
ストロングスタイルプロレス12日の後楽園ホール大会で、〝格闘王〟前田日明氏(66)が4月21日に死去した昭和プロレスの重鎮で〝過激な仕掛け人〟と呼ばれた新間寿さん(享年90)の追悼セレモニーに登場。初代タイガーマスクとともにレスラーを育成するプランが明かされた。

前田氏は1977年に新間さんにスカウトされて新日本プロレスに入門。84年には新間さんが旗揚げしたユニバーサルプロレス(第1次UWF)に所属した。恩人の追悼大会として行われたこの日の会場に姿を現すと、初代タイガーマスク、藤原喜明らとともにセレモニーに参加した。

セレモニーでは初代虎が「前田君と1時間くらい電話したんですけど、新しいプロレスラーを育てようということになりました」と新展開を報告。前田氏と初代虎は85年9月大阪府臨海スポーツセンターでの不穏試合を繰り広げるなど確執があったが、4月29日に営まれた新間さんの通夜で再会した際には和解を果たしていた。前田氏によれば昨年4月に新間さんとトークイベントを行った際にも「お前、佐山と仲良くできないのか? 場を設けるから何とかしてくれよ」と要請されていたという。
セレモニー後に初代虎、藤原とともに報道陣の取材に応じた前田氏は「自分らのころは、メインイベントに出られるようなレスラーの体を作るにはやっぱり5年かかったんです。18(歳)で入って、3点ブリッジで2人3人乗せれるようになって、それが最低ラインですよ。みんな打たれ強かったし、よもやの事故的な落ち方をしてもケガはしませんでした」と振り返りつつ「今のプロレスを見ていると、そういう体ができてないにもかかわらず自分たちの時代のレスラーのイメージで自分が受けれないことを相手に行って相手を壊すというのがほとんどだと思う」と現代プロレスに問題提起。「まず時間をかけて選手をビシッとレスラーの体にしてリングに出す。初代虎と共同で育成? それができたら最高ですよね」と、〝超強力タッグを結成してのレスラー育成に意欲を見せていた。