが、これはエンジェルがカット。

 だが、松本はイオとエンジェルをまとめてバックドロップで投げると、イオにリバーススプラッシュ式ダブルニーを投下。そしてイオ組の3人をコーナーにホイップすると、コーナースプラッシュを狙う。これをかわして彩羽とエンジェルが串刺し攻撃を決めると、イオが新幹線アタック。しかし松本も東海道落とし。
 イオは走り込む松本にウラカンを決めるとアッパー掌底を叩き込んで彩羽にタッチ。串刺しドロップキックからバックドロップを狙った彩羽だが、松本は踏ん張る。ならばとエルボーを叩き込んでいった彩羽だが、受け止めた上で耐えた松本は追走式体当たり。

 だが、彩羽は引き込み式三角絞め。10分が経過し、松本はそのまま持ち上げようとするが、エンジェルが阻止。イオとエンジェルが宝翔のカットを阻止するが、松本は自力でロープに脱出。バックドロップを狙う松本に対し、彩羽はサムソンクラッチを狙ったが、松本は強引に投げて宝城にタッチ。
 前方回転ネックブリーカーからエルボードロップを落としていった宝城は極楽固めに捕らえていくが、そのまま立ち上がって後方のコーナーに叩き付けて脱出した彩羽。

 宝城はダブルチョップを連打するが、サイドキックで吹っ飛ばした彩羽。そこにイオが入ってきて619。さらにエンジェルが抑え付けた宝城の腹部にイオがミサイルキックを発射。続いて彩羽がフロッグスプラッシュを投下するがカウントは2。そこに松本が入ってきてクロスボディを見舞うと、宝翔は肩車式ニードロップ。

 さらに松本が宝翔の2人を抱えて「食らえ300キロ!」とニードロップを落とす。そこから宝城がダイビング・エルボードロップを落とすがカウントは2。イオとエンジェルは松本と翔月を場外に追いやると、トペを同時発射。
 リング上では宝城がスピアー2連発。15分が経過し、宝城はスライディングDを狙うが、これをかわして丸め込んだ彩羽。カウント2で返した宝城だが、そこにイオが戻ってきてアルファ・フィーメルを倒したローリングソバットを叩き込むと、彩羽がぶっこ抜きジャーマンで投げ捨ててそのまま押さえ込み3カウント。

  
  
  
 
▼エンディング 

 何とデビュー3戦目にして初勝利をあげた彩羽。しかも現タッグ王者からのピンフォール勝ちという快挙。すると木村がリングに上がってきて「オイ、世界一弱いチャンピオンに勝っておめでとう。ある意味よ、両国でそんな弱いウ●コちゃんみたいなお前らでも、まぐれでベルトを巻けるってことを、今日ここに来ているお前らみたいなのび太くんたちに勇気を与えてくれたわけだ。なぁ? オイ、お前らプロレス好きなら分かっていると思うけど、チャンピオンって強くてナンボじゃないのか? 弱い奴がベルト巻いて何が変わるんだよ! お前らのび太くんが喜んで、それだけじゃねぇかよ。6月、クリスティーナがやってくる! お前らがクリスティーナの顔が好きだってことは分かってんだ。お前らがウ●コつけたベルト、うちらが磨いてやるよ」と、昨年のタッグリーグ戦(11・11新木場)で宝翔天女と引き分けているクリスティーナ・フォン・エリーとのタッグで、タッグ王座挑戦を表明。

 すると翔月が「ちょっとちょっとちょっと……両国でまぐれで勝ったかもしれないですけど、それは事実でしょ。勝ったのは勝ったんですよ。そんなまぐれでって余裕してるからダメなんですよ。こっちはまだまだかもしれないですけど、いっつもいっつも必死なんですよ! ベルト獲るために本当に最後まえ諦めないで試合した結果だと思いますけど……。次の後楽園でやりましょう! うちらは何度だって諦めないで闘っていくのでよろしくお願いします」と木村&クリスティーナ組の挑戦を受諾。
 木村は「お前ら、適当に拍手してんじゃねぇよ! お前ら今日のニューチャンピオンの試合見て、何か感じるものあったのかよ? あった? 私は何も感じない。お前らの気持ちなんか何も感じねぇよ。次の後楽園、クリスティーナとやってやる。夏といえばキムラモンスター軍! キムラモンスター軍といえば?(※観客は「夏!」)どうせお前ら彼女もいなくて夏、遊びにいく予定もないだろうからよ、スターダムの日程全部空けて、うちらモンスター軍が遊んでやるから見に来いよ」というと、翔月と額をくっつけて睨み合い。そこで立ち上がった宝城が木村に張り手を叩き込んだ。

 宝城に蹴りを叩き込んだ木村が引き上げたあと、彩羽がマイクを持ち「今日は勝つことが出来ました。デビュー3戦目にしてフォールが獲れました。この勢いで6月2日、後楽園大会、高橋奈苗選手を倒したいと思います」と言うと、奈苗がリングイン。
 彩羽からマイクを奪い取った奈苗は「勢いありますね。勢いありますね。あるけどね、デビューしてすぐに勢いがないほうがおかしいんだよ! そうじゃないですか? まぁ勢いは認めますけども、私もまだまだ勢いがあるんですよ。プロの洗礼なんて甘いものじゃなく、キャリア17年の高橋奈苗のプロレスの凄みをよーく教えてやるからな。覚えておけよ!」と言い放つ。
 すると彩羽は「了解しました。じゃあその凄みを見せてもらいたいと思います」と心臓に毛が生えた発言。そして最後は「今日は自分が締めさせていただきたいと思います。選手の皆さん、リングに上がってください。自分が初めて締めます。今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」と彩羽が締めくくった。

★試合後コメント

紫雷イオ&ダーク・エンジェル&彩羽匠
――おめでとうございます。
彩羽「ありがとうございます!」
イオ「すごい! すごいよ!」
彩羽「いやもう本当、初勝利」
イオ「初勝利!」
彩羽「やっと……やっとじゃないですね。この前、(大館で)イオさんが(カウント)3を取ってくれて、初白星をとって。次は自分の手で3を取りたいと思ってたんですけど、このメンバーで自分が3カウントを取れるのは本当に嬉しいです! でも本当にイオさんとか、ダークエンジェルにすごい助けてもらって、最後3を取らせてもらった形なんですけど、本当に嬉しいです。ありがとうございます!」
エンジェル「ほんとに幸せ! タクミ、スゴイ! とてもスゴイ! 私たちのチームはハイスピードで華麗なレスリングを見せられる素晴らしいチーム。このチームが組めて、こんな勝利をすることができて夢の様だわ! 本当にありがとう!」
イオ「この3人タッグで、3戦目で3カウントを取ったっていうのは本当にスゴイことだと思いますよ。試合前に『彩羽の活躍ぶりがこの試合の鍵になる』と言ってたんですけど、まさかここまで本当に活躍するとは全く思ってなかったんで。いや、本当にすごい! スーパールーキーの名は伊達じゃないなと思いましたね。身体も大きいですし、まさかタッグチャンピオンから3カウント取っちゃう。いやー、アシストがあったとはいえ並の努力と並の根性じゃできないと思います。本当に今日はお疲れ様でした」
彩羽「ありがとうございます! この勢いで絶対6月2日の後楽園大会、高橋奈苗選手を倒したいと思います!」
イオ「私も絶対、新人に追い抜かれないように、絶対努力して赤いベルトの地位を築いていきますし、ダーク・エンジェルも白いベルトのチャンピオンとして頑張っていきますので。頑張ろう、後楽園ホール! 今日はおめでとう!」
彩羽「ありがとうございました!」

宝城カイリ&翔月なつみ
――まさかの敗戦でしたが。
翔月「ん〜、何か自分たちはベルト獲ったばっかりですし、向こうにはデビューしてすぐのまだ自分たちより全然後輩の子にこうやって3(カウント)取られてしまって。強力なパートナーの浩代さんがいたにも関わらず、負けてしまったので、これはもうほーちゃんだけの責任じゃないですし、連携とかチームワークとかも向こうのが上だったというのがあって。タッグチャンピオンなのに2人のチームワークで負けてるっていうのはすごい悔しいし、奈苗さんもおっしゃってましたけど、匠は勢いがあると。そりゃデビューしてすぐだからっていうのももちろんあるけど、それ以上に自分に自信がすごいあるのかなって、(彩羽と)試合を初めてしてみて思って。すごい勢いを感じたんで。宝翔は諦めないことと勢いっていうのをすごい大事にしてきてるので、もしそこで負けてるとしたらすごい悔しいし、次にその木村さんに挑発されて、後楽園で(タッグタイトルマッチを)させてくださいってこと言ったんですけど、私たちは本当にタッグのベルト落とす気はないですし、また気持ち切り替えて第2章スタートしたので。久しぶりの東京のお客さんにはガッカリさせてしまったかもしれないですけど、自分たちはまたイチから気持ちを切り替えて、本当にベルトの防衛に向けても、個人のアップに向けても、本当にもっともっと気合入れていかないといけないと思いました」
宝城「今日がスターダム第2章の始まりの大会ということで、ベルトを獲ってメインという試合でチャンスをもらって、すごく気合いというか、気持ちは自分の中で高くなっていたし、身体の調子も悪いとこなく、勝つ気満々で臨んだんですけど…(※涙を堪えて震えながら)最後、後輩……しかもデビューして3戦目の新人にフォールを取られてしまったことが……どうしようもなく悔しい。悔しくてたまらなくて……なっちゃんや浩代さんにも申し訳ないし、お客さんにもすごくカッコ悪い姿を見せてしまって。今はなんとも言えないですけど、でも、なっちゃんが言ってくれたとおり、2章の始まりは、負けからのスタートですが、これ以上下に落ちることはないので、あとは上がっていくだけだと思うので。もう悔しい気持ちは絶対に忘れないで! いつか絶対シングルで彩羽匠とやって、絶対自分が取り返しますし、モンスター軍から再戦を頼まれたけど負ける気はないので、また私たちが歌っている(未来のスターダムの)歌詞の通り、前を向いて歩いて行きたいと思います。ありがとうございました」
 
  スターダム第2章の序章となる大館大会は、両国シンデレラトリオが勝利!

5月6日(月・祝)大館市民体育館 4:30PM
観衆450人(満員) 
 
▼オープニング

 まずリングに上がった風香GMが「また大館に帰ってきました。ちょっと何があったというわけではないのですが、両国が第1章の終わりと決めていたので、この大館大会からが第2章の始まりとなります」と挨拶。

 

 

 

 

 

スターダム3WAYバトル 15分1本勝負
翔月なつみ
6分44秒
トラースキック→片エビ固め 

吉乃すみれ●

宝城カイリ

 両国大会でゴッデス・オブ・スターダム王者となった宝翔天女に、4期生の吉乃を加えた3人での3WAYバトルがオープニングマッチ。
 三つ巴の力比べから、いきなり宝翔天女が連係攻撃を吉乃にお見舞い。翔月が変型クロスフェースに捕らえたろころに宝城がダブルチョップを連打。さらに串刺しドロップキックを連発すると、2人同時に串刺しドロップキック。

 だが、合体ロボになったところで押し倒した吉乃は、2人まとめて逆エビ固めに捕らえると、「2対1、ズルいだろ!」と叫びながらマウントエルボー。宝城とスイープしながらマウントエルボーを打ち合うと、そこから宝城をロープに振った吉乃はエルボー。
 だが、2発目をかわした宝城はスピアーからエルボードロップ。さらに第美ヤル固めに捕らえるが、そこに翔月が入ってきて2人まとめて丸め込むがカウントは2。

 宝城が羽交い締めにした吉乃に翔月がジャンピングニー。しかし吉乃がかわして宝城に誤爆。すかさず翔月にエルボー合戦を挑んでいった吉乃だが、翔月は卍固めに捕らえる。そこから丸め込んだ翔月だが、吉乃は下から三角絞めに捕らえる。
 さらに腕十字に移行したが、翔月はロープに脱出。ヒップトスから回転エビ固めで丸め込んだ吉乃は0742。カウント2でカットした宝城はバックエルボーからファイアーマンキャリーで担ぎ上げる。そこに翔月がカカト落としを落としてからカミカゼ。

 宝翔天女は同じコーナーに登っていくが、宝城のダイビング・エルボードロップをかわした吉乃は、コーナー上の翔月をファンタスティックフリップで宝城に投げつける。さらに宝城をコルバタで投げていくが、翔月が吉乃にランニングニー。続けて立ち上がろうとした吉乃にトラースキックを叩き込んで3カウントを奪った。









タッグマッチ 20分1本勝負
脇澤美穂
●横尾由衣
12分15秒
ブレーンバスター→体固め 

木村響子
ヘイリー・ヘイトレッド

 握手を求める脇澤&横尾に対し、自らの尻を叩いて挑発したモンスター軍。横尾をロックアップから吹っ飛ばしていったヘイリー。横尾はエルボーを連打していくが、受け止めたヘイリーは一発のエルボーで吹っ飛ばす。
 堪らず脇澤が入ってきてトレイン攻撃を寝合うが、ビッグブーツで横尾を迎撃したヘイリーは脇澤にボディスラム。すかさず木村が脇澤を場外に連れ出すと、ヘイリーも横尾を場外に連れ出して大乱闘。

 木村は倉庫から得点ボードを持ち出し、そこに脇澤を押し付けていく。ヘイリーが横尾を体育館の壁に叩き付けてからリングに戻すと、戻ってきた木村と共にコーナーに押し付けて踏みつける。さらに木村が逆片エビ固めに捕らえながら髪の毛を引っ張る。どうにかロープに逃れた横尾だが、木村は背中を踏みつけてからヘイリーにタッチ。
 ジャイアントスイングで横尾を回していったヘイリーは、肩口まで担ぎ上げるが、横尾は背後に逃れて丸め込むと、すぐに立ち上がって低空ドロップキック。

 ここでようやく脇澤にタッチ。脇澤は合体攻撃を狙うモンスター軍にクロスボディを見舞って行くが、キャッチしたモンスター軍は再び合体攻撃へ。それでも脇澤はヘイリーを木村に激突させてから顔面に唾攻撃。さらにヘイリーにショルダーネックブリーカーを決めながら木村にDDT。だが、コーナーに登った脇澤を引きずり降ろしたヘイリーが逆にコーナーに登っていく。
 ここで横尾がエプロンからヘイリーの足を掴んで動きを止めると、脇澤が追いかけていって雪崩式フランケン。だが、ヘイリーは急角度バックドロップを返して木村にタッチ。脇澤の顔面を足蹴にしていった木村だが、脇澤は何とか横尾にタッチ。

 横尾のエルボーを絶叫しながら受け止めた木村は、エルボー一発でなぎ倒すとエルボーを狙うが、かわした横尾はドロップキック3連発。しかしボディスラムを踏ん張った木村は、逆にボディスラムで叩き付ける。木村のビッグブーツをキャッチした横尾はドラゴンスクリューから足4の字固めへ。
 反転して形勢逆転した木村だが、脇澤が入ってきて2人を転がして元に戻すと、木村にジャンピング→コーナー二段目から→最上段からと、ボディプレス3連発。

 10分経過し、横尾はボディスラムを狙うが、これも堪えた木村。しかしエプロンから脇澤が唾攻撃を見舞うと、横尾がボディスラムで叩き付けることに成功。ダブルのブレーンバスターを狙った脇澤&横尾だが、ヘイリーが入ってきて逆にダブルのブレーンバスター。さらに木村がミサイルキックを発射するが、横尾も何とかカウント2で返す。
 するとモンスター軍はトレイン攻撃。さらに木村がホイップした横尾にヘイリーがビッグブーツ。カウント2で脇澤がカットしたが、木村がブレーンバスターで投げて3カウントを奪った。

  
 
タッグマッチ 20分1本勝負
松本浩代
●岩谷麻優
10分14秒
ダイビング・セントーン→体固め 
夏樹☆たいよう
世IV虎

 赤い特攻服で入場したオリジナル川崎葛飾最強伝説は、息の合ったヌンチャクパフォーマンスを披露。握手を求めていった松本&岩谷に川葛が奇襲攻撃を仕掛けていって試合開始。コーナーに飛び乗りながら対角線をダッシュして幻惑させた夏樹が岩谷にドロップキックを連発。
 岩谷もタケコプターを返すが、夏樹はアームドラッグで応戦。続いて世IV虎と松本がリングインし、ド迫力のショルダータックル合戦を展開。打ち勝った世IV虎はヘアホイップで投げるが、松本もヘアホイップで投げ返すと、岩谷と共に踏みつける。

 岩谷はドロップキックを連発すると、夏樹が投げ入れたヌンチャクを使って殴打。夏樹もヌンチャク攻撃を見舞うと、川葛は夏樹のドロップキックと世IV虎のケンカキックを同時に串刺し式で決める。そこから岩谷をロープに張り付け、両側から踏みつけると、夏樹は腕固めに捕らえる。
 岩谷の背中を蹴っていった夏樹は張り手で吹っ飛ばすと、岩谷をロープに飛ばすが、ロープに飛び乗った岩谷はクロスボディを決めて松本にタッチ。素早くエプロンに出てロープ越しにスタナーを決めた松本はミサイルキックを発射。

 アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げた松本だが、世IV虎がカットすると、夏樹は三角跳びクロスボディから低空ドロップキック。タッチを受けた世IV虎は串刺しラリアットからエルボー合戦を挑んでいく。続くブレーンバスターを踏ん張った松本はファルコンアローで切り返してからコーナーに登っていく。
 しかし夏樹がカットすると、世IV虎は世IVドンから上からヨシコ。これをヒザで迎撃した松本はバックエルボーを叩き込むと、リバーススプラッシュ式ダブルニーを投下。カウント2で夏樹がカットすると岩谷にタッチ。

 ダイビング・クロスボディからハーフダウンの世IV虎に低空ドロップキックを叩き込んだ岩谷だが、世IV虎はスリーパーで捕獲。どうにかロープに逃れた岩谷だが、世IV虎はストレッチボムで叩き付ける。だが、松本が入ってきて追走式体当たり。だが、夏樹がミサイルキックを発射。それでも松本は川葛の2人をまとめてバックドロップで投げていく。
 そこを岩谷がウラカン・ラナ。カウント2で世IV虎が返すと、コーナーに登った岩谷だが、そこに夏樹が駆け上がっていって雪崩式アームドラッグ。さらに世IV虎のケンカキックから川葛は合体式世IVドン。最後は世IV虎がダメ押しとなるコーナー二段目からのダイビング・セントーンを投下して3カウント。



 

 
スペシャル提供試合 ミックスマッチ 30分1本勝負

田中稔(全日本プロレス)
朱里
(WNC)

15分36秒
ジャーマンスープレックスホールド 

大和ヒロシ(全日本プロレス)
真琴(WNC)

 提供試合として全日本プロレスの田中稔がWNCの朱里と、同じく全日本の大和ヒロシがWNCの真琴と組んでミックスマッチで激突。
 なぜかニヤニヤする大和は真琴と必要以上に握手。「何ですか、離してください」と困惑する真琴がまずは朱里と相対する。リストロックの応酬から朱里がヘッドロックに捕らえるが、真琴はヘッドシザースで脱出。

 ここで大和がタッチを志願すると、真琴が渋々タッチ。朱里に手四つを要求する大和だが、怪訝な表情を浮かべた朱里は稔にタッチ。なおも朱里に近づいていく大和だが、朱里は場外にエスケープ。ヘッドロックに捕らえた大和は、なおも朱里に近づこうとするが、稔がヘッドロックで阻止。
 ショルダータックルでなぎ倒した稔はショルダースルーで投げていく。怒った大和はエルボー合戦から「来てみろ!」と挑発。稔が蹴っていくと、「キックはズルイだろ!」と言いながら隙あらば朱里が控えるコーナーに向かって突進していく大和。

 ここで再びWNC女子選手同士の対戦に。真琴がショルダータックルでなぎ倒していくが、朱里もベースボール・スライドを返すと、蹴りで追い込む。さらに朱里が真琴を場外に出すと、稔が鉄柱に叩き付けてからリングに戻す。真琴を踏みつけていった朱里は稔にタッチ。
 逆片エビ固めに捕らえた稔だが、大和はリングインするとカットせずに傍で腕立て伏せをして真琴にロープに逃げるよう檄を飛ばす。何とか地力でロープに逃れた真琴だが、なおも朱里がコーナーに追い詰めて踏みつける。

 真琴も朱里の串刺し攻撃をかわすと、ダイビング・クロスボディを朱里に返すと大和にタッチ。稔が入ってきて合体攻撃を狙うが、これをかわした大和は稔にスピアーを決めると、朱里に串刺し式スピアー。そこから朱里をコーナーに乗せると追いかける。だが、朱里も突き飛ばす。
 スパイダー式で戻った大和はコーナー上で朱里に抱きついていくが、激怒した朱里は張り手をお見舞い。さらにリングに戻って蹴っていくが、蹴り足をキャッチした大和は朱里に抱きつく。稔がカットに入ると、「セクハラばっかりしやがって」とミサイルキック。これをかわした大和はロープに飛ぶが、稔はドロップキック。これもかわした大和だが、稔は3度目の正直でカウンターのドロップキック。

 10分が経過し、ニードロップを落とした稔はコーナーに登っていくが、大和もコーナーに飛び乗ってスパイダー式フロントスープレックスで投げると、ミサイルキックからノーザンライト・スープレックス。拳を突き上げた大和はダイビング・セントーンを投下。これをかわした稔はハイキックを叩き込むと、大和をコーナーに乗せてから雪崩式ハーフハッチスープレックス。
 バズソーキックをかわした大和は投げ捨てジャーマン。着地した稔だが、ゼロ戦キックを叩き込んだ大和は真琴にタッチ。無気力キックを見舞った真琴は稔の反撃を恐れて悲鳴をあげる。その姿を見た稔が思わず真琴を抱きしめると、大和と朱里が入ってきて一斉にストンピング。

 これで正気を取り戻した稔は真琴をブレーンバスターで投げて朱里にタッチ。エルボー合戦から朱里が投げ捨てジャーマン。だが、真琴もブレイジングチョップを返すと、真琴が突進。ニーリフトで迎撃した朱里はカカト落とし。稔と大和が場外乱闘をしている間に、リング上では真琴がフットスタンプからW・W・ニー。
 だが、稔がカウント2でカットすると、朱里がバッククラッカー。そこに矢後がチョップで入ってくるが、稔と朱里は蹴りの連係で迎撃。朱里は真琴にハイキック。カウント2で返した真琴だが、朱里はジャーマンで投げて3カウントを奪った。



 


▼6人タッグマッチ 30分1本勝負

紫雷イオ
ダーク・エンジェル
彩羽匠

16分28秒
ムーンサルトプレス→片エビ固め 

高橋奈苗
米山香織
須佐えり●
 

 赤いベルト&白いベルトの新王者と期待の大型ルーキーが“両国シンデレラトリオ”を結成。イオは赤いベルトを腰ではなくたすき掛けにして登場。デビュー2戦目にしてメインに抜擢された彩羽だが、名前がコールされると6・2後楽園大会での対戦が決まっている奈苗を睨み付けていく。
 クリーンに握手をかわしてから彩羽と須佐の先発で試合開始。リストロックから腕を固めていった彩羽だが、須佐もアームドラッグを返す。さらにドロップキックを連打するが、彩羽はカウンターのパワースラム。

 タッチを受けたイオはボディスラムからその場飛びムーンサルト。しかし須佐もカウンターでDDTを返すと米山にタッチ。串刺しエルボーから拳を突き上げてアピールした米山は、鎌固めに捕らえていく。さらに弓矢固めに移行すると奈苗にタッチ。
 新旧赤いベルト王者対決となったが、まずは奈苗が豪快なブレーンバスター。続けてドロップキックからスリーパーに捕らえるが、イオはロープに逃れる。激しいエルボー合戦からイオはカウンターでドロップキックを叩き込むと、エンジェルにタッチ。

 ヘッドシザースに捕らえたエンジェルだが、首を抜いた奈苗はインディアンデスロック。そこから米山にタッチすると、米山はヘアホイップで投げてからコーナー下で踏みつける。エンジェルも丸め込みで切り返すとラリアットを叩き込んで彩羽にタッチ。
 米山はモンゴリアンチョップを見舞うと奈苗にタッチ。チョップの連打からカナディアンバックブリーカーで抱え上げた奈苗は、コーナーに叩き付けて逆さ吊りにすると、須佐、米山とトレイン攻撃。

 ジャンピング・ボディプレスを投下した奈苗だが、彩羽もトラースキックからグラウンドに引き込での三角絞め。さらに「負けねぇぞ!」と叫びながらバックドロップを狙った彩羽は、奈苗が踏ん張るとエルボーの連打にスイッチ。しかし奈苗は串刺しラリアットを返す。2発目を彩羽がかわすと、エンジェルが走り込んできたイオを上にトスしての串刺しドロップキック。
 彩羽も串刺しラリアットを叩き込むと腕十字へ。さらに三角絞めに移行。ガッチリと決まったが、奈苗は辛くもロープに脱出。エンジェルはボディブローから串刺しジャンピングニー。2発目をかわしてエプロンに追いやった奈苗だが、腰を振って挑発したエンジェルは、突進してきた奈苗をトップロープに叩き付ける。

 だが、フロントブレーンバスターを返した奈苗はレッグラリアット。そこにイオと彩羽が入ってきてトレイン攻撃を狙うが、奈苗はアリアットで立て続けてに迎撃。タッチを受けた米山はダイビング・クロスボディからアームドラッグでエンジェルを投げるが、エンジェルもケブラドーラ・コンヒーロを返すと、メキシカンストレッチ。
 カットに入ってきた奈苗に彩羽がスリーパー、須佐にはイオが変型コブラツイストを決めていく。10分が経過し、エンジェルはセクシーダンスからジャンピング・ボディプレス。タッチを受けたイオはスペース・ローリング・エルボーからフェースクラッシャー。

 だが、ダブルアームの体勢に入ったイオに対し、米山はロールスルージャーマンスープレックスホールドを狙うが、彩羽がフォローするとエンジェルが米山にラリアット。さらにナナエ軍団と米山を場外に追いやると、イオはトペを発射。続けてエンジェルがコーナーからプランチャを投下。
 リング上では米山がイオにダブルリストアームサルト。続いて須佐がドロップキックの連打から飛び付いての高角度DDT。さらにスイングDDTを狙ったが、イオがコーナーに押し付ける。だが、そこに奈苗が入ってきて倒れたイオに須佐をブレーンバスターで叩き付ける。

 だが、イオも合体攻撃を狙った奈苗と須佐に側転→バック転のフェイントからドロップキック。さらにエンジェルが抑え付けた須佐にイオがミサイルキックを発射。イオのムーンサルト・フットスタンプをかわした須佐は駆け上がり式DDT。そこに米山がダイビング・セントーンを投下すると、さらに奈苗が冷蔵庫爆弾。
 15分が経過し、須佐のロシアンフックがクリーンヒット。だが、奈苗の延髄斬りをイオがかわして須佐に誤爆させると、イオはエンジェルの背中に乗ってジャンピングハイ。さらに新幹線アタックからマヒカ・デ・イオ。カウント2で米山がカットすると、須佐はイオのバズソーキックをパンチで迎撃。

 ならばとイオはダブルアーム・フェースバスターで叩き付けると、続けてムーンサルトプレスを投下して3カウントを奪った。









 
▼エンディング 

 試合後はマイクを持ったイオが「本日は雨の中、大館大会たくさんのご来場、本当にありがとうございます! スターダム両国大会を無事成功させ、ここ大館の地にスターダムとして再び来られたことを嬉しく思います。さらに私は赤いベルトのチャンピオンになれたことが本当に本当に嬉しくて、この大館にベルトを持って来られたのが夢のようです。また次回、大館大会があったときも赤いベルトを持ってこられるように頑張りますので、応援よろしくお願いします」と挨拶。
 スターダム所属選手に加え、提供試合を行った全日本、WNC勢もリングに上がると、最後はイオが「今を信じて、明日に輝け! We are STARDOM!」で大館大会を締めくくった。

★試合後コメント

紫雷イオ&ダーク・エンジェル&彩羽匠
ーー初の両国シンデレラトリオ、試合を振り返ってみていかがでしたか?
イオ「無事に3カウントを取って、私がチャンピオンとしてきっちり勝つことが出来てすごく嬉しく思っています。6人タッグっていうのはやっぱりシングルマッチとは違うんで、1人強くても負けてしまう可能性もある中で、デビュー2戦目の匠がすごく頑張ってくれたんじゃないかって思っています。あと、もちろんダーク・エンジェルとはずっとパレハタッグをやってきたので、連係もバッチリで。びっくりしたのはやっぱり彩羽の活躍ぶりかなって思っていますね。すごく楽しかったですし、大館のお客さんも温かかったんで、またぜひ来られたらなって思います。ありがとうございました」
エンジェル「タクミはデビューしたばかりの選手の割に本当に素晴らしいわ! イオとはパレハだし、チームワークはバッチリよ。この3人の“チーム亀戸”は最初から最後までまったく問題なかったわ。イエス!」
彩羽「まさかデビュー2戦目で、しかもメインで初白星ということです!」
※イオとエンジェルが拍手と手拍子で祝福
彩羽「本当にもう……嬉しいのひと言です。やっぱベルトを獲りたてホヤホヤの先輩方が頑張ってくれたので、自分も頑張ろうって思って思い切りいきました! あと(6・2)後楽園で高橋奈苗選手とのシングルが決まっているので、高橋奈苗選手と当たって。やっぱり当たりは強かったですけど、この勢いで後楽園、高橋奈苗選手に勝ちたいと思います!」
イオ「おぉ、勝っちゃえ! 勝っちゃえ!」

 

高橋奈苗&米山香織&須佐えり
奈苗「えりの1年越しの大館のリベンジを、私がここにいながら果たせず悔しいです。思ったのは、こっちのチームのほうがアグレッシブに攻めたと思うので……赤いベルト、白いベルトのチャンピオン? 何か私が巻いていた残像もないなって感じです。というか、米山選手の隣に立つのが自分はしっくり来ないかな」
米山「いやいや、こっちこそですよ! やっぱり高橋奈苗とは対角線に私は立ちたいです……と、今日美味しいきりたんぽを食べて思いました」
※米山はコメントスペースから離脱
奈苗「何、きりたんぽ食べて思ってんだよ!」
米山「きりたんぽ、サイコー! 大館、サイコー!(と叫びながら控室へ)」
奈苗「食べ過ぎなんだよ、ただの! (※須佐に向かって)大丈夫?」
須佐「はい。1年ぶりの大館大会で、奈苗さんにも手を借りて助けていただいたのに勝てなくて。やっぱり自分にはまだまだパッションが足りないなって思いました」
奈苗「いや、えりはパッションあるよ。諦めない! その諦めない気持ちが大事」
須佐「なので、もっともっと奈苗さんと一緒に練習して、もっともっと奈苗さんに注入してもらって、今度こそはイオさんに絶対に勝ちます!(涙)」
奈苗「うん、そうだよ。あの(赤い)ベルトに挑戦するくらいの気持ちでいこう!」
須佐「はい」
奈苗「えりが負けて泣かないように、次からは勝って泣けるようにナナエ軍団頑張ろう!」
須佐「はい!」
奈苗「おっしゃ、頑張るぞ!」
須佐「頑張るぞ!」

 
 
 
 
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彩羽匠凱旋大会
3・30 大野城まどかぴあ
 
夏樹☆たいよう引退試合
6月1日(日)後楽園ホール